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鉄の骨
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鉄の骨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全242件 221~240 12/13ページ
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私自身も、建設業界で働く人間ですが、ドロドロしたいや〜な業界ですね・・・ しかし、現実はもっと厳しいですよ!作者も全てを書く事は出来なかったでしょうし、ちょっとしたジレンマを感じるところもありました。 五百数十ページもある作品ですが、内容はとてもおもしろく、どんどん引き込まれてしまいました。 | ||||
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この夏、小池徹平主演でNHKで放映されたドラマの原作。 主人公・平太と業務課の先輩・西田のコンビが絶妙。言動はグータラだけど、仕事の実力と熱意は負けない。荻原浩「神様からひと言」の涼平と篠崎に通じるところがあります。物語に描きやすい先輩・後輩像なんでしょう。 業界のフィクサーとされる三橋が言う、許される談合と許されない談合の話は一理あると思いますが、そんな主張で平太を感心させた三橋自身が、しがらみによって本意ではないはずの調整に手を染める過程が、なんとも切ない。 硬いテーマを扱った500ページ超の長編でありながら、主人公を若手社員にすることで切り口を柔らかくし、仕事での成長や恋愛の要素を散りばめたおかげで、漫画のようにスイスイ読める作品になってます。 | ||||
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あ〜、すっごく面白かった! というのが、読直後の感想です。 主人公は、大学で建築を学び、中堅ゼネコンの現場に勤める若手社員。 その彼が、ある日業務課・別名談合課に配属になる。 談合は、もちろん犯罪。でもそこには、談合抜きでは生きていけない 公正入札の限界という状況があった。 そんな中、社運をかけた地下鉄工事の話が舞い込み、 主人公も抜けられない迷路にはまっていく… という感じのストーリーです。もっともっと複雑で巧妙ですが。 建築とは本来、芸術であり、人間の創造物の最たるものです。 そこで働く人は、まさに命がけ。 でも、その仕事をとる人たちもまた、命がけ。 ゼネコンの世界、談合の仕組み、未知の世界だったのですがよく理解できました。 官製談合というものも、わかりました。 役所の古い体制、理解の欠如がどんなにゼネコンマンを苦しめているのかも… この業界が、将来どんな方向に進んでいくのが、希望をもって 見守っていきたいと思います。 | ||||
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この夏、小池徹平主演でNHKで放映されたドラマの原作。 主人公・平太と業務課の先輩・西田のコンビが絶妙。言動はグータラだけど、仕事の実力と熱意は負けない。荻原浩「神様からひと言」の涼平と篠崎に通じるところがあります。物語に描きやすい先輩・後輩像なんでしょう。 業界のフィクサーとされる三橋が言う、許される談合と許されない談合の話は一理あると思いますが、そんな主張で平太を感心させた三橋自身が、しがらみによって本意ではないはずの調整に手を染める過程が、なんとも切ない。 硬いテーマを扱った500ページ超の長編でありながら、主人公を若手社員にすることで切り口を柔らかくし、仕事での成長や恋愛の要素を散りばめたおかげで、漫画のようにスイスイ読める作品になってます。 | ||||
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建設業界の談合について書かれた本。 談合については、悪いことだけど無くならない、 実際のところ談合は日常茶飯事だ、程度に思っていたが、 この本を読んで、談合は良くない、無くすべきだと思った。 必死になって、新しい技術を開発してまでコストを下げようと頑張っても、 談合で落札企業があらかじめ決まっていたら、せっかくの営業努力が何にもならない。 これでは従業員の士気は上がらず、技術は進歩しない。日本の建設業界にとっては良くないことだ。 一社が倒産すれば、その下請け業者も経営が傾く、 そうなれば大勢の失業者が出る、 だから談合は必要だ、と言う意見はもっともである。 しかし、それは問題を先送りしているだけであり、 こんなことを続けていたら、例えば外資系の企業に技術で負け、そのうち規制緩和があったりしたて外国の企業も参入できるようになったら太刀打ちできない。 他の業界では競争は当たり前にあって、時代の変化について行けない企業は淘汰されているけど、 建設業界だけ談合をして政治家にお金を送って生き延びようとするのは良くないと思った。 面白い本だった。 こういう本を企業小説というそうだ。 他にも企業小説を読んでいこう。 | ||||
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NHKのドラマを1回みておもしろかったので、小説を買いました。組織の中にいて、自分の思うように動けない葛藤が描かれていておもしろかったです。私も土木業界にいますが、談合の時代はもう終わったかなと思います。勝利者のいない泥沼の競争になりつつあります。時代の変化を感じた1冊でした。 | ||||
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池井戸作品の中で最高の小説だと思いました 最近、NHKで放映をされてますが やっぱり、読まないとこの作品の面白さは伝わらないと思いました 初めから終わりまで、わくわくさせられて一気に読んでしまった あの、銀行員の厭らしさは今も頭の隅に残ってますね。(笑) 女性の気持ちってそういうモノなんですよね、分かる様なでも、むっと来るような・・ 最後はほっとした自分がいて、笑いました。 業界の闇に手を突っ込んだ割には、イマイチ突っ込みが甘かった面もあるかもね 最後の落ちにいたっては唸りました。 | ||||
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今回も池井戸さんの手腕にうならされました。 談合の理屈は新聞でも読んで知っていましたが、まるで企業活動の真ん中に立って、 事態の展開を眺められるような筆力には、またもや感動。 中堅ゼネコン一松組の一兵卒、平太とその恋人、銀行員の萌の視点から、素人の私にも わかりやすく談合の詳しい仕組みやその深い闇の部分が明らかにされていきます。 大物フィクサーや巨悪と言われる政治家も登場して、一松組は翻弄され、危機に直面します。 今回は主人公があくまで正義を貫こうという姿勢ではなく、談合という犯罪と、 会社の論理のなかで悩んだり、妥協したりする、ある意味等身大の青年でした。その 恋人の萌もまた、銀行という特殊な会社のなかで、変化していく自分にとまどう 揺れ動く女性として描かれます。 社会のなかで戦う企業戦士のさまざまな形態を、リアルにきっちりと描き出す作者。 この作品も、談合というシステムの裏表を克明に見せてくれました。正義と悪だけでは 割り切れない慣習、利権、既得権益。その中で歯車の一つであるサラリーマンの平太が、 仲間とともに必死に仕事に取り組む姿は、何万ものサラリーマンへのエールに思えます。 三橋、尾形、など大物の人物造形もよかったけれど、先輩社員の西田くんが、なんか かっこよかったなあ。むち体型で、おちゃらけているんだけど、やる時はヤル、出来る男 ってところが魅力的でした。 ノンストップの徹夜本です。お薦め^^v | ||||
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500頁超の大作でしたが、あっという間に読み終わりました。社会性・時代性・業界の裏話・汚職・恋愛・ライバルとの競争など、エンタメ小説に必要なすべての要素が詰まった傑作です。まあ、それだけにありがちな展開と言ってしまえば、そのように言うこともできますが、それでも気持ち良いものは気持ち良い。おいしい幕の内弁当はいつ食べてもおいしいのとおんなじですね。しかも、その箱が新しくて美しいって感じです。主人公の平太のキャラが弱かったかな。周囲を取り巻くキャラが個性的で良かっただけに、そこが惜しいかも。 | ||||
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公共工事を巡る官製談合をテーマにした作品。500頁を超えるボリュームに少しひるんだが、読み出すと平易でわかりやすい展開に助けられて、さくさく読み進めることができた。 テーマ自体は非常に重い。この国から消えない談合が必要悪なのかどうかというテーマについて、中堅ゼネコンに勤務する主人公の目を通して、真正面から取り組んでいる。業界が生き残るためには談合は必要なのか、それとも談合により企業淘汰が遅れて業界全体が沈没しているのか、読者は主人公と同じ目線で悩むことになる。 通称談合課に配属された主人公と一緒に、大型案件受注に凌ぎを削るゼネコン各社の様子が生き生きと描かれ、最後のクライマックスまで一気に読むことができた。主人公と銀行員の恋人との関係も平行して描かれるが、こちらの展開はメインストーリーに比べてやや平凡だが、それも含めて全体として楽しめる作品だ。 | ||||
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面白い。談合とはこういうことだったのか! 硬派の小説なのに読後感が爽やか。 官公庁の大口工事を入札する課に突然異動になった、 若きゼネコンマン冨島平太の 真摯な姿勢と奮闘ぶりが実にいい。 なぜ平太は異動になったのか?その種明かしに驚く。 たった一つの工事の受注がどれだけの汗と努力と残業に 支えられているか痛切に読み取れる。 2000億円の地下鉄工事の入札を巡る中堅建設‘一松組’と 競合他社の大手ゼネコン数社。 その社運と存亡を賭けたすさまじい戦い。 堅い話であるのに面白く読ませるのは、 平太の投げかける疑問や意見が読者目線であること。 談合・マネーロンダリング・フィクサーの登場・ 大物政治家の裏金・追う検察‥ 談合に手を染めていく平太‥恋人との確執‥ そしてどんでん返しの結末! 八ッ場ダム建設を中止したM原国土交通省大臣、 長年の不透明な資金管理で話題のO沢一郎幹事長、 そんな人にこの本を読んでもらいたい。 H22年度直木賞候補作。 | ||||
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直木賞受賞作に準ずる出来だと評された第三席の作品。この作者は社会派エンターテイメント小説の第一人者です。前回の「空飛ぶタイヤ」に続いて受賞を逃しましたが、文春から出版すれば次の受賞は間違いないところです。 建設業界の談合をざっくり描き出して、しかも若者の成長物語に仕上がっています。キャラクターがちょっと浅い気もしますが、重い題材を妙に深刻にならずに明るく描き出していて読後感がさっぱりしています。ラストにはツイストもあるし、面倒くさい題材を極上エンターテイメントに仕上げてしまう筆力に感服しました。 | ||||
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作者は、「談合」と言う日本の古い体質に対してメスを入れた社会派小説として書かれたと思うのですが、私には、むしろ主人公平太の成長ドラマとしての要素を強く感じました。 大学を出て4年と言う年齢では、まだまだ会社の全体像は解らず、業界の仕組みも理解できていないでしょう。 そんな主人公が、「談合課」に配転されて、大きな地下鉄談合事件に巻き込まれる中で、仕事をするプロとしての意識や考え方を身につけてゆき、人間的にも一回り大きくなって行く。 そんな物語です。 その間には、母親の幼馴染らしき男性を「談合」の仕切り役として登場させたり、恋人萌との関係の微妙な変化を見せています。 更には、まさに「談合課」のプロとも言える西田の存在があります。 これらすべてが、若い主人公の血となり肉となって、一人前の社会人に育て上げているように思えます。 その意味では、大いにこの本を楽しむことが出来ました。 ただ、「談合」に切り込んだと言うことには、やや不満が残りました。 ここで書かれている「談合」の内容は、ちょっと「談合」について調べれば解る事で、もっと切り込んで欲しかった気がします。 特に、「官」への切り込みがなかったのが非常に残念です。 | ||||
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残念ながら直木賞を逃した作品だが、 その理由はもしかすると、選考委員たちが 著者の筆力・構成力・取材力に圧倒され、 作家としての怖れや嫉妬心を抱いたからかもしれない。 (宮部みゆきが「火車」で直木賞を逃したときの 状況に似ている) 今の出版界で、著者ほど冷静に 日本の経済あるいは企業の置かれている状況を分析し、 小説に昇華している作家はいないだろう。 他の経済小説家の作品が分析レポートにしか 過ぎないのに比べれば、それは明らかだ。 この「鉄の骨」も、建築関係に勤めている者なら 誰もが「モデルはどこなんだ…」と舌を巻く内容と なっている。 願わくば、著者が城山三郎を越える存在として、 小説を読む醍醐味を味わいつつ、経済も学べるという、 未踏のジャンルを開拓し続けていってほしい。 | ||||
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多少なりと建設業界に身を置いたことのある人なら、『なるほど!』と言って読める本です。 談合が、正義か悪かの議論は別として、こうした世界もあるということ。 おそらく建設業界だけではなく、日本の経済界では多かれ少なかれこういった手法で 仕事が行われてきたのだと思う。 文中にもあったが、今や制度自体がボーダレスになり、 ある意味アウトローのやりたい放題となっている。 旧態然とした制度が決してと良いとは思わないが、 急激な変化が後世この国にどのような影響を及ばすのか? 安心して通れる道路など、日本から無くなるかも? これは、極論ですが・・・ 本書は、『談合=悪』⇒『権力の権化』というスタンスである。 日頃、権力に抑えつけられている方々にとって、結末は痛快であろう! 昨今の献金騒動とリンクさせて読むと、より面白さが増すことでしょう。 だからと言って誤解しないで欲しいのは、 総ての建設業者が、政治力や賄賂で仕事している訳ではない。 半分以上が、まともな業者ですので・・・ | ||||
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脱談合宣言をしながら、過去のしがらみから抜け出せず談合を繰り返す建設業者。それぞれの会社の思惑が絡みながら、政治家の介入、検察の捜査など公共工事の落札を巡る壮大な駆け引き。建設会社の実情や談合の様子が、業務課に配属されたばかりの若手社員平太の視点から丁寧に描かれていてとても読みやすかった。 また、建設業者に融資をする立場の銀行に勤務する恋人の萌との価値観の違いによるすれ違いの様子もリアルだったし、地下鉄工事を巡る入札の場面は最後まで緊張感があっておもしろかった。個人的には平太の先輩の西田のキャラが好きだった。普段はひょうきん者を演じているが、いざというときは頼りになる仕事のできる男に豹変するキャラは好感がもてた。 | ||||
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今、話題の本。確かに、社会派エンタメ小説として読了感は悪くない。 本書には3つの要素がある。まず、公共事業を巡る政官財の癒着と談合と言う日本特有の業界体質にメスを入れた社会派小説として、また、その中で奮闘する者たちを描いた企業小説として、そして、ひとりの若者の成長小説としての側面だ。 大型案件受注の為の知恵と情報の結集は、ビジネスマンとして共感出来る部分が多いし、運命の入札日に向かって、様々な思惑と駆け引きが交錯する過程はスリリング。平太と萌、学生時代同じ価値観、世界を生きてきたふたりがいつしか心が離れていく、社会人(大人)になる上で、悩み、もがき、傷つき、試行錯誤しながらも成長していく様は、誰もが思い当たる事項として心動かされるのではないか。何より、良い意味で劇画、TVドラマ的で分かりやすいし面白いのである。 ただ、コンプライアンスか必要悪か、今作の趣旨は“脱談合”である事は間違えないし、私も透明かつ公平な競争理念を正とする者だが、それが、日本の全産業人口の中でも大きな比率を占める建設業(特に中小零細)の経営を切迫、疲弊させているのも悲しいかな事実。「談合こそもたれ合い、価格競争こそ赤字企業淘汰、健全で強い体質の企業による自由競争が生まれる」と言い放つエリート銀行員園田の主張は、何やら構造改革、市場原理主義者の小泉=竹中ラインの姿とダブって来るのだ。 強固で狡猾なスーパー・ゼネコンが類型的な悪として描かれている事に快哉を叫ぶ者は多いと思うが、理想と現実のハザマに悩む業界人はいると思う。 | ||||
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池井戸潤氏の作品はどれも面白い。本書も期待を裏切られなかった。本書は、地下鉄工事に関わる官製談合事件に関与する過程が非常に緊迫感あり、やっと一松組に入社出来た3年目の主人公富島平太の生き方、談合課と揶揄される業務課のチームワーク、平太の恋人野村萌がいる白水銀行新宿支店、その4年先輩男性行員との関係、これらが複層的に絡み合っていく展開が面白い。談合であるから中堅ゼネコンの話だけと思いきや、そこにはやはり池井戸氏得意の銀行員が効果的にストーリー展開できていることに感心する。二代目社長松田篤の中堅ゼネコン、業務課は官公庁の大口工事受注を専門とする一松組の生命線だ。担当役員は尾形総司常務、清水組元役員で先代に三顧の礼で迎えられた。業務課長兼松巌は40代半ば、西田吾朗は30歳過ぎで見かけはぐうたらだが実力はピカ一、仕事は滅法出来る。そして柴田理彩と富島平太。彼らの組織と連携が素晴らしい。談合は検察が狙う政治家城山和彦を頂点に、大物フィクサーで山崎組顧問の三橋萬造を軸に、真野建設(長岡営業部長)、村田組(岸原常務)等々のゼネコンの動きと密約がハラハラする。白水銀行新宿支店の支店長江坂禎治郎、融資課で一松組を担当する園田俊一、恋人平太と大学テニスサークルで同期の野村萌、平太と萌と園田の間の恋の葛藤、これらの物語が並行して進むから面白い。厳しい営業競争の中、コスト引下げ、数字作りで勝ち取る努力と、自分の仕事へのプライド、旧弊から抜け出せないしがらみ、理不尽な要求と調整、談合と脱談合の企業とで、仕組みと辛さがよくわかる。池井戸潤氏と言えば私から見た代表三羽烏は、「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」「シャイロックの子供たち」の若手銀行員の活躍ものだ。その他、「不祥事」「銀行仕置人」「仇敵」「銀行総務特命」「銀行狐」等々全て面白い。更に本書はゼネコン談合、検察、銀行だから何倍も面白い。 | ||||
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久しぶりに池井戸ワールド堪能させていただきました。金融と推理小説がミックスされた池井戸氏の作品に引かれて、金融を学びながら楽しめる一石二鳥の小説として、これまでも楽しんできました。今回は、テーマが「談合」、舞台が「土木」です。過去の作品に、自動車業界を描いて映像化された「空飛ぶタイヤ」が、今、話題になっていますが、今回は主人公の彼女が、メインバンクに勤めている設定であることを除けば、金融色は、ほとんど払拭され、新しい業界でのストリー展開がとても新鮮です。 息をもつかせぬスペクタルな展開の連続に、かなりのボリュームですが、あっという間に読み終えてしまいました。時がたつのを忘れるというのはこのことですね。この物語を通して、土木業界についても少し学べたような気がします。結末は、やはり池井戸シリーズ共通の痛快な締めくくりです。「空飛ぶタイヤ」に続いて、映像化してほしい作品です。 | ||||
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談合は果たして本当に悪なのか? そんなことを考えさせられる本です。 突然談合課に配属され,談合の実態を知ることになる主人公の目を通して 綺麗事だけではどうにもならない社会を描いています。 談合の渦中に取り込まれていく主人公と,恋人との危うい関係が 読み手をはらはらさせ,一気に読ませます。面白かった! | ||||
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