非情の日
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当時ヒギンズにハマりにハマっていた30年前、小学生のときに購入したきり読まずに忘れていたが、 最近になって古傷が疼く様に再びマイブームに火が付き再購入。 原題は《The Savage Day》。初出オリジナルも「Jack Higgins」名義。 ヒギンズお得意のIRA物。武器取引にまつわる主流派と分派の内部抗争、英軍も絡む三つ巴の駆け引き、そして裏切り… スケール感は小ぶりでさっさと先が読めてしまうプロット、スタイルが後半崩れ駆け足気味に飛ばしてしまったり、 と完成度は高くないが、ヒギンズの描く「タフな男の孤高のニヒリズム」が好きなら全然問題ないでしょ。 作中全篇で雨が降りしきっているような、しっとりと重い70年代ヒギンズのアンニュイな情感が何とも堪らない。 むしろガキの頃でなく大人になってから読んだほうが味が分かるタイプの実にシブい一冊。 主人公の元英陸軍少佐サイモン・ヴォーンは、ユダヤ人武器商マイヤー共々、後年の作《裁きの日》で再登場する(話の時系列では本作が後篇)。 分派のボスが何やら『ブロフェルド』ぽくもあり、ヒギンズも随分ボンド映画を意識して描いたんだろな、と思ってみたりしながら、 すっかり変わってしまった「テロ」の意味や隔世の感のある北アイルランド情勢を考え、印象深い登場人物に想いを馳せつつの余韻ある読後感も心地よい。 《鷲は舞い降りた》(75年)と並ぶヒギンズの最高傑作で同じくIRA物の《死にゆく者への祈り》が73年、本作《非情の日》が72年。 そんな具合なので、さすがにこの時期のヒギンズの筆は冴えており、案外見逃されてしまいがちな佳作に過ぎないが、本作のほうも是非オススメだ。 | ||||
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当時ヒギンズにハマりにハマっていた30年前、小学生のときに購入したきり読まずに忘れていたが、 最近になって古傷が疼く様に再びマイブームに火が付き再購入。 原題は《The Savage Day》。初出オリジナルも「Jack Higgins」名義。 ヒギンズお得意のIRA物。武器取引にまつわる主流派と分派の内部抗争、英軍も絡む三つ巴の駆け引き、そして裏切り スケール感は小ぶりでさっさと先が読めてしまうプロット、スタイルが後半崩れ駆け足気味に飛ばしてしまったり、 と完成度は高くないが、ヒギンズの描く「タフな男の孤高のニヒリズム」が好きなら全然問題ないでしょ。 作中全篇で雨が降りしきっているような、しっとりと重い70年代ヒギンズのアンニュイな情感が何とも堪らない。 むしろガキの頃でなく大人になってから読んだほうが味が分かるタイプの実にシブい一冊。 主人公の元英陸軍少佐サイモン・ヴォーンは、ユダヤ人武器商マイヤー共々、後年の作《裁きの日》で再登場する(話の時系列では本作が後篇)。 分派のボスが何やら『ブロフェルド』ぽくもあり、ヒギンズも随分ボンド映画を意識して描いたんだろな、と思ってみたりしながら、 すっかり変わってしまった「テロ」の意味や隔世の感のある北アイルランド情勢を考え、印象深い登場人物に想いを馳せつつの余韻ある読後感も心地よい。 《鷲は舞い降りた》(75年)と並ぶヒギンズの最高傑作で同じくIRA物の《死にゆく者への祈り》が73年、本作《非情の日》が72年。 そんな具合なので、さすがにこの時期のヒギンズの筆は冴えており、案外見逃されてしまいがちな佳作に過ぎないが、本作のほうも是非オススメだ。 | ||||
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