■スポンサードリンク


流氷の果て



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
流氷の果て

流氷の果ての評価: 4.75/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.75pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(4pt)

重厚な社会派ミステリですね

ミステリーの要素はそれほど多くはなく(もちろんキモではありますが)、どちらかと言えば社会派ですかね。いわゆる大人の事情に振り回される若者たち。終始、絶望と怒りが渦巻いている。
ラストがどうなるかと思ったら…1999年から2000年にかけて、バブルはとうに弾け、就職氷河期真っ只中。あれ以来、日本はいまだに迷走してるような。
流氷の果てAmazon書評・レビュー:流氷の果てより
4065297834
No.3:
(5pt)

白夜行を彷彿とさせる物語

ラストはこちらの方が好きです。
流氷の果てAmazon書評・レビュー:流氷の果てより
4065297834
No.2:
(5pt)

その切ない情景が目に浮かんで。

これはミステリーに潜む切ない純愛と厚い友情を語る。
1985年の北海道、知床行きバス事故から始まる。
今はミレニアムに向かう東京。
”歩道橋の端と端で見つめている二人、「いつか一緒に流氷を見ようね、見よう」”と。
珠玉のメッセージは伝わって。
”情念が詰まった昭和という時代の被害者”に点と点は結び付けられていく。
流氷の果てAmazon書評・レビュー:流氷の果てより
4065297834
No.1:
(5pt)

2つのかけ離れた事件の真相を探る。この本の分厚さに見合うだけの濃い内容と面白さを堪能できます。

1985年の大みそかに起きた、北海道でのバスツアーのバス転落事故。
1999年12月クリスマスイブ早朝に、新宿駅南口の歩道橋で発見された男性の首吊り遺体。

14年も離れたこの2つの事件がどうつながり、他にも波及していったのかを、
早期退職を目の前にしつつ新宿署に勤めるベテランの真宮刑事と、その相棒香下刑事が追及していく物語です。

長いですが、最初から少しずつヒントというか徴候が示されていくので、ページをめくるのが楽しくなってきます。
当事者たちは犯罪を何とか隠蔽しようと画策するけれど、全てを調べ上げた警察を前に、結局心理的には徐々に追い詰められていく。
この切羽詰まった感が、冬の寒さと一緒にじわりと感じられるところがポイントかも。

終盤で、あのバスツアーの子供たちが加害者&被害者という枠を越えて、元々複雑な感情を抱いて生きていたことが分かり、闇の深さを感じました。

ところで、メインの舞台が1999年から翌2000年にかけてなんですよね。
私はもう半世紀以上生きていますので、1985年も2000年の出来事も様子も容易に思い浮かべることができますが、30歳以下の人からすると、もしかしたらどこかに違和感があったりするかもしれません。

あと、2000年以降、それまで15年だった殺人罪の公訴時効が撤廃(実際には2004年に延長され、2010年に撤廃)となったことも関係してくる話です。

エピローグではまた時系列的に現代に近くなりますが、やはり流氷でうまく締めくくられています。一貫したテーマ「流氷」を常に意識しながら、この本を読み終えました。
長くて内容も濃い分、読みごたえがあって面白かったです。
流氷の果てAmazon書評・レビュー:流氷の果てより
4065297834

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!