ノルウェイの森
評判
ノルウェイの森の評価:
3.82/5点 レビュー 818件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1,323件 61〜80 4/67ページ
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ノルウェイの森の評価:
3.82/5点 レビュー 818件。 C ランク
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村上春樹の作品で再読に耐えるものは数少ない。秘密を匂わせてページをめくらせるくせにオチが微妙なものが多いからだ。ピンボールとかはもう読まない。
だがノルウェイの森とねじまき鳥クロニクルはたまに読みたくなる。
本作は、スノッブで洗練された凡庸な女性がぜんぜん出てこないところがいい。出てくる女性キャラがことごとくメンヘラというか、ヤバい奴ばかりなのだ。直子もそうだ。近くにいて欲しくないタイプの女性がたくさん出てくる。唯一「緑」というチャーミングな女性がこの物語を盛り上げてくれる。だが彼女もやはりヤバい部類に入る。ハツミさんも、永沢さんに尽くしてしまうという時点で、どこか心に大穴が開いている感じがする。
この小説に出てくる女性はことごとく道を踏み外してしまっていて、惨めで、美しい。(その設定自体に女性蔑視的なものを感知して、フェミニストの方は怒り狂うかもしれないが…。)
美しく可憐な妖怪女たちが次から次へと主人公の前に出てきて、主人公はハーレム状態になる。そういう話。村上作品はダンテの神曲のごとく「男の地獄巡り」がテーマとなっているが本作もそれ。
あと 「永沢さん」という風変わりな秀才(教養があり、外交官試験に余裕で受かるような男)が登場するのだが、彼がとても魅力的。彼には承認欲求やら優越感への執着のようなものはない。達観していて超然としており、ゲーム感覚で生き、社会を駆け上がっていく。主人公と永沢さんとの会話も本作の見どころだ。
彼は男性社会において男性中心主義的に振る舞い、女性を軽々しく扱う。「人生で大事なのは行動規範だ。俺の行動規範は紳士であることだ」などと彼は言うが、それは建前。「永沢さん」がこの小説において与えられた象徴性を一言で表すなら、それは「女殺し」だろう。妖怪女に包囲された主人公からすれば、彼が特異な存在に見えるのも無理はない。
種明かしになるが、ノルウェイの森に伏流する精神性は「女性嫌悪」だと思う。「今は亡き王女のための」に通じる、女性への呪詛がこめられている。この作品を「気持ち悪い」と感じる人の気持ちは、まぁわかる。