新世界

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新世界の評価:

4.30/5点 レビュー 20件。 D ランク

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平均点4.30pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 21〜32 2/2ページ
No.12
(4pt)

新世界とはどんな世界なのか

 原爆開発の指揮を執ったオッペンハイマーが、ロスアラモスで起きた奇怪な事件をフィクションとして記録した、という体裁のミステリ。
 原爆に対する強いメッセージがうかがえる作品です。事件の謎解きは主軸ではないのですが、ミステリというジャンルでなかったら私が出会うこともなかったかもしれないので、形式として筆者がミステリを選んだことに感謝したいと思います。
 原爆を開発した科学者たちは、それを投下した軍人たちは何を考え、何を求めて動いていたのか。
 新世界とはどんな世界なのか。
 非常に重たい問いですが、取りつかれたように夜中まで読んでしまいました。
 ロスアラモスの部外者からの視点で描かれていること、時折入れ替わる時間軸、そしてまさに翻訳調なのに読みやすい文章が、リーダビリティに貢献していると思います。
 広く、長く読まれてほしい小説です。
新世界 Amazon書評・レビュー: 新世界より
4104615013
No.11
(4pt)

新世界とはどんな世界なのか

 原爆開発の指揮を執ったオッペンハイマーが、ロスアラモスで起きた奇怪な事件をフィクションとして記録した、という体裁のミステリ。
 原爆に対する強いメッセージがうかがえる作品です。事件の謎解きは主軸ではないのですが、ミステリというジャンルでなかったら私が出会うこともなかったかもしれないので、形式として筆者がミステリを選んだことに感謝したいと思います。
 原爆を開発した科学者たちは、それを投下した軍人たちは何を考え、何を求めて動いていたのか。
 新世界とはどんな世界なのか。
 非常に重たい問いですが、取りつかれたように夜中まで読んでしまいました。
 ロスアラモスの部外者からの視点で描かれていること、時折入れ替わる時間軸、そしてまさに翻訳調なのに読みやすい文章が、リーダビリティに貢献していると思います。
 広く、長く読まれてほしい小説です。
新世界 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 新世界 (角川文庫)より
4043829019
No.10
(5pt)

科学者たちの苦悩

柳広司を読むのもこれで三冊目。この作品は、「原爆の父」ロバート・オッペンハイマーを主人公に、第二次大戦終結直後、つまり広島、長崎に原爆を落とした後、ロスアラモス研究所で起きた奇妙な殺人事件を描く。
謎ときがメインというよりは、彼の作品は、その時代背景や思想などを丁寧に描き、人間とは何か、歴史とは何かといったことを考えさせてくれる。
この作品も、ストーリーよりも原爆を生んだ科学者たちの苦悩の筆致が優れていると思う。しかし、日本は原爆を落とされた唯一の国なんだということを改めて意識させられた。忘れちゃいけないことだ。
新世界 Amazon書評・レビュー: 新世界より
4104615013
No.9
(5pt)

科学者たちの苦悩

柳広司を読むのもこれで三冊目。この作品は、「原爆の父」ロバート・オッペンハイマーを主人公に、第二次大戦終結直後、つまり広島、長崎に原爆を落とした後、ロスアラモス研究所で起きた奇妙な殺人事件を描く。
謎ときがメインというよりは、彼の作品は、その時代背景や思想などを丁寧に描き、人間とは何か、歴史とは何かといったことを考えさせてくれる。
この作品も、ストーリーよりも原爆を生んだ科学者たちの苦悩の筆致が優れていると思う。しかし、日本は原爆を落とされた唯一の国なんだということを改めて意識させられた。忘れちゃいけないことだ。
新世界 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 新世界 (角川文庫)より
4043829019
No.8
(4pt)

人類史上最大の犯罪

 2003年に新潮社から出た単行本の文庫化。
 人類史上最大の犯罪に挑んだ作品として知られるミステリ。明確なメッセージ性があり、政治的な話が盛り込まれ、著者のミステリというものへのスタンスが強く伝わってくる。
 そういうところが、私はちょっと苦手だが、これはこれでありなのかも知れない。
 もちろん、ミステリとしてもしっかりと面白い。意外な犯人、ミス・ディレクションと、きっちりとつくられているのだ。ただ、テーマの重さの前に、かすんでしまっているような気も。
 物語の全体に仕掛けられた「謎」も興味深い。結局、解決は与えられないのだが、考えさせられる構成になっている。
新世界 Amazon書評・レビュー: 新世界より
4104615013
No.7
(4pt)

人類史上最大の犯罪

 2003年に新潮社から出た単行本の文庫化。
 人類史上最大の犯罪に挑んだ作品として知られるミステリ。明確なメッセージ性があり、政治的な話が盛り込まれ、著者のミステリというものへのスタンスが強く伝わってくる。
 そういうところが、私はちょっと苦手だが、これはこれでありなのかも知れない。
 もちろん、ミステリとしてもしっかりと面白い。意外な犯人、ミス・ディレクションと、きっちりとつくられているのだ。ただ、テーマの重さの前に、かすんでしまっているような気も。
 物語の全体に仕掛けられた「謎」も興味深い。結局、解決は与えられないのだが、考えさせられる構成になっている。
新世界 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 新世界 (角川文庫)より
4043829019
No.6
(5pt)

進化と原罪の両立

原子爆弾。
その響きは様々な意味を持つ。
この本は、原爆を生み出した科学者たちと投下した軍人を描いています。
戦争を早く終結させるため、ロシア・ドイツに対向するための兵器開発。
でも、彼らにとって口実だったのではないか。
科学者にとっては自分の能力と自然界の現象の可能性との挑戦し、軍人は英雄になりたかったのではないか。
一人の力では何でもないことが大勢になると大きな力になることがある。
そのことをミステリー形式で私たちに訴えている。
後味も悪くなく読みやすいけれど、奥は深い作品。
新世界 Amazon書評・レビュー: 新世界より
4104615013
No.5
(5pt)

進化と原罪の両立

原子爆弾。
その響きは様々な意味を持つ。
この本は、原爆を生み出した科学者たちと投下した軍人を描いています。
戦争を早く終結させるため、ロシア・ドイツに対向するための兵器開発。
でも、彼らにとって口実だったのではないか。
科学者にとっては自分の能力と自然界の現象の可能性との挑戦し、軍人は英雄になりたかったのではないか。
一人の力では何でもないことが大勢になると大きな力になることがある。
そのことをミステリー形式で私たちに訴えている。
後味も悪くなく読みやすいけれど、奥は深い作品。
新世界 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 新世界 (角川文庫)より
4043829019
No.4
(5pt)

イザドアだけの選択

島田荘司氏についての評論で、彼は隠れ社会派であるとするものを見た。その時私は、本格であり社会派であることは、別に矛盾しないと思った。その後思いついたのが、まさしく柳広司がそれではないかということだ。

 この小説は本格推理であり、原爆についても非常に論議がつくされ、そして、幻想的な場面によって、原爆を追体験してしまう。もちろん、これは小説であって、ノンフィクションではないのだけれど、優れた小説はもしかしたらある点で、フィクションであることによって、本質を伝えられるのではないかとさえ、思ったのだ。

 リアリティを売り物にするのではなく、実際にはあり得ないものを、その本の中でだけあり得るように見せてしまうことを追求していると、かつて、有栖川有栖は書いた。もちろん、これは引用ではなく、私の解釈だけれど。

 それなら、柳広司を有栖川有栖はどう読むのか、というのがずっと気になっていたことで、今回、有栖川氏の解説も興味深く読んだ。

 本格推理としての面白さはいうまでもない。しかし、柳広司の著作の内、かなりの割合で幻想的なシーンが含まれ、そして、視点人物の価値観が揺さぶられる。大抵はその後に本格推理としての解決があり、元の価値観へ回帰していくわけだけれど……。

 本格推理であることと社会派であることは矛盾しないと、以前、私は考えていた。しかし、本格推理であることによって、それを追求することによってのみ描ける「社会的」なものというものが、存在するのではないかと、今は考えている。

 もっともこの論議もどきは、「柳広司の小説の面白さ」とは全く関係がないだろうけど。ただ、「読めばわかる、面白いから読め」ではレビューにならないから。
新世界 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 新世界 (角川文庫)より
4043829019
No.3
(5pt)

イザドアだけの選択

島田荘司氏についての評論で、彼は隠れ社会派であるとするものを見た。その時私は、本格であり社会派であることは、別に矛盾しないと思った。その後思いついたのが、まさしく柳広司がそれではないかということだ。

 この小説は本格推理であり、原爆についても非常に論議がつくされ、そして、幻想的な場面によって、原爆を追体験してしまう。もちろん、これは小説であって、ノンフィクションではないのだけれど、優れた小説はもしかしたらある点で、フィクションであることによって、本質を伝えられるのではないかとさえ、思ったのだ。

 リアリティを売り物にするのではなく、実際にはあり得ないものを、その本の中でだけあり得るように見せてしまうことを追求していると、かつて、有栖川有栖は書いた。もちろん、これは引用ではなく、私の解釈だけれど。

 それなら、柳広司を有栖川有栖はどう読むのか、というのがずっと気になっていたことで、今回、有栖川氏の解説も興味深く読んだ。

 本格推理としての面白さはいうまでもない。しかし、柳広司の著作の内、かなりの割合で幻想的なシーンが含まれ、そして、視点人物の価値観が揺さぶられる。大抵はその後に本格推理としての解決があり、元の価値観へ回帰していくわけだけれど……。

 本格推理であることと社会派であることは矛盾しないと、以前、私は考えていた。しかし、本格推理であることによって、それを追求することによってのみ描ける「社会的」なものというものが、存在するのではないかと、今は考えている。

 もっともこの論議もどきは、「柳広司の小説の面白さ」とは全く関係がないだろうけど。ただ、「読めばわかる、面白いから読め」ではレビューにならないから。
新世界 Amazon書評・レビュー: 新世界より
4104615013
No.2
(5pt)

本当なら日本の被爆者へのレクイエムになる?

 本書は原爆開発にまつわる秘密プロジェクトと言う閉鎖空間で発生した殺人事件をそのテーマとする。オッペンハイマーやフェルミなど、有名人が登場するが、特にフェルミは特徴的な行動が多いことで有名な人だったので、その描き方が読んでいて微笑を誘う。 殺人事件はその原爆の開発と投下に深く関係する。そしてもし実際にここに描かれている事件が起こっていたなら、それは我々日本人への、そして被爆してなくなった方々へのレクイエムになると言えよう。
新世界 Amazon書評・レビュー: 新世界より
4104615013
No.1
(4pt)

原爆が生む狂気と科学者の苦悩を描いたミステリ

 本書は、原爆開発の拠点となった砂漠の町を舞台にした本格ミステリーだ。1945年8月、戦争終結に沸くロスアラモスで起こった撲殺事件。その場にいたのはノーベル賞級の天才的頭脳ばかり。動機は原爆開発をめぐる科学者同士の嫉妬(しっと)なのか、それとも? 物語では、原爆の父・オッペンハイマーやフェルミなど、著名な科学者が次々と登場します。ミステリとしての犯人探しもさることながら、ヒロシマ、ナガサキの惨状を知り、次第に狂気に追いやられる原爆が生んだ科学者達の苦悩に焦点が当てられ、読みごたえあるミステリでした。
新世界 Amazon書評・レビュー: 新世界より
4104615013