模倣犯

評判

模倣犯の評価:

4.01/5点 レビュー 412件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.01pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全471件 281〜300 15/24ページ
No.191
(4pt)

総合点は高いが…

 浩美とカズが事故死するまでの過程は丹念でもあり冗長でもあります。もう結果が分かっていたので、いつになったら現在の話に戻るのかという感じでした。とは言うものの、様々な人間の動きが交差して物語が展開していく手法はそれなりに楽しめました。また「どんなに解釈しようが人間の深淵なんてその人にしか分からない」というテーゼには考えさせられました。カズと浩美の関係や思いがじっくり描かれた分、滋子たち世間の議論とのギャップが一層際立っています。
 しかし高井由美子が自殺したのはあまり感心できませんでした。彼女が傷つき退廃していくのを淡々と見せられ、最後もあのような形で退場させたのは後味が悪かったです。義男が網川に意趣返しをしたり、真一が自身の過去と決着をつけることができたりしているのに彼女の扱いはあまりに酷すぎます。特に彼女を苦しめたこともある滋子が夫とヨリを戻したくだりは好きになれませんでした。どのような形であれ、滋子が由美子に対して謝罪するシーンを入れずして幸せを享受するのはどうかと思います。
模倣犯〈下〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈下〉より
4093792658
No.190
(3pt)

人を読む推理小説

公園のゴミ箱で見つかった女性の腕。
テレビ局に電話して犯行を誇らしげに語る犯人。
次々に現れる犠牲者の姿と、周囲の人間模様をクローズアップして描き出していきます。
犯人は誰かっていう推理小説ではなく、犯罪にかかわってしまった人達の心理がテーマになっていますね。
従犯格の心理はだいぶ書き込まれてあたけれど、主犯はプロフィールが出てくるのが終わりの方なのではっきりしない部分が残る。
頭がいいけど論理的ではないんだよね。
終わり方があっけなかったのかな。
ずっと「模倣犯」じゃなくて「快楽犯罪」だろうと思ってたら、ラストでタイトルが重要なキーワードとなります。
豆腐屋のおじいさんが味があってよかったですね。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.189
(5pt)

代表作

2002年度版このミス10 1位。
2001年文春ミステリーベスト10 1位。
第55回毎日出版文化賞特別賞
第5回司馬遼太郎賞
2001年芸術選奨文部科学大臣賞
「火車」「理由はいらない」とならぶ、宮部氏の代表作。
個人的には、この三作品のなかで、一番好きな作品である。
若い女性を狙った連続バラバラ殺人という猟奇的な事件、マスコミを利用した劇場型犯罪をメインに据え(作者独特の文体ゆえ、怖さはない)、犯人や被害者のみならず、被害者の家族、加害者の家族、事件を報道する側等の視点から作品を展開している。単なる「謎解きの」ミステリーの枠に留まらず、現代社会がかかえる「闇」を描き出すことに成功しているところが、この作品が高く評価される所以だろう。
この事件から10年後の前畑滋子を主人公にしたスピンオフ作品が2005年夏から2006年夏に新聞に連載されており(新聞紙上のタイトルは「楽園」)出版が待たれるところである。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.188
(4pt)

とりあえず上巻のみの感想

 警察の捜査を掻い潜るように犯人が知略戦を仕掛けてくる前半部は非常にスピード感があふれています。場面が次々と切り替わることには慣れが必要ですが、逆を言えば先が読めない緊迫感があります。登場人物が多くて人物関係を整理するのに手間がかかりますが、それほど細かく読まなくても大筋はつかめる内容でした。ただ最初は被害者や警察が主人公かと思わせる構成でしたが、途中から犯人が犯罪を起こす過程に焦点が移ったので多少戸惑いました。またそのパートもいささか冗長という感じを受けました。そこまで詳しく描写する必要があるのかという部分が見受けられるからです。700ページを越す文章ですが、上記のように被害者と加害者の視点が交錯しており、まだこの作品のテーマは見えてきません。下巻に期待します。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.187
(2pt)

一刻も早く本棚から削除したい

 レビューを書くに当たって全編購読したが、読み終えて「もう一度読み直したい」とは一度も思わせない作品だ。
 この本を読み終えての感想は「憎悪」ただそれだけだ。
 網川の生い立ちが書かれているがこれだけの演出快楽殺人を償えるほどの生い立ちでもない。弱すぎるのだ。この程度で立派に育った人はいくらでもいるだろう。これで犯した罪が拭えるほど人生は甘くない。
 この犯人はただの目立ちたがり屋でおもちゃをせびる子供だ。それ以外の何者でもない。
 私たちは毎日といっていいほど殺人事件のニュースを耳にする。それだけでも怒り浸透するような内容が多いのに態々本で読んでまで憎悪を増す必要も無いだろう。
 この程度の内容のものを長きにわたって執筆した作者の手腕は買うが作品自体としてはそれほど騒ぐほどのものでもないだろう。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.186
(4pt)

☆4個なのは、上巻で。

読書中、事件そのものが実際あったかの様に思った。特に加害者の語りでは、読んでる最中二人が傍に居る感じがして怖くなった。でも後半につれてあの話しは?と思うのが抜けていると思う。子どもが見つけた、アレはその後警察へ届けたの?真一が気付いた、相談所の音声なんとかって言うのはその後どうなったの?たくさんの人の「語り」が出てくるのに、古川鞠子のがないのはどうして?リアルだなと思う所もあれば、今時の高校生がやたら敬語が上手なのもひっかかる。それにあんなに怒っていた昭二が、応援するって滋子に言うのも納得できない。
模倣犯〈下〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈下〉より
4093792658
No.185
(4pt)

中居くんが好きで・・・

私は「模倣犯」の映画を見てから原作の方を読みました。
映画を見ているので一応流れは分かるはずなのですが・・・続きが気になる!気になりすぎます。これが宮部マジックなのでしょうか?!あっという間に1冊読んでしまいます。
全然読んだことのない人も、映画だけ見たという人も読んでみる価値は充分あります。読むべし!
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.184
(4pt)

重くて長い

「ピース」と「ヒロミ」による連続殺人事件の終幕に向かう下巻。
警察側と被害者側、さらにマスコミの視点も加えて物語が進む。
ただ読者の視点が被害者、警察に近かった上巻に比べて、明らかに違うのは読者が加害者に近い状況把握の視点であるのに対し、あくまで何もわからない視点からじっくりと下巻は綴られている点であろうか。
読者は「既にわかってしまっていること」に延々付き合うことになりそれがこの作品を長くさせてしまっているのは否めない。
読ませる文章力はさすがと思わせるが、上巻で強くてしっかり者だった高井由美子が事情があるとはいえああなってしまうのは解せない。全ての逆境を跳ね返すパワーを上巻で感じていただけに残念でならない。それでもこの作品が名作であることに異論はない。
模倣犯〈下〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈下〉より
4093792658
No.183
(5pt)

超大作

異質な連続殺人事件を被害者側、警察側、更には加害者側からも描いた作品。
作者・宮部みゆきの本領発揮とも言うべきじっくりとあらゆる視点から事件を描くので読み応えは十分だ。
特に「ピース」「ヒロミ」に「カズ」が絡む終盤はページをめくる手が止まらない。
早く下巻が読みたいと思わせる絶妙な味付けだ。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.182
(5pt)

作者の代表作

2002年度版このミス10 1位。
2001年文春ミステリーベスト10 1位。
第55回毎日出版文化賞特別賞
第5回司馬遼太郎賞
2001年芸術選奨文部科学大臣賞
「火車」「理由はいらない」とならぶ、宮部氏の代表作。
個人的には、この三作品のなかで、一番好きな作品である。
若い女性を狙った連続バラバラ殺人という猟奇的な事件、マスコミを利用した劇場型犯罪をメインに据え(作者独特の文体ゆえ、怖さはない)、犯人や被害者のみならず、被害者の家族、加害者の家族、事件を報道する側等の視点から作品を展開している。単なる「謎解きの」ミステリーの枠に留まらず、現代社会がかかえる「闇」を描き出すことに成功しているところが、この作品が高く評価される所以だろう。
この事件から10年後の前畑滋子を主人公にしたスピンオフ作品が2005年夏から2006年夏に新聞に連載されており(新聞紙上のタイトルは「楽園」)出版が待たれるところである。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.181
(5pt)

作者の代表作

2002年度版このミス10 1位。
2001年文春ミステリーベスト10 1位。
第55回毎日出版文化賞特別賞
第5回司馬遼太郎賞
2001年芸術選奨文部科学大臣賞
「火車」「理由はいらない」とならぶ、宮部氏の代表作。
個人的には、この三作品のなかで、一番好きな作品である。
若い女性を狙った連続バラバラ殺人という猟奇的な事件、マスコミを利用した劇場型犯罪をメインに据え(作者独特の文体ゆえ、怖さはない)、犯人や被害者のみならず、被害者の家族、加害者の家族、事件を報道する側等の視点から作品を展開している。単なる「謎解きの」ミステリーの枠に留まらず、現代社会がかかえる「闇」を描き出すことに成功しているところが、この作品が高く評価される所以だろう。
この事件から10年後の前畑滋子を主人公にしたスピンオフ作品が2005年夏から2006年夏に新聞に連載されており(新聞紙上のタイトルは「楽園」)出版が待たれるところである。
模倣犯〈4〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈4〉 (新潮文庫)より
4101369275
No.180
(5pt)

宮部氏の代表作

2002年度版このミス10 1位。
2001年文春ミステリーベスト10 1位。
第55回毎日出版文化賞特別賞
第5回司馬遼太郎賞
2001年芸術選奨文部科学大臣賞
「火車」「理由はいらない」とならぶ、宮部氏の代表作。
個人的には、この三作品のなかで、一番好きな作品である。
若い女性を狙った連続バラバラ殺人という猟奇的な事件、マスコミを利用した劇場型犯罪をメインに据え(作者独特の文体ゆえ、怖さはない)、犯人や被害者のみならず、被害者の家族、加害者の家族、事件を報道する側等の視点から作品を展開している。単なる「謎解きの」ミステリーの枠に留まらず、現代社会がかかえる「闇」を描き出すことに成功しているところが、この作品が高く評価される所以だろう。
この事件から10年後の前畑滋子を主人公にしたスピンオフ作品が2005年夏から2006年夏に新聞に連載されており(新聞紙上のタイトルは「楽園」)出版が待たれるところである。
模倣犯3 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯3 (新潮文庫)より
4101369267
No.179
(5pt)

現代社会がかかえる「闇」

2002年度版このミス10 1位。
2001年文春ミステリーベスト10 1位。
第55回毎日出版文化賞特別賞
第5回司馬遼太郎賞
2001年芸術選奨文部科学大臣賞
「火車」「理由はいらない」とならぶ、宮部氏の代表作。
個人的には、この三作品のなかで、一番好きな作品である。
若い女性を狙った連続バラバラ殺人という猟奇的な事件、マスコミを利用した劇場型犯罪をメインに据え(作者独特の文体ゆえ、怖さはない)、犯人や被害者のみならず、被害者の家族、加害者の家族、事件を報道する側等の視点から作品を展開している。単なる「謎解きの」ミステリーの枠に留まらず、現代社会がかかえる「闇」を描き出すことに成功しているところが、この作品が高く評価される所以だろう。
この事件から10年後の前畑滋子を主人公にしたスピンオフ作品が2005年夏から2006年夏に新聞に連載されており(新聞紙上のタイトルは「楽園」)出版が待たれるところである。
模倣犯2 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯2 (新潮文庫)より
4101369259
No.178
(5pt)

代表作

2002年度版このミス10 1位。
2001年文春ミステリーベスト10 1位。
第55回毎日出版文化賞特別賞
第5回司馬遼太郎賞
2001年芸術選奨文部科学大臣賞
「火車」「理由はいらない」とならぶ、宮部氏の代表作。
個人的には、この三作品のなかで、一番好きな作品である。
若い女性を狙った連続バラバラ殺人という猟奇的な事件、マスコミを利用した劇場型犯罪をメインに据え(作者独特の文体ゆえ、怖さはない)、犯人や被害者のみならず、被害者の家族、加害者の家族、事件を報道する側等の視点から作品を展開している。単なる「謎解きの」ミステリーの枠に留まらず、現代社会がかかえる「闇」を描き出すことに成功しているところが、この作品が高く評価される所以だろう。
この事件から10年後の前畑滋子を主人公にしたスピンオフ作品が2005年夏から2006年夏に新聞に連載されており(新聞紙上のタイトルは「楽園」)出版が待たれるところである。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.177
(4pt)

覚悟を持って読んでください 二三日徹夜が続きます

 冒頭第一巻、本書を今から購入する方、もしかしたら多少読む気力を失うかもしれません。本書の面白さは前半終わり部分から爆発します。
 しかし頑張ってください。一巻を読み終え二巻、三巻と進むうちにどんどん先へ先へと急ぎたくなりますよ。
 スロースターターの作品です。読むには根気がいりますが、充実感は保証します。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.176
(5pt)

渾身の大作 破壊された人格が生む悲劇

ハ−ドカバ−で出版された当時、保育園児だった息子がもう、6年生。
待たされた末についに文庫化された、著者の代表作。
被害者の人権と言うことが議論されている昨今。この作品の説得力は、初版の出版時よりあがっていることであろうと思う。
減ることのない、愉快犯、人格障害ともいえる無慈悲な犯罪とその被害者。
反省することのない犯罪者。
我々子を持つ親たちが、心を痛め、不安におののいている世界がこの作品の中に描かれている。
また、この作品の優れているところは、視点を多角的に描くことにより、事件を立体的に描き、犯罪に巻きこまれてしまった、人々の悲しみ、その後の生活、または犯人側の心理(主犯は人格が破綻してしまっているため、共犯者や関係者の描写しか、理解はしにくい)が多角的に描かれていることであり、感情移入がしやすく物語りに入って行きやすい。その分長くはなっていますが。
自分以外の人生を理解できず、相対的に人間関係を構築できない。そんな人間はいくらでもいる。それが、すべて犯罪者になるとは言わないが、この社会の歪が、そんなモンスタ−を世に送り出し続けているのだろうか?
過剰な自己愛、傲慢、自己中心的世界観、他の世代の排除。
今の若年層が持っているこれらの歪みは、未来への不安につながって行くような気がしてならない
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.175
(4pt)

とことん、大作

正に大作でした。週刊誌に連載されていたとは知りませんでしたが、よくもこれだけ多くの登場人物を、長丁場に亘って色々関係を持たせながら最後まで引っ張って行ったものだと感心しました。その構想力、根気と体力に脱帽です。
前半では滋子の存在が唐突に思えてなりませんでしたが、大きな役割を与えられていました。タイトルの意味もラストで分る仕組みとなっており、よく考えたものだと思います。全てがきちんときれいに片付く仕組みで、これも作者の性格の表れでしょうか。
ヒューマン(?)な「宮部節」も細部の描写に至るまで全編に亘って徹底的に貫かれておりました。たっぷり堪能しましたし、はっきり言ってお腹一杯です。いじわるな物言いをすると、作者の目が人間に対して余りに優し過ぎ、どんなに悲惨な事件を扱っても必ず救いが用意されていますが・・・、それが嫌なら読まなきゃいいんですね。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.174
(2pt)

疑問点沢山あり

 まずピースが由美子と出会うシーン。まずこんなことがあったら普通由美子が疑うだろう。あの「栗橋宏美」とつるんでいた男だ。性格がよくてもあの男とつるんでいて自分の兄が犯人で無い以上、心許せる友人の少ない栗橋の共犯が消去的にピースとならないのか?自分がピンチのときに偶然通りかって助けてくれるなんて出来すぎだ。
 兄を失い、情緒不安定だったから?そんなもの少し落ち着けば年相応の女性なら少しぐらいの疑問は抱いてもいいだろう。そんな点は描かれずピースのいいようにというか「作者のいいように」演じてくれている。
 2点目としては由美子が被害者家族とのやりとりをスクープされた時。
 この家族を何週間もかけて待ち伏せし、スクープとした情報屋がいる確立は恐ろしく低いだろう。誰かが仕掛けたのではないかという結論を出すのが遅すぎる。それによって誰が一番漁夫の利を得るのか。おのずと答えが出てしまうのをわざわざ気づかない振りをしているように描かれている。
 小説というのはもちろん作家のいいように描かれるがそれも読者を納得される範囲内のマナーあってのもの。
 高い評価を得ている本作品だが果たしてこれが前述のようなマナーを守っているか。
 なんだか読んでいてしっくりこない、宮部みゆきという作家はこの程度のものかと首をひねるばかりだ。
 誰が絶賛しようと私の感想だから嘘のつきようが無い。
模倣犯〈4〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈4〉 (新潮文庫)より
4101369275
No.173
(5pt)

大作

『レベル7』をきっかけに、時代物以外の作者の作品を読み漁った時期がありますが、以前ほど物語にインパクトを受けなくなったことと「宮部節」に食傷気味になったことから暫くご無沙汰していました。
読み始めるやすぐにやっぱ上手いなと思いました。描写する際に装飾的に付けられる何気ない表現や言い回しが細部まで実によく練られていて、改めて感心させられました。ただ、唯一滋子の存在が引っかかります。登場人物が善人ばかりなのはいいのですが、ちょっと無神経というか無理があるのでは。今後の立ち回りに注目したいです。
蛇足ながら、全5冊ですが大きな文字と幅広い行間でどうしてもボリュームを膨らませているように思えてなりません。昔の新潮文庫の規格はこうではなかったような。まさかお年寄りのことを慮ってという訳ではないでしょうし。洋書では、正規版とは別に大文字版がありますが。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.172
(3pt)

読書の理由

模倣犯を読んでいる時、色々心を揺さぶられました。
ある時は、こう来たかー面白い!と感じながら、汗ばむ指(エアコンのタイマーが切れたからかも)。
またある時は、なぜ僕は読書をしているのだろう。まるで本を読むことがノルマみたい。本文の中に人間は独創的な生き物ではないから、みんな真似っこして生きてるとような文章がありました。
僕はどうして本を読むのだろう。その一つに、ドキドキしたい。感動したい。そんな心が揺さぶられる瞬間を、求めているのだと思います。
模倣犯を読んで、心が揺さぶられました。
でも、それは、暗い方向にでした。
僕は独創性のかけらもないから、自分の考えに自己嫌悪してしまうから(模倣犯の中の人達みたいに)、せめて明るい方向に心揺さぶられる小説を読みたいです。そして、そんな登場人物を真似っこして生きてみたいです。宮部みゆき様。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283