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インヴィジブル・モンスターズ



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【この小説が収録されている参考書籍】
インヴィジブル・モンスターズ (ハヤカワ・ノヴェルズ)

インヴィジブル・モンスターズの評価: 4.23/5点 レビュー 13件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.23pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全13件 1~13 1/1ページ
No.13:
(2pt)

チャック・パラニューク処女作

処女作にして既にパラニューク作品に共通した、反物質主義、反消費社会、反メインストリーム、快楽主義、自己破壊、破壊衝動、自由意志、といったテーマが随所に見られる

更に、グロテスクなまでにディテールに拘る場面描写、順不同の時系列、マニアックな世界のうんちく、定型表現のリピートなど、パラニュークらしいくどい作風はこの頃から確立されていたことが見て取れる

個人的には、マニアックな性的嗜好・くどい性的描写・グロい表現が多すぎて読んでいて胸焼けしそうではあった

チャック・パラニュークの作品には共通して予想外の結末があり、エンターテイメントとしては楽しめる内容ではあるが、相変わらず登場キャラクターには誰一人として一切感情移入できない

彼の作品の登場人物は破壊衝動を持っていたり偏執狂だったりサイコとも言えるようなキャラクターが多く、衝動的な行動の意図や理由に共感できないことが多い

今作では、誰からも愛されない主人公が独り善がりの歪んだ自己愛を振りかざし、自身と他人の人生を破壊する

他の作品でもそうだが、痛みや喪失を伴う破壊行為を一種の"救い"のように表現する著者の感性は私にはイマイチ理解できない
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No.12:
(5pt)

面白い!

繊細な感性と大体さがパラニュークの魅力だなと感じた。これからもどんどん翻訳してもらいたいですね。イギリスのパラニュークと呼ばれているWill Carverとか未邦訳だけど面白い作品はかなりある。
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No.11:
(5pt)

生まれ変わりたい僕らのための

「あなたの感覚は狂っているのね」「話すことといえば、過去に起きたことばかり」

上手くいかないとき、人は人生を投げうって、新しい何かになりたがる。
名前を捨て、顔を捨て、体を捨て、故郷も家族も人間関係を捨てて、新しい地で、新しい人生を歩みたいと思ったことはあるか。"人生を壊して、一からやり直したい"と思ったことはあるか。

パラニューク処女作、そこに込められたメッセージは極めて身近で、刺激的で、衝撃的だった。素晴らしい作品でした。
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No.10:
(4pt)

ファイトクラブよりも面白い

時代を先取りしすぎた感がある。
性やルックスが取り沙汰される世相が続くなら、後に再評価されると思う。
映画化の話がボツになったのは残念。

「わたしはうわべだけの世界にうんざりしている」
「太って見えるだけのブタ、幸せそうな家族」
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No.9:
(3pt)

目に見える化け物

自分にとって「アインシュタイン交点」並みに理解できない話だった。
自分のスピード感ではついて行けない作品だった。
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No.8:
(5pt)

これぞパラニューク最高傑作。

読みにくさ、世界への憎しみ、価値の転倒全てが充分すぎるほどに入り、消化されてるんだよ。
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No.7:
(5pt)

驚嘆!

パラニュークの、これが実質上の処女作。「ファイトクラブ」の成功により、刊行の日の目を見たのだが、「ファイトクラブ」「サバイバー」を超える面白さ、めまい感である。
読みながらの 興をそがないよう、ストーリーには触れないが、これだけ。私が一番「ええ!」と思ったのは、彼女が誰に撃たれたのかが明らかになった時だ。

とにかく、ものすごく異常な設定の物語なのだが、彼女が顔を失う前の日々、両親に愛されていないという思いは切なく、共感できる。「誰も愛してくれない。愛されたい」と絵葉書に書いて風に飛ばす、その愛とはどのような愛なのか。
それは、ごくごく当たり前のことーー自分の誕生日を覚えていて欲しいとか、クリスマスの靴下の中に、せめて避妊具以外のものが入っていて欲しいというような、小さな願いなのだ。
それで思うのだが、この物語はこの上もなく異常でありながら、この上もなく、まっとうな物語なのではないか。親にネグレクトされた子どもの頃の哀しみが、彼女の「美しさ依存症」に肥大していく。
そこに、パラニュークのナイーブかつ、まっとうな感性、価値観を見る。

それにしても、クラブの規定にあるように、ファイトクラブについて語ってはならない。この作品も語るなかれ。読んでください!
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No.6:
(4pt)

悪夢

割とドライな文章で壮絶な事件の、物語の終焉の、淡々とした描写から始まるこの小説は、ありとあらゆる共感や感情移入を排して、思いつくまま気の向くまま、扇情的な言葉のマシンガンをめくら滅法に撃ちまくってるようにしか見えない。

 見えないのに、最後まで辿りついてみたら、すべてのバラバラのジグゾーが、裏返って別の絵が浮かび上がるという寸法。無駄なところだらけに見えて無駄なところが何一つない、とんでもない芸のある小説。

 気まぐれさと緻密さが、冒頭の凄惨な光景に向かって砂時計のくびれに落ちていく砂のように絡み合い融合しあって、終盤のあまりの悪夢っぷりに、これが感情移入が許された筆致で書かれたらとても辛くて読めないと思いました。

 悪趣味なエンタティメントとして考えうる限りベストな手法をとって書かれている、と思いました。
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No.5:
(5pt)

快感文章群

広告やら特集やらが入り乱れるファッション雑誌に影響を受けたという(ほんまかいな)構成は、時系列を細かくばらして再構成されている。その派手さに「よくわからない。読みにくい」という意見も聞くが、私はそれがたまらない。

 別にテキトーにシャッフルしたわけじゃない。より鮮やかに、よりスリリングにするための技巧だ。

 言葉のキレが凄い。凄まじい。絶妙のタイミングで、意表をつく一文や単語が挿入される。乾いた皮肉なジョークを登場人物が話す。快感。脳が感覚として快感を感じている気がする。

 そこに出てくるのはやはり異様な人物ばかりだが、それぞれが妙に説得力のある言葉を持っている。極端な思想や過剰な皮肉も、語られ方によっては十分な魅力をもって浮き上がる。

 その語られ方とはすなわち、言葉の選び方とそのタイミングに他ならず、著者のそれはすくなくとも私の脳に空いた穴にきちんとフィットする。その穴は変な形をしている。

 思想は「ファイト・クラブ」と同じ。そりゃそうだ。この処女作の昇華したものがあの映画化原作なんだから。しかし全く違う話。どっちが上かなんてナンセンスだ。
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No.4:
(5pt)

愉楽

物語に置いて行かれまいとして、必死でばら撒かれた断片をを拾い集めているうちに眩暈に似た感覚に襲われます。
読む快感を味わうことのできる極上の一冊。
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No.3:
(3pt)

ぐちゃぐちゃ

この人おかしいよ!パラニューク!(注:決して悪い意味ではない)
暗ーい雰囲気といい、変態じみた登場人物といい、あっちに飛びこっちに戻りのストーリー展開といい、「わけわかんない」。
パラニュークの描く世界では体と心は必ずしも一致していない。途中、展開がほんとにぐちゃぐちゃなので物語を見失いそうになるが、あきらめてはいけない。ファイトクラブでも最後のどんでん返しにはおどろいたが、これも(ファイトクラブの「えーっ!」には劣るけど)「そうだったのー?!」という具合にだんだんわかってくるのでご安心を。後味は決してよくはないが、不思議と新作が出れば読んでしまう。彼のほかの作品と比べると最高ではないので星三つ。オルタナティヴまたは悪趣味といった言葉に心動かされ!る人にはおすすめ。
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No.2:
(4pt)

カッコイイ。

多少、粗さがありますが、勢いのある魅力的なストーリー。粗さがあるからこそ、勢いもあるというべきかもしれません。
 魅惑的で、謎の多い登場人物たち。複雑に絡み合う人間関係。
 めまぐるしいストーリー展開にぐいぐい引っ張られる感覚。
 時間の中を行ったり来たりする不思議な文章の中に、心に刻み込まれるような言葉の断片がたくさん散りばめられています。
 カッコイイ小説です。
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No.1:
(5pt)

天才の処女作

この装丁は、どうにかならないのだろうか。著者第二作「サバイバー」の時もそうだったが、「ファイト・クラブ」「超過激小説」と書いて売り込むのはどうなのか。この著者の小説は、「過激」をウリとしていいのだろうか。しかも本作の場合、帯でなく表紙に売り文句を印刷してしまっているし。これはどうなのか。
 本作は、ブラッド・ピット主演のヒット映画「ファイト・クラブ」の原作者の処女作。「ファイト・クラブ」がヒットする前には、「理解不能だ」として、刊行を蹴られた作品らしい。
 おもしろい。
 場面がポンポン変わる。過去へ行って、戻ってきて、また別の場面へ跳んで。それが、意味不明にならない程度のスピードと場面描写で行われる。
 そして、空虚さとコミカルさを併せ持つ、硊??駄のないリズミカルな文体で、皮肉と本音が打ち出されていくその文章は、もう快感の域にあるのではないか。
 顔の下半分を失った元・完璧モデルと、その両親と兄、モデル仲間と恋人っとホモセクシャリティーと救済者と性転換と過去の物語と未来。その真実は?結論は?
 著者の主張は、一度除いてみる価値があると思う。
 実践するかどうかは、読者次第だろう。
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