幽霊の死
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「セイヤーズ、クリスティーと共に、イギリス女流三大家の立場にある」と評されるアリンガムだが、むしろ先の2人よりは少し後輩のクイーンやカーと同世代の作家である。その人のアルバート・キャンピオン・シリーズとしては第6作に当たる本作は、乱歩のかなり長い巻末解説によると、この作者の初訳長編だそうだ(早川書房より1954年出版)。現在でこそシリーズの大部分が翻訳で読めるようになった作家だが、上記4巨匠と比べると、日本への紹介はごく一部作品を除きかなり遅れたことも間違いない。 古い翻訳だけに、探偵役の名前を「キャムピオン氏」とする等、文章表現もまた古めかしい。しかしそんなに読みにくいというほどでもなく、電子書籍が簡単に手に入るようになったのはうれしいことだ。 一風変わった構成展開は楽しめたが、クライマックスのキャムピオン氏の間抜けぶりだけはどうかと思える。 | ||||
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マージェリー・アリンガムは、クリスティ、セイヤーズ、ナイオ・マーシュと並ぶ女流4大作家の一人です。 謎解きに徹したプロットに重きを置いたクリスティ、時代背景や人物をより深く描いて探偵小説の文学性を深化させようとしたセイヤーズ、洒脱な演劇センスを取り入れた作風で人気を博したマーシュ。 アリンガムは、デビューから数年間は冒険小説風、中期は人物や背景を詳しく描いてストーリーに厚みがある風俗小説の要素の濃い本格ミステリ、後期は人物の心理の動きに重きを置いたサスペンス風と大きく作風の変遷があり、上記の四人の中では、一番変化があった作家と言えます。 本作は1934年に発表されたちょうど中期への過渡期に当たる作品です。 生前有名だった画家が、自身を忘れ去られる事のないように、死んで十年経った時点で、遺された12枚の未発表作品を毎年一枚ずつ公開されるようにするという風変わりな遺言を残します。 その十年後の絵が公開される段になって遺族達の間で絵を巡って騒動が起き、やがて殺人が発生しますが、一族の知人である探偵のアルバート・キャンピオンによって、ほどなく犯人は判明しますが…。 本作では、比較的早めに犯人が割れてしまいますが、その後からが面白くなります。キャンピオンを亡き者にしようとする犯人との知力体力を尽くした戦いが描かれて、結末まで弛みなく展開します。 忘れ去られるには惜しい大家なので、オススメします | ||||
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