(短編集)

長崎乱楽坂

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長崎乱楽坂の評価:

3.71/5点 レビュー 24件。 B ランク

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平均点3.71pt

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 21〜34 2/2ページ
No.14
(4pt)

少年の成長譚、そしていまは亡き家の物語

吉田修一が長崎出身であるということ以外、その足跡はほとんど知らないのだが、この作品は自伝的ニュアンスの濃い作品である。もしそうでないとしたら“自伝風”を仮想した小説だ。六章から成り立つが五章までが兄の駿の視点から、最終章だけが弟の悠太の視点から書かれている。実際の作者が兄・駿なのか弟・悠太なのかは知る由もない。

  父は事故死し、幼い兄弟は母の実家で暮らしている。母の兄、つまり伯父はヤクザであり、家には年老いた爺さん婆さんや伯母のほか、伯父が拾ってきた女や若い衆たちが一緒に暮らしている。兄弟の幼少時、ヤクザ稼業は羽振りがよく毎日が酒盛りである。プライバシーなどまるでない家の中で“離れ”だけが唯一の聖域だ。ここは母と若頭の秘め事の場であり、自殺した母の弟、つまり叔父の幽霊と、駿の交感の場でもある。

  やがてヤクザ稼業は傾き、人は離散し、家は解体するが“離れ”の空間だけは最後まで残っている。高校を退学し都会に出るつもりだった兄の駿は最後の最後でなぜか踏みとどまり、叔父の幽霊が住む“離れ”と共に家に呪縛されるのである。

  この小説は“家”という動的な場と、そこに内包される静的な“離れ”という空間を基軸とする物語である。最近では他人が家に居るということがめったにないし、年代の違う者同士の交流の機会もないが、この小説の主人公である少年・駿は、年上の他人や従姉妹に、大人としての役目を割り振られながら少年から大人に成長していく。性的な体験にも年上の他人や従姉妹が介在している。

 父親の居ない欠落感や、前近代的な家の物語の中での疎外感は、吉田修一の小説の、一筋縄ではいかない感じ、ざわざわとしたノイズ感、小骨が引っかかったような読後感に、どこかで影響していると思う。

 また、この人の描写や表現が類型的でなく、かなり独特なものであることを今回読んで見てあらためて感じた。
長崎乱楽坂 Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂より
4104628026
No.13
(4pt)

少年の成長譚、そしていまは亡き家の物語

吉田修一が長崎出身であるということ以外、その足跡はほとんど知らないのだが、この作品は自伝的ニュアンスの濃い作品である。もしそうでないとしたら“自伝風”を仮想した小説だ。六章から成り立つが五章までが兄の駿の視点から、最終章だけが弟の悠太の視点から書かれている。実際の作者が兄・駿なのか弟・悠太なのかは知る由もない。

  父は事故死し、幼い兄弟は母の実家で暮らしている。母の兄、つまり伯父はヤクザであり、家には年老いた爺さん婆さんや伯母のほか、伯父が拾ってきた女や若い衆たちが一緒に暮らしている。兄弟の幼少時、ヤクザ稼業は羽振りがよく毎日が酒盛りである。プライバシーなどまるでない家の中で“離れ”だけが唯一の聖域だ。ここは母と若頭の秘め事の場であり、自殺した母の弟、つまり叔父の幽霊と、駿の交感の場でもある。

  やがてヤクザ稼業は傾き、人は離散し、家は解体するが“離れ”の空間だけは最後まで残っている。高校を退学し都会に出るつもりだった兄の駿は最後の最後でなぜか踏みとどまり、叔父の幽霊が住む“離れ”と共に家に呪縛されるのである。

  この小説は“家”という動的な場と、そこに内包される静的な“離れ”という空間を基軸とする物語である。最近では他人が家に居るということがめったにないし、年代の違う者同士の交流の機会もないが、この小説の主人公である少年・駿は、年上の他人や従姉妹に、大人としての役目を割り振られながら少年から大人に成長していく。性的な体験にも年上の他人や従姉妹が介在している。

 父親の居ない欠落感や、前近代的な家の物語の中での疎外感は、吉田修一の小説の、一筋縄ではいかない感じ、ざわざわとしたノイズ感、小骨が引っかかったような読後感に、どこかで影響していると思う。

 また、この人の描写や表現が類型的でなく、かなり独特なものであることを今回読んで見てあらためて感じた。
長崎乱楽坂 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂 (新潮文庫)より
410128752X
No.12
(4pt)

濁った水に棲む魚

舞台は長崎。性と暴力に渦巻く家に生まれついた2人の兄弟。彼らの住む家には、背中に美しい彫り物を施した男たち。ケンカと酒と女で、飽和状態になってしまった、この濁った水槽のような家で育つ二人は、その中でのみ、男を知り、女を知り、人生を知るしかない。
やくざの子といわれながら育つ二人だが、その血が濃く流れているわけではない、むしろ親族の中でタダ1人若くして自死したという噂の画家志望だった叔父の幽霊とともに、男たちをあるときは憎み、あるときは羨みながら、成長する。宿命に抗いながらも叔父の亡霊の住み着いた「離れ」から結局逃げだせない兄。その兄の庇護のもとに、結局は軽快に家を捨てていく弟。
成功や、未来や、夢などという、ボーナスポイントに全く縁のない兄の人生は、どうやっても水槽から浮き上がることはない。
でも、このおにいちゃん、私好きだな。そして、ちゃっかりした弟くんもかわいい奴です。作者の吉田修一は兄の駿でもあり、弟の悠太でもあるのだろう。
これっていつの話かなー、と思いながら読みましたが、文中のお店の名前とかから想像するにやはり私と10歳違いの作者と同じ時代を書いてますね。文だけ読んでいると、もうすこし前のような印象があります。(というのも私自身が長崎出身なので、吉田氏のほかのどの作品より、このお話への思い入れが最初っから強かったわけです。)長崎弁もなんのけれんもなく書かれていて、好感がもてます。
長崎乱楽坂 Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂より
4104628026
No.11
(4pt)

濁った水に棲む魚

舞台は長崎。性と暴力に渦巻く家に生まれついた2人の兄弟。彼らの住む家には、背中に美しい彫り物を施した男たち。ケンカと酒と女で、飽和状態になってしまった、この濁った水槽のような家で育つ二人は、その中でのみ、男を知り、女を知り、人生を知るしかない。
やくざの子といわれながら育つ二人だが、その血が濃く流れているわけではない、むしろ親族の中でタダ1人若くして自死したという噂の画家志望だった叔父の幽霊とともに、男たちをあるときは憎み、あるときは羨みながら、成長する。宿命に抗いながらも叔父の亡霊の住み着いた「離れ」から結局逃げだせない兄。その兄の庇護のもとに、結局は軽快に家を捨てていく弟。
成功や、未来や、夢などという、ボーナスポイントに全く縁のない兄の人生は、どうやっても水槽から浮き上がることはない。
でも、このおにいちゃん、私好きだな。そして、ちゃっかりした弟くんもかわいい奴です。作者の吉田修一は兄の駿でもあり、弟の悠太でもあるのだろう。
これっていつの話かなー、と思いながら読みましたが、文中のお店の名前とかから想像するにやはり私と10歳違いの作者と同じ時代を書いてますね。文だけ読んでいると、もうすこし前のような印象があります。(というのも私自身が長崎出身なので、吉田氏のほかのどの作品より、このお話への思い入れが最初っから強かったわけです。)長崎弁もなんのけれんもなく書かれていて、好感がもてます。
長崎乱楽坂 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂 (新潮文庫)より
410128752X
No.10
(4pt)

少年の成長譚、そしていまは亡き家の物語

吉田修一が長崎出身であるということ以外、その足跡はほとんど知らないのだが、この作品は自伝的ニュアンスの濃い作品である。もしそうでないとしたら“自伝風”を仮想した小説だ。六章から成り立つが五章までが兄の駿の視点から、最終章だけが弟の悠太の視点から書かれている。実際の作者が兄・駿なのか弟・悠太なのかは知る由もない。  父は事故死し、幼い兄弟は母の実家で暮らしている。母の兄、つまり伯父はヤクザであり、家には年老いた爺さん婆さんや伯母のほか、伯父が拾ってきた女や若い衆たちが一緒に暮らしている。兄弟の幼少時、ヤクザ稼業は羽振りがよく毎日が酒盛りである。プライバシーなどまるでない家の中で“離れ”だけが唯一の聖域だ。ここは母と若頭の秘め事の場であり、自殺した母の弟、つまり叔父の幽霊と、駿の交感の場でもある。  やがてヤクザ稼業は傾き、人は離散し、家は解体するが“離れ”の空間だけは最後まで残っている。高校を退学し都会に出るつもりだった兄の駿は最後の最後でなぜか踏みとどまり、叔父の幽霊が住む“離れ”と共に家に呪縛されるのである。  この小説は“家”という動的な場と、そこに内包される静的な“離れ”という空間を基軸とする物語である。最近では他人が家に居るということがめったにないし、年代の違う者同士の交流の機会もないが、この小説の主人公である少年・駿は、年上の他人や従姉妹に、大人としての役目を割り振られながら少年から大人に成長していく。性的な体験にも年上の他人や従姉妹が介在している。 父親の居ない欠落感や、前近代的な家の物語の中での疎外感は、吉田修一の小説の、一筋縄ではいかない感じ、ざわざわとしたノイズ感、小骨が引っかかったような読後感に、どこかで影響していると思う。 また、この人の描写や表現が類型的でなく、かなり独特なものであることを今回読んで見てあらためて感じた。
長崎乱楽坂 Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂より
4104628026
No.9
(4pt)

少年の成長譚、そしていまは亡き家の物語

吉田修一が長崎出身であるということ以外、その足跡はほとんど知らないのだが、この作品は自伝的ニュアンスの濃い作品である。もしそうでないとしたら“自伝風”を仮想した小説だ。六章から成り立つが五章までが兄の駿の視点から、最終章だけが弟の悠太の視点から書かれている。実際の作者が兄・駿なのか弟・悠太なのかは知る由もない。  父は事故死し、幼い兄弟は母の実家で暮らしている。母の兄、つまり伯父はヤクザであり、家には年老いた爺さん婆さんや伯母のほか、伯父が拾ってきた女や若い衆たちが一緒に暮らしている。兄弟の幼少時、ヤクザ稼業は羽振りがよく毎日が酒盛りである。プライバシーなどまるでない家の中で“離れ”だけが唯一の聖域だ。ここは母と若頭の秘め事の場であり、自殺した母の弟、つまり叔父の幽霊と、駿の交感の場でもある。  やがてヤクザ稼業は傾き、人は離散し、家は解体するが“離れ”の空間だけは最後まで残っている。高校を退学し都会に出るつもりだった兄の駿は最後の最後でなぜか踏みとどまり、叔父の幽霊が住む“離れ”と共に家に呪縛されるのである。  この小説は“家”という動的な場と、そこに内包される静的な“離れ”という空間を基軸とする物語である。最近では他人が家に居るということがめったにないし、年代の違う者同士の交流の機会もないが、この小説の主人公である少年・駿は、年上の他人や従姉妹に、大人としての役目を割り振られながら少年から大人に成長していく。性的な体験にも年上の他人や従姉妹が介在している。 父親の居ない欠落感や、前近代的な家の物語の中での疎外感は、吉田修一の小説の、一筋縄ではいかない感じ、ざわざわとしたノイズ感、小骨が引っかかったような読後感に、どこかで影響していると思う。 また、この人の描写や表現が類型的でなく、かなり独特なものであることを今回読んで見てあらためて感じた。
長崎乱楽坂 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂 (新潮文庫)より
410128752X
No.8
(5pt)

無駄が見あたらなく。

絶賛です!!!呪縛をモチーフとした小説。
物語を通して、で続けるのは主人公のみです。
読み進んでいるさなかは、主人公と、それに関わる脇役の、淡白かついっときの描写に気抜けする感じでした。「なんなのか?描写が甘いのではないかな?」
でも、最後にそれは主人公のみに降りかかる呪縛を濃密にし、一時の関わりに過ぎなかった脇役の土地からの解放を悟らせるに容易い、真に無駄のない筆致でした。
結末は、主人公が呪縛からの解放されることを示唆したものでしょう。
非常に光明を見いだせる、結末でした。
ただの栄枯盛衰を描いた物語ではありません。
長崎乱楽坂 Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂より
4104628026
No.7
(5pt)

無駄が見あたらなく。

絶賛です!!!呪縛をモチーフとした小説。
物語を通して、で続けるのは主人公のみです。
読み進んでいるさなかは、主人公と、それに関わる脇役の、淡白かついっときの描写に気抜けする感じでした。「なんなのか?描写が甘いのではないかな?」
でも、最後にそれは主人公のみに降りかかる呪縛を濃密にし、一時の関わりに過ぎなかった脇役の土地からの解放を悟らせるに容易い、真に無駄のない筆致でした。
結末は、主人公が呪縛からの解放されることを示唆したものでしょう。
非常に光明を見いだせる、結末でした。
ただの栄枯盛衰を描いた物語ではありません。
長崎乱楽坂 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂 (新潮文庫)より
410128752X
No.6
(4pt)

「三村の家」に流れるもの

吉田修一氏の変貌といって言いすぎであれば、進化がおもしろいです。一作ごとに、手元でいろんな花を自在に咲かせるような、その差異に興味をひかれます。吉田氏の描く人間は、どちらかといえば、汚い部分も欠如した部分もさらけ出されており、しかし、生々しいなりのフレッシュな感じがあって、いつも引き込まれて読んでしまうのだと思います。
これまでにない骨太な猛々しい感じのする『長崎乱楽坂』は、酒、男と女の痴情めいたエロス、義理とスジの渦巻く乱れた暮らしなどが強烈な印象で、ドラマティックな男たちの物語が力強い筆致で繰り広げられていきます。
幼い駿と悠太の成長は、この「三村の家」の盛衰と重なるように配されていて、ラストシーンは圧巻です。
荒くれた男たちの体温さえ感じられるような「三村の家」で、そこだけまるで、青白い光を放っているかのような「離れ」には、別の世界が存在しています。駿が幼い時から感じつづけてきた“異界”の人・・・。私はこの「離れ」の存在が『長崎乱楽坂』の、もうひとつの、現実と裏表の世界として、駿の人生を決定付けたものと思えてなりません。
愛や友情や安らぎは、ここにはありません。あるひとつの、野太い乱雑な家の一時代を通り過ぎていった幾人もの男たちと、彼らの下で育った駿と悠太の人生を示唆して、物語は終わるのです。自分では拭えない自分の中に流れる血を、駿は感じまいとして「離れ」の世界に篭り、悠太は外へ出ることで、それを払拭しようとしているように思われます。
ラストシーンの鳥肌が立つような、終焉の描写が、駿の呪縛を解き放つものであれば、少しは救われるのに・・・と、願いながら読み終わったのでした。
長崎乱楽坂 Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂より
4104628026
No.5
(4pt)

「三村の家」に流れるもの

吉田修一氏の変貌といって言いすぎであれば、進化がおもしろいです。一作ごとに、手元でいろんな花を自在に咲かせるような、その差異に興味をひかれます。吉田氏の描く人間は、どちらかといえば、汚い部分も欠如した部分もさらけ出されており、しかし、生々しいなりのフレッシュな感じがあって、いつも引き込まれて読んでしまうのだと思います。
これまでにない骨太な猛々しい感じのする『長崎乱楽坂』は、酒、男と女の痴情めいたエロス、義理とスジの渦巻く乱れた暮らしなどが強烈な印象で、ドラマティックな男たちの物語が力強い筆致で繰り広げられていきます。
幼い駿と悠太の成長は、この「三村の家」の盛衰と重なるように配されていて、ラストシーンは圧巻です。
荒くれた男たちの体温さえ感じられるような「三村の家」で、そこだけまるで、青白い光を放っているかのような「離れ」には、別の世界が存在しています。駿が幼い時から感じつづけてきた“異界”の人・・・。私はこの「離れ」の存在が『長崎乱楽坂』の、もうひとつの、現実と裏表の世界として、駿の人生を決定付けたものと思えてなりません。
愛や友情や安らぎは、ここにはありません。あるひとつの、野太い乱雑な家の一時代を通り過ぎていった幾人もの男たちと、彼らの下で育った駿と悠太の人生を示唆して、物語は終わるのです。自分では拭えない自分の中に流れる血を、駿は感じまいとして「離れ」の世界に篭り、悠太は外へ出ることで、それを払拭しようとしているように思われます。
ラストシーンの鳥肌が立つような、終焉の描写が、駿の呪縛を解き放つものであれば、少しは救われるのに・・・と、願いながら読み終わったのでした。
長崎乱楽坂 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂 (新潮文庫)より
410128752X
No.4
(4pt)

皮をむくようにナマを書く人

吉田修一の作品は、パークライフを読んでからというもの
必ず読んでいる。この人の作品に共通しているのは嘘がなく、
皮をむくように描かれている人物を丸裸にする感じ。
だから生々しい人間の寂しさ、切なさ、いやらしさが常にある。
同時に描写の仕方や言葉の使い方は読み手の想像力を奮い起こす本当に
上手い作家であるなあと思う。
「長崎乱楽坂」は長崎のヤクザ家に生まれた兄弟の視点で、その一家に出入りする刺青をいれた男達の生きざまと、その盛衰の美しさ、切なさが描かれている。途中に出てくる長崎の町や人やサイダーやヨーヨーなどの描写は、描かれている人物を象徴しているだけでなく、読んでいるこちらにも見たことある景色や経験を思い起こさせる。
まるで眼下にその町が広がっているかのように。
吉田修一の作品の中で私の場合は一番にはならないけれども、人間の本性を表している良い作品だと思う。
長崎乱楽坂 Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂より
4104628026
No.3
(4pt)

皮をむくようにナマを書く人

吉田修一の作品は、パークライフを読んでからというもの
必ず読んでいる。この人の作品に共通しているのは嘘がなく、
皮をむくように描かれている人物を丸裸にする感じ。
だから生々しい人間の寂しさ、切なさ、いやらしさが常にある。
同時に描写の仕方や言葉の使い方は読み手の想像力を奮い起こす本当に
上手い作家であるなあと思う。
「長崎乱楽坂」は長崎のヤクザ家に生まれた兄弟の視点で、その一家に出入りする刺青をいれた男達の生きざまと、その盛衰の美しさ、切なさが描かれている。途中に出てくる長崎の町や人やサイダーやヨーヨーなどの描写は、描かれている人物を象徴しているだけでなく、読んでいるこちらにも見たことある景色や経験を思い起こさせる。
まるで眼下にその町が広がっているかのように。
吉田修一の作品の中で私の場合は一番にはならないけれども、人間の本性を表している良い作品だと思う。
長崎乱楽坂 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂 (新潮文庫)より
410128752X
No.2
(4pt)

今までにない感じ

吉田修一さんの作品はほとんど読んでいますが、この作品は今までの現代の若者を描いたものと違ってびっくりしました。新鮮な感じでよかったです。
長崎乱楽坂 Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂より
4104628026
No.1
(4pt)

今までにない感じ

吉田修一さんの作品はほとんど読んでいますが、この作品は今までの現代の若者を描いたものと違ってびっくりしました。新鮮な感じでよかったです。
長崎乱楽坂 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 長崎乱楽坂 (新潮文庫)より
410128752X