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泥の銃弾



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【この小説が収録されている参考書籍】
泥の銃弾(上) (新潮文庫)
泥の銃弾(下) (新潮文庫)

泥の銃弾の評価: 3.44/5点 レビュー 9件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.44pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(2pt)

題材は面白そうなんだけど(下巻まで読了してのレビューです)

難民の全面受け入れを開始した 2020 年に日本を舞台に、東京都知事狙撃事件の真相にフリージャーナリストの天宮が迫っていくというストーリーです。現実の日本でも在留外国人の数は過去最高を更新しつづけており(法務省統計に拠ると、2019 年 6 月現在の在留外国人数は 282 万 9416 人)、コンビニや居酒屋などで外国人(留学生も含む)と思しき店員の姿をを見かけることも珍しくありません。業種に依っては外国人労働者にすでに依存しているようなケースも見られます。それと同時に、技能実習生制度の歪な現状なども明らかになってきました。

こうした背景もあり、本作は「移民問題」をエンタメ作品に昇華しようという作者の志が感じられるものなのですが、それが作品として面白いかというと、ちょっと微妙でした。

まず、主人公の天宮の取材がトントン拍子に進みすぎて、ご都合主義に見えかねない場面がいくつもあります。都知事狙撃事件の再調査のきっかけとなるのが〈アル・ブラク〉なる男から送られてきたスマートフォンなのですが、スマホの方が主人公より活躍してんじゃない? 電話の向こうで〈アル・ブラク〉がそれとなくヒントを仄めかしたり、天宮がピンチの時に着信が入ってそれで窮地を脱したり、狙撃事件の凶器発見までお電話一本。おいおい、そういう意味で「スマート」な電話なのかよ…。

その上、取材をしたいと言えば現役の警察官も警察 OB も協力してくれて、公安の人間まで自分から天宮に接触してきて、さらっと重要情報を話す。さらには狙撃された都知事もアポ無し取材にやたらと好意的で、あげくに天宮が配信しているネットニュースの拡散までしてくれるんですよ。出会う人間がみんな重要情報を持っていて、なんか分からんけど「君は見どころのある人間だ」とか言って主人公にいろいろ喋ってくれる。

しかし一番の問題は、ジャーナリストなのに喋られた内容が正しいか否かも検証しないところです。「ガセネタ掴まされてるかも」とか素人でも考えそうなものですが、何にせよ、手がかりに足が生えてこっちに歩いてきてくれるような楽な「取材」があるもんかい。記者の仕事を作者が理解しているとは思えないんですね。あとまあ、すっごい細かいことなんですけど、主人公はいい歳なのに、相手が誰であっても一人称が「俺」というのも気になりました。社会人……。

それに、情報提供者の〈アル・ブラク〉という男の行動も慎重なのか間抜けなのかよく分からない。公安にマークされていると分かっている天宮に携帯で重要情報を伝えたりするかな? 監視カメラの遠隔操作はできるが盗聴とか尾行とかは考えないらしい。そもそもの話なんですけど、この〈アル・ブラク〉は難民コミュニティにものすごく顔がきくので、面識もない記者を手駒にするよりも信頼できる仲間に証拠集めをさせて、まとめて日本のマスコミに流したりしたほうがはやいのでは…? つまり、彼がわざわざ後ろ盾のないフリージャーナリストと繋がりを持つことのメリットが今ひとつ分からないんですね。

時事問題を題材としているだけに、こういう描写の甘さはかなり致命的に思います。ともすれば「話題狙いで時事問題に飛びついた」とも取られかねないものですから。確かに、移民問題は日本がこれから避けて通れない課題であるにも拘わらず、大多数の日本人は真摯に考えようとしていないのが実際のところです。そこに小説を通じて切り込んでいった作者の志は素晴らしいと思いますし、入念な下調べもされたのでしょう。この作品は上下巻で 800 ページを超えるもので、いい加減な気持ちでこれだけの分量を書くことはできません。それは重々分かるのですが……。ただ、一般人の「知っている」と小説家の「知っている」では、もとより期待されるレベルが違いすぎます。素人に「よく頑張った作品」なんて評価されるのはプロとしてまったく嬉しくないと思うんですよ。いずれにせよ、描き方次第ではポリティカル・フィクションの傑作にもなりえた題材だけに、非常にもったいないと感じました。
泥の銃弾(上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:泥の銃弾(上) (新潮文庫)より
4101012415
No.2:
(1pt)

上巻よりさらに…

上巻かあまりにもな出来だったのでなんだかなーと思いつつ下巻も読みましたが…やっぱり駄作でした。全ての考え方が浅くて薄っぺらい、あと文章が単純に読みづらいです。わざわざこれを選ばなくても良質な犯罪小説は他にたくさんありますよ。
泥の銃弾(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:泥の銃弾(下) (新潮文庫)より
4101012423
No.1:
(1pt)

すごくつまらない

難民問題を取り入れているが著者の視野が狭いのかご都合主義的に扱われているのが一番気になった
そんなに簡単な問題じゃないはずなのに安易に書きすぎ。師匠である東浩紀さんのお話を聞いてそのまま当て込んでいる感じ。これを真実だと思われたくない。
ストーリーにも甘さがありますね
絶賛してる人がよくわかりませんでした
泥の銃弾(上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:泥の銃弾(上) (新潮文庫)より
4101012415

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