(短編小説)
指輪
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以前新潮文庫の傑作選を読みましたが それに収録されていた作品もいくつか収録されています。 このシリーズは初期の作品から順に 作者本人の批評付きで読んでいける面白みがあります。 まだ十分には熟していない作品もありますが 乱歩の好きなネタというか、 こだわりの萌芽は十分伝わってきます。 明智小五郎が登場し 徐々に定着していくだろう様子もわかるし 怪人二十面相の原点も見られるし その後の乱歩の作品に触れていくための準備となる掌編が 多数収録されています。 昔読んだけれどすっかり内容を忘れていた話も多かったので 改めて楽しめました。 面白い話は多いですが 中でもやっぱり「人間椅子」の フェティシズムとスリルは最高です。 20年くらい前に出版されたシリーズですが 絶版にはなっていないようなので 注文すれば書店でも買えると思います。 大きな書店だと、この第1巻くらいは 店頭在庫があるようです。 Amazonだとどれも手に入ります。 絶版になる前に全部読んでしまいたいと思います。 | ||||
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乱歩さんの作品の著作権が切れたのを期に、多くの出版社から作品集が発刊される運びとなってかなりの年月が経つのでございます。小規模な社から、かなり美麗な代表作の単行本が出されたり、とんでもなく分厚い「大事典」が出現したり、文庫本にいたっては、この光文社版の全集をはじめ、よもやと思っていた集英社文庫からは「明智小五郎事件簿」なるクロニクル版が登場したり、「まさか!!!!」の岩波文庫からは作品集が(しかも「怪人二十面相」でございますよ!!!)発刊されたりと、もう百花繚乱。どのシリーズで揃えればよいのか、どの出版社の版本で読めば「乱歩らしさが味わえるのか」と、遅れてきた読者は迷うばかりなのでございます。 そんなわけで先輩読者を差し置いてではございますが、これから乱歩作品を「読んでみようか」と思われる、これからの読者の皆様にこの文庫全集の特徴をかいつまんでお知らせしたいと思うのでございます。 まず、この「全集」は、全集という名の通り乱歩さんが別名義で発表した作品をも含めて、その創作された小説作品がすべてが収められているのでございます。主要評論と随筆も収録された巻もございますので、まさに一般読者にとっては完璧な全集と申せましょう。全小説収録というのが、これまでの「乱歩全集」には無いところなのでございます。そして各作品には著者自ら付した「自作解説」があり、作品によっては「まえがき」的な文章もあり、そして編集部が作成した膨大な「解題」や「注釈」が作品が発表されてからかなりの年月が経ってから作品に接するワタクシのような新米読者にはかなりの助けになるのでございます。(書けなくなった乱歩さんの「読者諒せよ」まで入っていますwwww)「盲獣」に於いては作者自らが削除したところまで復活しているのでございます。 初版本の写真が口絵として掲載されていたりと至れり尽くせり。出来たら、この内容で豪華本を限定出版していただけないかと思うほどの充実した内容なのでございます。 乱歩作品をパーフェクトに揃えるにはまさに、「これ」なのでございます。 | ||||
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保管状態が良かったです。 | ||||
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本文だけでなく本人のコメントもあり、なかなか興味深い。江戸川乱歩がどうやってデビューできたかなどエピソードも本人談で面白い。戦後、言葉や旧仮名遣いについて書き改めようとする気持ちのあったとのべているが、これはこれで良いと思う。大正時代の作品として、当時の雰囲気がわかる貴重な資料であると思う。 表紙は今時のイラストであるが、読めば当時の世界観を味わうことができる。掲載作品も盛りだくさんで読みごたえがある。 | ||||
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江戸川乱歩は日本の推理小説の礎を築いた作家であり、今となってはいささかその作品に古さを感じることがあることは当然否めない。 海外のミステリー小説のトリックを流用したものが多い点で、過去においてさえ、それは自明の理であったのではないだろうか。 では乱歩特有のものとは何であろう? 修飾を抑えた平易な文章、これが乱歩の作品をミステリー小説への入門書めいたものにしていることがまず挙げられる。端的に読みやすいのだ。 まだ拝読していないが、怪人二十面相シリーズなどが当時の少年少女たちに熱狂的に迎え入れられたのもうなずける。 次にトリックと犯人の結びつきのゆるさ、これも乱歩作品特有のものである。犯人を捕縛する縄にあえて余裕を持たせているようなそのゆるさは、トリック次第で物語の登場人物の誰をも犯人に仕立て上げることができるという、推理小説の遊び、本質的な面白さを読者、果てには次の時代のミステリー小説を担うであろう書き手にも示してくれている。 つまりは乱歩作品はミステリーの入門書であると同時に教科書でもあるというわけだ。 そんな作品を多数世に送り出したことが、江戸川乱歩の偉大なる功績なのであろうと感じた。 | ||||
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