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刺客 用心棒日月抄
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刺客 用心棒日月抄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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シリーズ三作目。おそらく相当な人気があったのだろう。1981年から1983年にかけて雑誌に連載されたようだ。 とはいえ、舞台の設定はいつもながら安易。再び帰藩した又八郎だが、前回ほどではないが、わずか6か月のインターヴァルを置いて、またまた江戸に脱藩という形を取り、派遣されるのだ。この経緯は読んでいただきたいのだが、この北方の小藩、相変わらず上層部での内紛が絶えないのだ。よくもまあお家取り潰しにならないものだ。今度は、お家乗っ取りを策謀する黒幕が、五人の刺客を江戸に放ち、前回の作品で又八郎に協力した陰の集団「嗅足組」を抹殺しようとしているというのだ。 ここからはいつもと同じパターンが繰り返される。登場人物にもあまり差はない。この繰り返しにどれだけ共感できるか。これがつまるところ、肝だ。共感できなければ、つまらない日常の繰り返し以上の何ものでもない。たしかに剣の切り合いのシーンは何度も登場するのだが、斬り合いの紙の上での描写にどれだけ共感できるか、これも読み手の好み次第だ。このフォーマットが、当時に持った「魅力」をいきいきと再体験するのは無理なのかもしれない。 ところで、この黒幕、文武両道のなかなか魅力的な属性を持った人物なのだが、残念なことに、あまりスペースは割かれていない。最後の場面に登場し、それなりの舞台は用意されるのだが、あっという間に、終幕だ。 これで、この用心棒シリーズ、ひとまず終了となったようだ。正直なところ、著者もこの設定でのさらなる継続に無理を感じたのかもしれない。その後、相当な時間を空けて、1989年に本シリーズ最後の巻が執筆されるのだが、僕もひとまず休もうか。一気に読んでしまうには、惜しい作品であり、魅力的な主人公であることには疑いはない。 | ||||
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