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異セカイ系
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異セカイ系の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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あかんわ、死にたいと思ったら自分の書いた小説世界に行ける?そんな甘ったれた設定…いやだと思うから仕事をしないのとなんら変わりはなく普段から殻に閉じ籠って空想の世界に逃避するのとどう違うのだろう!?おまけにそちらの世界に於いても不可避の出来事に遭遇してしまう。そこからの展開で創作世界を護ろうと苦闘する様は熱くてよろしいが、その後の内省的なぐだぐだしさはなんとも異世界系ならぬ違和感系でメタな展開で最初に描かれたダメな自分を脱ぎ捨てたごとく前向きな発言も結局は読者に登場人物にもおもねる自己満系ではないだろうか? | ||||
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作中ではいろいろな命題がありましたが、作者と、作者がつくりだしたキャラクターは愛し合えるのかという命題が1番ぐっときました。自分の好きなキャラクターを好きなように操るエロ同人誌とは真逆の倫理観を問うています。ファンダメンタマウスや無職やめ太郎さんがすきなひとは大ヒットするんじゃないかな。あとメタオブメタなので東浩紀好きにも刺さるだろうし、愛と自由意志の関係の記述は宮台真司ファンに刺さりそう。とっちらかっているというレビューもネットで散見されますが、逆にここまでの命題・ストーリー・メタ構造をよくこのページ数でまとめたなと惚れ惚れします。 | ||||
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主人公は、自分が書いた異世界転生物の世界へ転生できる能力を持っている。異世界とそれを統べる現実世界という世界の二重構造を使ったミステリー。もう少し伏線の張り方が上手ければ星5。良作なだけに惜しさを感じる。 | ||||
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最低の小説です。「物語で世界は変わるのか?」などと悩んだことのない人にとっては間違いなくそうです。迷っている人には購入をおすすめします。私自身は読後しばらく震えが止まりませんでした。 | ||||
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ゲンロンSF講座出身ということで、SFとして捉えるなら筒井康隆的なところがあるでしょう。ジャンルとかを掘り下げすぎるとネタバレになりそうですが。 読了してみて最初に思いついたのは乙野四方字のある作品(言うとネタバレになりそう。最近出た講談社タイガの奴ではない)です。あちらは体裁の整った文でしたが、こちらは完全な地の文です。固い文が好きな人は違和感覚えるレベルです。個人的には地の文の小説大好きなので、面白かったです。関西弁なのも勢いがあって笑えます。メタフィクションにおいて主人公にキャラクター性があるというのは、読み進める上でもなぜか心地いい気がします。 個人的には、メフィスト賞っぽいなぁとも思いました。まさに面白ければ何でもありというか。エンタメ性と文学性がうまく同居してる作品だと思います。 ただ、アイデアの根幹として「全く新しい」ことをやってるわけではないとは思います。それこそ読了時に「似てるな」と思わせる作品がほかにあるので。ただ、そういうアイデアを「作者への挑戦状」というハッタリで見せたり昨今のブームである「なろう系」などとリンクさせたりするのは、今ならではだと思います。時代を反映するという意味では、新品で購入した甲斐があったなという気はします。 同時に、お節介ではありますが、次の作品はどうなのかなという心配もあります。今のところ「普通の話」の筆致が未知数なので(もしかしたら既にどこかに寄稿されてるのかもしれないですが)。次の作品も楽しみです。 | ||||
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いろいろな時代の見方はあると思うけど、個人的にゼロ年代って、(とくにファウスト周りは)回りくどく倫理について描いてる印象が強くて、あずまんが帯文でよせたように確かに愛を巡っていろいろ考えてたんだなって、本作を読んで改めて思いました。 太田克史がでっちあげたあのムーブメントってなんだったんだろうって、ここ最近考えることが多くて、「吐田君に言わせるとこの世界は」(はパンドラに掲載されていたんだっけ?)を読んだとき、戯言とか追ってたのになんでこの物語と出会ったんだろうって戸惑ったこととかを思い出すとエモいといえばエモいのだが、テン年代も終わろうとしてる昨今の世情はあの頃よりも殺伐としているし「異世界系」「なろう系」は強くてニューゲームしないとやってられないって弱音の現れでもあるわけで(このすばも好きだけど逆いく灰と幻想の〜もいいよね)、一方で倫理とか人としての優しさや尊厳なんて考えるだけ損みたいな世界で悲し〜って感じでこの本がタイガから出たんで、やっぱりエモいといえばエモいのだが、他者について考えて行きたいと思いましたよ、あたしゃ。 あと最後の方とか「ディスコ探偵良いよね分かる〜」気持ちが溢れました。 | ||||
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いろいろな時代の見方はあると思うけど、個人的にゼロ年代って、(とくにファウスト周りは)回りくどく倫理について描いてる印象が強くて、あずまんが帯文でよせたように確かに愛を巡っていろいろ考えてたんだなって、本作を読んで改めて思いました。 太田克史がでっちあげたあのムーブメントってなんだったんだろうって、ここ最近考えることが多くて、「吐田君に言わせるとこの世界は」(はパンドラに掲載されていたんだっけ?)を読んだとき、戯言とか追ってたのになんでこの物語と出会ったんだろうって戸惑ったこととかを思い出すとエモいといえばエモいのだが、テン年代も終わろうとしてる昨今の世情はあの頃よりも殺伐としているし「異世界系」「なろう系」は強くてニューゲームしないとやってられないって弱音の現れでもあるわけで(このすばも好きだけど逆いく灰と幻想の〜もいいよね)、一方で倫理とか人としての優しさや尊厳なんて考えるだけ損みたいな世界で悲し〜って感じでこの本がタイガから出たんで、やっぱりエモいといえばエモいのだが、他者について考えて行きたいと思いましたよ、あたしゃ。 あと最後の方とか「ディスコ探偵良いよね分かる〜」気持ちが溢れました。 | ||||
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ある作品を思い出した。 作者と題名を言ってしまうと「あぁ、そういう。そういう話なのねぇ…。」と近所の奥様方に冷酷な目で言われてしまうネタバレになってしまうので書かないけれど。 異世界系に転生しチート能力で無双して都合の良い理由で色々な異性に好かれる話が大嫌いな友人が夜中の三時に連絡してきて面白いから読めと言ってきたこの作品。 『小説投稿サイトでトップ10入りをすると自分の書いた世界に主人公として生きることができ、トップ10から下になるとその世界が消える事を知った作者が自分の過去の文・現在の文・未来の文で理想の世界をどう変えてどう守ろうか?』そのような話。いや間違っている。 そもそも私みたいな駄文生産機がこの作品の魅力を伝えることなんてできないのだ。 「なんたらかんたらでなんたら」とか意味はわからないけれどなんとなく理解できる難しい言葉で形成された文章で「これはこうでありあるいはこうなのだ」なんて書く力がない。 単純に私は面白かったから皆も読んでね。 メフィスト賞という凄い賞をとった作品だぜ!!きっと難しい文章は他の人が書いてくれるから大丈夫!そんな気持ちで書いた現在深夜2時16分。 | ||||
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メフィスト賞受賞作……という事だが残念ながら「メフィスト」は本誌も系列作品もほとんど読んだ事が無い。 ただ攻めた感じのタイトルからして傑作か地雷か、そのいずれかという予感がして読んでみる事に。 物語はニート生活を送り続ける「おれ」が小説投稿サイト「White Novel」のランキングに 自作「臥竜転生」が10位に入った事を喜ぶものの、 回転寿司の厨房でのバイト初日を迎えた事で憂鬱な気分になっている所から始まる。 バイト先に赴く道すがら「おれ」は背後から「いまからあなたの人生は大きくかわる」という謎の声を聞く事に。 振り向いても誰もいなかった事からそのままバイト先に辿り着いた「おれ」は慣れない仕事の合間の休憩時間、 休憩室で苦手な感じの金髪ショートヘアに鉢合わせた事で持ち前の対人恐怖で緊張しまくる。 外見に見合わず、意外と感じの良い人だった金髪こと田中さんに「神です」と自己紹介した「おれ」だったが、 初日を終えて帰宅しベッドに転がると同時に何もかもが嫌になってしまう。 「ここではないどこかに行きたい」と願った「おれ」が気付くと何時の間にか草原に、 一体何事と慌てる「おれ」に対して「カミサマ」と話し掛けてきたのは一人の猫耳少女。 相手が自作「臥竜転生」のヒロイン「イヴにゃん」であると察した「おれ」は自分が自作の世界に来たことを知るが 自作の展開にない方向へ話を持っていこうとするとヤバげな闇が発生する事で勝手に話の展開を変えられない事も知る事に。 「死にたい」と思えば小説の世界へ、「食べたい物」を想像すると元の世界へと戻る事を突き止めた「おれ」は イヴにゃんと自作の世界を旅し続けるが、ある日お姫様であるイヴにゃんの国の城で国王に謁見した際に イヴにゃんの母親である王妃を目にした瞬間、この王妃が今後の展開で非業の死を遂げる事を思い出す。 「っざけんなよ、糞が」と自分の考えた筈の展開に怒りを覚えた「おれ」はこの展開を書き換えようとするが 「臥竜転生」の人気が下がりランキングが11位に落ちると世界自体の存在が危うくなることに。 ジレンマに陥りながらも「おれ」は何とか打開策を考えようと足掻くが…… んー……半分小説、半分作者の創作論みたいなものかな、これは? 少なくとも純粋に「物語」を楽しみたいという人には向かんと思う。 まあ、メタな作品っぽいタイトルだからそういう系統が好みじゃない人は最初から避けるかも知れないが。 個人的にはある程度そういうメタっぽい要素があるかな、と思っていたから面食らいはしなかったけど、 その一方である種の既視感みたいなものも感じた。 些かネタバレ気味になるけど、この作品は多層式の虚構で構成されているのが特徴。 さわりの部分だけ紹介させて貰うと、 「元になったWEB投稿小説『臥竜転生』の世界」 「展開が気に入らなくなった『おれ』こと『臥竜転生の作者・名倉編』が産み出した『異セカイ系』の世界』 「『異セカイ系』を含む投稿小説作品の作家連中が集まるチャットルームやWEB小説絡みのネット世界」 「オフラインで『おれ』がバイトを含めた活動をする世界」 ……といった感じで完全な虚構作品である「臥竜転生」をベースに各世界をメタな視点から眺める構造が 作品の中で入れ代わり立ち代わり描かれながら話が進む、という体裁を取っている。 話が進むにつれて現実に表れる筈の無い作中の登場人物が現実世界に姿を表したり、 WEB小説の作家同士のやり取りが作中の世界に反映されていったり、といった感じで 虚構の階層を超えて各階層が影響を与え合う……といった事になり始めるのだが 個人的にはこの展開は90年代初頭に筒井康隆が発表した「朝のガスパール」を踏襲しているのでは、と感じた次第。 「小説投稿サイト」の様な2010年代の文化を取り入れてはいるけど、 ネット上という設定の作中作の世界と「フィクション中の」現実の世界、 更にはそのフィクションをどう展開させるかという作家の世界という多層構造は四半世紀前に発表済みの物かと。 そういう意味で作品世界の設定にはそれほど新鮮味を感じる事は出来なかった。 後半……というかかなり終盤の方で本作における最大のテーマである「作者と登場人物の恋愛は可能か?」という 問いを巡って「登場人物は作者の好き勝手にしていい存在か?」「登場人物は自由意志を持っているのか?」といった 様々な問答がこの作品の中心人物である名倉編と、虚実の被膜が怪しくなる状況を作った真犯人の間でやり取りされ テーマの掘り下げが行われるのだが、ここいら辺は完全に創作論になっており一般的な「物語」を期待して読むと どうにも停滞感が感じられてしまい「創作論としては面白いけど、なんだかなあ」と首を傾げざるを得なかった。 一つ擁護すれば、中盤ぐらいまでは話が結構動くのでこの停滞感はあくまで終盤部分に限っての事だと言える。 物語の語り手である「おれ」が自作の気に入らない展開と投稿サイト内のランキングを巡って四苦八苦し、 更には半分ニートみたいな「おれ」に何故か惚れてくれる女性が出てくる辺りは「ここからどうなるのか?」と その後の展開を期待させてくれたのも確かなのである。 ただ、その割と面白い部分でも「モヤッ」とした物を感じながら読んでいたのも事実。 何より序盤で「おれ」が自作のメインヒロインの母親が非業の死を遂げる事を思い出して 「そんな展開はクソだ」「登場人物が簡単に死ぬ展開とか許されん」と言い出し始める部分に説得力が無い。 「おれ」がどういう衝撃を受けてそれまで大して気にも留めなかった「作中人物の死」に拘り始めるのか、 その辺りが何度繰り返して読んでも「こういう流れで『おれ』は作中人物の死に反発を感じるようになった」という 納得感が得られなかった……というかフォント芸みたいな大型フォントを使っている事で 「ひょっとしてこれ、勢いで誤魔化しているんじゃないのか?」とすら思う様になった。 終盤の「『異セカイ系』の本当の作者」に触れる部分もあるし、作者が登場人物に与える影響も説明されるから、 読み方が浅いと言われる部分もあるかも知れないが、少なくとも序盤の主人公の動機の説明が薄く 「この人物はなんでこういう行動を取るようになったのか?」に釈然としないまま読み進めた事だけは間違いない。 作中の人物と作者の恋愛は成立するのか、という終盤の問答部分だけを切り離して読めばそれなりに面白いが ただ、それだけだと創作論の範疇で終わってしまい「物語」としてはどうなんだろう?という疑問も残る。 結局は「趣味の問題」と言ってしまえばそれまでなのかもしれないが、個人的には「物語派」なので 「物語」と「創作論」があまりにキッパリと離れた感じの作品には素直に首肯するのは難しい。 読み手を選ぶ作品だから、肌に合わない作品はあるから、という論で片付けてしまえば良いのだろうけど 折角のテーマなのだからもう少し「物語としての面白さ」から浮かない感じで処理できなかったのだろうか、 という幾ばくかの惜しさを感じた次第。 | ||||
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セカイ系、異世界。ゼロ年代、今時代。これは私のための、あなたのための。懐古のための、新参のための。 作者とキャラクターの物語。 大袈裟はあわへん。ゲラゲラ笑えば最高。だってそれは、幸せだってことやろう? | ||||
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