暗黒館の殺人

評判

暗黒館の殺人の評価:

3.40/5点 レビュー 206件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.40pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全226件 141〜160 8/12ページ
No.86
(3pt)

館の外観を舐める一巻

館シリーズを並べてみてもひときわ目に付くボリュームの今作。
一巻は、舞台となる暗黒館とその関係者との顔合わせと言ったところでしょうか。
「視点」が登場人物に乗り移るといった少し力技とも感じる手法で、主要人物である中也を中心に、館を取り巻くさまざまな事情を読んでいくことになります。
500ページを超える導入部となるわけですが、過去作と比べても多種多様な人物が登場し、暗鬱とした館の雰囲気とは裏腹に常識的な感性を持つ(様に見える)中也の友人「浦登玄児」が案内役を務めるため、思いの他ライトで読みやすく感じました。
今作を読む直前に江戸川乱歩の「孤島の鬼」を読んでいた事や、同シリーズの過去作を思わせるような台詞なども興味をそそる要因の一端になったと思います。
この巻の最後に、中也は暗黒館の核心に踏み込む事になります。
一年に一度ある「ダリアの日」を終えた彼が目を覚ました時、彼の目には何が見えているのでしょうか。
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.85
(2pt)

勿体無い・・・

綾辻さんの小説は「暗黒館の殺人」まで全て読んでいます。
切れ味鋭い作品が多いだけに、今回は残念でした。
この小説がコンパクトに書かれていたら・・・館シリーズの中でも傑作になっていたはず。
でも、内容は良かったです。
作品に詰め込まれたトリック・アイデアは素晴らしいと思います。動機は面白かった。
暗黒館に関しては、ミステリを読み慣れた方なら早い段階で真相らしきものが読めます。
今まではラストでびっくりさせられることが多かったのですが、今回は特に無かった。
あと、これだけ無駄に長いと伏線の意味あるんだろうか・・・。
時計館や霧越邸は長いと感じなかったのに・・・。
本格ミステリを期待して読むと辛いかもしれません。
仕掛けのある怪奇小説という趣です。
暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス)より
4061823892
No.84
(1pt)

ちょっと待ってよ

そりゃ、あたしゃね、綾辻氏の大ファンですよ。
ですがね、何ですかこりゃ。
舞台装置は最高なのに、まぁこのつまらなさ。
購入以来、何度読み返しても、「つまらない」
雰囲気は素晴らしいんですがねぇ。
だけどこれは、ミステリじゃないよね。
大体、この作品で、島田潔さんは何の為にいるわけ?
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884
No.83
(2pt)

これはこれで面白い。

いや〜、おしい。
どうして、館シリーズにしたんでしょうね。
いままでの館シリーズを知ってる人や期待した人は、完全に肩透かしを食らいます。
ところどころ脚本のような描写も、さすがって感じですが、
これが本格ミステリーとなるとどうなんでしょう。
(厳密な意味での)いわゆる探偵もでてきませんし。
そういう意味でこの評価です。
でも、これはこれで面白い。
別のタイトルで出せなかったんでしょうか。
タイトルが先行していたのでしょうか。
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
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No.82
(3pt)

ミステリーというよりはゴシックホラー。

まず…「館シリーズ」を全て読んでから読むことをオススメします。それでないと、この独特な世界に入りにくし、過去のシリーズとの意外な繋がりに驚かされることもなく“もったいない”ような気がします。
館シリーズのファンとしては、今までのシリーズのどの作品よりも、ものすご〜〜〜く読みづらい作品で最初は戸惑いました。そしてひたすら長い!推理小説でこんなに長い作品を読んだのは初めてかもしれません。そしてこのシリーズの主役である鹿谷が(登場人物一覧には出てくるのに)全く登場しないのも驚き。
そんなわけで特異な文章と特異な設定で最初は読み進めていくのに苦労しましたが、小説の世界に入っていけるようになるとどんどん夢中になって読むことができました。かなりグロテスクな話なんだけど、「いけないと分かっていながら覗き見る本能」とでもいうのでしょうか、あるいは「嫌悪しつつも見てしまう人間の性(さが)」とでもいうか…目を離すことができず一気に読んでしまいましたね。推理小説といよりはホラー、しかもゴシックホラーかな。
後半、どんな展開になっていくのか楽しみです。
そして、恐らくは一番のミソである“視点”の謎についても…
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884
No.81
(4pt)

読む人を選びそう…

☆は4つだけど、ちょっと甘めかな。正直☆3つ半くらいです。
読む前に絶対に今までの館シリーズを読破しておくことをオススメします。
それでないと、せっかくの「オチ」の驚きが半減(いやそれ以下かも)します。館シリーズの集大成という評判を聞いて私もこの作品を読む前に全部読み返しておいたのですが、そうしておいて良かったと心から思っていますね。
ただ、オチそのものについては「十角館」「時計館」に比べるとそんなに優れているとは思いません。事件そのものよりもその「オチ」と、不気味な館の世界を楽しむといった方がいいかもしれません。あるいは、“集大成”とはよく言ったもので、今までの館シリーズとは違い、今までこのシリーズを愛読してきた読者に対する「作者からのプレゼント」とでもいったような感じでしょうか…今まで数々の「館」を見てきたからこそ、あの「オチ」に驚愕することができるのだと思います。
あの「一行」で読者を驚かせるために、作者はこの長〜〜〜い話を書いたのではないかなと思いました。
他の方も書いておられましたが、途中、イライラさせられる箇所が多いです。長い話なのでどんな伏線があったのかも忘れそうになってしまうし(それってもったいないことですよね)、肝心な所で(誰かが重要なことを口にしようとすると、意表を突いた邪魔が入るとか)物語が中断される場面が多くて…なのでここまで長くする必要性もなかったのかなって思いました。“視点”についても、繰り返し繰り返し描写されるので、読んでいてちょっとしんどくなってくる箇所も。
全てを明らかにすることがいいとは思わないけど、ラストももうちょっと「事件のその後」を見せてほしかったような気もしますただ、玄児と“中也”の関係についてこちらの想像を掻き立ててしまうような描写もいくつかあり、その辺についてはぼやかしてあるのも良いかと思いますが。
もしやこの「暗黒館」で最後なのかと思いましたが、「びっくり館」があるのですね。その後も執筆予定とのことですし、この大作を超えて次はどんな作品になるのか楽しみです!
暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス)より
4061823892
No.80
(3pt)

長大なパズル

何千ものパズルを一つ一つ組み立てている。なるほど「これだけのページが必要だった」と作者が語る意味は分かる。何気ない一つのピースがあとで大きな意味を持つ。
ただし、本格推理と言えるかは疑問。一気読みしたくなることはなかった。
むしろ、とばし読みをしたかったくらいだ。
表現力があれば、もっとじっくり読ませる内容だろう。
優秀なミステリとは、最高の舞台と最高の文章が融合したものだと考える。
そこまでの文章力を磨いてほしい。
文庫の1巻だけ買って読んではいけない。次を買いたくなくなる。
買うときは全巻そろえて買いましょう。
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.79
(4pt)

館シリーズの集大成

着想から完成まで八年…。いくら遅筆な著者とはいえ、これ程の年輪を費やした甲斐はあったというものだろう。本作はあらゆる意味において、館シリーズの、そして何よりも作家・綾辻行人の、総決算というべきものだ。例えば、中村青司の核心へ最も大胆に迫ったという試みにおいて。また、藤沼画伯、宮垣葉太郎、古峨精計社といった過去の懐かしき面々の登場においても然りである。 江南でも鹿谷でも青司でも玄児でもなく、主役はあくまで館そのものだ。邸内が映像として立体化されるくらいの、リアリティ!視覚、聴覚、その他あらゆる感覚において、その「暗黒さ」をまざまざと開翼させる、怪鳥の如き圧倒的存在感!早鐘を打つ様な鼓動が騒がしい。 呆気にとられる結末は、「人形館」同様、評価は別れると思う。おまけにとにもかくにも大長編である。建築方面に心得のない読者なら、かなりの徒労を強いられるのは間違いないだろう。が、それだけのリスクを冒してでも読破する価値は余りある。 私は、ミステリではなくホラーと捉えて存分に楽しませて貰った。何と言っても、この作品に惹き付けられて止まないのは、「時計館」や「水車館」と双璧を為す幻想性のせいだろう。ラストの現実とも非現実とも思える余韻には、かの、宮部みゆき著・「蒲生邸事件」が想起される。 無論、情緒だけにあらず。登場人物にせよロジックにせよ、一辺の無駄もない、その重厚感。逆転に次ぐ逆転の、その戦慄。新本格のジャンルを超えたスケールに、全く以て感嘆させられる。 賛否ある本作。是非、自らの目でその暗黒面を確かめて貰いたい。ただ、くれぐれも館に魅入る余り、ダリアに取り憑かれることのないように…。
暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス)より
4061823892
No.78
(4pt)

シリーズ史上最大の館、ここに完成

「黒猫館」以来実に12年振りに上梓された、新たなる「館」。館シリーズ最長の分量、ストーリーの視点が様々な人物へと移ろいでゆくスタイルと、規模・斬新さ共に、待ちに待った読者の期待を裏切らない大作になっている。 暗黒館に好奇心から乗り込み転落事故に遭ってしまう江南を始め、中也、玄児といった登場人物達の「記憶の欠落」が作中における最たる謎だ。これがどの様に収束してゆくのかは下巻へのお楽しみ…として、中原中也の詩を引用するなど、綾辻行人の相も変わらぬ幻想小説への傾倒には唸らされる。 館の構造や建築蘊蓄が冗長で、作品への批判材料になってもいるようだが、私には、これまでに類をみない細緻な描写に、著者の並々ならぬ覚悟と野心が十二分に伺えた。加えて、浦登家の体質や秘儀といった土俗性も、従来の館とは異なる怖気を醸成する果敢なアプローチといえるだろう。 地域から隔絶された暗黒一色の屋敷、陽光を拒絶するいわくありげな住人達、「意味のない殺人」…。これだけ網羅された伏線の落としどころを探るのが如何に難儀かは、作家も読者も大した差違はない。 しかし、読者に出来るのは、これまでに数多の意表を突くミスリードをみせてくれた館達を凌駕する結末を信じて、これまた膨大な量の下巻に挑むことだけだ。勿論、躊躇う必要はない。前代未聞の規模を誇るこの館もまた、積年の期待を無下に裏切ることは決してないだろうから。
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
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No.77
(5pt)

面白かった('∀`)

長いですねぇ(笑) だから、すごく良かった!!('∀`) キャラクターや世界観が好きだったので早く終わって欲しくなくて… 僕にとっては嬉しい作品でしたね本当に買ってよかった〜('∀`)今までのシリーズを読んでいたなら余計に楽しめます('∀`)館シリーズでお馴染みの『あの人達』にこんなエピソードがあったんだ…!…と感動しちゃいましたよ('∀`)テーマの館、キャラクター、世界観もみんな魅力的ですごく良かった四冊読んでる内に、すっかり気に入ってしまっていたので…ページを捲る度に物語の終わりへ近づいていってしまうのが寂しかったなぁ(笑)欲をいえばエピローグ…キャラクターのその後をもっと知りたかったな…なんてそれくらい入れ込みました('∀`)
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.76
(4pt)

シリーズファンなら楽しめる

とても長い作品で初心者には、「十角館の殺人」をお勧めするが、シリーズファンならかなり楽しめるのではないかと思う。
私は館シリーズのファンなので、長い間作品の世界に浸ることができた。
初めの殺人が起こるまでかなり時間がかかるのでそこまで楽しめるかどうかで作品の評価が変わるのではないか。
登場人物の中では双子の姉妹がかわいくてよかったと思う。
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884
No.75
(1pt)

なんだこれ

まず、私は館シリーズは好きです。特に「迷路館」とか「時計館」とか。
それに、長編だって、幾ら本の重みで肩が凝ろうと、内容がよければ全く問題ないと思ってます。
でも、2分冊(文庫なら4分冊)のこのお話には正直がっかりしました。
ん十年生きてきて、記憶喪失になってる人には一人も会った事がありません
(まぁあんまりぺらぺら喋るものでもないからかもしれませんけど)。
なのに、問題の館に記憶喪失経験者が3人も出てくるという非現実的な設定に
まず白けました(トリック面ではともかく、人物設定で非現実的過ぎるのはやめてほしい)。
そして、最後のオチも記憶喪失に起因するし、ましてやもっと不自然な
夢オチまで!彼は霊媒体質でもあるんですか?!
当主の最後が謎なのは幻想性を持たせるためよしとしますが、普通に生き残った
人間のその後位は教えてほしかったです。あの長編を最後まで読んだんだし。
上巻から一気読み読了明け方3時頃、腹が立ちました。
登場する様々なタイプの人間像やダリアの日のおどろおどろしい雰囲気は気に入ったので、
料理の仕方が勿体無いです。
視点も飛び過ぎると、読みにくさを倍増するので、読者のために加減を考えてほしい。
完成まで8年かけたそうですが、申し訳ないけど私的には★1位の評価しかつけられません。
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884
No.74
(2pt)

新本格の旗手だったのは過去なんでしょうか...

内容については他の方が述べられていますので、そちらを参考にしていただいくとして...
ミステリとして捉えなければ、重厚なファンタジーとして楽しめたかもしれません。
しかしこれは氏のデビュー作から続く"館シリーズ"なので、ミステリとして手に取りました。
私の高校時代、綾辻氏は島田荘司にその才能を見いだされ、新本格ミステリの一翼を担う存在でした。
当時の私は、新本格と名のつくミステリを読みあさり、新本格と従来の作品の違いが分からないながらも、ある作品では個性的な探偵に惹かれ、またある作品では幻想的な雰囲気に酔い、またまたあるときはどんでん返しに次ぐどんでん返しのトリックに頭がついていかず、何度もページを遡ってはトリックの周到さに驚かされていました。
その当時は、才気あふれる”新本格"の作家さんが、多彩なミステリを執筆されていました。
けれど、どんなに新機軸を投入しようとも、提示された謎は解決するという原則は守られていました。
残念なことに氏のこの作品では、謎は謎のままでそっとしておこうという、姿勢が感じされ「なんで、"館シリーズ"、ミステリとして執筆したんだ?」という疑問を抱かざるをえませんでした。
暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス)より
4061823892
No.73
(5pt)

ようやく殺人事件勃発

陸の孤島となった暗黒館で、ようやく殺人事件が起こります。
殺人事件そのものにも謎めいた部分はあるのですが、それよりももっと深い、得体の知れない闇が、暗黒館を覆っています。
謎が謎を呼び、登場人物の複雑な相関関係とともに、ぐっちゃぐちゃに絡み合っていきますが、まだまだ前半。
パズルのピースがうまく合わない時のような違和感を楽しみながら、サクサクッと読み進めましょう^^
暗黒館の殺人〈2〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈2〉 (講談社文庫)より
4062758563
No.72
(5pt)

この辺まで来ると・・・

三巻は厚めですが、ここまで来ると館の間取りも頭の中に定着してきますので、割とスイスイ読めます。
殺人事件のからくり自体はなんとなくオチが読めますが、そのバックボーンとなる浦登家の謎は深まるばかり。
それにしても玄児さん、もったいぶって引っ張る引っ張る^^;
フラストレーションが溜まりますが、最終巻でスッキリしますので、ご安心ください。
暗黒館の殺人〈3〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈3〉 (講談社文庫)より
4062758806
No.71
(5pt)

そして、新たな謎が・・・

謎解き編の第四巻。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、ページをめくるごとにスッキリしていきます^^
そして、まさに「人に歴史あり、館に歴史あり」という大団円を迎えます。
・・・が、続きが気になることだらけじゃないですか!綾辻さん!
これを読み終わると、もう一度『十角館』から読み返したくなるのは必定。
なるほど、今度はそうやって時間稼ぎをする気ですか(笑)
またどこかで暗黒館のその後を書いてほしいと、切に願います。
奥様が『魔性の子』を書いたように、外伝的な形でもいいですから。
4巻通して読み終えての感想ですが、「みんないい具合に記憶を失いすぎ」などのご都合主義を差し引いても、広げまくった風呂敷を綺麗に畳み込んだ手腕には素直に脱帽です。
余韻の残し具合も良い感じ。
館シリーズでおなじみの人びとがみんな出て来ますし、それぞれに新事実が盛り込まれていますので、またシリーズを読み返したくなります。
そういう意味でも「おいしい」作品です。
ただ、1巻のレビューにもチラッと書きましたが、これまでのシリーズのような「手に汗握る恐怖感」は薄いかな、と思います。
それはひとえに、登場人物が基本的に「いい人」ばかりというのも原因かと。
もっと救いようの無い、悪意に満ち溢れたドロドロの展開にするのもアリだったのかな・・・とも思いましたが、この原点から、今後のああいう事件へと繋がっていくことを考えると・・・。
そっちの方が怖いですね・・・。
何だか奥歯に物が挟まったような書き方しかできませんでしたが、読めばご理解いただけるかと思います^^;
暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫)より
4062758814
No.70
(5pt)

委ねることの心地よさ

「館」シリーズの、文庫版最新刊です。
実に4冊にまたがる大長編です。
この「長さ」については、ノベルス版のレビューを見ると賛否両論のようですが(否の方が多いような・・・)、私は皆が批判するほどの冗長さを感じませんでしたし、この内容だとむしろ妥当な「長さ」だと思います。
それほどの、「時間の重さ」が詰まった作品です。
未読の方には、「何としてでもトリックを暴いてやるぞ」と身構えて読むのではなく、ナビゲート役の“視点”に身を委ね、暗黒館に流れる「時間」を肌で感じつつ読まれることをお勧めします。
トリック云々を超越した時間旅行に、本作品の真骨頂があるのです。
そういう意味では、従来の館シリーズとは若干趣が異なりますので、生粋の新本格ファンには不満が残るのかも知れません。
言ってしまえば、事件自体はたいしたことはないですし^^;
第一巻は、舞台と登場人物の紹介です。
のっけから謎がいっぱい出てきますが、当然謎のまま話は進みます。
視点がクルクル変わり、その度にそれぞれの心情や回想が織り交ぜられますので、辛い人には辛いかも知れません。
もう一度言いますが、あまり深く考えずに「委ねる」のが吉です^^
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.69
(3pt)

綾辻よ、いくらなんでもこれはやりすぎだろ。

綾辻の「館」シリーズの集大成。4冊で2600ページの超長編。まさに「ゴシック」と呼ぶのがふさわしい、近年稀に見る巨大構築物。
しかし、、、さすがにやりすぎだよね、これは。
まずとにかく、長い。長すぎる。しかもテンポが遅いから、延々と話が続いていく感じが読んでいてかなり苦しい。最近の綾辻らしいといえば綾辻らしいのかもしれないけど、それでもやはり読者のことを置き去りにしている感は否めない。
#それともこの作品について行けないようでは、綾辻ファンとしては失格、ということなのだろうか。
同じような「4冊組超巨編ミステリ」としては、「人狼城の恐怖」(二階堂黎人)が代表作として挙げられるが、本作品はそれとは全く違う。「人狼城」はあくまでも本格ミステリであり、息もつかせぬ展開で最後のカタルシスまで一気に読者を導いてくれたのに対し「暗黒館」は・・・。
さらに作品全体を貫く「謎」についての解決も、かなり微妙。フェアかアンフェアか。ミステリかアンチミステリか。ここでもやはり「人狼城」が見事に謎の崩壊を提示してくれたのに対し、「暗黒館」の歯切れの悪さが目立つ。
本作品、綾辻ファンとしては、読まざるを得ない作品であるのは確かです。また「館」ファンとしては、その集大成として非常に感慨深い作品になることは確かです。
それだけに、なんともアンビバレントな読後感を残してしまうのは、やはり残念ですね。
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.68
(5pt)

間違っても最初に読まないでください。

十角、水車、迷路、時計、黒猫、(人形?)。
少なくとも5つの館シリーズを読んでからではないと、意味や前後関係が分かりません。各館シリーズで謎が解き明かされた上で、この暗黒館が成立します。最後のあっと驚くトリックは仰天ものです。猿の惑星シリーズみたいに、このあと十角館に帰るような「新館」が出るのか、それとも大作なので作者がしばらく充電するのか。
館シリーズの集大成でかなりの読み応えがあります。そして、すべて分かったところで征服感と同時にこれで終わりではないかという虚無感が起こります。
次のシリーズ、絶対期待しています。
暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫)より
4062758814
No.67
(1pt)

これはいけない。

今まで読んだミステリーの中で、最低のミステリーでした。
シャム双生児、大猿の跡、など、「横溝正史を模倣した?」と思われるような導入・・・これは賛否の分かれるところだと思います。
無意味に長く、内容も冗漫です。
作家には「読者に伝えようとする力」というものも必要だと思われますが、
それを放擲してしまっているとも思える文章。
今までの綾辻作品は「文章は下手だけれどプロットには割と気を遣っている」と思える作品が多かった印象なのですが、今回はそれすら感じられません。
 この作品を「ミステリ」と捉えると「最低」と言い切ってしまえます(私の中では)が、「ホラー」「オカルト」と捉えると、
また違った評価を下せるかもしれません。
「横溝正史なら、これの3分の1の量でもっと素晴らしい作品を書いただろうな」と正直思ってしまいますが、
作家も人間。失敗作もあってこそ、かもしれません。
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884