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タカタソン さんのレビュー一覧
タカタソンさんのページへレビュー数76件
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小川氏の書く世界はなぜこんなにやさしく暖かく切ないのだろうか?
80分しか記憶を持てない数学博士と家政婦とその息子ルート(あだ名)の物語。 毎朝自分の病気を知る事から始まり、毎朝初対面の挨拶をしなければならない家政婦とル-トの刹那さ。 江夏豊と子供と数学を極端に愛する博士は愛おしく、読み終わった後、しばらくたって思い出すと心に染みます。 ミステリ-ばっかり読まず、たまにはこんな作品も読んでみてはどうでしょうか? |
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洋物ミステリ-はなかなか敷居が高く手を出しづらい。
ただ、思い切って読んでみると結構読める。 単行本が出た時から気になっていたが、評判通り?と言っていい。 ペ-ジ数は結構あるが、4章構成で起承転結って感じで上手い。 つまり上巻はネタで振りで終わるが、振り方が上手くついつい読みふけてしまう。 下巻は解決編でまっしぐら。 ただ、上巻で想像していた展開と全然違う方向に下巻では進み、ちょっとした気づきが解決の糸口となり猟奇的な殺人事件と繋がっていく。 一点問題は、スウェ-デンの女性犯罪とか性関係が良く分からないところ。 (主人公は、気軽に誰ともすぐに寝る。。。) 最後は全てすっきり解決するので(2とか3とかに続くのかと思っていた)ミステリ好きは是非。 |
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柴田氏の著作を読むのは2作品目。1作品目は満点評価をつけた「聖なる黒夜」。
当然そういう期待は持ちつつも、あらすじを読むとそれ程重く・濃くは無いなと気楽に読んだ。 設定舞台が、聖なる黒夜と同じで闇医者の奈美、山内、韮崎など話に出てくる。 特に奈美(殺された韮崎の元愛人)と主人公との関係や活躍ぶりは興味深く楽しめた。 またこの作品のキモは、主人公が元刑事で保育園を経営していて、金を稼がなければ保育園を維持できい事で正義感と金を手に入れることに悩み、最後に辿り着くところはどこなのか。 また、当然子供ネタもあり、話を展開はさすがにうまく終わりの収め方は誰もが満足するでしょう。 |
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さすがに当然に面白いです。
しかし、思うのはホラ-というカテゴリ-だけにはめるのは勿体無い。 サスペンスとしても十分すぎるほど傑作。 なぜホラ-文庫として出版されるのだろうか?ホラ-大賞を取った小説だとしても ホラ-というジャンルが先行して意識づけされるのはホント勿体無い。 追われる恐怖あるけど、それ以上に話のまわりを固めるいろんな観点からの描写や説明は、よく調べているなと思うし、普通の怖がらせるだけの小説とは一線を駕している。 恐怖といえば、この小説の主人公がある自殺の第一発見者になるのだが、その描写は自分が今まで読んだミステリ-、サスペンス等の中でもっともインパクトがあった。 発見した場面、居合わせた人の目線など・・。 興味にある方はぜひ。 |
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突然父親が行方不明になり、車が見つかった場所で霊媒師?(オババ)の命令により出会うヒロイン。
一緒に主人公の父親を探すなかで、とんでもない自分の家系を知っていくというスト-リ-。 ノリは結構重いが、父親や祖父の過去を判明してくるとあまりにぶっ飛んでいる生い立ちに ありえねぇだろって逆にハマる。 オババとかトンチとかTRICK(ドラマ)に出てきそうな登場人物もいて、変にリアリティを 求めなければ面白いと思う。 作家はもう亡くなっているそうなので、希少な作品をぜひ。 |
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久しぶりに大沢先生らしい作品ではないでしょうか。
仮想の海辺の町で起こる死んだ大地主の遺産を巡る話。 主人公はこの大地主の甥かもしれないアメリカから来た青年と老刑事。 甥かもしれないという微妙な立ち位置の主人公(これが面白くしている)が町に来ることで巻き起こる事件、そして老刑事の活躍。 のめり込んで読んじゃいます。 最後のオチも良い(ちょっとあっさりしすぎ?)し、ページ数は多いけどあっという間。 ハ-ドボイルド初心者にもお勧めです。 |
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プロの自転車ロ-ドレ-スの世界を、自転車に興味がなくとも引き込んでしまう筆力は見事。
「エ-ス」と「アシスト」の関係は非常に興味深い。また、この関係がこの小説のキモでもある。 この本はスポ-ツ小説なのか、ミステリなのか。 最後の真相が読者にとって良い裏切りになっていて、それがただ単純な「悪意」ではない ため、読後感が良い。 この小説のテ-マ「アシスト・犠牲」。 最後に「エ-ス」が見せる「犠牲」に何を感じるか。 それによってこの小説の評価が分かれるでしょう。 |
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全く山には興味がなかったが、この小説を読んだ後、一変。
K2。その壮観さや登頂の難易度など思わず自分でも調べてしまった。 それぐらいこの小説を読むと、山を登ることのリアリティに興奮してしまう。 話の舞台は、ブロ-ド・ピ-ク。(8000m峰) そこでの公募登山(登山素人でも登頂出来るようなビジネス登山)での話が展開される。 K2で恋人を失った主人公、K2でなだれに会い仲間を失った会長秘書の竹原、そして 一代で大企業を築き上げ、自ら宣伝のために自社ペ-スメ-カ-を付けて8000m峰を登る 会長の神津、次々と襲い掛かる困難、死と隣り合わせの緊張感ある展開。 特にこの小説において特筆すべきは、随所で出てくる神津の言葉。 心に響く事間違いなし。 仕事や勉学で落ち込んでいる方、これを読んで勇気をもらおう。 |
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スパイ養成学校:D機関を設立した結城中佐のスパイとしての教えが5つの短編で展開される。
どの話も非常に良く出来ており、短編ということから気軽に読めて楽しめる。 読む本に悩んでいる方にお勧めです。 |
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北海道警察を舞台にしたシリ-ズ4弾目。
今回主役は、小島百合巡査。 同然今までの津久井、佐伯、新宮といったお馴染メンバ-も登場し、それぞれの視点から物語が展開し いろんな伏線もありながら最後にうまくまとめている。 このシリーズは、視点の切り替えと展開の速さがあり、気づくと読み終えている。 (まぁ、登場人物が魅力的かはそれぞれですが) 警察小説をあまり読まない方にもこのシリ-ズはお勧めです。 |
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耐え切れなかった。結末がわかっていても、涙を我慢出来なかった。
それほどまでに主人公の岡部とかほるに魅入られてしまった。 主人公岡部は暴力団の有力幹部。ある日散歩しているかほるを見て、若い頃、自分のせいで 亡くした彼女と表情が酷似していた事で動揺し、自分の娘ほどの年齢で盲目のかほるとの 関係が始まる。 かほるが盲目となった原因や、暴力団幹部が殺された事で始まる抗争など、やくざの足を 洗おうと決意した岡部に立ちはだかる様々な試練と、かほるとのプラトニックな関係。 岡部はかほるために、足を洗う事はできるのか。目に光を与える事ができるのか。 ラスト15ページは、涙が止まらなかった。 |
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家族を失ったアル中の主人公とその家に住む訳あり同居人達が、主人公が拾ってきた少女によって
その同居人達の間にもたらした明るさを信じ、警察捕まってしまった少女を助ける話。 事件が起こるまでは、話のテンポやノリが軽くてあまり好みではなく、読むのがつらかったが それ以降は逆に事件の究明に奮闘する主人公や同居人達のそれぞれ事情が解明されていき、 事件自体は大した話ではないが、人との絆や家族を守ろうとする登場人物達がとても良い。 最後にわかる真相は前フリもなく突然だが、個人的にはこれで良いと思った。 少女を助けるためには、引き換えに真実が必要で、決してハッピ-エンドではないけど 何となく心温まる終わりだと感じた。 この本の題名の意味も読み終えればわかるが、考えるほど心にグッと来る。 |
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何でそんなにのめり込んで読んでしまうのか、自分でもわからない位に一気読み。
内容は、なぜそこにいるのか分からない主人公を含めた9名と各自持たされた携帯ゲ-ム機。 CP(チェックポイント)を通過する事に、ゲ-ム機からアイテムの在り処や情報を貰えたりし 各自求めるアイテムによって別れた仲間達がCPが進む事に変貌を遂げていく事が分かり (このサバイバルゲ-ムの主催者の陰謀・罠だったりもする)、アイテムや情報を駆使して生き残ろうとする話。 面白さは主人公がCPを通過すると得られる情報により、自分の置かれた環境だったり、別ル-ト に行った仲間がどうなるのかが少し分かったりすることで、それが怖く感じ、物語の主人公と 同じように不安になったりすることで感情移入をしてしまう。 分かりやすく言うと、ゲ-ムのバイオハザ-ドみたいな(した事ば無い人はすみません) 感じだと思う。 是非、一度読まれる事を薦めます。 |
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大極宮の極、京極氏の作品は初読み。
趣味には合わないと思い今まで敬遠してきたが、とりあえず読んでみようと本書を取った。 まず、読む前のイメ-ジで言うと、本表紙の絵みたいな妖怪の存在が普通の世界で人にとりつき 事件を起こし、最後に陰陽師との妖怪バトルみたいな感じで思っていたけど違った。 あくまで、実在しない妖怪や神霊とは、どのようなモノなのか宗教的、哲学的 科学的な様々な観点から主人公の自論が展開されていき、そのせいでスト-リ-テンポ は遅いが幾分納得するところもあり、どんどん引き込まれていく。 当然話は怪奇的な事件の謎を究明していくというところなのだが、推理・トリックという 観点では読まないほうが良い。 あくまで、主人公の京極堂が最後にズバッと謎を解いていく爽快感を楽しむものであると 思う。 事件において妖怪や神霊の具体的な描写が一切なく、あくまで人間の所業で おきた事件で解決するところは、意外であり、新たな小説の発見だと思った。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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長野県安曇野の山で何人もの行方不明者が出て、その正体は・・というパニックもの。
ただ、その「モノ」の正体は中盤くらいには判明し後半はその「モノ」との対決となっている。 ひとつ読みどころは、なぜその「モノ」がそこに居るのかというミステリ-部分。 あくまで、パニック部分がメインであるため、あっさりしているがそのバランス次第で いかようにもできたはず。 これはこれで、正解かもしれない。 最後まで緊張感が持続できるスピ-ド感が出ている。 そしてその「モノ」だが、聞いて直ぐにその大きさや怖さがピンとこなかった。 たぶん、都内に住んでる方は皆さんそうだと思う。 読み進めると、その「モノ」の描写があるのでそうだと認識するのだが・・・。 このあたりは評価が分かれそう。 |
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贄の夜会という題名につられて購入。香納さんの作品は初読。
犯人を追う刑事、猟奇的殺人者に妻を殺された殺し屋(スナイパ-)、容疑者の弁護士など登場人物に 魅力があり、スト-リー展開も相まって引き込まれてしまう。 個人的に好みの文句なしに面白いハ-ドボイルド。 |
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