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(短編集)
うたかた/サンクチュアリ
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うたかた/サンクチュアリの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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ある時期、吉本ばななさんの本ばかり読んでた。100冊ぐらい読んだかもしれない。一種の麻薬中毒。 最近、時代小説ばかり読んでた。あらためて、吉本ばななさんの本を読んでみると、あの頃の中毒症状が、よみがえってくる。独特の世界に、引きずりこまれる。 「うたかた」は、事実上の母子家庭に育った女の子の物語。 母親が、恋する男(父親)と、ネパールに行ってしまう。その後、会ったことがなかった兄のような存在、嵐くんと出会い・・・・。 「サンクチュアリ」は、はじめ、物語の世界に入り込めなかった。大学生、智明が海辺で泣いてる女と出会う。だから何? 高校時代仲の良かったマドンナ、友子と再会する。結婚してるのを承知で、つきあうようになる。その後、あの夜、海辺で泣いてた未亡人●●と再会。2人の女性と智明は・・・・。 久しぶりに読んでみると、やっぱり吉本ばななは、いいなぁ! ひき続き、あと2冊注文した。 | ||||
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昔から落ち込んだ時や悲しい時、これを読むと何故かココロのが落ち着いた。設定や内容に自分と似たところなんて少しもないのに不思議なものだと思う。断捨離で文庫は捨ててしまったのでKindleで買い直す事になるとは… | ||||
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まだ前半しか読んでいませんが、面白い本です | ||||
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よしもとばななさんの本は、もともと、TUGUMIから入り、キッチン、うたかた/サンクチュアリ、トカゲ、白河夜船、アムリタ、ハチ公の最後の恋人、パイナップルヘッド、High and dry、マリカ、どんぐり姉妹、海のフタ、ハゴロモ、アルゼンチンババア、不倫と南米、なんくるない、ハードボイルド/ハードラック、王国、など…覚えているだけで、結構読みました。中学生の時に本嫌いがこれで直りました。なので、自身のバイブルと言っても良い程です。よしもとばななさんの本の中でも、大好きなのが…キッチン、白河夜船、うたかた/サンクチュアリの3つで…どれも、心に染み渡るような独特な文章の表現で大好きです。 売ってしまったり、友人に貸したまま戻ってこなかったりなどあって、買い直しました。やはり、自分の手元に置いておきたいなって。 | ||||
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「うたかた」「サンクチュアリ」の2編の中編からなる作品集。 どちらも偶然に出会った男女が、お互いの過去や境遇を受け止めあいながら惹かれあっていくお話でした。 どちらかというと「うたかた」の方が好きです。「サンクチュエリ」は作品に佇む死の存在感が強すぎて、私には重すぎます。 ばななさんの文章は、他の作家の文章とはまったく違う美しさがあり、心に響きます。 だからいつもここに書きださずにいられません。 「うたかた」の中での嵐と人魚の出会いのシーンでの 「彼と言葉を交わした瞬間、突然世間に色がついたので私はびっくりした」という表現。なんという的確な表現なんだろう。 まるで私の視界までそこからパーッと明るく広がるようでした。 で、あるにもかかわらず、 「嵐を好きになってから私は、恋というものを桜や花火のようだと思わなくなった」という箇所もあり、 おだやかにごくごく自然に、2人の関係は出来上がっていったんだなということがわかります。 このやわらかな感じがとても好きです。 「さゆりの目を通して出会う嵐は、私の初めて見る嵐で、瞬間私はまた彼に恋をする。 失望も欲望も、あらゆる角度から彼を繰り返し発見して、繰り返し恋をする。 そして、こういう恋はもうあと戻りできないことを、くりかえし知る」ここも素敵です。 自分の目から見た彼だけでなく、第三者の目から見た彼を知り、より一層好きになる。 こういうの、いいですね。そういう経験、私にも昔ありましたw 「幸せとは走り続けること」というのもなるほどな~、です。ばななさんの作品から“幸せの定義”を学ぶことってほんと多い。 「サンクチュアリ」は 悲しさが作品全体を覆う作品です。つらすぎて、私はあまり好みではありません。 でも、必要としてるタイミングでその人とちゃんと出会える奇跡。それは信じたいし、待ちたい。 そう強く思わせてくれる作品でした。 | ||||
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やわらかなストーリー。でも「まだ人と人はたとえ他人であっても愛し合い、肯定しあうことは出来るんだ」という 根底にある暖かさ。これはキッチンでも感じた。それはけして主張してない。いや。主張し合ってはならない。 それがばばな氏の本なのではないだろうか。この本は芥川賞候補でも逃している。残念だ。 その愛し合える、肯定しあえるということを「主張しないでも輝かせる」ために相当文をえらんで書いているのだろう。 本当に一行が貴重になる。ただ一行で作者の心を伝えられる作家って稀有だと思う。 必読の書。ただこの小説を読んで感動するか、これは読者にゆだねられている。これも大事なことだ。 | ||||
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学校の図書館にこの本があり、たまたまわたしの好きな曲と同じタイトルだったので手に取り読んでみました。 ちなみに、私はうたかたしか読んでません(^_^;) しかし内容が暗い割には意外とさらっと読めて小一時間程で読み終わりました。 おもしろいです。 ちょっと気分が落ち込んでる時に読むとなんだか不思議な気持ちになる、そんな本です。 | ||||
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アタシ実はこの嵐くん。 物語の中の登場人物として・・・。 『初恋の人』なんだぁ。 わっかい頃に読んで。 嵐という名にも惹かれておりまして。 ず〜っと心の中にいた『嵐』 少女の名前が『人魚』だったのに。 こちらはまったく覚えておらず。 再読して驚きました。 初読から。 20年ほど経ったのかと・・・。 お父さまにも惹かれるわアタシ。 そして、嵐くんが色あせてなくて。 よかったぁ。 | ||||
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あとがきで『大作というよりは、フワッとした作品に仕上がった』 みたいなことを述べており、更に 著者自身、読み返してみて 『失敗した/自分の言葉ではない』 と自ら評価を下した作品が、この2編 確かに、キッチンと比較しても フワッとした何が言いたいのか掴めない作品になってるけど 僕は、これはこれで好きみたい というのも、うたかたで 母親が包丁を握っていたシーンでは 思わず涙を流しちゃったから だって、感情的に泣けたってのが 理屈よりも、より素直な意見でしょ? 全体を通して、とにかく温かい作品 これまた著者の意見と、くい違うのですが 僕は、これらの登場人物もかなり好きですよ 笑 | ||||
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中学生の時に読んだ時は、あまりよくわかっていなかったみたい。 あれから十数年。。。 私も大人になったのかな。 さくっと読めるけれど、じんわり心に残る、とてもすてきな本だった。 「安定すると女はブスになる」 「幸せっていうのは走り続けること」 というフレーズが、印象的。 「貯金を使い果たした」という表現も 妙に納得感があった。 | ||||
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うたかた、サンクチュアリともに、偶然に出会った孤独な男女が、つらい過去を理解しながら惹かれ合っていく。 その過程が淡い水彩画のように描かれる。燃えるような恋ではないけれど、芯のあるまっすぐな愛情が醸成されていく。 淡々とした場面の中に、気持ちの暖かみを感じられる佳作。 | ||||
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サガンが、ベストセラー処女作「悲しみよこんにちは」に続く第二作を書いたその後書きで「世間がマシンガンを構えて私を待ち構えているのが解るわ。」 と、書いていました。 吉本ばななにとっては、大ベストセラーとなった処女作の「キッチン」に続く、世間にマシンガンを構えて待ち受けされていたところに放たれた作品が、この一冊です。 著者自身もかなり意識した様子ですが、文庫にも採録されている「単行本のあとがき」で「私の2冊目の本は、勢い大爆発! 作家が自らの命をけずって描いた超力作……という感じではなくて・・・」と 特に前作を意識して肩に力が入った様子がなく、著者の持ち味が良い方向に発揮されていると感じました。 「うたかた」では身近な人を理解していく長い道程が著者独特のタッチで描かれていて好感が持てるし、 「サンクチュアリ」では懐かしい夜の風景が眼前に現れて、思わず休みを取ってどこかの海辺の旅館に滞在したくなる旅情が瑞々しく描かれています。 | ||||
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大切な人を失って現実から逃げ出すようにして旅に出た青年「智明」と、旅先の海で出会った女性「馨」との物語―サンクチュアリ 夜の海でひとり泣きじゃくる馨の姿に、智明は目を奪われた。 自分の内に秘めた悲しみを誰にも打ち明けられず、泣くこともできなかった彼が、一目もはばからず異様なまでに純粋な「泣く」という作業に没頭する馨の姿に強く惹かれたのは、自分にできないことを一心不乱にやってのけているその姿が神聖なものに映ったからかもしれない。自分の中の「泣きたい」という叶わぬ願望が浄化されていくような気持ちを覚えたからかもしれない。 馨もまた、絶望を経験したひとりだった。 出会ったときから、彼女の中に大きな悲しみが潜んでいることを悟っていた智明と同じように、彼女も智明が悲しみに耐えていることを感じていた。 2人の心は、出会ったときから共鳴していたのだろう。 異世界での出来事のような旅先での出会いから戻り、現実に引き戻された智明は、再び馨と出会った。 海で見た彼女とは別人のように平和な笑顔を見せる彼女が、これまでにどんな人生を歩んできたのかを知る。 もう二度と訪れることはないだろうと思えるような幸せな時間を過ごしたこと、その後、「どうして彼女にそんなことが起こるはずがあるのか」と思うほどの大きな絶望と悲しみが降りかかってきたこと。 それでも、それを乗り越えて隣で微笑む彼女は、「平凡」な日常を、死にものぐるいで取り戻したのだ。 そのしたたかさに、智明はどれほど救われたことだろう。 私は絶望を味わったこともないし、そこから日常を取り戻すのがどれほど苦しいことなのかも、わからない。 それでも、馨のしたたかさは、同情を許さないほどの、崇高な姿だと思う。 人は、ドラマチックな人生に憧れを抱く。私だってそうだ。 でも、今こうして平凡に生きる人びとの中に、全身全霊をかけて時間を刻んできた人がいるのであれば、私はもっとこの退屈な日々を大事にしなければならないと思った。 | ||||
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ひょうんなことから出会った「兄妹」。互いに惹かれあいつつも、一定の距離が保たれやがて…。その心のゆれ具合が絶妙で、若いって良いなあと思ってしまった。 お互い大切な人の「死」を経て知り合った二人を描いた「サンクチュアリ」は、悲しい物語なのに、なぜか温かさを感じる仕上がり。 個性は強烈だけれど、「悪人」はいないところがこの2編を素敵にしてくれているんだろうな〜。 | ||||
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「嵐を好きになってから私は、恋というものを 桜や花火のようだと思わなくなった。」 吸い込まれるようにして読んだ。 不覚にも、出だしのこの一文で心をつかまれてしまった。 恋の儚さがよくうたわれる中で、この言葉は衝撃的だった。 「同じ人に、同じ人なのに、繰り返し恋をしてしまう。」 自分の目、他人の目。 あらゆる角度から見ることで、 新しい彼を見つけてしまうから。 そしてこの話はただの恋愛話にとどまらない。 「変わった」父と母に育てられた主人公は大人びて育った。 しかし、あることをきっかけに自分もただの「子ども」であることに気づく。 主人公は不安になるが、その「不安」は 確かに「未来」へとつながるものだった―――。 自分を通して、母を通して、父を通して。 主人公は各々の存在の大きさに気づいていく。 すべての登場人物が魅力的。 | ||||
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韓流ドラマを地で行くような設定 (もしかしたら私たち、実の兄妹かも?) 到底入り込めないような主人公および周辺人物の 名前(主人公は鳥海人魚、好きな人の名は嵐)。 なんだよー、これー、と思いつつ、 必死になって読んでいました。 これがばななさんの「筆力」というものでしょうか? 最初の方はなんとなくぎこちない感じがしましたが、 途中からいつものばななワールドになっていました。 ご本人は巻末で「どうしてこういう小説を書いたのか 皆目見当が付かない」のようなことを仰っていました。 が、しかし。 人が死んだり、自殺したり、しようとしたり、 いろいろそういうのは出てきて、暗く、どんよりした 気分にもなりますが、ちょっと人間の優しさとか、 よさ、とかそういうものに触れられる気がします。 とてつもなく落ち込んでいる人。 悩みの出口が見えない人。 読んでみてください。 さらに暗くなってしまうかも知れないけれど、 何だか立ち直っていく人(サンクチュアリ)を 見ているうちに、自分もがんばれそう、と思えるかも 知れません。 | ||||
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雑な家庭環境の中、これまで会わずに育った「兄妹」が出会った瞬間から恋を育む。ピュアなラブストーリー。 運命的な出会いと恋、そこから生まれる希望や光を、瑞々しく、静謐に描く。 「サンクチュアリ」は恋人と死別した【智明】のお話。 | ||||
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やっぱりキッチンが最高傑作だと思うけど、これも上手いと思う。 嵐との絶妙な関係、さらに家族まで混ぜて上手い空気を作っているなぁといつも感心する。 | ||||
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この本を読んだ時に一番驚いたのは、すごいお父さんだなぁと思った事。そしてすごいお母さんだなぁ・・とも。こうゆう親に育てられたら、今まで一度も会ったことが無くても出会った瞬間にわかってしまうんだなと・・。二人が惹かれあっていくところもとても素敵で、何とか上手くいきますようにと思わず祈ってしまいました。 サンクチュアリもこれだけで一冊にしても良い位、とても素敵なお話なのでぜひぜひお勧めします。 | ||||
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