神器-軍艦「橿原」殺人事件
評判
神器-軍艦「橿原」殺人事件の評価:
3.69/5点 レビュー 26件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1〜5 1/1ページ
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神器-軍艦「橿原」殺人事件の評価:
3.69/5点 レビュー 26件。 C ランク
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ここまですごい話になって、いったいこれをどう回収するんだろうとわくわくしながら読み進みましたが・・下巻後半から話がぶっ飛びすぎてメタメタに。
絨毯のように足元を埋め尽くすネズミの大群とか、瓶にネズミの死体を詰めて飲料水を作ろうとしてる水兵とか、腐っていく死体とその臭いとか、軍艦のあちこちで繰り広げられる男色の性行為とか、軍特有の残酷で理不尽な拷問とか、つるし上げといじめに熱中して権力欲を満たす上官とか、腸が飛び出てくる切腹の様子とか、異様で気持ちの悪い話ばかりが続き、この描写は本筋に必要あるのか?ひとつひとつ意味があって書いてるんだろうか?とわからなくなってきました。
左寄りの考え方で戦争絶対反対の人だと、敗戦に向かう軍艦の中での地獄のような軍隊生活に「そうだそうだ、戦争は絶対いけない、軍隊は悪である、戦時中の軍国主義はひどかった、天皇崇拝もひどかった、二度と戦争をしてはいけないのだ!」というメッセージだと取るでしょう。
「雪の階」では”帝位に座るべきでない純血ではない今の皇室”という話が出てきますが、ここでも同様に”今の天皇は偽物である”という思想が出てきます。
今まで、「吾輩は猫」「雪の階」「グランドミステリー」と読んできたのですが、この3作品から作者はマジックリアリズム的な楽しめる純文学を書く作家だと思ってきました。が、この作品を読んでわからなくなりました。
ひょっとしてこの方は戦争反対、天皇反対主義者なのか?作品の中でそのテーマが繰り返し出てくるのは、作品には政治的なメッセージがこめられていて結局訴えたいことはそれなのか?何を思って小説を書いていらっしゃるのか・・。
そしていずれにせよ、ここまで支離滅裂にする必要はなかったのでは・・。「雪の階」や「グランドミステリー」もメタでしたが、それなりに格調高く美しいといっていい小説だったのに。
あとがきは渡辺直己という文芸評論家の方が書かれていますがこれもまた微妙でした。
ここに書かれているのはちゃんと作者から取材した話なのか?それともただの推測で書いているのかどちらなんでしょう。もしただの推測なら、独りよがりな分析で突っ走っているだけの感ありです。つまりは熱狂的に作品をほめたたえているのですが、やたらと難解な文章で自分の知識と分析力を誇示したいだけのようにも見えます。
途中まではよかったのに、最後に向かって思いっきり失速しました。残念です。