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刺客 用心棒日月抄
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刺客 用心棒日月抄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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藤沢周平、池波正太郎は年配者の読む本と思っていた。やがて62歳を迎えるこの時期にやっと藤沢氏の著作に手が伸びた。 石田氏のエッセイで絶賛されていたが「江戸の風景、人物描写、リアルな真剣勝負等々」シリーズ4作一気に読了できた。 | ||||
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本の大きさや手触りが気に入っております。このくらいの大きさが一番読みやすい。商品も良好です。 | ||||
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レビューの題名に違和感を覚える方が多いだろうと思うので、説明させてもらう。 この小説の読みどころは、佐知との恋物語もそうだが、 決闘シーンのすばらしさにあると思う。 私たち中年が読めば、決闘シーンが目に浮かび、 描写のすばらしさを堪能できる。 それはなぜかといえば、テレビの時代劇で、 いろんな殺陣のシーンを見てきたからだ。 しかし、テレビドラマから時代劇が消えて久しい。 水戸黄門や大奥は残ってはいるが、あれは時代劇ではない。 斬りあいがあってこそ時代劇である。 だからこそ、昨今の、時代劇がなくなってしまった現在にそだつ若者が不憫だと思うのである。 たしかにCSでは「時代劇専門チャンネル」が存在するが、 目にする機会が私たちが子供のときに比べれば圧倒的に少ないだろう。 私は、藤沢周平を高校生に読んで欲しいとレビューに書いてきたが、 20年後、藤沢周平をはじめとする時代小説を読んで、イメージできない者が あふれかえる世の中で、時代小説が衰退しないかと危惧するものである。 藤沢周平をより深く理解するために、今の若者には、 たまには時代劇もみてほしいと切に願う。 | ||||
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ぼくはNHKの時代劇が好きなのだが、特に(曜日)時代劇という枠のものがお気に入りだ。 大河ドラマほど宣伝しないが、その分制作者の意気込みというか、個性が出ているように感じる。 水曜時代劇だったり木曜時代劇だったり金曜時代劇だったり土曜時代劇だったりと、「○曜時代劇」という冠がつくドラマだ。 古くは、山口崇主演の「天下御免」、浜畑賢吉の「男は度胸」。 「御宿かわせみ」 を見なかったことだけが悔やまれる。 近年の最高傑作といえば、 1992年-1993年に放送された「腕に覚えあり」シリーズと 2007年-2008年に放送された「陽炎の辻」だろう。 その腕に覚えありの原作である。 ドラマを先に見ているので、配役がイメージされてしまうが、その代わり、チャンバラシーンは読んでいても鮮やかだ。 細谷源太夫は、ドラマのほうが美化されている。 さて、主人公の青江又八郎。強い。 道場では、又八郎と互角だった渋谷甚之丞を試合して完膚なきまでに打ち破ったという杉野清五郎をやっつけるのだから。 他にも、5人の剣士と斬り合わなければならないのだ。 時代小説なので、主人公が勝つのはわかりきってはいるのだけれど、それにしても立ち会うのは、読んでいて心配。 それにしても、江戸時代は、こんなに派閥抗争が激しかったのだろうか? (まあ、小説の中の出来事だけれど) | ||||
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妻ゆきとの平穏な日々も束の間、青江又八郎は再び密命を帯びて三度脱藩、再び江戸へ赴く。 藩転覆を阻止するため敵を探すが、やはり路銀は多くなく、用心棒家業を勤めながらとなる。 女嗅足の佐知との惹かれ合う想い、同じ用心棒家業の細谷源太夫、米坂八内との悲喜を通じて江戸の市井が目の前に広がる。 シリーズ三作目で前二作と同様藤沢周平の世界を存分に楽しめる作品。 | ||||
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「用心棒日月抄シリーズ」第三作。初作では完全な脇役、第二作では準主役だった佐知が、本作では青江又八郎と並ぶ主役と言っても良い程スポットライトを浴びる作品。 青江の藩のお庭番と言って良い「嗅足組」。その頭領の娘が佐知だ。藩を影から操ろうとする、現藩主の伯父は自身の権力増強を図るため「嗅足組」を潰す目的で五人の刺客を江戸に放つ。このため、青江は又々脱藩し江戸で用心棒稼業を始める。勿論、江戸で青江と佐知は邂逅する。まるで佐知のために用意されたかのような物語設定である。口入屋吉蔵の狸親父ぶり、細谷の自堕落だがどこか憎めないおトボケぶりも健在である。だが、前二作に比べ、市井の人情を描く度合いは減って、青江(+佐知)vs刺客の凄まじい対決、青江と佐知の濃密な色模様に焦点が当てられる。読者が佐知に魅力を感じるように、作者も書くうちに佐知に情が移ったのではあるまいか。物語の終盤で、細谷の仕官が決まるという目出度い話も出る。藩へ戻る青江と佐知の別れのシーンは切ない情感に溢れている。そして、青江が藩に戻ってから最終対決...。 時代小説の面白さのエッセンスを凝縮した、藤沢作品を代表する傑作。 | ||||
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放たれる5人の刺客。とうとう明らかになるお家騒動の全貌。3度脱藩の憂き目を みて江戸に舞い戻る又八郎。用心棒家業で生計を立てつつ刺客をひとりまたひとり 屠っていく・・・前作を遥かに凌駕するスケールで物語りは進行する。 5人の刺客は流派がそれぞれ異なる達人揃い。乱戦あり、一騎打ちあり。作者の 斬り合い描写の妙はまずます冴え、刺客との対決場面では息をもつかせぬ動きの 連続。自分がそこに立ち会っているような、眩暈を感じるほどの緊張感と現実感を 味わうことが出来る。読後の充実感が実に心地よい一書であった。 | ||||
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現代に生きる私たちには巡り会うことのむずかしい、誠の愛の姿を見ることが出来る作品。男臭さがにじみ出る主人公が「悪」を次々と倒すヒーロー小説でありながら、一方では生活感や時代の厳しさを、見事なまでの具体性をもって、再現した作者の筆力に圧倒される。素晴らしい時代小説である。 | ||||
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