アルキメデスは手を汚さない

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評判

アルキメデスは手を汚さないの評価:

3.58/5点 レビュー 59件。 C ランク

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平均点3.58pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全134件 101〜120 6/7ページ
No.34
(4pt)

ドラマにもはまり毎週見てた

自分の世代にとっては、懐かしくもあり切ない思い出もある作品。
この作品がドラマ化された時は、毎週見てはまった。
シリーズ物で、こういった当時の新しい推理小説をドラマ化した作品が、民放局で放映されていた。
当時の1970年代の香りが濃厚に感じられる作品。
この頃にしては、女子高生(ドラマでは確か秋吉久美子が演じた)の妊娠、中絶手術と死というショッキングな題材だった。
彼女が残した謎のメッセージ「アルキメデス」。
いったい、彼女の相手は誰だったのか?やがて連鎖して起こる事件の数々。
修学旅行の描写などが出てくるが、この時代の修学旅行を知っている年代なら、いっそう懐かしく感じられるだろう。
この小説の中の高校生達は、意外にも結構大人びていて、クールでシニカル。
今の若い人たちにはトリックや設定が古びて感じられ、魅力が薄いかもしれない。
しかし、最近改めてこの小説を読んだが、私は郷愁をよびおこされ、当時のままのみずみずしさを失ってはいなかった。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.33
(4pt)

正統派ミステリーの面白さに触れた気がする

登場人物たちにどこか無理があるというか、語り口に独特の古めかしさを感じた。
作者の意図によって、登場人物が動かされているのがわかってしまった。
中盤の、次々と謎が出てくる展開は面白かった。
正統派ミステリーの面白さに触れた気がする。
ただ結末は、ミステリーを放棄して青春小説に逃げられた感じ。
ちょっと物足りないが、トリックよりも人間に焦点を当てる描き方は、当時はきっと画期的だったのでしょう。
刑事が、学生たちの行動をなんとか理解しようとしているのがとても印象的でした。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140
No.32
(4pt)

正統派ミステリーの面白さに触れた気がする

登場人物たちにどこか無理があるというか、語り口に独特の古めかしさを感じた。
作者の意図によって、登場人物が動かされているのがわかってしまった。
中盤の、次々と謎が出てくる展開は面白かった。
正統派ミステリーの面白さに触れた気がする。
ただ結末は、ミステリーを放棄して青春小説に逃げられた感じ。
ちょっと物足りないが、トリックよりも人間に焦点を当てる描き方は、当時はきっと画期的だったのでしょう。
刑事が、学生たちの行動をなんとか理解しようとしているのがとても印象的でした。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.31
(3pt)

ちょうどこの頃の推理文壇全体がこんな感じだった……。

 三十年以上題名は知っていたが、あんまりぱっとしないだろうな……と思って敬遠していた作品。しかしこの度縁あって読破。
 内容は……ま、予想通りってことで……。
 ある意味70年代の推理文壇そのものがこんな感じだった。云わば停滞期であったことは事実。作者も何とか工夫を凝らそうとしてるけど基幹となる謎が弱くてどうも……。とってつけた様な密室も問題で、こんなの付けるぐらいなら削っちゃえば?という感じ。
 ただ、読者をあっと言わせよう、事件を複雑にしようと努力しており、その努力は買う。
 この作品で守銭奴と思われていた男が、ただ単に合理的な男であることが判明するラストの下りは清々しく、なるほど青春推理小説ではある。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140
No.30
(3pt)

ちょうどこの頃の推理文壇全体がこんな感じだった……。

 三十年以上題名は知っていたが、あんまりぱっとしないだろうな……と思って敬遠していた作品。しかしこの度縁あって読破。
 内容は……ま、予想通りってことで……。
 ある意味70年代の推理文壇そのものがこんな感じだった。云わば停滞期であったことは事実。作者も何とか工夫を凝らそうとしてるけど基幹となる謎が弱くてどうも……。とってつけた様な密室も問題で、こんなの付けるぐらいなら削っちゃえば?という感じ。
 ただ、読者をあっと言わせよう、事件を複雑にしようと努力しており、その努力は買う。
 この作品で守銭奴と思われていた男が、ただ単に合理的な男であることが判明するラストの下りは清々しく、なるほど青春推理小説ではある。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.29
(5pt)

タイトルの意味

 これは、ミステリーと言うよりは青春ものというべきだと
 サクサクと軽快に進む物語、物語の中の年代、高校生たちは薄気味悪い気持ち悪いと今の私の年代から見るとそう感じました
 学生運動、赤軍など当時を象徴すべき作品
 本当にアルキメデスは手を汚さないという、タイトルの意味するものは最後のあの人物のことだったのではないでしょうか?
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140
No.28
(5pt)

タイトルの意味

 これは、ミステリーと言うよりは青春ものというべきだと
 サクサクと軽快に進む物語、物語の中の年代、高校生たちは薄気味悪い気持ち悪いと今の私の年代から見るとそう感じました
 学生運動、赤軍など当時を象徴すべき作品
 本当にアルキメデスは手を汚さないという、タイトルの意味するものは最後のあの人物のことだったのではないでしょうか?
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.27
(5pt)

70年代の空気が見事にとらえられています

妊娠中絶中に少女が謎の言葉を残して死にます。その同級生の少年は
弁当に入れられた毒に倒れ、そして青年が失踪ます。
一見ばらばらな事件が、やがて一つにつながった時、意外な事実が浮かび上がります。
犯人の動機も犯行の構造も、時代の背景を色濃く反映しています。
70年代。
戦後、高度経済成長、乱開発、世代間の価値観に大きな溝が生まれた時代です。
かつてない豊かさと引き換えに、何を得、何を失ったのか。
こう書くと、何やら暗い雰囲気になりますが、作品自体はカラリと軽やかです。
作者のバランス感覚も抜群で、独りよがりの正義を振りかざす子供たちは小生意気でも
ある種の魅力にあふれ、登場人物の言葉を借りれば「かっこいい」と感じる人もいるでしょう。
大人は枠の中でしか働くことができず、「すべきこと」をしなかったり、
できなかったりですが、いやしい描かれ方はされていません。
話の終わりも、大人が子供を諭すような古臭さや、子供が大人を糾弾する青臭さもなく
意外な人物が意外な価値観を開陳し、おかしな言いまわしですが、さわやかに苦笑いをさせてくれます。
ただ、このあと時代が狂乱の80年代に向かうのかと思うと、ため息が出てしまいます。
時代を見事に撃ち抜いて見せたのでしょう。当時ヒットしたことにもうなずけます。
追記
トリックがいま一つ、といった評価があったようですが、ボクはそうは思いません。
確かに大きなトリックはないのですが、小粒なトリックがつながりあって機能し
謎を魅力的にしています。刑事の推理は論理的でじゅうぶんに楽しめました。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140
No.26
(5pt)

70年代の空気が見事にとらえられています

妊娠中絶中に少女が謎の言葉を残して死にます。その同級生の少年は
弁当に入れられた毒に倒れ、そして青年が失踪ます。
一見ばらばらな事件が、やがて一つにつながった時、意外な事実が浮かび上がります。
犯人の動機も犯行の構造も、時代の背景を色濃く反映しています。
70年代。
戦後、高度経済成長、乱開発、世代間の価値観に大きな溝が生まれた時代です。
かつてない豊かさと引き換えに、何を得、何を失ったのか。
こう書くと、何やら暗い雰囲気になりますが、作品自体はカラリと軽やかです。
作者のバランス感覚も抜群で、独りよがりの正義を振りかざす子供たちは小生意気でも
ある種の魅力にあふれ、登場人物の言葉を借りれば「かっこいい」と感じる人もいるでしょう。
大人は枠の中でしか働くことができず、「すべきこと」をしなかったり、
できなかったりですが、いやしい描かれ方はされていません。
話の終わりも、大人が子供を諭すような古臭さや、子供が大人を糾弾する青臭さもなく
意外な人物が意外な価値観を開陳し、おかしな言いまわしですが、さわやかに苦笑いをさせてくれます。
ただ、このあと時代が狂乱の80年代に向かうのかと思うと、ため息が出てしまいます。
時代を見事に撃ち抜いて見せたのでしょう。当時ヒットしたことにもうなずけます。
追記
トリックがいま一つ、といった評価があったようですが、ボクはそうは思いません。
確かに大きなトリックはないのですが、小粒なトリックがつながりあって機能し
謎を魅力的にしています。刑事の推理は論理的でじゅうぶんに楽しめました。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.25
(4pt)

正統派な青春ミステリー

東野圭吾がこの本を読んで、推理小説に嵌ったとの話を聞いて購入しました。
特別驚くほどのトリックとは言えないかもしれませんが、35年以上前の作品とは思えない、現代でも通じる青春小説と言えます。登場人物は高校生ですが、それぞれの人格はもう立派な大人で、恐らく今の本格推理小説の登場人物と変わらないどころか、更に深くまで人物像が描かれています。
単なる殺人ミステリーではなく、登場人物の心理状態を読者に深く読ませるのは、東野作品にも通じていると思います。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140
No.24
(4pt)

正統派な青春ミステリー

東野圭吾がこの本を読んで、推理小説に嵌ったとの話を聞いて購入しました。
特別驚くほどのトリックとは言えないかもしれませんが、35年以上前の作品とは思えない、現代でも通じる青春小説と言えます。登場人物は高校生ですが、それぞれの人格はもう立派な大人で、恐らく今の本格推理小説の登場人物と変わらないどころか、更に深くまで人物像が描かれています。
単なる殺人ミステリーではなく、登場人物の心理状態を読者に深く読ませるのは、東野作品にも通じていると思います。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.23
(3pt)

大人が書いた、高校生。

東野圭吾氏がこれを読んで、作家を志したとか。
確かにその当時には新鮮だっただろうと思われる、高校生中心の青春小説+推理?
うーん、でも、正直、大人が書いた高校生って感じだった。
発想が高校生じゃない。
他の人も書いているようなので深入りは避けるけど、正義感を振りかざしてあげくに強姦って発想は高校生のそれではないでしょう。
なんか、むりして高校生を主人公にしたいのかもしれないけど、その論拠がイマイチだし、無理めでイタイ。
うっかり妊娠して、困って殺人って方がまだわかりやすかった。
そうしてセリフ回し。
百歩譲って、昔の高校生は博学だったとしても、セリフの中に阿諛、とか拱手傍観、とか出てくるのはちょっと・・
「(中略)万国博覧会後の万博サーキットを飛ばさせようや。オートバイで吹っ飛ばすほどではなくても、いくらかは気が晴れるだろうぜ」
作者の人、実際に声に出して読んでみたのかな?かなり不自然だと思うけどなぁ・・
なーんか感覚があわなかった。
ということで、★3つ。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140
No.22
(3pt)

大人が書いた、高校生。

東野圭吾氏がこれを読んで、作家を志したとか。
確かにその当時には新鮮だっただろうと思われる、高校生中心の青春小説+推理?
うーん、でも、正直、大人が書いた高校生って感じだった。
発想が高校生じゃない。
他の人も書いているようなので深入りは避けるけど、正義感を振りかざしてあげくに強姦って発想は高校生のそれではないでしょう。
なんか、むりして高校生を主人公にしたいのかもしれないけど、その論拠がイマイチだし、無理めでイタイ。
うっかり妊娠して、困って殺人って方がまだわかりやすかった。
そうしてセリフ回し。
百歩譲って、昔の高校生は博学だったとしても、セリフの中に阿諛、とか拱手傍観、とか出てくるのはちょっと・・
「(中略)万国博覧会後の万博サーキットを飛ばさせようや。オートバイで吹っ飛ばすほどではなくても、いくらかは気が晴れるだろうぜ」
作者の人、実際に声に出して読んでみたのかな?かなり不自然だと思うけどなぁ・・
なーんか感覚があわなかった。
ということで、★3つ。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.21
(3pt)

70年代の作品です

70年代のその時代の色が出ている作品なので、
現代の人が読むと古く感じると思う。
推理ミステリーではなく、小説っぽいです。
前半はある女子生徒の中絶死、そこから中毒事件、
殺人事件へと事件が次々と移行していき、
中盤は刑事による事件の推理、後半は供述となり、
結尾で事件発端の前提があきらかになる。
犯行のトリック自体に驚愕させられることはないし、
中盤で事件解決につながるヒントや目撃者が出てきてしまうので
「あーあ、なんだ」と思ってしまうことが多少あるが、
供述が覆り覆りを繰り返す場面はなかなか面白い。
行為自体は残酷なのに、犯人や犯行動機が
不謹慎だがとてもすがすがしいのが不思議だ。
青春時代独特の純白さ、若さゆえの思慮のない残忍さ、
それでいてどこかすごくシビアで直接的であったり、
様々な矛盾が面白い。
結尾は大きな議題を投げかけて〆る。
歴史的、政治的な人間の真理を考えさせられ、
タイトルの意義を痛感します。
高校生・セックス・中絶・結束団・総括、などを織り込んだこの作品は、
正義を模索する当時はセンセーショナルだったと思う。
ベストセラーで江戸川乱歩賞を受賞した理由は想像できる。
当時ものとして読めば楽しめると思うが、現代の人が現代の感覚で読むと、
言葉遣いも設定も価値観も古臭く感じてしまうので、
現代っ子にはウケはよくないだろう、と思う。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140
No.20
(3pt)

70年代の作品です

70年代のその時代の色が出ている作品なので、
現代の人が読むと古く感じると思う。
推理ミステリーではなく、小説っぽいです。
前半はある女子生徒の中絶死、そこから中毒事件、
殺人事件へと事件が次々と移行していき、
中盤は刑事による事件の推理、後半は供述となり、
結尾で事件発端の前提があきらかになる。
犯行のトリック自体に驚愕させられることはないし、
中盤で事件解決につながるヒントや目撃者が出てきてしまうので
「あーあ、なんだ」と思ってしまうことが多少あるが、
供述が覆り覆りを繰り返す場面はなかなか面白い。
行為自体は残酷なのに、犯人や犯行動機が
不謹慎だがとてもすがすがしいのが不思議だ。
青春時代独特の純白さ、若さゆえの思慮のない残忍さ、
それでいてどこかすごくシビアで直接的であったり、
様々な矛盾が面白い。
結尾は大きな議題を投げかけて〆る。
歴史的、政治的な人間の真理を考えさせられ、
タイトルの意義を痛感します。
高校生・セックス・中絶・結束団・総括、などを織り込んだこの作品は、
正義を模索する当時はセンセーショナルだったと思う。
ベストセラーで江戸川乱歩賞を受賞した理由は想像できる。
当時ものとして読めば楽しめると思うが、現代の人が現代の感覚で読むと、
言葉遣いも設定も価値観も古臭く感じてしまうので、
現代っ子にはウケはよくないだろう、と思う。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.19
(4pt)

70年代的ビルドゥングスロマンか?

 第19回江戸川乱歩賞受賞作。『テロリストのパラソル』が登場するまで
乱歩賞受賞作品の中ではハードカバー&文庫共に一番売れていた作品とのこと。
36年前(2009年初頭時点)の本なので、その中には昭和40年代の残り香という
ものが、此処其処に漂っています。
 しかし、一度絶版になりつつも、平成の世になって復刊されたというのは
単に乱歩賞受賞作だから・・・という訳では無いでしょう。例え、東野圭吾効果
が見込まれるとしても。実際、ミステリ部分も読ませます。3つの事件を多層的に
重ね、それを中盤から終盤にかけて、一気に太い一本の糸へ編み混んで行き
疑問点が明らかになる箇所は、ページを捲るのが楽しかったのです。
 しかし、この作品の一番の読みどころはやはり、主人公たち(高校生だ)の
心情でしょう。或る意味において、この物語は少年少女から、大人への脱皮を
描いた一種のビルドゥングスロマンだと思うのです(作者や解説ではピカレスク
小説と述べている)。
 主人公たちは社会(ここでは大人と同義語)を以下の様に見ています。
・社会は汚れているものだ。
・(汚れている)現実の前に理想ほど脆いものは無い。
・それ故に、戦う為には己の手を汚さなければならない・・・という風に。
 そういう結論に至った彼ら彼女らの行動は是非作中で。
そうすれば何故にこんな哲学的なタイトルになったのかもはっきりします。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140
No.18
(4pt)

70年代的ビルドゥングスロマンか?

 第19回江戸川乱歩賞受賞作。『テロリストのパラソル』が登場するまで
乱歩賞受賞作品の中ではハードカバー&文庫共に一番売れていた作品とのこと。
36年前(2009年初頭時点)の本なので、その中には昭和40年代の残り香という
ものが、此処其処に漂っています。
 しかし、一度絶版になりつつも、平成の世になって復刊されたというのは
単に乱歩賞受賞作だから・・・という訳では無いでしょう。例え、東野圭吾効果
が見込まれるとしても。実際、ミステリ部分も読ませます。3つの事件を多層的に
重ね、それを中盤から終盤にかけて、一気に太い一本の糸へ編み混んで行き
疑問点が明らかになる箇所は、ページを捲るのが楽しかったのです。
 しかし、この作品の一番の読みどころはやはり、主人公たち(高校生だ)の
心情でしょう。或る意味において、この物語は少年少女から、大人への脱皮を
描いた一種のビルドゥングスロマンだと思うのです(作者や解説ではピカレスク
小説と述べている)。
 主人公たちは社会(ここでは大人と同義語)を以下の様に見ています。
・社会は汚れているものだ。
・(汚れている)現実の前に理想ほど脆いものは無い。
・それ故に、戦う為には己の手を汚さなければならない・・・という風に。
 そういう結論に至った彼ら彼女らの行動は是非作中で。
そうすれば何故にこんな哲学的なタイトルになったのかもはっきりします。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.17
(5pt)

懐かしいです。

昔、単行本を買った記憶がある。本屋でぜんぜん違うイメージの装丁で並んでいて、「へエー」って思って買ってみた。もうすっかり忘れていたと思っていたが、読んでいくうちに思い出してしまった。人間の記憶っていうものは不思議です。僕が大学4年の時に江戸川乱歩賞をもらった作品で、僕には全然時代の違和感がなく読めました(当然と言えば当然)。確か次の年にテレビでドラマ化された記憶が残っている。時代の変化の影響を一番受けるのは中学・高校時代だろうから今の若い方が読めば違和感があるのは当然といえば当然。しかもあの時期は今より嵐の真っ只中をくくりぬけた後だったもんね。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140
No.16
(5pt)

懐かしいです。

昔、単行本を買った記憶がある。本屋でぜんぜん違うイメージの装丁で並んでいて、「へエー」って思って買ってみた。もうすっかり忘れていたと思っていたが、読んでいくうちに思い出してしまった。人間の記憶っていうものは不思議です。僕が大学4年の時に江戸川乱歩賞をもらった作品で、僕には全然時代の違和感がなく読めました(当然と言えば当然)。確か次の年にテレビでドラマ化された記憶が残っている。時代の変化の影響を一番受けるのは中学・高校時代だろうから今の若い方が読めば違和感があるのは当然といえば当然。しかもあの時期は今より嵐の真っ只中をくくりぬけた後だったもんね。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)より
4062755033
No.15
(3pt)

大人の目線から見た若者達

第19回江戸川乱歩賞受賞作。1973年の作品。
ミステリーと言うより青春小説と言った方が良いのだろう。
だけど、青春小説として読むには、この作品に書かれて
いる若者達には魅力が感じられず、感情移入出来ない。
作品中に「総括」と言う言葉が使われているように、当時活動
していた連合赤軍の影響を強く受けているのだろうが、妙に
姑息で若者らしさが感じられない。
法に違反しなければ何をしても良いと言う土建屋の柴本氏も、
この若者たちの考えも、基本的に同じではないだろうか。
むしろ柴本氏の方が正常で、柴本氏の娘の美雪や、その仲間
の高校生の方が異常とさえ思えてしまう。
時代背景が違うのかも知れないが、当時の彼らより、はるかに
若い世代であるにも関わらず、その考え方や行動は奇異に感じた。
この作品で書かれているのは、大人の目線から見た若者達なの
ではないだろうか。
登場人物に共感できないのは、青春小説としては致命的である。
ミステリーとして見ても、時刻表トリックや密室などを取り込んで
いるが、いずれもただ使っているだけで、底が浅く中途半端である。
アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1) Amazon書評・レビュー: アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫 こ 1-1)より
4061360140