ヒートアイランド

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評判

ヒートアイランドの評価:

4.29/5点 レビュー 77件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.29pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全148件 81〜100 5/8ページ
No.68
(3pt)

読ませる力はある

渋谷でファイトパーティーを開き、トップにのし上がったストリートギャング“雅”。ヤクザの経営する非合法カジノから、裏金強奪のプロフェッショナルの男達が強奪した金を、ふとした事件をきっかけに“雅”が手に入れてしまう。幾重にも交錯する思い、そしてその攻防の先にあるものとは…。 ある信念に基づき、社会に対して、一定の距離を保ちながら生きるということ。普通であるという事を捨ててまでも、手に入れたいものがあり続ける限り、それは続いていくのでしょう…。
「生まれてきたことに、もともと意味なんかない。自分を自分だと意識する心が、勘違いさせるだけだ。死ねば、そんな自意識も消える。やがては今おれたちの目を通して見えているこの世界も、灰になり、土に戻る。着地点は誰でも同じだ。ただ早いか遅いかだけだ。自分を必要以上に特別だと、思わないことだ。そうすりゃ、少しは気楽にいける」
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.67
(3pt)

読ませる力はある

渋谷でファイトパーティーを開き、トップにのし上がったストリートギャング“雅”。ヤクザの経営する非合法カジノから、裏金強奪のプロフェッショナルの男達が強奪した金を、ふとした事件をきっかけに“雅”が手に入れてしまう。幾重にも交錯する思い、そしてその攻防の先にあるものとは…。 ある信念に基づき、社会に対して、一定の距離を保ちながら生きるということ。普通であるという事を捨ててまでも、手に入れたいものがあり続ける限り、それは続いていくのでしょう…。
「生まれてきたことに、もともと意味なんかない。自分を自分だと意識する心が、勘違いさせるだけだ。死ねば、そんな自意識も消える。やがては今おれたちの目を通して見えているこの世界も、灰になり、土に戻る。着地点は誰でも同じだ。ただ早いか遅いかだけだ。自分を必要以上に特別だと、思わないことだ。そうすりゃ、少しは気楽にいける」
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015
No.66
(5pt)

おもしろい。

テンポがよく、読みやすいです。
アキがかっこいい。
続編も絶対読みます!
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.65
(5pt)

おもしろい。

テンポがよく、読みやすいです。
アキがかっこいい。
続編も絶対読みます!
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015
No.64
(5pt)

面白い!

ストーリーも面白いのですが、やはり登場人物が皆とても魅力的です。
特に、主人公のアキ、そしてギャングの柿沢、桃井たち。皆、法的には悪いことばかりやっているのですが(ギャングなんだから当たり前ですが…)、シンパシ―というか、思い入れを持つことができるキャラクターたちが沢山登場します。
垣根氏の著作は、『午前3時のルースター』や『ワイルド・ソウル』、『君たちに明日はない』など何作が読みましたが、本作のシリーズが最も面白く、垣根氏の最も良い持ち味が出ているのではないかと思いました。
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.63
(5pt)

面白い!

ストーリーも面白いのですが、やはり登場人物が皆とても魅力的です。
特に、主人公のアキ、そしてギャングの柿沢、桃井たち。皆、法的には悪いことばかりやっているのですが(ギャングなんだから当たり前ですが…)、シンパシ―というか、思い入れを持つことができるキャラクターたちが沢山登場します。
垣根氏の著作は、『午前3時のルースター』や『ワイルド・ソウル』、『君たちに明日はない』など何作が読みましたが、本作のシリーズが最も面白く、垣根氏の最も良い持ち味が出ているのではないかと思いました。
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015
No.62
(5pt)

リズムとヒート、ビート!

垣根涼介の最高傑作はワイルド・ソウル。
あたしの中ではそれは間違いない。
でも、このヒートアイランドもすごい。
ストリートギャング(?)と始末屋(?)とやくざの抗争がうまく絡み合い、
緊張感とリズム感を保ちながら最後まで駆け抜ける、この快感。
ヒートアイランドというネーミングも抜群。
そんなに言及されていないのに、ほこりっぽさと都会のだるいような暑さが文字の間から滲んでくるようだ。
ヒート。ビート。リズム。
熱くて暑くて、でも爽快。若くてむちゃででも、とびっきりな夏を、堪能できる一作。
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.61
(5pt)

リズムとヒート、ビート!

垣根涼介の最高傑作はワイルド・ソウル。
あたしの中ではそれは間違いない。
でも、このヒートアイランドもすごい。
ストリートギャング(?)と始末屋(?)とやくざの抗争がうまく絡み合い、
緊張感とリズム感を保ちながら最後まで駆け抜ける、この快感。
ヒートアイランドというネーミングも抜群。
そんなに言及されていないのに、ほこりっぽさと都会のだるいような暑さが文字の間から滲んでくるようだ。
ヒート。ビート。リズム。
熱くて暑くて、でも爽快。若くてむちゃででも、とびっきりな夏を、堪能できる一作。
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015
No.60
(4pt)

「ワイルドソウル」の方が重い内容で面白いが、こちらはさっくと読める気楽さがある。

■読み始めたきっかけ
 「ワイルドソウル」が面白かったので、2冊目として「ヒートアイ
ランド」をチョイス。巻末の大沢在昌の解説の中で、彼も同じ順番
で読んだようだ。
 基本的にはハードボイルド。用意周到で頭が良く、体を鍛えている、
車(日本車)、カネが絡んだストーリー。男性読者が多いと想像される。
義理人情も重要なキーワード。しばらくは、他の著作も続けて読みたい
と久々に思った。
■心に残る言葉
 著者は、日本車が好きと思われる。特に90年代の車種が好きなのでは
ないか。「ワイルドソウル」では、フルチューンをしたRX-7。イメージ
的には、BMWとか外車だろっと思っていたところに、意外な設定。
 今回は、インプレッサとユーノス500!特にユーノスは最近の若い
人は知らないだろう。同車はハイレフコート技術と呼ばれる塗装がいい。
ダークグリーン、ダークレッド系のカラーは欧州車の香りがする。当時
のマツダはランティス、コスモを含めスタイリングやインテリアがいい
車が多い。私も含め30歳代の90年代の日本車好きには、たまらない設定。
 解説の大沢在昌で「修羅場が男を磨く」という信念を著者は持ってい
ると書いている。確かに「ワイルドソウル」も含めて、それぞれの登場
人物がそれぞれの背景で修羅場をくぐり抜けている。それが、垣根涼介の
魅力であると思う。
 自分には縁遠い世界だが、かっこいい、そうありたいとあこがれる世界
があると思った。また他の著作も読んでみたい。2作読んで大体の展開や
キャラが読めるようになったが、その分、安心して読める気楽さがある。
■どんな人にお勧めか
90年代の日本車好きの人
早朝ジョギングなどで、体を鍛えたい人
家をシンプル、清潔にしたいと思う人
用意周到な人間を尊敬する人
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.59
(4pt)

「ワイルドソウル」の方が重い内容で面白いが、こちらはさっくと読める気楽さがある。

■読み始めたきっかけ
 「ワイルドソウル」が面白かったので、2冊目として「ヒートアイ
ランド」をチョイス。巻末の大沢在昌の解説の中で、彼も同じ順番
で読んだようだ。
 基本的にはハードボイルド。用意周到で頭が良く、体を鍛えている、
車(日本車)、カネが絡んだストーリー。男性読者が多いと想像される。
義理人情も重要なキーワード。しばらくは、他の著作も続けて読みたい
と久々に思った。
■心に残る言葉
 著者は、日本車が好きと思われる。特に90年代の車種が好きなのでは
ないか。「ワイルドソウル」では、フルチューンをしたRX-7。イメージ
的には、BMWとか外車だろっと思っていたところに、意外な設定。
 今回は、インプレッサとユーノス500!特にユーノスは最近の若い
人は知らないだろう。同車はハイレフコート技術と呼ばれる塗装がいい。
ダークグリーン、ダークレッド系のカラーは欧州車の香りがする。当時
のマツダはランティス、コスモを含めスタイリングやインテリアがいい
車が多い。私も含め30歳代の90年代の日本車好きには、たまらない設定。
 解説の大沢在昌で「修羅場が男を磨く」という信念を著者は持ってい
ると書いている。確かに「ワイルドソウル」も含めて、それぞれの登場
人物がそれぞれの背景で修羅場をくぐり抜けている。それが、垣根涼介の
魅力であると思う。
 自分には縁遠い世界だが、かっこいい、そうありたいとあこがれる世界
があると思った。また他の著作も読んでみたい。2作読んで大体の展開や
キャラが読めるようになったが、その分、安心して読める気楽さがある。
■どんな人にお勧めか
90年代の日本車好きの人
早朝ジョギングなどで、体を鍛えたい人
家をシンプル、清潔にしたいと思う人
用意周到な人間を尊敬する人
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015
No.58
(2pt)

これは、、、

優等生が、頭の中で不良をイメージして小説にしたような内容。全くリアリティがないし感情移入出来ない。勉強ができる主要人物が作者の分身なんだろうと思う。その人物だけ感情描写が自然だし。あらすじも、他の小説や映画にいくらでもあるもの。アクション映画を小説にして失敗した感じ
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.57
(2pt)

これは、、、

優等生が、頭の中で不良をイメージして小説にしたような内容。全くリアリティがないし感情移入出来ない。勉強ができる主要人物が作者の分身なんだろうと思う。その人物だけ感情描写が自然だし。あらすじも、他の小説や映画にいくらでもあるもの。アクション映画を小説にして失敗した感じ
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015
No.56
(5pt)

馳 星周が、もっと明るく軽くなったみたいな?

あたり♪
最近、辛気臭い本にばかりあたってましたが、
久々のヒット♪
とにかくテンポがいいのよ。
で、ありえないだろーって設定、かつ、おいおいって突っ込みどころも満載なのに、
突っ込む暇もなく、先へ先へと読みすすめます。
なんていうか、馳 星周が、もっと明るく軽くなったみたいな?
このシリーズは、ギャングスターレッスン、サウダージと続きますが、
これまたおもしろいです。
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.55
(5pt)

馳 星周が、もっと明るく軽くなったみたいな?

あたり♪
最近、辛気臭い本にばかりあたってましたが、
久々のヒット♪
とにかくテンポがいいのよ。
で、ありえないだろーって設定、かつ、おいおいって突っ込みどころも満載なのに、
突っ込む暇もなく、先へ先へと読みすすめます。
なんていうか、馳 星周が、もっと明るく軽くなったみたいな?
このシリーズは、ギャングスターレッスン、サウダージと続きますが、
これまたおもしろいです。
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015
No.54
(4pt)

まぁまぁ

ストーリーや話の展開はよくあるドタバタ物語です。
ブラピの映画、スナッチに似てます。話は凄く面白いです。
ただしどうやっても納得いかないのがほんの19歳の若僧がどうやってここまで知恵をつけたのかというところ・・・主人公アキにしてもカオルにしても他のただのストリートギャング達と何が違ってここまで頭の回転が違うのか・・・頭がいいことには納得できても知識や定石等々を当たり前に押さえすぎていることに違和感を感じずにはいられない。
その点35歳過ぎの男達の修羅場の凌ぎ方には納得できるが、そんな百戦錬磨の彼らがなぜ金を取り返しにいったのか・・・がよく理解できない。
等々色々と疑問を残させたまま読み進めなくてはいけないが話そのものはコンパクトで面白い。IWPG以来ストリートギャングというこじんまりした題材でも受けるようになったからだろうか・・・争奪される金額も3000万ちょっとじゃ少々しらけてしまう。
何かを手に入れるために大暴れする物語は面白いが、手に入れてしまった火の粉を振り払おうとする物語なのでそこまでのめりこめない。
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.53
(4pt)

まぁまぁ

ストーリーや話の展開はよくあるドタバタ物語です。
ブラピの映画、スナッチに似てます。話は凄く面白いです。
ただしどうやっても納得いかないのがほんの19歳の若僧がどうやってここまで知恵をつけたのかというところ・・・主人公アキにしてもカオルにしても他のただのストリートギャング達と何が違ってここまで頭の回転が違うのか・・・頭がいいことには納得できても知識や定石等々を当たり前に押さえすぎていることに違和感を感じずにはいられない。
その点35歳過ぎの男達の修羅場の凌ぎ方には納得できるが、そんな百戦錬磨の彼らがなぜ金を取り返しにいったのか・・・がよく理解できない。
等々色々と疑問を残させたまま読み進めなくてはいけないが話そのものはコンパクトで面白い。IWPG以来ストリートギャングというこじんまりした題材でも受けるようになったからだろうか・・・争奪される金額も3000万ちょっとじゃ少々しらけてしまう。
何かを手に入れるために大暴れする物語は面白いが、手に入れてしまった火の粉を振り払おうとする物語なのでそこまでのめりこめない。
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015
No.52
(2pt)

IWGPの焼き回し。

わたしには、IWGPの焼き回しにしか見えなかった。
もしかして、こっちが先に書かれてたら、こんな事書いてはいけないな・・と
調べたところ、IWGPは98年、これは01年。
池袋が、渋谷になっただけ。
しかも、IWGPは、あえて渋谷じゃなく、池袋にしたんだと思う。
本家が避けた、渋谷に、あえてスポットをあてるなら
何か、もっとスペシャルが欲しかった。
この作家さん、お金のからくりを書くのは得意とみえて、
アキがファイトパーティで儲ける仕組みや、
男が持っていた大金の「あらまし」は、よく出来てると思うけど
ファイトパーティってのも、ファイトクラブのそのままだし
ひねりが、なさすぎる。
キャラや、背景が、もう全部どっかで見た事あるカンジがして
映画マネて作った、Vシネ見てるような気分。
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.51
(2pt)

IWGPの焼き回し。

わたしには、IWGPの焼き回しにしか見えなかった。
もしかして、こっちが先に書かれてたら、こんな事書いてはいけないな・・と
調べたところ、IWGPは98年、これは01年。
池袋が、渋谷になっただけ。
しかも、IWGPは、あえて渋谷じゃなく、池袋にしたんだと思う。
本家が避けた、渋谷に、あえてスポットをあてるなら
何か、もっとスペシャルが欲しかった。
この作家さん、お金のからくりを書くのは得意とみえて、
アキがファイトパーティで儲ける仕組みや、
男が持っていた大金の「あらまし」は、よく出来てると思うけど
ファイトパーティってのも、ファイトクラブのそのままだし
ひねりが、なさすぎる。
キャラや、背景が、もう全部どっかで見た事あるカンジがして
映画マネて作った、Vシネ見てるような気分。
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015
No.50
(4pt)

笑いなし。くすぐりもなし。濡れ場(笑)もなし。

「君たちに明日はない」で初めて著者の作品に触れて、奥田英朗の方がおもしろいと思った。余計で陳腐な表現の性描写も多くあまり好きになれなかった。だけど、きっと実力はあるのだろうなとも思ったので、傑作とされる「ワイルドソウル」を読んでみたのだが、評判どおり傑作だった。時間を忘れ徹夜で読み切った。
で、次に手に取ったのがこの「ヒートアイランド」だ。登場人物が男しかいない。濡れ場(笑)もない。笑いやくすぐりの要素がまったくない。暴力だけが渦巻く小説だ。解説の大沢在昌氏が「多くの女性には理解されにくい物語世界」と書いているとおりだと思う。
ストーリーや登場人物に“新しい”魅力を感じるかといえば疑問符がつく。多少複雑ではあるがストーリーはこういった作品の典型だ。同じく、アキやカオルも含めた登場人物もこういった作品の典型だと思う。正反対の二人がコンビを組むという手法も新しくない。
しかし、それでもこの作品は面白かった。それはひとえに、一気に読ませる構成力とスピーディな展開なのだと思う。こういった作品で大事なのは、読者に本を閉じる暇を与えないリーダビリティの高さだ。いわゆるハードボイルドと呼ばれる、人物の造形などに“ある程度“パターンの決まった”ジャンルの小説で、これだけの作品を書き上げた著者の実力はやはり高い。
この作品はデビュー2作目なので、結果的に遡って彼の作品を読んだことになった(まだ3作だが)が、感じるのは、垣根涼介はハードボイルド的な作家として登場したものの、それには飽き足らず(あるいは限界を感じて)、「ワイルドソウル」のような、人物造形に力を入れハードなだけではない奥行きのある、彼にとって一つの頂点ともいえる作品を書き上げ、そして「君たちに明日はない」のようにキャラが立った小説にシフトしようとするも、それがまだ試行錯誤の段階であるということだ。
ヒートアイランド Amazon書評・レビュー: ヒートアイランドより
4163201904
No.49
(4pt)

笑いなし。くすぐりもなし。濡れ場(笑)もなし。

「君たちに明日はない」で初めて著者の作品に触れて、奥田英朗の方がおもしろいと思った。余計で陳腐な表現の性描写も多くあまり好きになれなかった。だけど、きっと実力はあるのだろうなとも思ったので、傑作とされる「ワイルドソウル」を読んでみたのだが、評判どおり傑作だった。時間を忘れ徹夜で読み切った。
で、次に手に取ったのがこの「ヒートアイランド」だ。登場人物が男しかいない。濡れ場(笑)もない。笑いやくすぐりの要素がまったくない。暴力だけが渦巻く小説だ。解説の大沢在昌氏が「多くの女性には理解されにくい物語世界」と書いているとおりだと思う。
ストーリーや登場人物に“新しい”魅力を感じるかといえば疑問符がつく。多少複雑ではあるがストーリーはこういった作品の典型だ。同じく、アキやカオルも含めた登場人物もこういった作品の典型だと思う。正反対の二人がコンビを組むという手法も新しくない。
しかし、それでもこの作品は面白かった。それはひとえに、一気に読ませる構成力とスピーディな展開なのだと思う。こういった作品で大事なのは、読者に本を閉じる暇を与えないリーダビリティの高さだ。いわゆるハードボイルドと呼ばれる、人物の造形などに“ある程度“パターンの決まった”ジャンルの小説で、これだけの作品を書き上げた著者の実力はやはり高い。
この作品はデビュー2作目なので、結果的に遡って彼の作品を読んだことになった(まだ3作だが)が、感じるのは、垣根涼介はハードボイルド的な作家として登場したものの、それには飽き足らず(あるいは限界を感じて)、「ワイルドソウル」のような、人物造形に力を入れハードなだけではない奥行きのある、彼にとって一つの頂点ともいえる作品を書き上げ、そして「君たちに明日はない」のようにキャラが立った小説にシフトしようとするも、それがまだ試行錯誤の段階であるということだ。
ヒートアイランド (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ヒートアイランド (文春文庫)より
4167686015