火星ダーク・バラード
評判
火星ダーク・バラードの評価:
4.14/5点 レビュー 21件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1〜7 1/1ページ
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火星ダーク・バラードの評価:
4.14/5点 レビュー 21件。 B ランク
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近未来の火星を舞台にしたSF活劇ですが、いわゆるテラフォーミングの描写などがしっかりしていて(作中では惑星の一部だけを改造するパラテラフォーミングと呼ばれる技術になっています)、ファンタジーのようになっていないのも好みです。フォボスが観光資源となるために残されているという設定がそれらしくて面白いと思いました。
しかし、通読するとSFの設定は思ったより生かされなかったなというのが率直な感想です。特に「一人では能力を発揮できない」「火星の生物の遺伝子を組み込んでいる」「嫉妬や羨望が無い」というプログレッシブ(新人類)の特徴は、もっとそこから展開するのかなと思ったのに深く突っ込まれず、勿体なく感じました。
処女作という事で、描写にもちょっと無粋なところがあると思います。全体的に行間や文脈というものをあまり使っておらず、人物の内面などを言葉で描写しすぎなきらいがあり、野暮だな〜と思ってしまった箇所もいくつかありました。逆にそういった言外の意を汲み取るタイプの作品が苦手な方には読みやすく感じる点だと思います。
また、登場人物達が自己犠牲的・同情的な行動をとる場面がちょこちょこあって、少し安易に感じました。男性キャラクタは多数登場しますが、どこか「男性不在」というような印象が残りました。
マイナスの面ばかりあげてしまいましたが、テンポが良く、雰囲気もある作品です。
クライマックスの思い切った大仕掛けはSFならではのスケールの大きさで、一読に値するアイディアだと思います。
文章は平易で読みやすいように工夫されていますし、過剰な暴力や性的表現もなく、間口の広い作品です。