■スポンサードリンク
鉄の骨
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
鉄の骨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全242件 201~220 11/13ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「談合」についてすごく分かりやすく書かれていて、面白かった。 中堅ゼネコンの現場で働いていた平太が突然「通称談合課」に 異動を命じられたところからはじまる物語。 談合は必要悪なのか?という平太の葛藤があったり、 彼女との仲がうまくいかなくなり、警察にもマークされ、 ドキドキハラハラの連続です。 まさに社会派エンタメ小説ですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人物の心境描写や、取材に基づく業界の問題点の表現。その他、建築建設業界の膿みを探るのは実にうまく表現されていて感動しました。僕も同じ業界ですが親しみを持って読めます。ていうかあまりの面白さに、読まないと損します。とさえ言いたくなる具合。是非一度読んでみて下さい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ゼネコンの談合をベースにした物語。 日頃ニュースで通り一遍に伝えられる「談合」の裏側を 丁寧に描き出している。 池井戸氏の作品はどれもそうだが、1つの事象を複数の 登場人物の視点から語り、それを終局に向けて組み合わせて 立体的に描き出しているが、本作もその特徴が遺憾なく 発揮されている。 談合を仕掛ける人、仕切る人、それによって利益を得る者。 犯罪行為を追う者、金を貸す者、その中を右往左往する彼氏 を想う者…どれも、一つの事象を見るものだが随分違うもの である。 良い談合・悪い談合、そして必要悪などという陳腐な言葉では 語り尽くせない重いテーマをぐいぐい読ませ、そして最後に あっと言わせる展開は、まさに池井戸ワールド。 多くの方が読み、この問題にを一考していただくと良いのでは ないだろうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
池井戸作品らしい安定感のある良い作品でした。 ゼネコンの談合や銀行の融資、政治家への資金還流等どれもがそれひとつだけ取っても 深い問題がありますが上手く1冊の本にまとめてあったと感じます。 ただしそれらの専門的な分野の方には少々物足りない部分もあるかも知れませんね。 これでも結構なページ数でしたけどまともに書き出したら超大作になっちゃいます。 私は寧ろ企業小説としてでなく池井戸作品に共通の人間愛のドラマとして読めば非常に 良く出来ていると思います。 主人公の富島平太の視点から眺めれば恋人との萌、会社の上司、先輩の尾形、永山、西田、 両親との関係、フィクサーの三橋に至るまですべて平太への愛情が凄く伝わってきます。 平太の母親と三橋が田舎の幼馴染だったというのはちょっと出来過ぎの感はありましたが、 それはご愛嬌レベルのものでしょう。 贔屓の引き倒しの感は自覚してますがこういうの大好きです。 登場人物すべてが誰の周りにもいるような等身大の人間で勿論嫌な部分や欠点も沢山持っているはずなのに、 彼の手に掛かると何故か憎めないどころか親近感さえ感じてしまうのは池井戸氏が人の 長所、良いところを見出す能力に長けているのだろうと思う次第です。 直木賞作家に才能云々を言うのも口憚りますけど単に文才があるという程度でないのは 間違いないでしょうね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公は、一松組という中小の建設業の若手社員、彼女が大手銀行の為替係り。 建設業の若手社員が業務課といういわゆる談合(調整)を行う課に移動となり、公共案件を取りに行く話を骨格とし、 政治家を含めての談合の仕組、銀行に勤める彼女との心の溝、両親との関係などの要素をちりばめながら読者を引き付けている。 私は、業界がまったく異なるため、どの程度、真実に近いのかの判断ができませんが、談合についての知識が得られたと思っています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
建設現場の現場監督から、突然の人事異動で業務課へ。 その業務課では、同業他社との談合を行っている課だった。 今回の工事は内に仕事をくれ、次はうちだ。 序盤は自治体の小さな案件だったのが、大型の地下鉄工事になり、大手が、そして政治家が・・・・。 と、どこかでニュースになってそうなネタでストーリーが展開していきます。 主人公の家族や職場の人間、下請けの業者、材料メーカとのコスト交渉、競合他社の動向に、 談合を追う検察の動き、、、。 工事を取り巻くいろいろな関係者の動きがうまく書かれていて楽しめました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
企業もの。 堅苦しくなりそうなテーマではあるけど、すごくエンタメ性があるし、 すこーし恋愛が絡んでることもあるからか、重たくなく楽しく読めました。 組織にいると考えとは違っても組織の考え通りに動く、それが会社人。 主人公の、最初は戸惑いながらも大きな渦にはまっていく感じ、 共感というか、納得。 後半のスピード感もとても良かったと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
銀行員だった経験を活かして銀行内部を舞台とした面白い小説を書く池井戸氏でしたが、最近は「空飛ぶタイヤ」など社会問題を題材とした小説を書いています。本書も650ページからなる文庫ですがあっという間に読めてしまう程、面白い本です。 ゼネコンと政治家と談合。これは公共事業がある限り切っても切れない関係なのかもしれません。その行為の必要性を説く旧態依然のゼネコン役員と政治家。それに対し談合に悩み、反対しながらもサラリーマンとして組織の中で生きていかなくてはならない若手社員。 彼らの関係のキーを握るのが若手社員の彼女。それぞれの人間関係や心情の変化もとても上手く描かれており、時間を忘れて読みふけってしまいます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
中堅ゼネコンの若手社員が、建設業界の談合の実態を知り、どう対応していくか… 道徳に反している既成のルールに従うべきか否か。若手サラリーマンが悩み苦しみながらも解を見つけ成長していく様が痛快。 500ページ超の長編ですが、面白くて一気に読めます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公の平太は中堅ゼネコン一松組に入社して3年の若手である。平田は入社後ずっと現場で働いてきたが、今回なぜか業務課に異動となってしまう。 業務課は談合課とも揶揄されているが、コストを削減し予算を作成し、公共工事を落札してくる超優秀な課である。 しかし、仕事の性質上、役所で出向き、ライバル会社や下請け会社と交渉、調整する必要があり、憎まれ嫌われ役も演じなければならない。そして、調整と談合はどう違うのか、必要悪なのか。 640頁の大作だが、2−3日で一気に読めます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私が元銀行員(しかも作者が勤めていた銀行と同じです!)で、彼がゼネコンではないけど建設業界に勤めています。その設定が非常によく似ていたのでとても勉強になりました。 彼のいる世界が私には全く未知の世界なので彼のいる世界をちょっとだけ垣間見た気がしました。小説なので真実ばかりではないと思いますが談合の必要悪と、いけないものだとわかっていながら談合がなくならない理由などを分かった気になりました。 不正を嫌う主人公が会社の都合に飲み込まれ不正に足を突っ込んでいく姿に矛盾と苦悩を感じましたが、その悩む姿が繊細に描かれていてとても共感できました。 主人公の彼女が、知らなかった世界を見せてくれるエリート銀行員に魅かれていく様子や、主人公とそのエリート銀行員との間で悩む姿が自分と重なってしまいました。 周辺の人物も個性のあるキャラばかりで、その一人ひとりが魅力的で主人公が引き立っていました。 とても楽しく勉強になる小説でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
中堅ゼネコン一松組に入社して3年。平太は突然、現場から業務課への移動を命じられる。 納得できないまま業務課に移った平太は、そこで今までまったく知らなかった会社の別の 面を見ることになる。「談合は犯罪だ!」次第にそう叫べなくなっていく平太だったが・・・。 受注された仕事をするのが現場だ。だが、仕事を取るためにどれだけ営業の人間が苦労して いるのか!そのことを、平太は身を持って知ることになる。正攻法では決して仕事は取れない。 だが、だからといって「談合」という犯罪に手を貸すのか?平太の心は揺れ動く。捜査の手が 伸びる中、地下鉄工事の入札の日が来る。いったいどこの会社が落札するのか?そこに犯罪性は あるのか?息詰まる展開に目が離せない。 実社会でも談合が問題になっている。どんなに対策を講じようと、それは決して無くならない。 不正と知りつつも、犯罪だと自覚しつつも、生き残るために談合をしようとする企業が後を絶たない。 厳しい競争を勝ち抜くためには談合が必要なのだという、企業側の悲痛な叫びが聞こえてくるようだ。 「はたして、作者はこの作品のラストをどう描くのか?」最後はそこだった。結末をどう描くかで、 この作品の評価がかなり違ってくると感じたからだ。もっと劇的なものを想像していたのだが、 作者は無難にまとめてしまった。少々物足りなさも感じないではないが、多くの読み手を納得させ られるラストなのかもしれない。全体的には面白いと思う。単行本で500ページちょっとの長さ だが、一気読みだった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いつも分厚い物は、途中で挫折してしまうことが多かったが、久しぶりに読破しました。 建設業界の生々しい談合のプロセスと主人公の彼女と父母とのやりとりの息遣いが だいぶ前の青年時代を思い出させました。 場面設定で、時々主人公が誰だった?と思わせる、舞台でいうなら表裏がひっくり返る ような、たとえば建設会社の主人公が前面に出たり、検察側が主役に躍り出た感覚が 新鮮でした。作家の別な作品を読みたくなりましたよ。byまつてつ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
・下町ロケットが面白かったので過去3冊の池井戸作品を読みました。 長編です。だけど、あっという間に読み終わります。 空飛ぶタイヤは某M社のリコール問題について書いた「実話」に基づくもの?でしょうが、 本作品も実話を基に書いたと思われる内容です。 ・元三菱の行員らしく、殆どの作品に銀行員が出てきますが、この作品の銀行員はゼネコン社員の主人公の 彼女を奪う嫌な奴。でも最後に・・・ ・唯一他の作品にも共通するのは、人物の名字が多すぎて人物設定が時たまわからなくなること位です。 痛快な作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
池井戸潤に掛かってしまえば、ゼネコン業界の話しも一気にエンタメ小説になってしまう。 今回もストーリーとテンポの良さに引っ張られ、あっと言う間に読了した。 ゼネコンといえば公共事業を巡っての談合という、きわめてありがちなストーリーではある が、談合から想像するドロドロとした内容だけではなく、その世界に身を置く人々の苦悩や 努力も描かれている。更にそこに若手社員平太の恋愛や心の成長物語も絡めてあり、爽やか な仕上がりになっている。 平太と萌の恋の行方は何とも切ないが、とってもリアリティがあって、上手く出来ているな あと感心。サイドストーリーとしてはとても良かった。 ハリウッド的な勧善懲悪的なストーリーも書けたと思うし、その方がスッキリする向きもあ るだろうが、社会や企業の現実も踏まえた落しどころには、サラリーマンの一人としては やるせないけれども共感できたというのが事実だったりする。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どの作歌の方にも、旬の時期、乗っていると思う時期があります。 池井戸さんは、今がまさにそうなのではないかと思います。 この「鉄の骨」は、「空飛ぶタイヤ」、「下町ロケット」とならぶ、企業小説3部作とも言える力作です。 TVドラマも良かったですが、原作であるこの小説はコクがあり実に面白かったです。 苦悩する平太、西田の切れ者さ加減、園田の鼻につくエリートさ加減、三橋の人間味、圧巻は尾形のビジネス手腕。 検察が裏金ルートを追い詰めていく様も緊迫感がありました。 最初から最後まで一気読みでした。 これは、文庫化まで待つのは勿体無い。 すぐにでもご一読いただきたい、買って損なしの1冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
高杉良の経済小説は、私たち20歳代のサラリーマンには硬派過ぎた。 城山三郎は、もはや古典だ。 骨太な作品に違いないが、俗にいう感情移入が難しかった。 しかし、この池井戸作品は違う。20代の私が、すっと感情移入できる。 中堅ゼネコン、大物フィクサー、特捜、それ全ての人々にそれぞれの「人生」があり、ぶつかり合う。 信州上田の両親の存在が作品に哀愁を添え、恋人・萌は、きな臭い作品の中に咲く一輪の花だ。 萌に指輪を受け取れないと言われ、直後に上田の母が倒れるくだりは、平太に同年代の者として、切なく胸にくる。 この作品の良かったところは、何事においても「結論」めいたことを押し付けないところだ。 それは、談合という作品のテーマに関してもそうだし、萌との恋愛の終着に関してもそうだ。 談合という重いテーマを描きながらも、作品には爽やかな風が吹いている。 こんな作品を書いてくれてありがとうございました。直木賞受賞作・高村薫の「マークスの山」より、「鉄の骨」の方が面白かった。 池井戸作品をこれから読破しようと思います。 建設業界の方には、少し物足りなさもあったようですが、私は十二分に楽しめました。 PS 目次を最初見たとき「第四章、アクアマリン」をアクアラインをもじった海底トンネル工事がヤマ場かと思いましたが、違ったんですね。そういう意味かー。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めてこの著者の物を読みましたが止まらなくなる面白さでした。実際1日半で読みきってしまいました。銀行のいやな面も面白く描かれていて、主人公と彼女の関係が社会経験と共に変化していく様、談合についての今まで思いもしなかった一面などこれはテレビでは伝わらないと思います。実際には現実とは違う面もあるのだろうと思いますが今まで自分では想像すらしなかった業界やそのしきたりについて少し考えるきっかけになった気がします。女性にもお奨めの一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
脱談合を唱えながらも、その裏では旧来のしがらみから、なかなか抜け出すことができない土木・建設業界を描いている。談合を中心としながら、建設現場、営業、下請け、競馬、政治家、フィクサー、銀行、検察、そして恋愛、これらが、伏線を持って絡み合いながら物語が進む。次にどうなるのか、早く、次の章を読みたいと思わせる小説であった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
引き込まれます。 久々に一気に読める面白さがありました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!