樅ノ木は残った

評判

樅ノ木は残ったの評価:

4.36/5点 レビュー 100件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.36pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全166件 141〜160 8/9ページ
No.26
(4pt)

20代に太宰治病にかかった人は、40代に山本周五郎病に罹る。

文芸評論家の奥野健男さんが、「若い頃、太宰治の文学に感動した人は、必ず中年になり山本周五郎の文学に感銘する。二人は単に物語が面白い文学者ではなく、自分の人生に深くかかわる、自分の人生を決定する力を持っている文学者である。」と書いていた。私も40歳。原田甲斐の自分の宿命に対する静かな諦観がこの小説の魅力。自分の行動が理解されなくてもかまわない。期待してはいけない。ただ、仙台62万石の存続のために自暴自棄に陥ることなく自分の生涯をささげる。このような生き方は苦しい。原田甲斐の子どもたちは切腹になった。それも原田甲斐の真の意図を理解せずにだ。こんなむなしい人生あるだろうか。お家取り潰しの萌芽が出たら、それを火消しすることに人生を尽くす。でも人々は理解してくれない。愚直な生き方。そしてさあ、あなたはどう生きると突きつける。長編だが、一気に読んでしまった。
樅ノ木は残った (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (上巻) (新潮文庫)より
4101134014
No.25
(4pt)

柿崎六郎兵衛の人生

上巻では、何人もの取り巻きをもち、自分の道場まで持っていた柿崎六郎兵衛。これが下巻では、乞食まで堕落する。この格差。おごれる平家は久しからずということばを想起させる。その決定的な原因はかつての自分の部下、石川兵庫介に両目を失明させられたこと。しかし、それは、柿崎がかつて稽古をつけると称して石川の腕を折ったことにある。この恨み晴らさぬでおくべきかと怨念が石川を修行にかりたて、最終的に親分、柿崎の両目をくりぬくことで目標を達成する。一人の中間管理職として、心にしみる。とくいたんぜん、しついたいぜん。
樅ノ木は残った (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (下) (新潮文庫)より
4101134669
No.24
(4pt)

くびじろと申す大鹿

樅ノ木の主人公、原田甲斐の趣味が猪や鹿を狩ることだという点は山本周五郎のユーモアである。あの、静かな権謀術数にたけた原田甲斐が一人で山にこもり、獣を取る。この違和感が、小説にユーモアを添えている。特に大きな牝鹿”くびじろ”との対決は、濃厚な人間模様で充満しているこの小説の清涼剤。カロリーたっぷりのメインコースに添えられた温野菜といった感がある。純粋に楽しめる。ただ、一点どうしても分からないのが、農夫が原田甲斐を救うシーン。農夫は原田甲斐を鉄砲でうつためにずっと甲斐のあとをつけてきたのに、甲斐が大鹿の角でやられる直前に甲斐をうたずに大鹿を撃って甲斐を救った。その理由は、いまだに分からない。のどに刺さった魚の小骨のようにひっかかっている。
樅ノ木は残った (中) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (中) (新潮文庫)より
4101134650
No.23
(4pt)

20代に太宰治病にかかった人は、40代に山本周五郎病に罹る。

文芸評論家の奥野健男さんが、「若い頃、太宰治の文学に感動した人は、必ず中年になり山本周五郎の文学に感銘する。二人は単に物語が面白い文学者ではなく、自分の人生に深くかかわる、自分の人生を決定する力を持っている文学者である。」と書いていた。私も40歳。原田甲斐の自分の宿命に対する静かな諦観がこの小説の魅力。自分の行動が理解されなくてもかまわない。期待してはいけない。ただ、仙台62万石の存続のために自暴自棄に陥ることなく自分の生涯をささげる。このような生き方は苦しい。原田甲斐の子どもたちは切腹になった。それも原田甲斐の真の意図を理解せずにだ。こんなむなしい人生あるだろうか。お家取り潰しの萌芽が出たら、それを火消しすることに人生を尽くす。でも人々は理解してくれない。愚直な生き方。そしてさあ、あなたはどう生きると突きつける。長編だが、一気に読んでしまった。
樅ノ木は残った (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (上) (新潮文庫)より
4101134642
No.22
(4pt)

柿崎六郎兵衛の人生

上巻では、何人もの取り巻きをもち、自分の道場まで持っていた柿崎六郎兵衛。 これが下巻では、乞食まで堕落する。 この格差。 おごれる平家は久しからずということばを想起させる。 その決定的な原因はかつての自分の部下、石川兵庫介に両目を失明させられたこと。 しかし、それは、柿崎がかつて稽古をつけると称して石川の腕を折ったことにある。 この恨み晴らさぬでおくべきかと怨念が石川を修行にかりたて、最終的に親分、柿崎の両目をくりぬくことで目標を達成する。 一人の中間管理職として、心にしみる。 とくいたんぜん、しついたいぜん。
樅ノ木は残った (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (下巻) (新潮文庫)より
4101134022
No.21
(4pt)

これが山本周五郎!

周五郎を敬愛する読者は多い。
(ある程度以上の年齢の男性がやはり多いようではあるが)
時代小説や歴史物が好きなので、周五郎は避けては通れないところだ。
以前『樅の木は残った』を読んでものすごく感動した、もっと若い頃に周五郎に出会っていればよかった、と思った―と語っている方がいた。
わたしは中学生のとき、『鼓くらべ』を読んでものすごく感動したので、この方の言う"若い頃"に周五郎の神髄に触れることはできて幸運だったかもしれない。この作品は、一般には悪役とされていた原田甲斐にスポットを当て、通説とはまるで反対の甲斐像を描きあげる、という荒業にチャレンジしている。
こうした試みにつき物の強引さを、ほとんど感じないところに、まずは「さすが…」と感心した。
作者は勿論そこのところに細心の注意を払っていて、あくまで"史実"に忠実であることにこだわる。まさしく職人芸である。その、作者自身の職人魂に心打たれた。
樅ノ木は残った (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (上巻) (新潮文庫)より
4101134014
No.20
(4pt)

否応なしに涙。

印象的な冒頭から、舞台は江戸に仙台にと縦横に飛び読者を伊達騒動の只中に放り込む、山本周五郎の圧倒的筆力。だが文章はあくまで平明で分かりやすい。まるで時代劇のように映像がまざまざと浮かんでくるのはさすがである。下巻ではいよいよクライマックスを迎え、完結する。読み終わる頃には、原田甲斐=悪役説など忘れている?―勿論、真相などわかりっこない、歴史的事実の裏で本当は何が起こったのか…?だが間違いなく、人間の姿がここにはあり、涙をこぼさずにはいられなかった。
樅ノ木は残った (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (下) (新潮文庫)より
4101134669
No.19
(4pt)

これが山本周五郎!

周五郎を敬愛する読者は多い。(ある程度以上の年齢の男性がやはり多いようではあるが)時代小説や歴史物が好きなので、周五郎は避けては通れないところだ。以前『樅の木は残った』を読んでものすごく感動した、もっと若い頃に周五郎に出会っていればよかった、と思った―と語っている方がいた。わたしは中学生のとき、『鼓くらべ』を読んでものすごく感動したので、この方の言う"若い頃"に周五郎の神髄に触れることはできて幸運だったかもしれない。この作品は、一般には悪役とされていた原田甲斐にスポットを当て、通説とはまるで反対の甲斐像を描きあげる、という荒業にチャレンジしている。こうした試みにつき物の強引さを、ほとんど感じないところに、まずは「さすが…」と感心した。作者は勿論そこのところに細心の注意を払っていて、あくまで"史実"に忠実であることにこだわる。まさしく職人芸である。その、作者自身の職人魂に心打たれた。
樅ノ木は残った (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (上) (新潮文庫)より
4101134642
No.18
(4pt)

さすが山本周五郎。

冒頭から一気に江戸時代に読者をタイムスリップさせた周五郎。中巻でもその勢いは止まらない。伊達藩や幕府の重臣たちの重々しい政治の世界―トップの苦悩と決断を描く一方、平凡な市井に暮らす人々の懸命で可憐な姿も巧みに織り交ぜ、息をつかせない。見事である。多くの人に影響を与えた、というのがよくわかる作品世界だ。若い人たち、もっと周五郎を読みましょう。文庫になって手に取りやすく、文字使いも改められ、作者本来の平易で明快な文章が味わえる。読者に対するサービス精神に胸を打たれます。
樅ノ木は残った (中) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (中) (新潮文庫)より
4101134650
No.17
(4pt)

否応なしに涙。

印象的な冒頭から、舞台は江戸に仙台にと縦横に飛び読者を伊達騒動の只中に放り込む、山本周五郎の圧倒的筆力。 だが文章はあくまで平明で分かりやすい。 まるで時代劇のように映像がまざまざと浮かんでくるのはさすがである。 下巻ではいよいよクライマックスを迎え、完結する。 読み終わる頃には、原田甲斐=悪役説など忘れている?―勿論、真相などわかりっこない、歴史的事実の裏で本当は何が起こったのか…? だが間違いなく、人間の姿がここにはあり、涙をこぼさずにはいられなかった。
樅ノ木は残った (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (下巻) (新潮文庫)より
4101134022
No.16
(5pt)

真相は?

実際にあった「伊達騒動」をモチーフにしたこの作品は山本周五郎の代表作である。
 主人公である原田甲斐は史実から言うと、伊達兵部の腹心であり、「悪人」と言うことになっている。しかし、この作品中では伊達六十二万石を守った「善人」ということになっている。真相は分からないが、僕は「善人」である原田甲斐に深く打たれた。一人で生きていくつらさというものをかみ締めて、ただ伊達藩のために生きる姿は、まさに侍である。今の世界にはこういう人間が必要なのではないだろうか?
 この小説のひとつのテーマは「一人で生きる」と言うことだと思う。身を崩した伊東七十朗にしても、里見十左衛門にしても、その崩れた理由は「一人で生きていく」にはあまりにもつらかったのではないだろうか?そのアンチテーゼとしての新八とおみやの話はあまりに見事に生きている。
 そして、所々ではさまれる「断章」は話を引き締めると共に、「悪」そのものの暗黒を巧く引き出している。見事な作品です。
樅ノ木は残った (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (下巻) (新潮文庫)より
4101134022
No.15
(5pt)

真相は?

 実際にあった「伊達騒動」をモチーフにしたこの作品は山本周五郎の代表作である。 主人公である原田甲斐は史実から言うと、伊達兵部の腹心であり、「悪人」と言うことになっている。しかし、この作品中では伊達六十二万石を守った「善人」ということになっている。真相は分からないが、僕は「善人」である原田甲斐に深く打たれた。一人で生きていくつらさというものをかみ締めて、ただ伊達藩のために生きる姿は、まさに侍である。今の世界にはこういう人間が必要なのではないだろうか? この小説のひとつのテーマは「一人で生きる」と言うことだと思う。身を崩した伊東七十朗にしても、里見十左衛門にしても、その崩れた理由は「一人で生きていく」にはあまりにもつらかったのではないだろうか?そのアンチテーゼとしての新八とおみやの話はあまりに見事に生きている。 そして、所々ではさまれる「断章」は話を引き締めると共に、「悪」そのものの暗黒を巧く引き出している。見事な作品です。 
樅ノ木は残った (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (下) (新潮文庫)より
4101134669
No.14
(5pt)

いまだに新しい

 なぜ山本周五郎の作品は新しさを失わないんだろう?物語は江戸時代初期の「伊達騒動」を題材にしているのにもかかわらず、その登場人物には深く感動を与えられるし、共感も得られる。 それは山本周五郎と言う人が人間の深い真実と言うものを感覚的に捕らえていたからなのではないだろうか? 「一人で生きる」ということを自分に課せられた使命のために厳しく自身を戒める主人公の原田甲斐は現代においても尊敬できる人物である。その生き方に深い感動を感じずにはいられない。 そして、唯一心を通わせた宇乃、そして自然(くびじろ、鯉、樅の木)にはその存在が極めて大きい。ことにラストは圧巻である。故郷から移植した樅の木はたった一本でその地に根を張っている。甲斐は自らをそこに投影し、宇乃にそれを託したのではないだろうか?原田甲斐の悲しさと強さが強く出ていて素晴らしい締めくくりとなっています。 この作品は登場人物が多かったり、江戸時代の役職名などが重要になってきたりして、なかなか読みづらいところもあるだろうけど、傑作であることは間違いようがありません。
樅ノ木は残った (中) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (中) (新潮文庫)より
4101134650
No.13
(5pt)

全三巻の長丁場はここからぐっと盛り上がる

やや説明過多な「上」を何とか読みこなせばあとは」弾みがついたように一気にすすめる。もはや「隼人」が二人いるらしいこともわかっているし....「中」で言うのもなんだが、このシリーズの解せないところは「甲斐わかったぞ」と久世大和守に言わせながらの事後の原田家への処分のきつさだ。そりゃそうだろうけど、そこまでして守ったものがそこまでして甲斐の残したものを痛めつけるなんて....こういう事実に対する息子帯刀の気持ちも聴いてみたい。小説だからいいのかもしれないが、どうにもすっきりしないところである。ついでにいうと、エンディング、これもどうか?生々しい野生を言いたかったのか?すっきりしない...とにかく中では極悪と見えた兵部が意外にアホで、大きな役割をしそうな六郎兵衛が意外にどうしょうもないだけで、どうしょうもないように見えた新八が意外に甲斐のアンチテーゼとして息づいていく、動きのある巻である。
樅ノ木は残った (中) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (中) (新潮文庫)より
4101134650
No.12
(5pt)

こういう大人になれるだろうか

とにかく、3巻の長編である。腹一杯になるのは必然。読み終わってう~むとなるのも当然。しかしながら、この上巻は1.登場人物おおすぎ、(兵部の用人と甲斐の家老が同じ「隼人」だったり)2.事情入り組みすぎ、3.話も行ったり来たりしすぎ(特に断章とかね)で3巻のなかでは一番読み疲れすることも付け加えておきたい。そこを読みこなしてやっと2巻目以降、あがが的に手放せなくなるのである....それにしても原田甲斐という人は本当はどっちの人だったのだろう?伊達騒動自体が当時から不可解なものだったようでもあるが、当時は封建社会であって、伊達家を守ろうがつぶそうが庶民的には同じであり、今の政治家のように直接の被害感も利益巻もない。その分無責任に悪人伝説/善人浪漫も巷間に溢れたのであろう....閑話休題。いずれにしても周五郎の描く原田甲斐には強烈なリアリテイがあり、こういう人がいた、という手応えがある。それだけで十分であろう。ワタクシも一年ほど中間管理職を経験したことがあるが、生のままの自分と役割と、これほどきっちりと(本当に命がけで)見せつけられるとどうしょうもなく、アー、というしかない。
樅ノ木は残った (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (上巻) (新潮文庫)より
4101134014
No.11
(5pt)

こういう大人になれるだろうか

とにかく、3巻の長編である。腹一杯になるのは必然。読み終わってう~むとなるのも当然。しかしながら、この上巻は1.登場人物おおすぎ、(兵部の用人と甲斐の家老が同じ「隼人」だったり)2.事情入り組みすぎ、3.話も行ったり来たりしすぎ(特に断章とかね)で3巻のなかでは一番読み疲れすることも付け加えておきたい。そこを読みこなしてやっと2巻目以降、あがが的に手放せなくなるのである....それにしても原田甲斐という人は本当はどっちの人だったのだろう?伊達騒動自体が当時から不可解なものだったようでもあるが、当時は封建社会であって、伊達家を守ろうがつぶそうが庶民的には同じであり、今の政治家のように直接の被害感も利益巻もない。その分無責任に悪人伝説/善人浪漫も巷間に溢れたのであろう....閑話休題。いずれにしても周五郎の描く原田甲斐には強烈なリアリテイがあり、こういう人がいた、という手応えがある。それだけで十分であろう。ワタクシも一年ほど中間管理職を経験したことがあるが、生のままの自分と役割と、これほどきっちりと(本当に命がけで)見せつけられるとどうしょうもなく、アー、というしかない。
樅ノ木は残った (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (上) (新潮文庫)より
4101134642
No.10
(5pt)

トーホクの自然描写がたまらない

全体の話は他の巻に譲るとして、この巻で最初にうならされるところは、原田甲斐がひなびた温泉宿に一泊後(盲目の芸人との問答も深い)7年ぶりに涌谷様を訪れて先方の息子の兵庫に案内されながら周囲の風景にうならされるところ。7年ぶりの再会である。考えてみれば交通の不便な江戸時代、人と人が会って別れるというのは本当に一生に一度、最後の面会になるかもしれない一期一会だったのだろうな~。こういう感慨を描かせるには現代人は便利に狎れすぎているゆえに、周五郎の時代、昭和三十年代の人ならではのリアリティのある感慨が感じられた。思えば、あの青べかの後日談での「長」との再会といい、(こちらでは「蒸気河岸の先生」である周五郎を「長」は覚えていないのだが)周五郎という作家は再会のシーンのスライスオブライフをぐっと浮き彫りにしてくれるところがある。...本編とあまり関係のない話ですね
樅ノ木は残った (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (下) (新潮文庫)より
4101134669
No.9
(5pt)

トーホクの自然描写がたまらない

全体の話は他の巻に譲るとして、この巻で最初にうならされるところは、原田甲斐がひなびた温泉宿に一泊後(盲目の芸人との問答も深い)7年ぶりに涌谷様を訪れて先方の息子の兵庫に案内されながら周囲の風景にうならされるところ。7年ぶりの再会である。考えてみれば交通の不便な江戸時代、人と人が会って別れるというのは本当に一生に一度、最後の面会になるかもしれない一期一会だったのだろうな~。こういう感慨を描かせるには現代人は便利に狎れすぎているゆえに、周五郎の時代、昭和三十年代の人ならではのリアリティのある感慨が感じられた。思えば、あの青べかの後日談での「長」との再会といい、(こちらでは「蒸気河岸の先生」である周五郎を「長」は覚えていないのだが)周五郎という作家は再会のシーンのスライスオブライフをぐっと浮き彫りにしてくれるところがある。...本編とあまり関係のない話ですね
樅ノ木は残った (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (下巻) (新潮文庫)より
4101134022
No.8
(5pt)

永遠の名著

この本は素晴らしい一度読んで読み足らず、時を置いて又読み返したりしている。
原田甲斐のような人間になりたいとも思った。
現在は皆無だが、自分の子供の時代はこういう大人も居た。
愛読書にするには一番の名著だと思う。
樅ノ木は残った (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (上巻) (新潮文庫)より
4101134014
No.7
(5pt)

永遠の名著

この本は素晴らしい一度読んで読み足らず、時を置いて又読み返したりしている。原田甲斐のような人間になりたいとも思った。現在は皆無だが、自分の子供の時代はこういう大人も居た。愛読書にするには一番の名著だと思う。
樅ノ木は残った (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 樅ノ木は残った (上) (新潮文庫)より
4101134642