さよなら妖精

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評判

さよなら妖精の評価:

3.95/5点 レビュー 88件。 B ランク

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平均点3.95pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全190件 81〜100 5/10ページ
No.110
(4pt)

紙で読んだけれども、電子で再読。

「王とサーカス」の主役がこちらでは脇役。
語り部は守屋君だけれども、「王とサーカス」には登場していなかった様な。
読み返してみると、ここでの大刀洗はマーヤに持って行かれた感が有ってちょっと可哀想かな。
この物語は語り手の守屋の物語だから仕方がないのかな。
さよなら妖精【単行本新装版】 Amazon書評・レビュー: さよなら妖精【単行本新装版】より
4488027687
No.109
(4pt)

紙で読んだけれども、電子で再読。

「王とサーカス」の主役がこちらでは脇役。
語り部は守屋君だけれども、「王とサーカス」には登場していなかった様な。
読み返してみると、ここでの大刀洗はマーヤに持って行かれた感が有ってちょっと可哀想かな。
この物語は語り手の守屋の物語だから仕方がないのかな。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.108
(4pt)

紙で読んだけれども、電子で再読。

「王とサーカス」の主役がこちらでは脇役。
語り部は守屋君だけれども、「王とサーカス」には登場していなかった様な。
読み返してみると、ここでの大刀洗はマーヤに持って行かれた感が有ってちょっと可哀想かな。
この物語は語り手の守屋の物語だから仕方がないのかな。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.107
(5pt)

読めばわかる面白さ

いやぁ、実にいい時間を過ごしたと思います。
やっぱり読み終わったあとの余韻がそう感じさせてくれのかなと。『さよなら妖精』というタイトルに納得です。この作品にあまり長い言葉はいらないでしょう。とにかく一度読んでいただきたい小説です。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.106
(5pt)

読めばわかる面白さ

いやぁ、実にいい時間を過ごしたと思います。
やっぱり読み終わったあとの余韻がそう感じさせてくれのかなと。『さよなら妖精』というタイトルに納得です。この作品にあまり長い言葉はいらないでしょう。とにかく一度読んでいただきたい小説です。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.105
(5pt)

是非、一読をお勧めします

本来古典部シリーズの一つとして書かれる内容だったが、角川に作家を見る目が無く、一時小説を書く場を失いかけていた筆者が、笠井潔氏の推薦により創元社から出版された経緯もあり、古典部シリーズより大人向けに書かれたものです。
文体に好みの差はでるでしょうが、普通に読書をしている方であれば、筆者の文章力の凄さが解るはず。これを上梓した時点でまだ二十台であったことを考えれば、見事なものだと言う他ありません。
ミステリという言葉を誤解して使用している方もいらっしゃるようですが、パスラーだけがミステリというのでは料簡が狭すぎるというものです。ましてや、小説でユーゴに詳しくなったであるとか、美男美女のビジュアル云々等という評価に関しては、普段、漫画かせいぜいラノベくらいしか読んでいないのだろうなと失笑せざるをえません。
当時のユーゴの状況が同時期に青春時代をl過ごしたものにとって、日本でどのように扱われたか、そして、そこにもし自分が関わってしまったらと考えると、前半の日常的な風景と想像してもしきれないユーゴの、或いは諸外国との現実の差を、知ったからといって何かが出来るわけもないことをしりつつ、読み解こうとする優しさ。そして大刀洗の別方向の優しさに作者の技量のすばらしさを感じずにはいられません。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.104
(5pt)

是非、一読をお勧めします

本来古典部シリーズの一つとして書かれる内容だったが、角川に作家を見る目が無く、一時小説を書く場を失いかけていた筆者が、笠井潔氏の推薦により創元社から出版された経緯もあり、古典部シリーズより大人向けに書かれたものです。
文体に好みの差はでるでしょうが、普通に読書をしている方であれば、筆者の文章力の凄さが解るはず。これを上梓した時点でまだ二十台であったことを考えれば、見事なものだと言う他ありません。
ミステリという言葉を誤解して使用している方もいらっしゃるようですが、パスラーだけがミステリというのでは料簡が狭すぎるというものです。ましてや、小説でユーゴに詳しくなったであるとか、美男美女のビジュアル云々等という評価に関しては、普段、漫画かせいぜいラノベくらいしか読んでいないのだろうなと失笑せざるをえません。
当時のユーゴの状況が同時期に青春時代をl過ごしたものにとって、日本でどのように扱われたか、そして、そこにもし自分が関わってしまったらと考えると、前半の日常的な風景と想像してもしきれないユーゴの、或いは諸外国との現実の差を、知ったからといって何かが出来るわけもないことをしりつつ、読み解こうとする優しさ。そして大刀洗の別方向の優しさに作者の技量のすばらしさを感じずにはいられません。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.103
(3pt)

王とサーカスの前に

王とサーカスを読んだ後に本書を読み始めた。

著者の初期の作品なのだろうか。

王とサーカスに比べて、鼻につくような言い回しが多い気がする。

例えば『グラスが汗をかく』というような、手垢のつきすぎた比喩なども多用されていて、読み進めるのが辛い。

それなりに頭の良い高校生が書いた文章のように感じてしまう。

ストーリーを知りたいので読み進めようと思うが、先にこの作品を読んでから、王とサーカスを読むべきだったのかもしれない。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.102
(3pt)

王とサーカスの前に

王とサーカスを読んだ後に本書を読み始めた。

著者の初期の作品なのだろうか。

王とサーカスに比べて、鼻につくような言い回しが多い気がする。

例えば『グラスが汗をかく』というような、手垢のつきすぎた比喩なども多用されていて、読み進めるのが辛い。

それなりに頭の良い高校生が書いた文章のように感じてしまう。

ストーリーを知りたいので読み進めようと思うが、先にこの作品を読んでから、王とサーカスを読むべきだったのかもしれない。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.101
(5pt)

読みたかったボーナストラック  でも せつない

十五年前の米澤穂信の初期の名作であり、以降の作品に登場する大刀洗が高校時代に登場する。
創元推理文庫の同作品をの新装版であり 基本的に内容は同じもの、であるが敢えて単行本として
再販し、更に巻末にボーナストラックとして短いマーヤの帰国後のエピソードが追加されている。

せつない

挿話が追加されてもやはり運命は変わらず、歴史も登場人物も同じ結果に至ってしまう。
ただ、かすかに流れる息遣いと悲劇の向こうに本当にささやかな希望にこの物語全体が
より深い意味あいを得ることになったような気がする。

25年前の東欧の悲劇と、その後の国の行方、更に現代のあの地方の国の指導体制の混乱、
ロシア、ISのもたらす戦硝の風、より大きな問題になってしまっている膨大な難民たち

小説はラストページを迎えても現実は終わらずに悲劇は明日も続いてゆくのだ。
著者が、編集者がデビュー記念にこの物語を選び新装した意味、メッセージを
考えながら読むことにより、単にせつない青春小説であったこの作品が
新たに重厚な問いかけを、かつての読者にも新しい初めて手に取る読者へも
与えることだろう。
さよなら妖精【単行本新装版】 Amazon書評・レビュー: さよなら妖精【単行本新装版】より
4488027687
No.100
(5pt)

日常の幸せと不幸を同時に味わえる傑作

日常系ミステリということだが、良い意味で日常的ではない。登場人物のマーヤからしてユーゴスラビアから来日した女性であるという設定自体が、多くの日本人にとって日常ではない。けれども、マーヤと過ごす守屋や太刀洗、白川、文原たちが、第三者(読者)から見た場合の表面的な日常を描き出している。高校生くらいの男女が集まる普通の生活風景だ。第三者から見れば外国人が日本に遊びに来ただけのように見えるかもしれない。しかし少なくともマーヤには日本に行かなければならない明確な理由があったし、ユーゴスラビア情勢が不安になる中、日本を去り自国に帰ってから遂行するべきこともあった。ラストはネタバレになるので、詳しくは触れないが、これまでの日常をすべて吹き飛ばす衝撃的なものだ。日常というものは一般的には幸せを想像させる。しかし、そこには残酷なほどの不幸も混じっているのだと思い知らされた。

さて、これを書いているとき、目の前に白人女性が目の前に立っていた。マーヤと同じ年格好だ。しかも雨の日。もしかしたらユーゴスラビア人かもしれない。毎日の通勤という日常にも非日常は存在している。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.99
(5pt)

日常の幸せと不幸を同時に味わえる傑作

日常系ミステリということだが、良い意味で日常的ではない。登場人物のマーヤからしてユーゴスラビアから来日した女性であるという設定自体が、多くの日本人にとって日常ではない。けれども、マーヤと過ごす守屋や太刀洗、白川、文原たちが、第三者(読者)から見た場合の表面的な日常を描き出している。高校生くらいの男女が集まる普通の生活風景だ。第三者から見れば外国人が日本に遊びに来ただけのように見えるかもしれない。しかし少なくともマーヤには日本に行かなければならない明確な理由があったし、ユーゴスラビア情勢が不安になる中、日本を去り自国に帰ってから遂行するべきこともあった。ラストはネタバレになるので、詳しくは触れないが、これまでの日常をすべて吹き飛ばす衝撃的なものだ。日常というものは一般的には幸せを想像させる。しかし、そこには残酷なほどの不幸も混じっているのだと思い知らされた。

さて、これを書いているとき、目の前に白人女性が目の前に立っていた。マーヤと同じ年格好だ。しかも雨の日。もしかしたらユーゴスラビア人かもしれない。毎日の通勤という日常にも非日常は存在している。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.98
(4pt)

初期の作品

米澤氏の初期の作品らしい、少し荒削りの面が垣間見える仕上がりだと感じた。

王とサーカスを読む上で必須ではないけれども太刀洗シリーズファンとして読んでみたかった。

構成や文体が時を経て練られる前の若々しさを感じられるのではないか。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.97
(4pt)

初期の作品

米澤氏の初期の作品らしい、少し荒削りの面が垣間見える仕上がりだと感じた。

王とサーカスを読む上で必須ではないけれども太刀洗シリーズファンとして読んでみたかった。

構成や文体が時を経て練られる前の若々しさを感じられるのではないか。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.96
(5pt)

深く考えさせられた。

この小説では終盤になるまでは、外国からきたマーヤという人と、主人公たちが日常的な謎を解いていくみたいな感じでした。ここで、退屈になる人もいるかと思いますが、物語の終盤はいままでの謎に思っていたことが、ジグゾーパズルを揃えるように1つずつ当てはまり、とてもスッキリしました。しかし、謎が解けたことだけがこの作品では無く、主人公の守屋がマーヤと出会って変わっていく心の変化に注目して読んでもらえたら、深く考えさせられるのではないかと思いました。こんな素晴らしい小説に出会えたことがとても嬉しいです。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.95
(5pt)

深く考えさせられた。

この小説では終盤になるまでは、外国からきたマーヤという人と、主人公たちが日常的な謎を解いていくみたいな感じでした。ここで、退屈になる人もいるかと思いますが、物語の終盤はいままでの謎に思っていたことが、ジグゾーパズルを揃えるように1つずつ当てはまり、とてもスッキリしました。しかし、謎が解けたことだけがこの作品では無く、主人公の守屋がマーヤと出会って変わっていく心の変化に注目して読んでもらえたら、深く考えさせられるのではないかと思いました。こんな素晴らしい小説に出会えたことがとても嬉しいです。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.94
(4pt)

妖精はユーゴスラビアに帰った・・

主人公は、守屋路行。高校生。
彼は、ある日、雨宿りをする少女と出会う。
彼女の名前は、マーヤ。
ユーゴスラビアから、日本のことを学ぶために
やって来たという。

マーヤは、守屋の友人宅に滞在することとなる。
その後、マーヤと守屋および友人たちとの
付き合いが始まる。

序盤から中盤は、普段の何気ない日常の疑問についての
謎解きが展開される。
終盤は、マーヤが帰った場所について、
守屋とその友人が謎解きを行う。

(日本で、)大きな事件が起こる訳ではない。
特に、何かに思い入れることのなかった主人公が、
マーヤの存在や帰国をきっかけとして、
「自分は、もっと意味のあることをしに行きたい」
と思うようになる。

大きな視点から見れば、守屋の考えは疑似恋愛の延長であり、
また、高校生の手に余る大仕事なのかも知れない。
しかし、高校生から大人になる過程で、
人が使命感を胸に秘めるのは当然だと思うし、
重要なことだと思う。

主人公である高校生が精神的に成長する、
青春小説であった。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037
No.93
(4pt)

妖精はユーゴスラビアに帰った・・

主人公は、守屋路行。高校生。
彼は、ある日、雨宿りをする少女と出会う。
彼女の名前は、マーヤ。
ユーゴスラビアから、日本のことを学ぶために
やって来たという。

マーヤは、守屋の友人宅に滞在することとなる。
その後、マーヤと守屋および友人たちとの
付き合いが始まる。

序盤から中盤は、普段の何気ない日常の疑問についての
謎解きが展開される。
終盤は、マーヤが帰った場所について、
守屋とその友人が謎解きを行う。

(日本で、)大きな事件が起こる訳ではない。
特に、何かに思い入れることのなかった主人公が、
マーヤの存在や帰国をきっかけとして、
「自分は、もっと意味のあることをしに行きたい」
と思うようになる。

大きな視点から見れば、守屋の考えは疑似恋愛の延長であり、
また、高校生の手に余る大仕事なのかも知れない。
しかし、高校生から大人になる過程で、
人が使命感を胸に秘めるのは当然だと思うし、
重要なことだと思う。

主人公である高校生が精神的に成長する、
青春小説であった。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.92
(1pt)

推理小説或いはミステリ小説としては全くダメ(そういう要素は皆無です)

最近話題の大刀洗万智繋りで読んではみたものの全く評価できません。この作品は大刀洗が主役ではないのですが、私が不満なのはそういうことではなく内容そのものが推理小説としての体をなしていないという点です。実際にあったユーゴスラビア内戦を題材にした小説で戦争の理不尽さを知らしめるという意味では一応はありなのですがあまり深く掘り下げられておらず中途半端、そしてなにより肝心の謎がしょぼすぎて推理小説としてはなしです。
ざっくり言えば主人公たち(日本の高校生)がたまたま知り合ったユーゴスラビアから来ていた少女が内戦が始まった故国のどこ(当時ユーゴスラビアを構成していたどの共和国)に帰ったのかを推理するというものなのですが結局その場所はほぼその少女との会話の中で出てきた地理的特徴だけで突き止められる、地図帳と簡単な歴史ガイドさえあれば推理などと大げさなことを言い立てるまでもないお話です。
 この小説は本来古典部シリーズとして発表されるはずのものが諸事情あって無しとなりその後これは世に出るべき作品だと出版を勧めてくれた創元社から体裁を変えて出したものだそうです。私は古典部シリーズは評価していますしSFや推理小説の古典的名作を数多く出版している創元文庫も好きなのですが、この小説(の元の作品)が古典部シリーズに入らなくて本当によかったとか創元の編集者の質も落ちたものだ(米澤穂信という作家の商品価値を見抜く目はあったようだが作品自体の良し悪しや直すべき部分が全く見えていない)と思わせてしまうがっかりな作品です。
 この作家は元々小才の利いた小ネタが豊富で主人公たちと少女との出会いの場面での最初の会話のやり取りは流石!とニヤリとさせられるものですがよかったのはそこだけ、その後は話の本筋とは無関係にこの手の小ネタが連発(しかも出来が悪い)されて空回っている印象しか受けません(小ネタの使いどころを分っていない)。そして致命的なのがカタカナに統一して表記されるべきある重要単語が漢字であったりカタカナであったりとバラバラ・・・外国人の話す日本語をわざとカタカナで表記して意味をぼかすという手法が用いられているのですがこれを使う場合本当の意味がはっきりするまではカタカナ、意味が明かされてからは漢字表記で統一というのが常識(自然の流れ)ですが、作家の脳内構想では矛盾を感じなかったのか最初漢字で出てきて途中の会話ではカタカナ、謎解きは漢字に置き換えてとなっています。最初に漢字で書いたのなら途中カタカナはあり得ないのにそれをおかしいと思わない作者も作者(ついでながらこの作家は頭がよく秀逸な発想ができるのですがそれが現実に展開された場合おかしなことが起きないかということまで検証する能力に欠けている)ならそれを指摘して直させようとしない編集者も編集者(これなら編集者は要らない。世の中電子出版だけで十分だ)です。いろんな意味で残念の極み。
さよなら妖精 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (創元推理文庫)より
4488451039
No.91
(1pt)

推理小説或いはミステリ小説としては全くダメ(そういう要素は皆無です)

最近話題の大刀洗万智繋りで読んではみたものの全く評価できません。この作品は大刀洗が主役ではないのですが、私が不満なのはそういうことではなく内容そのものが推理小説としての体をなしていないという点です。実際にあったユーゴスラビア内戦を題材にした小説で戦争の理不尽さを知らしめるという意味では一応はありなのですがあまり深く掘り下げられておらず中途半端、そしてなにより肝心の謎がしょぼすぎて推理小説としてはなしです。
ざっくり言えば主人公たち(日本の高校生)がたまたま知り合ったユーゴスラビアから来ていた少女が内戦が始まった故国のどこ(当時ユーゴスラビアを構成していたどの共和国)に帰ったのかを推理するというものなのですが結局その場所はほぼその少女との会話の中で出てきた地理的特徴だけで突き止められる、地図帳と簡単な歴史ガイドさえあれば推理などと大げさなことを言い立てるまでもないお話です。
 この小説は本来古典部シリーズとして発表されるはずのものが諸事情あって無しとなりその後これは世に出るべき作品だと出版を勧めてくれた創元社から体裁を変えて出したものだそうです。私は古典部シリーズは評価していますしSFや推理小説の古典的名作を数多く出版している創元文庫も好きなのですが、この小説(の元の作品)が古典部シリーズに入らなくて本当によかったとか創元の編集者の質も落ちたものだ(米澤穂信という作家の商品価値を見抜く目はあったようだが作品自体の良し悪しや直すべき部分が全く見えていない)と思わせてしまうがっかりな作品です。
 この作家は元々小才の利いた小ネタが豊富で主人公たちと少女との出会いの場面での最初の会話のやり取りは流石!とニヤリとさせられるものですがよかったのはそこだけ、その後は話の本筋とは無関係にこの手の小ネタが連発(しかも出来が悪い)されて空回っている印象しか受けません(小ネタの使いどころを分っていない)。そして致命的なのがカタカナに統一して表記されるべきある重要単語が漢字であったりカタカナであったりとバラバラ・・・外国人の話す日本語をわざとカタカナで表記して意味をぼかすという手法が用いられているのですがこれを使う場合本当の意味がはっきりするまではカタカナ、意味が明かされてからは漢字表記で統一というのが常識(自然の流れ)ですが、作家の脳内構想では矛盾を感じなかったのか最初漢字で出てきて途中の会話ではカタカナ、謎解きは漢字に置き換えてとなっています。最初に漢字で書いたのなら途中カタカナはあり得ないのにそれをおかしいと思わない作者も作者(ついでながらこの作家は頭がよく秀逸な発想ができるのですがそれが現実に展開された場合おかしなことが起きないかということまで検証する能力に欠けている)ならそれを指摘して直させようとしない編集者も編集者(これなら編集者は要らない。世の中電子出版だけで十分だ)です。いろんな意味で残念の極み。
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)より
4488017037