暗黒館の殺人

評判

暗黒館の殺人の評価:

3.40/5点 レビュー 206件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.40pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全226件 121〜140 7/12ページ
No.106
(5pt)

ながーーーーーい。

まず、最初に読むミステリーがこの作品ですと
全4巻もあるので実に死にそうな思いをすることでしょう。
なので別の本のほうへ行きましょうね。

作品としてはまさに影があるというか
謎が謎を呼ぶ、と言う感じです。
この1巻はまだイントロダクションと言う形なので
どのように事件がおきるかは明記されていません。

しかしながら最後に提示される
「ある事実」には
これから先何らかの出来事が起きてしまう
と言うことが予期できますし、
周辺人物の一部に狂気があふれていたり
なにやら謎を呼ぶ謎が出てきたりと
とにかくいろいろ勘ぐらせてくれます。

やはり「長い」です。
レビュアーである私はこう言う本は苦ではないのですが
このページ数は苦痛になる人が多いかも。
なので雰囲気が好きな人は5相当ですが
そうでない人は3程度でしょう。
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.105
(5pt)

ここからもう出て行きたくない

全巻通読しての感想です。
あまりの厚さに尻込みして、
こんなに読むのが遅くなってしまいましたが、
読んで良かった。ほんとに面白かった。
舞台となる“暗黒館”の造形と歴史は
まさに“闇”を抱え込んでいます。
住人たちはみな“病んで”いるのですが、
それがただのこけおどしではなく、
トリックと有機的につながっているのです。
トリック自体は実にシンプルなのですが、
枝葉を張って、見事に覆い隠してくれます。
もう、職人技です。
“新本格”の看板はだてじゃありません。
これだけの枝葉を張るためには、この長さが必要だったのだと、
ボクは納得しました
とはいえ、トリック抜きで、
その枝葉が楽しくて仕方ないのです。
双子の姉妹の、愛らしさと妖しさなど、トラウマものです。
終盤に近付くにつれ、「読み終わりたくない」と、
思ってしまったボクも、
作者の仕掛けた“闇”に、見事にとらわれてしまったのでしょう。
ボク個人としては、勝手にですが、
今までシリーズ最高傑作と思っていた、
『時計館の殺人』を越えたと思っています。
新書版の星が、やや少なめですが、
ファンゆえの厳しい評価なのではないでしょうか。
好きなら好きなほどハードルは高くなってしまいますからね。
いつも見事にしてやられる、
“幸せなミステリファン”である、ボクが言うのもおこがましいのですが、
読まずにいるのは一生の不覚ですよ。
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.104
(3pt)

暗黒館の大きさを考えたら妥当な長さかも

上巻だけで600ページ超、下巻も合わせると1300ページ近くある超大作です。

こんなに長いミステリを読むのは京極夏彦さんの『塗仏の宴』以来で、その厚さに読む前は結構気合がいるなーと思ってたんですが、終わってみれば1週間ほどで読めてしまいました。

長さの秘密はなんと言っても今作の舞台である暗黒館の巨大さにあるでしょう。4つの建物から構成されているので、単純に考えると十角館や水車館みたいなのが4つ分。建物がでかけりゃ、出てくる人も比例して多い。そりゃ、建物の構造が頭に入る頃には300ページ以上過ぎているのも仕方ありません。

ただ、読んでて不快な長さではなく、そのおどろおどろしい雰囲気を登場人物たちと一緒に味わいつつ暗黒館を歩き回るには、妥当な長さだと思えました。

しかし、内容の面白さという意味では、個人的には館シリーズの平均点やや下くらいと評価します。驚きどころは確かに驚けたんですが、どうも読後のモヤっと感が残るので、その辺をもうちょっとどうにかして欲しかったかな、と。

もし館シリーズファンだけど長さが理由で敬遠しているならば、思っているよりは読み易いので、一読されることをオススメしときます。
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884
No.103
(1pt)

つまらない

人狼城の真似をして、長編にしたのはいいが、綾辻先生の全くの力不足なのではないでしょうか。
そもそも館シリーズは、出来 不出来がはっきりしていますが、満を持してこれなら、もうこのシリーズは止めた方がいいと思います。


暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884
No.102
(1pt)

ムダに長い

この小説、恐ろしく長い。しかもブックカバーには、作者が
「ムダに長いわけではありません。自信作です」という趣旨のコメントが載せられていて、
初めてこの人の作品を読み始めた。

しかし・・・

新書版の体裁で一ページに2段ずつ文章が書かれている分量で40ページ読んだ感想は、
「ムダに長い」の一言に尽きる。

なにせ、ストーリーの舞台である暗黒館が隔絶された土地であること、本編の主人公が幾つかの事件を体験してきたことを追記する「独白」形式のつまらない文章が意味もなく40ページも続いて、こんどは母親の思い出がはじまる・・・いつ本編が始まるんだ。ふざけるな状態になる。

力量のある作家なら、7ページくらいで前記の舞台設定を書いて、テンポよく、作品の本編を書き始めるだろうに・・・

作者に力量が足らないとしか思えない。
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884
No.101
(5pt)

おもしろい

綾辻さんの作品は初めて読みました。
何でこの作品が最初なんだとファンから怒られそうですが
充分に楽しめました。
レトロな雰囲気が何とも言えず心地よく、昔テレビで見た昭和
サスペンスを思い出しました。
それまでの作品を知っていれば、もっと楽しめたと思いますが
未読の方でも大丈夫です。
かなりの長編なので根気が要りますが、100ページを超えた
あたりからサクサク読み進められました。
この作品を読んだ後、評価の高い「十角館の殺人」も読みましたが
人物の掘り下げが充分にされている点、作品の雰囲気など
僕にとっては暗黒館のほうが楽しめました。
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.100
(5pt)

さすがの綾辻先生。

やってくれましたよ。ネタバレになるので詳しくは
書けないんですけど…

最期まであやふやだった江南の視点…
これがもういい感じ。

しかも最後の最後で…そうだったのか!で落とされ
じゃ、次も書いてほしい的な気持ちになります。
後ろの方に謎の建築家の年譜がありますが
先に読まないでくださいね。
楽しみが半減します。

先に読んだのにまったく気づかなかった私です。
暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫)より
4062758814
No.99
(4pt)

読ませますね〜

ここまで来ても飽きない。頭の中でぐるぐる推理
してみるのですが、なんともしっくりこない。
謎が多すぎると思いつつも きっと最後には
何もかものつじつまを合わせてくれるんだろうな〜綾辻さんは。
と 期待も高まる作品。
暗黒館の殺人〈3〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈3〉 (講談社文庫)より
4062758806
No.98
(3pt)

古本屋に売る方の「館」作品

先ほど最終巻を読了してレビューを書いています。
ノベルス版の酷評に比べて、この文庫版は(今のところ)好意的に受け取られていますね。

私は元々京極夏彦とか好きなので(ちなみに綾辻氏の後輩として最終巻に寄稿もしています)、
この文庫版全4冊などという長さ自体は苦になりませんでした。
謎の解明を先送りしてもったいぶってるとは言え、文章力もデビューの頃からはかなり上がってますしね。
今回の館の怪しげな雰囲気に酔う事を目的とすれば、悪くはない。

ただ彼は新本格派の先駆けとしてデビュー、そして今までの館シリーズや名作「霧越低殺人事件」など、
本格ミステリ作家として期待されていると思います(特に囁きシリーズではなく館シリーズなので)。
それが今作のメイントリックの出来では、評価が厳しくなるのもむべなるかな、と。
トリックと真相と言う点では、折角の舞台や怪しげな住人たちというアイテムを生かしきれていない、勿体無い作品だと思います。
またどなたかが書いていましたが、まるで「人形館の殺人」+囁きシリーズで、幻想部分の比重が大きすぎる気がします。

ちなみに私個人は館シリーズなら全て手元に残しておく、という人間ではなく、
所謂世間でも評価の高い「十角館の殺人」「時計館の殺人」などと、古本屋行きのそれ以外と分けていますが、
どうやら「暗黒館の殺人」は後者に括られそうです。
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.97
(4pt)

物語を楽しむための準備をしましょう。

文庫で4分冊になる長編です。
この第1巻は、物語を楽しむための準備をする巻です。
暗黒館の概要説明や、登場人物の紹介などに殆ど費やされています。
しかし、退屈することもなく600ページ近くある第1巻を読むことができたのは、読み進めるごとに高まっていく期待と不安が入り交じる感覚、さては予感といったどうしようもない「わくわく感」です。

人里離れた湖の中にひっそりと佇む暗黒館の存在感は、てつもなく大きく、ある意味登場人物よりも魅力的で、読むものを虜にします。
付属の暗黒館の平面図を見ながら読み進めると、ダンジョンを探検しているかのような感覚にさえなります。

日常と隔絶されたこの世界に、いつまでも浸っていたくなります。そういうことで、この世界にどっぷり浸かるのには、このこの位の長さは必要かと思います。

お楽しみはこれからです…


暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.96
(2pt)

それはまるで薄めたカルピスのよう…。

高校時代、学校の図書館で私は初めて推理小説なるものを手に取りました。
それが綾辻氏の『十角館の殺人』。
真相を語ったあの一行に衝撃を受け、そこから館シリーズは全て読破しました。
あれから早幾歳…。満を持して出た本作『暗黒館の殺人』ですが、ハッキリ言います。
長い!長すぎるw
まあいくら長くたって内容が濃ければ全く問題ないんですよ。それならむしろ大歓迎なんですが、これは違う。
“必然的になるべくしてなった長さ”ではなく、規定量のカルピスを薄めちゃいました的な“間延びした長さ”の印象が強いんですよね。
『時計館の殺人』も長かったですけど、アレは中身がきっちり詰まってたからラストまで一気に駆け抜けられたのに、
これは中盤あたりから飽きがきて(&本作の例の設定ゆえの度々の介入が鼻についてしまって)読み進めるのが苦になりました。
おまけにラストも拍子抜けです。この拍子抜け感は『人形館の殺人』の読後に似てますw
何ていうか…、オチたんだかオチてないんだか解らない、「ここまで来てそれはないんじゃないの!?」って言いたくなるアノ感じ。
シャムとかダリア等わくわくするネタもいっぱいあったのに、単に小説の雰囲気を盛り上げる道具の一つになっちゃってたような気もします。
今までの館シリーズだったら、そういう小ネタ(?)と思われてたものが重要な伏線だったりキーアイテムだったりしたので、
余計に拍子抜け感が増したってのもあるのかもしれませんが。

いずれにしても、長けりゃいいってもんじゃないです。薄めたカルピスを大量に出されても嬉しくないのと一緒。
これが館シリーズの集大成といわれてるみたいですが、はなはだ疑問です。間違いなく『十角館』『時計館』の方が上ですから。
館シリーズが今後どうなるのか知りませんが、次作があるのならギュッと詰まった館に出会いたいです。




暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884
No.95
(2pt)

壮大な失敗作

はっきり言って、私には面白くなかった。著者の「館シリーズ」をリアルタイムで読んできた者にとって、これはある意味裏切りといっても過言ではない。

 読者が「館シリーズ」に期待するものは、なんといってもミステリである。別に本格ミステリでなければいけない、というわけではない。幻想ミステリであろうが、ホラーミステリであろうが、要はミステリであれば、謎とその解決にいたるロジックがあるはずである。
 さて、本作にそれがあるか?それなりの謎とそれなりの解決はある。しかし、それは読者が「館シリーズ」に期待する、いわゆる“ある一つの事実で、それまでの概念がひっくり返る”というものではない。

 本書はホラー?ファンタジー?何と言って良いのだろうか。しかも、この長さで振り回されておいて、これかよ!と言いたい。近年になって「Another」を書いた著者だけに、これは残念である。せっかく愛蔵版で購入したのに・・・・そして、これに続くのが「びっくり館〜」というのも、なかなかに切ないものがある。

 あと何作「館シリーズ」が書かれるのか分からないが、その終焉まで付き合うつもりではある。乗りかかった船、というやつだ。だから、著者にはもっとハイテンションで、評論家諸氏の批評など気にせずに、本格テイストの濃い「館シリーズ」を書いて欲しい。
 とりあえず、期待はしている。
暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (上) (講談社ノベルス)より
4061823884
No.94
(4pt)

いい!!

素直に面白かったです。
読み終わった後、「肉」の夢を見てしまいました(笑)
ただ、ものすごく長いので多少イライラしましたが……。
謎が残る感じなのと長いので、☆四つ。
綾辻ファンなら館シリーズすべて読んでみてからみて下さい。
○○○のイメージが変わります。
暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス)より
4061823892
No.93
(5pt)

怪しく謎めいたおどろおどろしい暗黒館。

綾辻さんの長編が出たと分かった時は、めちゃくちゃ嬉しかったですね。長い間、綾辻ワールドに浸れると思うだけで、幸せです。単行本だと四冊もあるし!残念ながら、おもしろすぎてあっという間に読み終えてしまいましたが。題名通り、暗黒の館を舞台にしていますが、今までの館と違い、重厚なイメージを抱きました。そして、内容も少しホラーめいた感じでしたね。怪しげな館の主達、その者達が執り行う儀式。物語が進むにつれ、次々と明かされる秘密。それと同時に沸き起こる不可思議な謎の数々。あんな館が実際にあったなら、ちょっと行ってみたくなってしまうかも・・・恐いけど。そして、最後にまた綾辻さんにやられました。騙されましたね。あの人物が・・・そういうことだったのか!本当におもしろかったです。今までの館シリーズをすべて見てきましたが、この「暗黒館の殺人」で全部が繋がった感じがしました。でもまた、館シリーズ出してほしいです!
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.92
(4pt)

《館》シリーズの集大成

■〈あらすじ〉  母親の葬儀のため、九州に帰郷していた江南孝明は、親戚から建築家・中村青司が  改築に関わった”〈暗黒館〉――熊本の山深く、湖の小島に建つ異形の館――の話  を聞かされ、その館に赴くことにする。  その道中、地震が起きて事故に遭い、負傷した  ものの、なんとか〈暗黒館〉にたどり着いた江南。  しかし、呼び鈴を鳴らしても誰も出てこなかったため、敷地内にある十角形の塔に  登り、バルコニーから館にいる人の姿を見たのだが、再び起きた地震によって、彼  は塔から転落してしまう――  ――建築学を専攻する学生・“中也”は、東京で知り合った〈暗黒館〉の当主の  息子・浦登玄児に招かれ、〈暗黒館〉を訪れていた。身許のはっきりしない青年  が、塔から転落して記憶喪失となったり、使用人が事故で重傷を負うなど、不穏  な出来事が続く。そして中也は、浦登家が年に一度、〈ダリアの夜〉に開く特別な  〈宴)に参加するのだが……。■〈感想〉  メインとなるのは、著者お得意の××トリックではあるものの、全編に横溢する  オカルト要素に、鏡という小道具や、本シリーズならではのからくり趣味などを  絡めて論理的に犯人を特定できる仕様にしているのは評価されるべきでしょう。  ××トリックも、勘のいい人は、直感的に分かってしまうかもしれ  ませんが、真相の全てを見抜くことはきわめて困難だと思います。  そして、常軌を逸した殺人の動機も、〈暗黒館〉という“異世界”においては、  説得力と必然性を持ちうるものになっている――そのためにこれだけの大部  に亘って世界観を構築する必要があった――のは見逃してはならない点です。  正直、冗長で、読み切るには忍耐が必要ですが、シリーズ読者  なら、必読の真相も明らかにされるので、読んで損はありません。  とにかく長いので、時間が十分ある時に読むことをおススメいたします。  
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.91
(4pt)

《館》シリーズの集大成

■〈あらすじ〉
  母親の葬儀のため、九州に帰郷していた江南孝明は、親戚から建築家・中村青司が
  改築に関わった”〈暗黒館〉――熊本の山深く、湖の小島に建つ異形の館――の話
  を聞かされ、その館に赴くことにする。
  その道中、地震が起きて事故に遭い、負傷した
  ものの、なんとか〈暗黒館〉にたどり着いた江南。
  しかし、呼び鈴を鳴らしても誰も出てこなかったため、敷地内にある十角形の塔に
  登り、バルコニーから館にいる人の姿を見たのだが、再び起きた地震によって、彼
  は塔から転落してしまう――
  ――建築学を専攻する学生・“中也”は、東京で知り合った〈暗黒館〉の当主の
  息子・浦登玄児に招かれ、〈暗黒館〉を訪れていた。身許のはっきりしない青年
  が、塔から転落して記憶喪失となったり、使用人が事故で重傷を負うなど、不穏
  な出来事が続く。そして中也は、浦登家が年に一度、〈ダリアの夜〉に開く特別な
  〈宴)に参加するのだが……。
■〈感想〉
  メインとなるのは、著者お得意の××トリックではあるものの、全編に横溢する
  オカルト要素に、鏡という小道具や、本シリーズならではのからくり趣味などを
  絡めて論理的に犯人を特定できる仕様にしているのは評価されるべきでしょう。
  ××トリックも、勘のいい人は、直感的に分かってしまうかもしれ
  ませんが、真相の全てを見抜くことはきわめて困難だと思います。
  そして、常軌を逸した殺人の動機も、〈暗黒館〉という“異世界”においては、
  説得力と必然性を持ちうるものになっている――そのためにこれだけの大部
  に亘って世界観を構築する必要があった――のは見逃してはならない点です。
  正直、冗長で、読み切るには忍耐が必要ですが、シリーズ読者
  なら、必読の真相も明らかにされるので、読んで損はありません。
  とにかく長いので、時間が十分ある時に読むことをおススメいたします。
  
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.90
(4pt)

名作であることに間違いはない

作家の個性とは何か。 綾辻先生にとってそれは「本格」であること。 しかし本格の定義とは? 後書きで先生は自分にとっては「雰囲気」であると記してあります。 今回の物語は今までのシリーズの中でも突出して幻想と怪奇に重きが置かれ独特な視点と語りによって読者を暗黒の闇の中へと引きずりこみます。読者の中には幻想が本格を食っているという意見もありますが、前述した作家のスタンスを鑑みれば寧ろ真っ当で丁寧な作品であると私は思います。 ミステリー小説である前にこの物語は小説なのです。 本、本来の楽しみ方を「本格」という言葉に縛られず広い心で楽しみたいものです。 そういう意味で私にとって暗黒館は綾辻先生の作品の中で最も洗練な印象を受けました。 トリックに厳密さのみを求める人には向きません。シンプルに暗黒館の世界に没頭したい人には最高の一冊かもしれません。
暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫)より
4062758814
No.89
(4pt)

名作であることに間違いはない

作家の個性とは何か。 綾辻先生にとってそれは「本格」であること。 しかし本格の定義とは? 後書きで先生は自分にとっては「雰囲気」であると記してあります。 今回の物語は今までのシリーズの中でも突出して幻想と怪奇に重きが置かれ独特な視点と語りによって読者を暗黒の闇の中へと引きずりこみます。読者の中には幻想が本格を食っているという意見もありますが、前述した作家のスタンスを鑑みれば寧ろ真っ当で丁寧な作品であると私は思います。 ミステリー小説である前にこの物語は小説なのです。 本、本来の楽しみ方を「本格」という言葉に縛られず広い心で楽しみたいものです。 そういう意味で私にとって暗黒館は綾辻先生の作品の中で最も洗練な印象を受けました。 トリックに厳密さのみを求める人には向きません。シンプルに暗黒館の世界に没頭したい人には最高の一冊かもしれません。
暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫)より
4062758814
No.88
(4pt)

「館」シリーズの超大作

綾辻の「館」シリーズの最後を飾る超大作。文庫で2000ページあまりある。(最近の講談社文庫は文字が大きいという話もあるが)
基本的には、怪しげな雰囲気の登場人物が出てきて、おどろおどろしい周辺環境で、嵐の山荘状態が勃発して、そこで連続殺人事件が起きて、という、おいおいこれは横溝正史か、というような話。2000ページまで書く必要があるかというと、このやたらおどろおどろしい表現を絞ると2/3くらいにはなる気がしますが、まあこれは作品のカラーということで良しとしましょうか。
で、本作品最大の大ネタについて言えば、いちおう本格の範疇と言えるでしょう。ちゃんと途中に分かりやすい(?)伏線がいくつか張られているし、良く読んでいれば半分位でわかるかなという感じ。一方で、最後の一発どんでん返しはと言うと、こりゃちょっとわからんですよ、という気がしますね。確かに途中でおや?というエピソードがあったといえばあったのですが。あと、おおぉ〜この人があの人だったのか!は、まあお約束ということで(笑)。
全体構成で言うと、地の文で書かれるようなところを、ちょっと超自然的な設定で書いてあるようになっているので、そこがかなり取っ付きにくかったです。とまれ他の「館」シリーズを読んだなら、締めにこれを読まないという手はないでしょうね。(他の「館」を読んでから手に取ったほうが良いでしょう。絶対だめとはいいませんが、そのほうが楽しめます。)
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)より
4062758555
No.87
(3pt)

4巻のレビューですが、暗黒館を一つの作品として評するのが妥当かと思いますので、1〜4巻を通じてのレビューだと思ってお読み下さい。 綾辻氏と言えば叙述トリックですが、今作ではそれが『枷(かせ)』となってしまっているように思いました。 つまらないわけではないのですが、今作のやり方はかなり無理矢理な気が…… 十角館や迷路館よりは、人形館に近いテイストのように思います。 私は十角館や迷路館の方向性が好きなので、この評価となりました。
暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫)より
4062758814