秋期限定栗きんとん事件

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秋期限定栗きんとん事件の評価:

4.16/5点 レビュー 76件。 A ランク

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平均点4.16pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全67件 41〜60 3/4ページ
No.27
(4pt)

嵐の前の静けさといった状況

小市民シリーズ第3弾。小鳩と小佐内の互恵関係解消からその後ですね。別れた二人は、それぞれ目指すべき小市民のの彼氏・彼女ができた。小鳩はクラスメートの仲丸十希子と小佐内は瓜野と交際を始めます。両方ともぎこちないですけどね。

春季と夏季は小鳩の視点からの記述がほとんどだったが、今回は新たなキャラクターである下級生の瓜野の視点も加わっている。

バスの降車ボタンを間違えて押したのは女子高生か老婦かとか仲丸の兄貴の部屋に泥棒が入ったんだけど何も盗まれていないのはなぜかといった日常の謎みたいなものはあった。小鳩は結局謎を解いてしまうからね。

今回の上巻は嵐の前の静けさといった状況で、連続放火事件を瓜野が追う。瓜野の鼻息はどんどん荒くなっている。小鳩と小佐内の絡みはなかったね。


秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
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No.26
(4pt)

正直言って上下巻にする必要がないのではないかと思った

堂島は新聞部を引退し、とうとう瓜野が部長の座に着いた。そこで、連続放火事件について新聞部員総出で犯人を追うことにする。また、瓜野が追っていた連続放火事件に小鳩も元新聞部長の堂島の力を借りて犯人を追うことにした。

正直言って上下巻にする必要がないのではないかと思った。なんか冗長な表現が多かったように思う。復讐の鬼である小佐内もちょっと冗談がきついね。それにしても瓜野はちょっとかわいそうだなという印象だ。身の程知らずとはこういうことか。所詮小市民は小市民たれということか。


秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.25
(5pt)

なんと言っても主人公・小鳩のキャラが秀逸。大好きなシリーズ第3弾

「小市民」にあこがれながらも、解答をさがしてしまう推理癖をもつ主人公。小鳩常悟朗。小山内ゆきとの関係解消したとたんに普通の女の子に告白されてつきあいだすのですが、「小市民」としての恋人関係を楽しみながらも、つい謎解きをしてしまいそうになるところや、二股かけられた彼女に「人間失格」と言われてしまう、謎には興味はあっても人間そのものにはほとんど興味がない、その性格が大好きです。今回は連続放火事件とそれを追う新聞部が舞台で、あまりメインストーリに小鳩君は絡みませんが、新しい彼女との微妙な関係が幕間のように挟まれながら、放火事件にあの小山内ゆきが絡んでるらしい展開になっていきます.けっきょく小市民にはなれないと悟り、自分を理解できる相手がいることの大事さを知ります.最後の「桜庵」で栗きんとんをたべなからの小鳩と小山内の会話は秀逸!。ぜひ「小市民」シリーズの続編を読みたいです.
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
4488451055
No.24
(4pt)

水準以上に面白いが前作より落ちる

ほのぼのテイストに、きちっりと毒を仕込んだ作風はシリーズ共通で、面白く一気に読ませてもらいました。
まあ、前作の苦いラストがあっての、今作なので最後が作者の書いたようになってしまうのは仕方がありませんが、若干予定調和的な感じが残り、ミステリとしての謎が弱い分と併せて、マイナスです。
ただある意味とても残酷な解決編など、並みの作家と一線を引くにたる作者の力量は優れたものなので、少なくともこのシリーズを読んできた人には一読する価値が十分あると思います。
あと、出版元に一言。この厚さ、この内容なら、一冊で出したほうが良いのでは?

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
4488451055
No.23
(5pt)

小山内さんが良い味出してます

小山内さん怖ぇ!!!

小山内さんみたいな子もカワイイかなと思ったけど、
無断のキスであそこまで復讐されるなんて怖すぎるww
瓜野君「他愛ない」かもしれないが容赦無すぎるよ……

小山内さんの恋の表現方法が初々しくて可愛いけどww
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.22
(5pt)

評価はきっと3段階くらいに分かれる。

かなり評価が分かれていて面白いと思ったので、読者のタイプを切り口にして3段階に分類してみました。ざっくりと。1.脇役がかわいそうだと思ってあげられる、善良な人→主人公2人はひどいやつらだ。と、真っ当な嫌悪感を抱く。…低評価2.脇役はかわいそうでもないが、主人公2人に感情移入するほどでもない人→解決編として、話のオチや伏線回収等を素直に楽しめる。…中〜高評価3.主人公2人に感情移入できてしまう人(異端な性質を少なからず持っている人)→異端な性質を持っているが、その性質を分かり合える理解者はあまりいないはず。(普段は羊の皮を被っているので)→この本は、異端な性質をうまく描き、理解している貴重な一冊となる。…かなりの高評価また、この作品を高く評価してしまうと、自分が異端な性質を持っていると暗に示してしまうので言いづらい人もいるのでは?と思ってしまいました。そのくらい、持ってる人は持っている異端な性質(知恵を働かせて、謎を解いたり人を踊らせたりすることに、喜びを覚える性質?全能感?)をうまく描いている作品だと思います。米澤作品の中でも小市民シリーズ、その中でも秋期限定が一番のお気に入りです。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.21
(5pt)

彼らがとぐろを巻く古蛇になる前のお話

青春小説の佳作と呼んで差し支えないでしょう。ミステリの部分もむろん楽しめますが、これは小鳩くんと小佐内さんのほろ苦い青春のお話。彼らは自らがどうしようもなく異端であることを自覚しています。小鳩くんは謎を食い、小佐内さんは復讐に歓喜する。彼らの才能は日常社会では浮き上がるし、軋轢を生じるし、そのような異端に身を置くことの孤独もありましょう。故に小市民を目指すわけですが……そもそも小市民を目標とすること自体がナンセンスであることに、若い彼らは気づかないのです。自ら「小市民」というあちら側であると認識しているものに、はたしてなれるでしょうか。自らと対立する概念であると認識してしまっているものに?彼らはよくある「中高生の肥大した自意識過剰」などではなく、本質的に異端でどうしようもなく(他者を犠牲にしても)己のカルマを満たしてしまう存在なのです。そうした異端たちは、大人になると小市民になるかと言うと、そんなことはなく自らの業を積極的に受け入れて、社会と折り合いをつけながら自らの業を満たしていくという奇妙で孤独な存在へと成り果てます。周りの風景に溶け込みながら、じっと待って獲物が近づくとぱくりと大口を開ける、年古りた大蛇のように。彼らはまだそこまで異形であることに納得できていないのですが、今巻である種の諦めを手に入れてしまったようです。「小市民」との恋人ごっこの終焉と、自らの獣性を発揮することの快感。放火現場でハンマーを振るう小佐内さんと小鳩くんの姿は、妙に美しくて少し寂しく、なかなかにぐっとくる光景です。これは異形が異形であると自覚していく物語である、と今巻ではっきりとしました。他のレヴュアーのように瓜野くんや仲丸さんが気の毒とは微塵も思いませんでしたねー。だって彼らは日常に埋没していけるのだから。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.20
(4pt)

度量に見合った交際

連続放火事件の解決編.とはいえ,こちらの真相と謎解きはメインテーマになっていない.一番の引きは“小山内さんは何をした?”である.前作で情報操作・裏工作の実力を発揮しただけにどこまでが彼女の作為なのか,目的はなんなのか,そこが小鳩くんと読者を悩ませるテーマである.それにしても大騒ぎしたあげくに小山内さんに一言で片付けられてしまった彼氏が気の毒というかなんというか・・・.こういうミステリアスな女の子とお付き合いするにはそれ相応の度量が必要なのだろう.そう考えると,小鳩くんはなかなか大物なんだろうな.
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.19
(4pt)

度量に見合った交際

連続放火事件の解決編.
とはいえ,こちらの真相と謎解きはメインテーマになっていない.
一番の引きは“小山内さんは何をした?”である.
前作で情報操作・裏工作の実力を発揮しただけに
どこまでが彼女の作為なのか,目的はなんなのか,
そこが小鳩くんと読者を悩ませるテーマである.
それにしても大騒ぎしたあげくに小山内さんに一言で片付けられてしまった
彼氏が気の毒というかなんというか・・・.
こういうミステリアスな女の子とお付き合いするには
それ相応の度量が必要なのだろう.
そう考えると,小鳩くんはなかなか大物なんだろうな.
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.18
(5pt)

彼女の恐ろしさ

この2人はくっつくのだと分かっていても、やはりくっついた時は嬉しかった。 そのために犠牲になった他2人だが、片方は良いとしてもう片方のダメージは凄まじいと思う。プライドも無くして、友人も、恋人も無くして…。それが彼女の復讐心のスゴさを示すツールであるというのも、後味悪さを通り越して恐ろしさを感じた。最後の一言に彼女の性格が凝縮されている。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.17
(5pt)

ちょっと変わったミステリ

 通常、ミステリというのは、Who(誰が犯人?)、How(トリックは何?)、Why(動機は何?)といったあたりをメインテーマにして展開されるものだと思います。
 しかし、本作のメインテーマは、Whatです。つまり、「小山内さん、今度は何をやってくれちゃったの?」
 犯人捜しのミステリとして読んでいくと期待はずれかもしれませんが、「まさかそこまで」「でも、小山内さんなら・・・」と考えながら読んでいくと、全く違った世界が見えてきます。こうした二重構造は、夏期限定トロピカルパフェ事件でかなり明確になってきましたが、今回の作品では、その技法にますます磨きがかかってきているように思いました。
 評価は分かれているようですが、私は大好きです、ということで★5つ。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.16
(4pt)

小市民は善良な市民とイコールではない

ジョー、ではなく上巻を受けての解決編の下巻です。
誰がどう見ても小市民じゃない小鳩くんと小山内さんが訣別して、その後ですが、やっぱり小市民ではなく、二人とも事件に首を突っ込んできます。
連続放火事件、容疑者は○○○。そして連続放火のポイントと真犯人は……
謎解きの部分は、やや物足りなくあります。真相と真犯人が分かっても、読者的にはそれによって大きな驚きは無いというか。どちらかというと、小鳩くんと小山内さんの関係がどう変化するかが主眼となっていますので。連続放火事件は、二人の関係を描くためのダシといったところです。
そして事件以上にダシなのが、その二人の彼女と彼氏です。彼女も彼氏も小市民であり、けっして善良とは言い切れないのですが、それにしてもこっぴどい扱いを受けます。
小鳩君と小山内さんは、やっぱり小市民とはとてもいえないのですが、でもやっぱり決して善良ではありません。最後にきちんとオチがついて、しっかりまとまってはいますが、読者の受け取り方次第では、相当に後味の悪いバッドエンドに見えるはずです。
シンプルに表面をなぞるだけの読み方だったら、ちゃんと事件を解決し、小鳩くんと小山内さんはヨリを戻し、オチもついて、良くできています。それが、小市民でありかつ善良な市民である読者としての正しい読み方です。
秋期限定というわりには上下巻合わせて一年も時間が経ってしまいました。それなりにまとまった作品ではありますが、その間延びぶりと、謎解きの不満部分と読者の受け取り方次第の部分も含めて、★4としておきます。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.15
(4pt)

ワンパターン化してるかも

 今回の話は純粋な推理小説と見るには少々物足りないかもしれません。これまでのシリーズで小山内さんの性格を把握している読者には、展開の先読みが簡単にできてしまいます。推理小説を少し読んでいる方なら、犯人と動機は上巻で既にわかってしいるかと思います。
 
ただ、個性的なキャラ同士の会話は楽しいので、物語としては十分に読む価値があると思います。この年代でよくやってしまう失敗がきつく表現されてあるので、なんだか耳に痛い部分もあります。作中のキャラの失敗談は、ぜひ自分の日常生活に生かしていきたいものですね。
 
 次が冬季でラストだと思いますが、ちょうどいいかと思います。推理部分が苦しくなってきているので、このまま無理に続けてしまうと、段々ワンパターンでつまらない作品になってしまうと思います。このまま面白いまま上手く終わらしていただければと思います。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.14
(5pt)

小鳩君に彼女が言った

最後の言葉が印象的でした。罪悪感に酔うのが趣味の性悪な女の、実は更に上をいっていた小鳩君は、 ある意味爽快でした。やはり彼は小市民を演じることは出来ても、小市民にはなれない人です。 冬期で完結するのが待ち遠しくもあり、寂しくもあります。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.13
(5pt)

オチが秀逸すぎる…

オチが最高でした。
そうか…こう来るのか…。ちょっと打ち震えました。
タイトルも事件と関係ないじゃんと思っていたら……そんなことはありませんでした。
注意して読んでいけばわりと簡単に犯人の見当はつきます。
たぶんあの人かなと思っていた人が犯人だったのでその点はちょっと拍子抜け。
でも、それは作者が意図的にわかりやすく書いたのかもしれないなあとも思います。
事件そのものは、小鳩くんと小佐内さんのキワ者っぷりを際立たせるためのスパイスに
過ぎないような気がします。おそろしい。
二人の前では瓜野くんも放火犯も到底かないそうにありません。
小鳩くんと小佐内さんの周辺をかためる登場人物たちの傀儡っぷりが泣けました。
上下巻通して小佐内さんがいいキャラしすぎていて困りました。
台詞回しや行動がいちいち素敵すぎて、小佐内さんの登場シーンばかり何度も
読み返してしまいます。深読みすると楽しいです。ちょっと毒があって。
でも個人的な印象だと、抱えている病巣みたいなものは小佐内さんより小鳩くんのほうが
厄介な感じがしました。
で、なにを置いても二人が元さやにおさまってくれたのはうれしい限りでした。
そうだよ!普通に恋愛してる柄じゃないよ君たち!と思っていたので。
小鳩くんと小佐内さんの関係は恋愛のそれとはたぶん違うと思いますが、
(もしかしてすごい遠まわしな照れ隠しなのか?と疑ったこともありましたがそんな
かわいらしいものじゃないな多分と今作を読んで思った)
今後ともよき理解者同士(?)仲良くやっていってほしいです。
健康的ではないよなあとは思いつつ、興味を引かれたことに一直線な彼らであってほしいです。
あと二人が食べていた栗きんとんが食べたいです。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.12
(4pt)

小鳩くんと小佐内さんの恋人

小市民を目指す、なぞとき好きの小鳩くんと
復讐好きの小佐内さん。
つきあっているフリをしていた二人だけど
その関係は解消された。
そして二人はそれぞれ恋人ができ、
小市民らしい生活を送っていた。
けれど小佐内さんの恋人というのが
相次ぐ放火事件に執着し、
それを学校新聞に書きたいという瓜野で。。
事件は放火といっても小規模なものですが
次第にエスカレートしていきます。
学校新聞に情熱を燃やす瓜野は、それを追いますが
その陰に小佐内さんを見つけた小鳩くんは。。というお話ですが
ミステリー以上に驚かされたのは、二人が別々にいること。
前回のラストでわかっていたはずなんですが、うーん。
改めて別々に恋人とかできちゃうと、なんか違和感。
お話の語り手も、多くを瓜野がしめていて
その目から語られる人物像もいつもとは違い、おもしろかったです。
堂島君を守旧派か臆病者、とは。。。
そんな印象をくつがえす学校側と堂島君のやりとりは爽快。
でもそろそろ、小鳩くんと小佐内さんの活躍が見たいです。
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
4488451055
No.11
(5pt)

小佐内さんの、復讐は?

小市民を目指す、謎とき好きの小鳩くんと
復讐好きの小佐内さん。
ふたりはそれぞれ恋人ができ、小市民生活をおくっていたが
小佐内さんの恋人・瓜野は、連続放火事件を追うことに執着していて。
連続事件に熱中する瓜野。
その放火事件の陰に見え隠れする小佐内さん。
事件を追うため、小鳩くんは元新聞部長・堂島君の協力を得て
新聞部の動向をさぐっている。。
「秋季」の解決編です。
小佐内さんの動向にどきどきしていましたが
小鳩くんの推理、動きにもわくわく。
「復讐ってね、あんなものじゃない」と
夏季限定の事件をふりかえる小佐内さんの復讐とは。
・・・その原因を聞くと、復讐された人への同情があふれましたが。
小佐内さん、キビシイ。
でもおもしろかったです。
「秋季」は、もうすぐお話が終わることを予感させる
ラストとなっていて…。
次の「冬季」で終わるのでしょうか。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.10
(5pt)

自意識をめぐる、正しい青春ミステリ

ライトノベルとの境界領域で、コージーな「日常の謎」ものとして発表された(ように見えた)『春期限定いちごタルト事件』、思春期の全能感を「名探偵」という本格ミステリの装置と組み合わせることで戯画的に照射してみせた『夏期限定トロピカルパフェ事件』に続く待望の〈小市民〉シリーズ第三弾。
依然、ミニマムすぎるぐらいにささやかな「日常の謎」本格のフォーマットをたもちながらも(バスの降車ボタンのエピソードがお気にいり)、思春期の自意識に試練をあたえる物語としてはより容赦がない方向へ、ユーモラスな外装につつまれた苦い味わいがたまらないです。
個人的には、自意識をめぐる青春ミステリという点で、法月 倫太郎『密閉教室』、真木 武志『ヴィーナスの命題』につながる系譜だと思いますし、田中 ロミオ『AURA ‾魔竜院光牙最後の闘い‾』に通底する部分も感じます。【以下ややネタバレにつき注意!】
本作では、小鳩 常悟朗の「名探偵」にくわえて、小佐内 ゆきに情報・人心操作(ミステリのタームでいう「操り」)を駆使して復讐を果たす「名犯人」の役割があたえられていることが暗示されます。
二人が〈小市民〉をめざすのは、トラブル回避だけが目的ではなく、「名探偵」「名犯人」として全能感に身をまかせることの痛々しさを知っているからです。
小鳩・小佐内とは対照的に全能感に距離をとれないあるキャラクター(中学時代の2人に重なる人物造形です)が本作で辛辣な結末をむかえることは実に象徴的です。
しかし物語のラストでは、2人は〈小市民〉の皮をかぶりながら他人を見下す今の自分たちもまた、ひどく醜悪であるということを自覚せざるをえなくなります。全能感に身をまかせることも、見ないふりをするもできなくなった2人は、どうやってやっかいな思春期の自意識に落とし前をつけるのか?それが語られるであろう「冬季限定」がとても楽しみです。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.9
(5pt)

小佐内ゆきファン集まれ〜

 小佐内ゆきファンとしては、もう小佐内ゆきの一挙手一投足のみに全神経を研ぎ澄ませて読むべし、読むべし!
 ……と思っていたら、上巻では新恋人との日常に現を抜かしていた(いや、実際は現を抜かすことすらできていなかった)小鳩常悟郎の活躍と言ったら、小市民シリーズの真髄を両の眼に叩きつけられた思いがしました。 ……ととと、それだけで終わるかと思いきや、最後に待っているのは我らが小佐内ゆきの超絶暗躍。これぞまさに、「そこにシビれる!あこがれるゥ!」改めてファンになること必至。
 内容が内容なので深く突っ込んでは話せないけれど、上巻を読んで想像していた、甘っちょろい小生の予想を大きく、あらゆる方向に飛び抜けていました。傑作です。そして栗きんとんが食べたくなりました。が、今は冬です。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063
No.8
(5pt)

「これは情報操作で片がつく」

上巻の最後で、連続放火事件は「情報操作で片がつく」と宣言した小鳩くん。
彼は本巻でその言葉を実証し、事件の真相を解明しますが、「情報操作」
という手段が用いられたところに、彼の大きな変化を窺うことができます。
一人だけ事件の「外部」に位置し、示された証拠のみに基づいて推理するという思考派の
名探偵だった小鳩くんが、『夏期』を通過した本巻では、友人たちとの協力のもと、犯罪が
発生するプロセス自体に介入し、ある意味、犯罪を誘導するような行為をしているのです。
この変化が、(探偵)として進化なのか退化なのかはともかく、
小鳩くんの、人としての成長であることには違いないでしょう。
これを経ることで、彼は再び、小山内さんと向き合うことができたのです。
ところで、辻真先氏も解説で書かれていますが、本作には(驚天
動地の大トリック、あっといわされるドンデン返し)はありません。
ただその代わり、(犯人〉や(探偵)にさんざんダシにされ、最終的には
コケにされた(被害者)の視点から本作を改めて捉え返すと、なんとも
ブラックで、底意地の悪い仕掛けを堪能することができます。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) Amazon書評・レビュー: 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
4488451063