天使の死んだ夏
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
天使の死んだ夏の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 D ランク
天使の死んだ夏の総合評価:
6.00/10点 レビュー 4件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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前作では、数分だけでも外にいるのがつらい過酷な厳寒の様子が「人間の住むところではない」という言葉で語られ、そのような冬に起きた猟奇殺人と、そして移民、犯罪、貧困の問題、ヒロインである女性刑事モーリンの生活や孤独、苦悩が描かれていました。
今回の季節は夏ですが、北欧にはめずらしい気温40度の酷暑という設定で、やはり気候の過酷さ、つらさが延々と描写されます。乾燥しているため森林火災が発生して収まらず、街のどこにいてもきな臭い匂いや煙がうっすらと流れてくる様子に、こちらまで息苦しくなってきます。他のレビューアさんもおっしゃっているように、確かに暑さへの言及がくどすぎるという印象を受けました。天候の過酷さについての記述が繰り返し執拗に出てくるのは”冬”でも同じだったのに、どうして今回は違和感があったのか?と分析してみれば、前作の冬や雪や氷については、舞台が北欧だし、むしろ期待していた通りの風景描写とも言え、そのためにすっと受け入れられたのかもしれません。
それから、殺害された被害者の魂が、死後、空を漂って地上を見下ろし、家族や関係者に語りかけているかのような不思議な描写も同じですが、前作の時は神秘的な感じがして効果的だと思ったのですが、この作品ではなぜか「ああ、またか・・」と思ってしまいました。
今回も移民差別の問題が出てきて、移民がやったに違いないと頭から決めつける差別的な刑事が暴力を振るうひどいシーンがでてきます。事件の性質も陰惨、ヒロインは孤独でひたすら寂しく過去を後悔しどうしていいかわからない、つまりひたすら重苦しい雰囲気が続くので息苦しくなってくるのでしょう。
とは言え、ラストに向かって、第三の殺人をなんとかくい止めようと奔走する刑事たちの様子は緊迫感、臨場感に満ちていて手に汗を握ります。警察小説としては大変すぐれていると思うのですが、独特の重苦しさで好き嫌いが分かれるかもしれません。最後、主人公モーリンの人生に関しては希望の持てる終わり方で次に続きます。これからどうなるのか続けて読んでいきたいと思っています。