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(短編集)
床下仙人
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床下仙人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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仕事、仕事で、せっかくの新築マイホームにあまり帰れないサラリーマン。いつのまにか床下に見知らぬ男が住み着き、妻と子がその男と団らんしていた。 激務の会社人間ばかりが主人公の、五編のサラリーマン風刺短編集だ。残念ながらオビが強調するほど奇想天外な面白さではなかった。それなりに面白い発想なのだが、筒井康隆並みの奇想とか、星新一バリの斬新さというほどでもない。 それでも「床下仙人」は座敷童系かと思いきや皮肉なオチだったり、「派遣社長」はありえない設定を強引に読ませてしまうのだからそれなりの話術はある。 しかし日本のサラリーマンは、悲しい生き物だ。何度もこの小説に出てくるセリフなのだが、「妻や子のために身を粉にして働いているんだぞ」という常套句。家族のためにマイホームを建て、重いローンを抱え、すべてを犠牲にして会社のために尽くした挙句、定年前にリストラされ、肝心の家族にまで見放されたサラリーマン。こんな身につまされて笑えない設定の話を、現代社会の風刺画のように辛辣に描くのだから。 | ||||
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少し前テレビで、ドラえもんの作者・藤子・F不二雄のSFは〈サイエンス・フィクション〉ではなく、〈少し・フシギ〉と捉えて、その手の作品を執筆していたという話をしてしていた。 しばらく忘れていたのだけれど、本作を読み終えたときふとこのことが頭に浮かんだ。 まさに本作は〈少し・フシギ〉なものばかりだ。 それだけでなく、実際にあってもおかしくないようなものばかりというのが、また上手い。 どれもそれを感じたが、特にそう思ったのは、床下仙人』、それから『派遣社長』。 『床下仙人』からは、一人の心がけ次第で、簡単に壊れてしまうし、円満にすることのむずかしさを感じた。 『派遣社長』からは、実際にありそうだと思ったことや、マリエの言ったとおりになったとしたら、怖い話だと思った。 原宏一の作品は初めて読んだけど、まあまあ良かったと思う。 近いうちに違う作品も読みたい。 | ||||
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私も書店のPOPを見て誘惑に負けてしまいました。 約10年前に書かれたものですが、開いたページ全体から立ち上るこの饐えた臭いは何でしょうか? 読んでいると4,50年以上も前に書かれたものではないかと思うほど古い空気感で満ち溢れていました。 題材でしょうか、文体でしょうか、安易な結末でしょうか、とにかく全てが黄ばんでいるのです。 戦前の白黒映画を見ている感じと言うのでしょうか、レトロ感が好きな方には心地よいかも。 あのPOPを見なければ一生巡り会わなかった作家でしょうが、あと数冊読んでみたくなりました。 | ||||
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「これがつまらないなら、もう薦める本はありません」と啓文堂書店は断言していますが、これより面白い本を探すのは容易です。 本書にも著者にも何の恨みもありませんが、このキャッチコピーを採用して 「君のコピーのおかげで売り上げが鰻上りだよ、がははは…」とか言いながら、部下の肩を叩いている啓文堂の広報部(?)上司とコピー自体を考えた担当者の頭を力いっぱいスリッパで叩きたくなります。 | ||||
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