からくりからくさ

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評判

からくりからくさの評価:

4.05/5点 レビュー 59件。 C ランク

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平均点4.05pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全118件 21〜40 2/6ページ
No.98
(2pt)

飽きた

途中であきて、最後まで読んでないです。最後まで読んだら面白いのかも?
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.97
(2pt)

飽きた

途中であきて、最後まで読んでないです。最後まで読んだら面白いのかも?
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331
No.96
(5pt)

人生を織り上げる手作業の強さとやさしさ

偏った見方をすると、ここに登場する四人の女性たちは、それぞれにえがきだしたいこころの模様や図柄がありながら、しかもその基本となる縦糸・横糸として、自然や生活や文化、歴史、友人、恋愛といった人間存在に不可欠な要素をもちいようとして、様々に個性的な寄り道をしつつ、共感し、嘆息し、悩み、逡巡しているかのようだ。

 染色や織物、能面や遺蹟発掘など、本書にあらわれる様々な作業は、基本的に手作業であって、これはなべて、大切なものは、自身が手作業によって親しんだり造りあげたりしたものにかぎられ、そこに於いて信用できるのは、自分の目や手・感性による直感と判断だけである―。そのようなことを、具体的なストーリーとともに、読者が体験できるようにもなっている。

 作中、現実世界ではまず目をとめられることのない、しかし本当はわすれてはならない魂の必須栄養素(太古の記憶や自然の息吹、過去の先人が造りあげてきた物や事、それに対して費やされてきた時間や様々な想いなど)がつぎつぎにあらわれ、わたしたちのこころに、その存在の痕跡を残し過ぎ去ってゆく―。四人(+二人)それぞれの想いは異なるようで、じつはたったひとつのテーマを基調としながら変奏し、全体として静かなハーモニーを奏でているかのようだ。

 その想いとはいわば、自然への愛着であり、友人への配慮であり、また各人なりの恋愛観であり、遠い過去の異国に栄えた人々の生活への憧れであり―いいかえれば、各人がこころの中に本来もっている生命と万物への祈りと、自己をめぐる世界の調和と永遠への願いである。

 個人的には、後半部分に置かれた、キリムと遺蹟の探索にでかけた神崎からの手紙が好きだ。一見ひねくれたニヒリストをおもわせる学究がふとみせる、人間一般や自己の弱さに対して向ける自嘲的で冷静な分析に、深くこころうたれるおもいがしたのは、彼の背負う孤独と異国の歴史の苛酷さのためだけではないようにおもわれる。

 ある意味では自分が世界の中心と感じつつ、全体に於ける部分としての自分も感じていられること。四人の主人公それぞれの、自己のこころの機を織りなす過程が重層的にえがかれる場面をひとときみることで、本書の読者は、自己のみえない図柄を基調としながらも、人間と歴史、生活と文化という流れの中に、自身をふくむ世界全体の諧調をおもいえがくことができるのではないだろうか。
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.95
(5pt)

人生を織り上げる手作業の強さとやさしさ

偏った見方をすると、ここに登場する四人の女性たちは、それぞれにえがきだしたいこころの模様や図柄がありながら、しかもその基本となる縦糸・横糸として、自然や生活や文化、歴史、友人、恋愛といった人間存在に不可欠な要素をもちいようとして、様々に個性的な寄り道をしつつ、共感し、嘆息し、悩み、逡巡しているかのようだ。

 染色や織物、能面や遺蹟発掘など、本書にあらわれる様々な作業は、基本的に手作業であって、これはなべて、大切なものは、自身が手作業によって親しんだり造りあげたりしたものにかぎられ、そこに於いて信用できるのは、自分の目や手・感性による直感と判断だけである―。そのようなことを、具体的なストーリーとともに、読者が体験できるようにもなっている。

 作中、現実世界ではまず目をとめられることのない、しかし本当はわすれてはならない魂の必須栄養素(太古の記憶や自然の息吹、過去の先人が造りあげてきた物や事、それに対して費やされてきた時間や様々な想いなど)がつぎつぎにあらわれ、わたしたちのこころに、その存在の痕跡を残し過ぎ去ってゆく―。四人(+二人)それぞれの想いは異なるようで、じつはたったひとつのテーマを基調としながら変奏し、全体として静かなハーモニーを奏でているかのようだ。

 その想いとはいわば、自然への愛着であり、友人への配慮であり、また各人なりの恋愛観であり、遠い過去の異国に栄えた人々の生活への憧れであり―いいかえれば、各人がこころの中に本来もっている生命と万物への祈りと、自己をめぐる世界の調和と永遠への願いである。

 個人的には、後半部分に置かれた、キリムと遺蹟の探索にでかけた神崎からの手紙が好きだ。一見ひねくれたニヒリストをおもわせる学究がふとみせる、人間一般や自己の弱さに対して向ける自嘲的で冷静な分析に、深くこころうたれるおもいがしたのは、彼の背負う孤独と異国の歴史の苛酷さのためだけではないようにおもわれる。

 ある意味では自分が世界の中心と感じつつ、全体に於ける部分としての自分も感じていられること。四人の主人公それぞれの、自己のこころの機を織りなす過程が重層的にえがかれる場面をひとときみることで、本書の読者は、自己のみえない図柄を基調としながらも、人間と歴史、生活と文化という流れの中に、自身をふくむ世界全体の諧調をおもいえがくことができるのではないだろうか。
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331
No.94
(5pt)

ここから其処までの距離感が・・・。

頭の中はどうなってるんだろう。 人間の今生きている社会がこの作者にかかると ぐいと四次元的に拡がっていく感じがする。

時間の進み方が世界中で一定なんて誰が計ったんだろう。
女性四人と市松人形一体が古民家風の家に同居することになる。 その四人が一箇所に集まるのは 必然か 偶然か。 大きな時間のつながりの中に巻き取られて どうなるのか全く予測できないまま最後まで引き込まれて読んだ。 静かだがどっしりと落ち着いて 重みのある文で 現在の作家の中では異質ではないか。もう一度読み直したいと読後すぐに思った。

購入から随分経って 本棚の並んでるのをふとまた手にとってしまう。其処に何か確かめなければならないものが有るかのように。 この作家の他の本からも感じとれる ものや人の存在と自分との独特の距離感。そこにあるけど 手に取るまでに空気が歪んで到達できるような 不思議な感覚はこの作品で特にぬきんでて上手く表現されていると思う。
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.93
(5pt)

ここから其処までの距離感が・・・。

頭の中はどうなってるんだろう。 人間の今生きている社会がこの作者にかかると ぐいと四次元的に拡がっていく感じがする。

時間の進み方が世界中で一定なんて誰が計ったんだろう。
女性四人と市松人形一体が古民家風の家に同居することになる。 その四人が一箇所に集まるのは 必然か 偶然か。 大きな時間のつながりの中に巻き取られて どうなるのか全く予測できないまま最後まで引き込まれて読んだ。 静かだがどっしりと落ち着いて 重みのある文で 現在の作家の中では異質ではないか。もう一度読み直したいと読後すぐに思った。

購入から随分経って 本棚の並んでるのをふとまた手にとってしまう。其処に何か確かめなければならないものが有るかのように。 この作家の他の本からも感じとれる ものや人の存在と自分との独特の距離感。そこにあるけど 手に取るまでに空気が歪んで到達できるような 不思議な感覚はこの作品で特にぬきんでて上手く表現されていると思う。
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331
No.92
(5pt)

ささやかで荘大

ファンタジックでミステリアスで、ちょっとアーティスティックな日常。梨木さんの小説はこの作品がはじめてでしたが緻密に、大胆に、地道に織り上げられたその全容が見えたとき、物語の力というものを感じました。ささやかで荘大、相反するひとつのものを、可視化する力。ありとあらゆる命、暮らし、血縁、文化、民族、歴史…変わりながらつむがれ続けるものに、心惹かれる人におすすめです。
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.91
(5pt)

ささやかで荘大

ファンタジックでミステリアスで、ちょっとアーティスティックな日常。梨木さんの小説はこの作品がはじめてでしたが緻密に、大胆に、地道に織り上げられたその全容が見えたとき、物語の力というものを感じました。ささやかで荘大、相反するひとつのものを、可視化する力。ありとあらゆる命、暮らし、血縁、文化、民族、歴史…変わりながらつむがれ続けるものに、心惹かれる人におすすめです。
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331
No.90
(5pt)

読むのが楽しいスパイスがいっぱい。梨木香歩さんのファンに。

 この小説を読んでる時って、小さな幸せがいっぱい。
例えば…美容院で主婦雑誌を読んでるひととき。素敵に暮らすヒントを収集してる、楽しい優雅な時間のような頁。
例えば…ランチやお友達のおうちカフェで、知的で素敵なお話交わしながらお茶をよばれてるほっこりした時間のような頁。
例えば…丑三つ時に一人、いるはずもないのに誰かの視線を感じたり、何かの気配を感じて凍りつく怖ーい瞬間のような頁。
 藍染めの藍瓶、機織の筬って何だろ?登場人物にいると怖さに読むのを控えたくなる市松人形(怖いのは一切読まない怖がりな私でも大丈夫です。)、人形作りの澄月って実在?…これらの言葉や知識、今までの私の生活圏内にはありませんでしたが、たまたま、その筋の方に訊いたり、日本古来の事や由来、小説に出てくるぜんまい紬のお話のような地域の特色と背景は、他の地域にもまだまだ沢山あって、聞いたりアチコチ調べるだけでもっと楽しくなります。
 専門家だけでなく、雛人形やリカちゃん人形(うちにはどちらも無かったけど。私もこの小説のように、欲しかったのとは違うリカちゃんが来た。)の話題って、どこでしても盛り上がるのねー、不思議に。
 魂や絆、因果、その他自然界の見えない力という世界は偶然じゃなくて、きっとあるだろうなと信じてる私には、たまらない魅力的な小説です。
 ここのところ、頭の中はずっと梨木香歩さんの小説の不思議なストーリーでいっぱい、楽しませて頂いてます!
 
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.89
(5pt)

読むのが楽しいスパイスがいっぱい。梨木香歩さんのファンに。

 この小説を読んでる時って、小さな幸せがいっぱい。
例えば…美容院で主婦雑誌を読んでるひととき。素敵に暮らすヒントを収集してる、楽しい優雅な時間のような頁。
例えば…ランチやお友達のおうちカフェで、知的で素敵なお話交わしながらお茶をよばれてるほっこりした時間のような頁。
例えば…丑三つ時に一人、いるはずもないのに誰かの視線を感じたり、何かの気配を感じて凍りつく怖ーい瞬間のような頁。
 藍染めの藍瓶、機織の筬って何だろ?登場人物にいると怖さに読むのを控えたくなる市松人形(怖いのは一切読まない怖がりな私でも大丈夫です。)、人形作りの澄月って実在?…これらの言葉や知識、今までの私の生活圏内にはありませんでしたが、たまたま、その筋の方に訊いたり、日本古来の事や由来、小説に出てくるぜんまい紬のお話のような地域の特色と背景は、他の地域にもまだまだ沢山あって、聞いたりアチコチ調べるだけでもっと楽しくなります。
 専門家だけでなく、雛人形やリカちゃん人形(うちにはどちらも無かったけど。私もこの小説のように、欲しかったのとは違うリカちゃんが来た。)の話題って、どこでしても盛り上がるのねー、不思議に。
 魂や絆、因果、その他自然界の見えない力という世界は偶然じゃなくて、きっとあるだろうなと信じてる私には、たまらない魅力的な小説です。
 ここのところ、頭の中はずっと梨木香歩さんの小説の不思議なストーリーでいっぱい、楽しませて頂いてます!
 
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331
No.88
(5pt)

自然、生きる、幸せ

からくりからくさ 梨木香歩 新潮文庫  平成14年
初出 同名 平成11年
梨木さんの自然を見る眼を感じる作品ですね。
草木染めというのでしょうか、自然の素材を使ってモノに変えていく過程が読者に心地よいと思うのです。人形、染物、織物、植物、それを取り巻く人々、他者との関係性でのみ生きることが出来る人間達の生活が質素に堅実にそして楽しく、時に悲しく時間に絡み取られていくようです。
読んでいて、心が休まるというか癒されるというか、不思議に気持ち良くなる作品だと思います。まさかな結末が新たなスタートという何か循環する時間を感じます。
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.87
(5pt)

自然、生きる、幸せ

からくりからくさ 梨木香歩 新潮文庫  平成14年
初出 同名 平成11年
梨木さんの自然を見る眼を感じる作品ですね。
草木染めというのでしょうか、自然の素材を使ってモノに変えていく過程が読者に心地よいと思うのです。人形、染物、織物、植物、それを取り巻く人々、他者との関係性でのみ生きることが出来る人間達の生活が質素に堅実にそして楽しく、時に悲しく時間に絡み取られていくようです。
読んでいて、心が休まるというか癒されるというか、不思議に気持ち良くなる作品だと思います。まさかな結末が新たなスタートという何か循環する時間を感じます。
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331
No.86
(5pt)

大好きな作家さん

何か面白い本ないかな、と本屋さんをぶらぶらしながら、タイトルに何となく引かれて手に取りました。裏表紙のあらすじをさっと読んで、4人の女性はおばさんかなと思っていたらみんな二十歳くらいの大学生でした。(容子は大学に行ってませんが)はまりました。素晴らしい物語です。ラストも良かったし、4人の繋がりも良かったです。りかさん、ミケルの庭、も読みました。赤光、蔦、さよたちの過去の話も書いてほしいと思います。
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.85
(5pt)

大好きな作家さん

何か面白い本ないかな、と本屋さんをぶらぶらしながら、タイトルに何となく引かれて手に取りました。裏表紙のあらすじをさっと読んで、4人の女性はおばさんかなと思っていたらみんな二十歳くらいの大学生でした。(容子は大学に行ってませんが)はまりました。素晴らしい物語です。ラストも良かったし、4人の繋がりも良かったです。りかさん、ミケルの庭、も読みました。赤光、蔦、さよたちの過去の話も書いてほしいと思います。
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331
No.84
(5pt)

やさしくてつよい話

うちこむものがあったり、夢があったり、食事をしたり、眠ったり、好きな人ができたり、失恋したり、子供を生んだり、病気になったり・・・
たとえば最近のケータイ小説や昔からある昼メロは人生の出来事を必要以上に過剰に描く。その過剰さは観客をひきこみ正常な判断をさせなくする。でも、梨木さんの小説はそうじゃない。ひとつひとつの出来事は大きくても小さくてもすべてが大事に大事に描かれていて、その連なりが人生を作っていくことを教えてくれる。読者をひきこむ独自の世界観を確立しながらも読者が自分で感じ考えるスペースを残してくれる優しさと強さがある。”りかさん”にまつわる少し現実離れした設定も素直に受け入れてしまうのは、その自分が一歩踏み込んで考える余裕を与えてくれるからなんだろうと思う。
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.83
(5pt)

やさしくてつよい話

うちこむものがあったり、夢があったり、食事をしたり、眠ったり、好きな人ができたり、失恋したり、子供を生んだり、病気になったり・・・
たとえば最近のケータイ小説や昔からある昼メロは人生の出来事を必要以上に過剰に描く。その過剰さは観客をひきこみ正常な判断をさせなくする。でも、梨木さんの小説はそうじゃない。ひとつひとつの出来事は大きくても小さくてもすべてが大事に大事に描かれていて、その連なりが人生を作っていくことを教えてくれる。読者をひきこむ独自の世界観を確立しながらも読者が自分で感じ考えるスペースを残してくれる優しさと強さがある。”りかさん”にまつわる少し現実離れした設定も素直に受け入れてしまうのは、その自分が一歩踏み込んで考える余裕を与えてくれるからなんだろうと思う。
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331
No.82
(5pt)

4人の女性たちの生きる姿に共感

おっとりとした蓉子、さっぱりした与希子、繊細な紀久、真面目で努力家のマーガレットという4人の女性が、「りかさん」という蓉子が大切にしている市松人形を中心にして、一緒に暮らしていく物語だ。
「りかさん」は、蓉子が話ができるという、人間のように接している不思議な人形で、他の3人も「りかさん」には一目置いている。
4人の同居人のそれぞれの個性が、柔らかく溶け合って、実に心地よい空間を創り出している。
個性のにじみ出た会話がおもしろく、まるでドラマを観ているようだ。
読んでいくうちに、つい引き込まれていく感じである。
この物語では、染織、織物、能面についての4人の挑戦と探究心も深く追求しており、興味深いところだ。
このテーマにおいては、さらに2人の男性と蓉子たちの両親も加勢してくる。
全体を通して、4人の女性たちの懸命に生きる姿が共感を呼ぶ。
さわやかで、温かくて、少し切ない、魅力的な物語だと思う。
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.81
(5pt)

4人の女性たちの生きる姿に共感

おっとりとした蓉子、さっぱりした与希子、繊細な紀久、真面目で努力家のマーガレットという4人の女性が、「りかさん」という蓉子が大切にしている市松人形を中心にして、一緒に暮らしていく物語だ。
「りかさん」は、蓉子が話ができるという、人間のように接している不思議な人形で、他の3人も「りかさん」には一目置いている。
4人の同居人のそれぞれの個性が、柔らかく溶け合って、実に心地よい空間を創り出している。
個性のにじみ出た会話がおもしろく、まるでドラマを観ているようだ。
読んでいくうちに、つい引き込まれていく感じである。
この物語では、染織、織物、能面についての4人の挑戦と探究心も深く追求しており、興味深いところだ。
このテーマにおいては、さらに2人の男性と蓉子たちの両親も加勢してくる。
全体を通して、4人の女性たちの懸命に生きる姿が共感を呼ぶ。
さわやかで、温かくて、少し切ない、魅力的な物語だと思う。
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331
No.80
(2pt)

ファンタジーか、因縁話か

 「からくりからくさ」というネーミングから、大島弓子風な、さらさらと流れる、しかし、そこはかとなく悲しいお話かと思い、読み始めました。
 古い家、機織や染色の制作に励む女性たち、野草を摘んで味噌汁の具にするところまでは、うんいいかんじと思っていました。映画「蜂蜜とクローバー」みたいな美大を背景にした恋と友情の話に発展していくような雰囲気もあった。でも、彼女たちの祖先が複雑にからまりあって、人形に結びついていくあたりから、ややこしくてついていけなくなりました。一人一人の個性も描き分けられていない。マーガレットの日本語がうますぎて不自然。トルコに行った神崎の手紙が異常に長い。そもそも、神崎とマーガレットがなぜ、ああいうふうになるのか、説得力のある伏線がない。主人公たちが勝手に感情を高ぶらせているかのような、共感の得られない場面が多々ある。やはり、芸術家は感性が鋭いのだなあと思うばかり。
 最後は、読み終えるのが待ち遠しく、飛ばし読みしてしまいました。
 作者の描きたかったことは、なんとなくわかるけど、詰め込みすぎで消化不良という印象です。
からくりからくさ Amazon書評・レビュー: からくりからくさより
4104299014
No.79
(2pt)

ファンタジーか、因縁話か

 「からくりからくさ」というネーミングから、大島弓子風な、さらさらと流れる、しかし、そこはかとなく悲しいお話かと思い、読み始めました。
 古い家、機織や染色の制作に励む女性たち、野草を摘んで味噌汁の具にするところまでは、うんいいかんじと思っていました。映画「蜂蜜とクローバー」みたいな美大を背景にした恋と友情の話に発展していくような雰囲気もあった。でも、彼女たちの祖先が複雑にからまりあって、人形に結びついていくあたりから、ややこしくてついていけなくなりました。一人一人の個性も描き分けられていない。マーガレットの日本語がうますぎて不自然。トルコに行った神崎の手紙が異常に長い。そもそも、神崎とマーガレットがなぜ、ああいうふうになるのか、説得力のある伏線がない。主人公たちが勝手に感情を高ぶらせているかのような、共感の得られない場面が多々ある。やはり、芸術家は感性が鋭いのだなあと思うばかり。
 最後は、読み終えるのが待ち遠しく、飛ばし読みしてしまいました。
 作者の描きたかったことは、なんとなくわかるけど、詰め込みすぎで消化不良という印象です。
からくりからくさ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: からくりからくさ (新潮文庫)より
4101253331