天窓のある家

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評判

天窓のある家の評価:

3.90/5点 レビュー 21件。 B ランク

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平均点3.90pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全27件 21〜27 2/2ページ
No.7
(4pt)

自分を無条件で愛してくれる存在とは

昔、藤子不二夫氏の『やすらぎの館』という漫画を読んだが、
その主人公も、そしてこの短編集の中の『密会』の主人公も、
やすらぎを求める相手は浮気相手の女などではなく、『母』であった。 
それはそうだ。この世のどこに、自分の母以外に、
愚かな自分もだらしない自分も、すべてを無条件に受け入れて、
愛してくれる存在がいるというのだろう。
そして最後に主人公は永遠のやすらぎを手に入れたかのように見える。
しかし・・・。 物悲しい余韻を残して物語は終わる。
所詮、人間は永遠に続くやすらぎなど手に入れる事は不可能なのだろうか。
その他、『果実』・・・主人公の澄佳が夫との離婚を思い立ったのは、
バラの花にまつわるある出来事がきっかけだった。
思わずハッとさせられる場面である。
人間の生活は、本当に何気ないことから壊れていくのだ。
『天窓のある家』・・・主人公・秀子が、最後に友人の飼い猫を痛めつける。
そしてそれは、思いもよらない展開で秀子にはねかえってくる。
それはものすごい迫力で、一読の価値がある。
天窓のある家 Amazon書評・レビュー: 天窓のある家より
4408534455
No.6
(5pt)

他人事には思えません。

40歳がそう遠くない私にとってほとんどの作品が、他人事には思えなく、正直、怖かった。中年女性の微妙な心の揺らぎ、また、少しづつ壊れてゆく姿がリアルに描かれています。「リストラ」「パラサイトシングル」「熟年離婚」「介護問題」等の現代社会のひずみをさりげなくテーマとする篠田さんの実力が十二分に発揮された作品群だと思います。女性の孤独・不安・焦燥感がひたひたと迫ってきて「幸せって何なのかしら?」って考えさせられる作品です。
天窓のある家 Amazon書評・レビュー: 天窓のある家より
4408534455
No.5
(5pt)

中年以降のあなたにおすすめ

「友と豆腐とベーセンドルファー」と「天窓のある家」が特におすすめです。友達って、いったい何だろう?それはひょっとして「そうありたい」という自分自身を写す鏡に過ぎないのかな、などシーーーンと考えてしまいます。ほかにも佳作がいっぱい。たとえば太さや色味、風合いがちょっとづつ違う、魅力的な毛糸で編んだモチーフのような短編集です。短編ですがかなりのところ「人生」を突いています。最近の著者の短編集はストーリーのおもしろさだけで勝負したろ!という思いが見え隠れして、かえってしらけたのですが、今回は違います。生きていくことの本質にかなり迫っています。お勧めです。
天窓のある家 Amazon書評・レビュー: 天窓のある家より
4408534455
No.4
(5pt)

男の人が読んだらびっくりかな?

女性にしか書けない女性の汚れた心や悲しみが浮き彫りになるお話ばかりです。男性が読んだら女性不信になるかな?「友と豆腐とベーゼンドルファー」「誕生」「果実」は妻としてがんばりすぎる女性たちの決意の物語。「パラサイト」「密会」は家族の有り様を、「野犬狩り」「手帳」は孤独な女性の壊れていくさまを描いています。「世紀頭の病」は作者得意の近未来の伝染病パニックもの。どれも短編にするのは惜しいほどのテーマ&ストーリー展開です。
天窓のある家 Amazon書評・レビュー: 天窓のある家より
4408534455
No.3
(4pt)

女の一生の色々な断片です

 いつもながら知的で達者な筆致。SFっぽいのも怪談っぽいのもあるが、すべて女性の人生(中年期~老年期)についての9つの物語である。 身体を壊すほどに頑張って働き、でも報われない女性の話が目立つ。 自分ではいい人間のつもりで、妻を平気で踏みつけにする夫の自分勝手さがリアルな「友と豆腐とベーゼンドルファー」、仕事人としても妻・母としても優等生でいようとして人格が破綻していく女性を描く「手帳」、流産も止む無しの働き方をしてきた女性の前に現れる幼女の幻、その不思議な意味を考えさせられる「誕生」がお奨めです。 
天窓のある家 Amazon書評・レビュー: 天窓のある家より
4408534455
No.2
(4pt)

男性にぜひお奨めしたい

なんていうか、救いようのない世界。
9篇の短編集なのですが、
それぞれに問題や不幸を抱えた女たち。
特に、題名となった、「天窓のある家」
不幸な女の妬みの怖さ・・・
結局、幸せというのは本人の心の持ちようが大きいのだなと。
後味が悪いので、あまり女性にはお奨めできないです。
女性の心理の勉強に、男性が読むには、最適かも。
天窓のある家 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 天窓のある家 (新潮文庫)より
4101484155
No.1
(5pt)

価値観の裏側

価値観の多様性が叫ばれて、今や自明視されているが、では、実際価値観が多様化されたという前提にたった現代、人のこころの在り方はどうなっているのか。一見その価値観が多様化されたこと、物が豊かになったことで人の生活の在り方は多種多様になった。しかし、その多様な在り方を敵視し、順応できず、生活のためにただ時代の犠牲者だとおもっていた主観は実は人間的な自然な考えが硬直した、思考停止状態なのではないかと。お金も道具である。実態のない価値観にしばられふりまわされているのではないかという背後からの気づきを感じる。
天窓のある家 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 天窓のある家 (新潮文庫)より
4101484155