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(短編集)
お腹召しませ
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お腹召しませの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
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明治維新直前の武家社会を描いた短編集。 著者が幼いころ祖父から聞いた物語をもとに、短編小説にしあげたという体裁をとっています。 「死に装束のまま未明の町を疾走する侍」 「抜け出すのが不可能な夜詰めの大手番所から、神隠しにあったように消えてしまった勤番中の侍」 「座敷から音も無く疾走し、斜めに立てかけられた庭の籠に飛び込む練習をさせられるお殿様」 といった、面白い題材がしみじみした人情話になっていて、どの短編も楽しませてもらいました。 間に挟まれる、著者の祖父がお茶を点てる様子や、子どもの頃のちゃんばらゴッコの風景などが、時代の思わぬ身近さを気付かせてくれる効果があってまた楽しいです。 | ||||
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こういう「大衆風時代小説」と言うジャンルがなかったので、 面白く感慨深かった。 逆に言うと大衆風、時代小説風に馴染んだ人には物足りないのかも。 どっか帰省とか旅先で、肩の力を抜いて読むのがいいですね。 つまり武士を滑稽にマジメに書いたわけですが、彼自身が武士の末裔だからこそ、 と言うような「身内ノリ」な気がしますね。 「祖父に聞いた」と言う怪しげな内容なので中身は明治混乱期前後の武士について。 誇りつつ、嘲りつつ、「泣く」ことはなかったけど何だか感慨深いです。 13−19歳ぐらいの少年に読んで欲しいかなあ。 「悲劇とは喜劇」 シェイクスピアやチャプリンにも通じるノリです。 | ||||
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浅田次郎の文庫最新刊です。 幕末を舞台にした短編集です。 ひさびさの浅田次郎でしたが、楽しませてもらいました。現代の話を枕に振って、それからひょいっと幕末、それからご一新あたりの武家社会を題材にした短いお話が展開されて、それで現代にまた帰ってくるという典型的な枠小説がいくつか入っています。 そして、その短篇がまた実にいいんです。本人たちにとってはシリアスだったり困った話だったりするんですけれど、読み手からするとユーモアたっぷりに笑わせてくれてそれでいて人情にホロリとさせてくれるところもあって、いい意味で浅田次郎の美味しいところをつまみ食いしているような感じで、リラックスした感じで楽しませてくれます。 こんなリラックスした感じの話だったら、是非温泉か何かにいった時に、のんびりゆっくりと簡単ながら味わい深い料理でもつつきながら、お酒もほんのちょっと飲みながら、窓べりでのんびりとくつろいで読みたかったです。未読の人は、そんな感じで読むと一番いいんじゃないかなぁと個人的には思います。 | ||||
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五郎治殿御始末が気に入った人なら絶対にお勧めです。やたらに不器用な武士ばかりが、明治の初めの混乱の中で何とか生きていこうとするとこうなってしまう。ほんのちょっと昔のことなのに誰も考えないことをきっとこんなだったろうなうと思わせる絶妙な語り口で描いています。 明治以降現代においては当たり前のことが、江戸時代の常識で生活していた人にはどうしても理解できないことが沢山あったのだと思いました。戦前と戦後で考え方ががらっと変わった以上に。 タイトルの「お腹召しませ」は、読者に当時の武士にとって切腹とは何だったのかを考えさせます。 | ||||
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幕末から維新へと時代が変わる端境期。武士の本質を描いた6編の短編集。 武士=潔くて、男らしくい。本当にそうでしょうか? 人間の本質は、時代が変わっても同じなのではないでしょうか! 武士という職業だから許されなかった悲哀を、作者は語りたかったのではないのでしょうか。 | ||||
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