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悪意の迷路: 最新ベスト・ミステリー
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2013~2015年のベスト・短編ミステリを集めたと称するアンソロジー。15名の作家から一作ずつ採られている。しかし、世間に名の知れた作家が多い割には、東川篤哉氏の破天荒(ユーモラス)かつ緻密な傑作を除くと、アイデアを凝らした短編がなく、詰まらなくて期待外れだった。昨今の日本ミステリのレベルを良く反映しているとも言える。 本作の作家・作風中、私が愛好しているのは西澤保彦氏のロジカル・ミステリなのだが、本作中の西澤氏の短編はそのロジックが極めて脆弱で、それをカバーするためか、もう一つの悪癖の少女趣味に走っているというお粗末さ。道理で最近、快作が出ない訳だ。もう一人の好みの作家である三津田信三氏は努力賞といった程度(オチが弱い)。また、「満願」を読んだ際は、米澤穂信氏の力量に感心したものだが、本作中の米澤氏の短編は果たして小説(ヒロインにして見れば雑誌記事)として発表すべき内容なのか否か、相当疑問が残る(黙認するのが大人の態度だろう)と共に、米澤氏の力量にも疑問を抱いた。結局、東川氏の短編を除くと、月村了衛氏が遊びで書いた「水戸黄門」のパスティーシュがバカバカシイながらも笑えるという点で一番印象に残るというお寒い内容。 本作では性誤認トリックの短編はないが、例えば、「薫」という名の登場人物を出して、如何にも女性らしく描いて、実は男性だった、という風な幼稚な子供騙しをトリックと"はき違えている"作家が多過ぎる。出来は悪いが、様々な作風の短編を読めるという点が唯一の取り柄という寂しい内容。<ベスト・短編ミステリ>という名が泣く駄作だと思った。 | ||||
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短編集の題名は「悪意・・・」ですが、「悪意」がテーマということではありません。事情はまえがきにあたる西上心太氏による「物語る迷路への誘い」に書かれています。またその中で各掲載作品の簡単な紹介もされています。 いくつかの作品を好きな順に感想等をご紹介します。 単にミステリーといえどその占める分野は幅広く様々で、それによる好き嫌いもあろうかと思います。まえがきに目を通してから購入するかどうかを決めても宜しいかと。 「優しい人」(湊かなえ) どこにでもいそうな若い男がどこにでもいそうな若い女に殺される。母親や友人の証言が淡々と語られていき、しだいに最後の証言に凝縮されていく。 「背負う者」(柚月裕子) 人に頼って生きても良いのに、それが出来ないやるせないある母子家庭の事情が解き明かされていく。ミステリーというより貧困の告発書。せつないです。 「願わない少女」(芦沢央) 漫画家志望の女子高生同士の葛藤。母親と娘の関係も気になる。 「屋根裏の同居者」(三津田信三) 乱歩の『屋根裏の散歩者』のオーマージュ。結末が今一つ? 「不適切な排除」(大沢在昌) ある日アメリカのジャーナリストが、主人公の友人の父親は実は殺されたらしいと伝えてくる・・・。その裏にはCIAやらナチスやら。 その他、掲載順に 「ドレスと留袖」(歌野晶午)、「うれひは青し 空よりも」(大山誠一郎)、「憂慮する令嬢の事件」(北原尚彦)、「シャルロットの友達」(近藤史恵)、「水戸黄門謎の乙姫御殿」(月村了衛)、「パズル韜晦(とうかい)」(西澤保彦)、「魔法使いと死者からの伝言」(東川篤哉)、「潜入捜査」(藤田宜永)、「永遠のマフラー」森村誠一、「綱渡りの成功例」米澤穂信 | ||||
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