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太陽がイッパイいっぱい
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太陽がイッパイいっぱいの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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46歳でサラリーマンを辞めて、現場で働くことになった人の話はとても悲しく印象に残った。離婚をして、子供は目に障害を持っていてという辛い境遇にいてなんとも言えない気持ちになった。 建設現場で働く作業員はこういう感じなのかなと想像できる。建設業界について知りたいと考えている人は読むのをお勧めします。 あと大阪に住んでる人、住んだことがある人ならきっとこの作品の雰囲気とかセリフを楽しめると思う。面白い。 | ||||
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三羽省吾のデビュー作にして、今のところ最高傑作だと私は思っている。 著者はこの後、小説家としての技法を様々身につけるが、頁をめくるワクワク感や、せっかくの面白い小説が終わってしまって残念!!という感覚は、本作に勝るものはない。 主人公のイズミは終盤に主役らしいエピソードが巡ってくるが、それまでは狂言回しとしての役割。 巨漢のカンが敵と戦うアクション部分が特に楽しい。 マルショウ解体の社員のその後を描く続編が読みたい(ひとりだけは「ニート・ニート・ニート」の終盤に再登場し、良い働きをする) | ||||
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奇妙な味、人情、謎解き、といろいろな要素が絡まった不思議な小説集「Junk」が良かったので、デビュー作の本書を読んでみました。 他のレビュワーの方が書いていらっしゃるように最後にちょっとモタつくというかすきっとしない感じなのが惜しいところではありますが、逆に言えばそこまでは実に面白い小説です。 人生に迷う主人公の大学生イズミ、彼が務める解体屋の親方や同僚、そして女性たち。 いずれの人物の描写も魅力的で、しかもきれいごとに終わらず、それぞれの人生の暗部がほのみえるところが素晴らしい。 関西弁の会話のやり取りもとても気持ちがいいです。 | ||||
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登場人物の設定が明確で、話の展開もリズムがあって一気に読めました。次の作品も買います。 | ||||
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軽快でユーモラスな青春小説であった。 卒業を間際にし、人生の岐路を迎えながら、社会に出る意義を見出せないでいる 主人公の大学生イズミの視点から、肉体労務者との人間関係や、定食屋の娘との恋愛などの 彼の青春を描いている。 いわゆる”ガテン系”の関西人の若者たちの物語であるため、ドぎつい下ネタのようなものもしばしば登場するが、よっぽど嫌悪感をもつ人でなければ、楽しんで読み進めることができるだろう。 破天荒なエンターテインメントの要素を持ちながら、根底には「大人になるとはどういうことか」「社会に出るとはになにか」という青春小説の普遍的なテーマがあった。 | ||||
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ガテン業界に身を投じた大学生・イズミの,1年半にわたる奮闘記。 全編大阪弁の会話は本音丸出しの品の無さだし,次々に起こるエピソードはドタバタの連続。このへんは残念ながら読む人を選ぶかも。しかし「マルショウ解体」のメンバーのキャラ立ちがすばらしく,この世界を面白いと思えさえすれば,あとは一気読み可能。 文字通り働いて,喰って,寝るというシンプルな生活の面白さを感じるイズミでしたが,それでもこの世界を離れざるを得ない日がやってきます。彼がそれを受け入れる過程はやや予定調和的で,そこに批判が集中してるけど,ワタシは特に違和感は感じませんでした。 終盤で社長がイズミに言うセリフが効いてますから。 みんなイッパイいっぱいなんだ,それぞれの収まるべき場所で。 | ||||
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関西の三流私立大学生イズミは、とあるキッカケでコンクリート型枠バラシ業者のマルショウ解体で働き出す。 マルショウ解体のメンバーは強烈な人物揃いで、話題・事件に事欠かない。カン、クドウ、ハカセ、ムラコシ、ミヤタ、そして食堂のがみの看板娘メロンちゃん。休日は軟式野球チーム:マルショウスパイダースとして草野球を楽しむ。 現場の後は、ガード下の飲み屋で馬鹿っ話に花が咲く。 「はなずらにキッツいの一発かまして、いつかコンコーン!いったらなあかんなぁ」 「いっぺんキューっとゆわしたらなあかなぁ」 ■ 現代版の宮本輝プロレタリアート風といった作風か。大阪テイスト満載(と私は思います。)。 かなりBoys Talkな表現も多いので、読む人を選ぶかもしれません。 とにかく、イッパイいっぱいですわ アフリカ行きの飛行機の中でさくっと読み終わりました! | ||||
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解体現場で働く三流大学四回生が主人公。この主人公、大学にも何の価値も見いだせず、工事現場でバイト中、解体屋のマルショーの親方に目をかけられ、大学に在籍しながら社員となってしまう。この主人公がキャラクターの立っている登場人物達と接しながら成長していくという小説である。とにかく出てくる登場人物の多くが個性的で魅力がある。特に登場場面は多くないが、個性的な面々をまとめるマルショーの親方の存在感が素晴らしい。恋あり、アクションあり、人情ありの大阪青春小説である。しかし、何人かが書いているとおり、ラストの主人公の結論の出し方にはすっきりしないものが残る。そういった不条理も含めて青春なのかもしれない。 | ||||
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面白かった。時間が経つのを忘れて、一気に読んだ。ずっと昔に読んだ開高健の「日本三文オペラ」を思い出した。 とにかく、登場人物のひとりひとりが魅力的。個別に物語を書いてほしいほど。 最後の結論のつけ方については、他の人も書いているように「?」。舞台を終わらせるため、無理やりオチていないオチをつけた漫才のよう。ただし、作者が何かを必死で肯定したいという気持ちは伝わってきた。個人的には、ツボイ氏は否定されるべき存在ではなく、むしろ肯定されるべきだと思う。ただ、それだけ登場人物が魅力的に書かれているということで、減点はなし! 私は新作の「厭世フレーバー」から読んだのですが、あまり売れていないような気がする。どんどん売れて、たくさん書いてほしい。 それから、表紙を描いている黒田硫黄氏が漫画化してくれたらすごくうれしい。 | ||||
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建設現場!いいなあ。小説からかなり遠いところにある世界が舞台だ。元ヤンもいっぱい出てきて、途中はシックス・クールなんてチーム全体を敵に回してしまう。 働く→体を張る→建築現場、というわかりやすい行動原理が魅力的だ。そしてその中に身を投じた大学生のイズミが、体も心もだんだんたくましくなってくるところがいい。カンとクドウとは、友達になりたいなあ。自分が建築関係のアルバイトをしたときは、1月で心底疲れて、こんなこと何年も続ける人たちって、どーなってんだ、と思ったけどね。 大阪のエネルギッシュな魅力が詰まっている。食べ物も、終盤出てくるうどんすきより、どて焼きやお好み焼きの方を断然うまそうに感じた。全身で生きてるって感じの人たちを描いたところが気持ちいい。 | ||||
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話の大筋は、現実の生活に何の価値も見いだせなくなっている腐りかけた若モンが解体屋のバイトを通じて成長していくという青春ストーリーといったところです。でも、この作品の面白さはそのストーリーの部分よりも、キャラクターの魅力にあるように感じました。この著者は、魅力的なバカキャラを書くのが非常に上手。おバカで単純で下品、でも可愛げがあってその魅力を損なわないように書けています。 ユーモアもバッチリです。比喩の言葉チョイスに笑いのセンスが溢れています。 ストーリーはというと、人情話ありアクションありで各話それぞれ面白いのですが、話の芯であるはずの主人公の成長していく様というのがイマイチ良く書けていないように感じました。「あんなに色んな事があったのに達したのはそんな結論かい」とツッコミたくなった。でも、それを差し引いても面白い小説である事に変わりありません。 | ||||
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読んで一番に思い出したのが、同じ賞を数年前に獲った秋山鉄「居酒屋野郎ナニワブシ」であった。似てるんだよ。設定とか。舞台も大阪だし。就職しないで居酒屋とか解体屋で働くって言うのが、はやってんだろうか? しかし、この「太陽が…」はよく出来てる。登場人物のキャラクターづけは抜群に上手いし、全体の展開もよーく考えられている。適度にエッチだし、適度に暴力的、さらに適度にミステリでもある、と。冒頭部分とおしまい部分に少しばかり観念的な叙述が見られて少々ウザく感じもするが、全体を通して生きるということのスピリットが伝わってくる小説である。読み出したら止まらない、という感じで昼間に読み出して、ついつい夜ベッドまで持ち込み、夜明けに読了、という一気であった。おかげで、今背中が痛い。寝床で本を読む姿勢が悪いせいでの“寝違え”である。 | ||||
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アルバイトで工事現場で働じめた三流大学4回生のイズミ、きつい仕事を2週間続けた後、親方のマルヤマに声かけられて解体屋のマルショウで働くようになる。マルショウでカン、クドウ、イワタ、ムラコシ、ハカセ、ミヤタ、ハル達と働くイズミ。『のがみ』で昼飯を食べ、帰りのライトバンで缶ビールを飲み、立ち飲み屋に寄り、『のがみ』の娘メロンちゃんとつきあったり、草野球チーム『マルショウスパイダー』で野球をしたり、ミナミの不良『チームシックス・クール』とけんかしたりする単純明快、明るい青春小説 | ||||
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大好きな友人の一人がついに作家デヴューしてしまいました。 三羽氏は大変素晴らしい人間です。作品も今年の五本の指に入るモノと思っています。映画化なんかもあったりしたりして・・・。凄いたのしみ・・・。いまから要チェックの新人作家です。 | ||||
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