奇跡なす者たち
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
奇跡なす者たちの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
奇跡なす者たちの総合評価:
9.20/10点 レビュー 5件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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同工異曲の作はひとつもないのに、摩訶不思議なトーンは通ずるものがある。
『フィルクスの陶匠』は陶器と色彩にこだわった芸術SFともいうべき作品だ。プロットの捻りが秀逸だ。
『音』は音楽がモチーフの幻想譚。
『保護色』は小味なアイデアが冴える生態学SFだ。
『ミトル』は文明から取り残された少女が主役の異星奇譚とでもいうのか。痛ましくも不思議な美しさをたたえた佳作である。
『無因果世界』は、五篇の短編の中では白眉だ。因果関係が壊れた世界という発想が素晴らしい。走っても進まない、石を投げても飛ばない。こんな世界を描けるのは、ヴァンス以外にいないだろう。
後半の中編三作はいずれも傑作だ。
表題作は先人(原住民)と魔法を駆使する尊大な人類軍の戦いを描く。
装備で勝っているはずの人類は、先人の特殊な戦法に散々に打ち破られる。ベトナム戦争を連想するなあ。魔法が論理であり科学である世界で、最後にもうひとつのやり方が示唆される。二重捻りで真実に着地するこの快感!
異世界を描くのが得意な作家だが、本書のナンバー1は、『月の蛾』だ。住民は全員仮面をかぶっている。
仮面は職業・地位・相手との力関係などを示すシンボルなのだ。会話は楽器を演奏しながら歌わねばならない。
地球から派遣された主人公は、潜伏する殺人鬼を逮捕せねばならない。
全員が仮面をつける世界で、どうやって?異色ミステリの逸品ともいえる。
『最後の城』昆虫人メックVS人間の貴族たち。異様な世界の戦争という点では表題作に似ているが、内容はかなり違う。
本作は思索を凝らした深みはない。そのかわり奇怪な亜人たちの描写が秀逸だ。毒舌家の巨鳥がかわいい。痛快娯楽編である。
よくぞ訳してくれた。これからも楽しみにしてます。