模倣犯

評判

模倣犯の評価:

4.01/5点 レビュー 412件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.01pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全471件 341〜360 18/24ページ
No.131
(5pt)

稀有な作家

宮部みゆきの小説にほぼ例外なく登場するのが、真っ当な人間観をもち、地道な生活に根ざした自己があり、日々の暮らしを大切にしている人々。こうした人々が多数存在し、支えてきた「高信頼社会・日本」が、今、音をたてて崩壊しつつある。「模倣犯」にも、この真っ当な人が登場するが、結局、救われずに物語りが終わってしまう。現代社会を象徴するかのようだ。宮部みゆきは、日本社会の美徳が崩壊していく様を見事に描く、稀有な作家であると思う。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.130
(3pt)

つらい巻

文庫全5巻の中で、偶数巻は読むのがつらい。
心情的につらいのではなく、単純に読む作業がつらい。
作者はそれまでの事実を、別視点から(ゆえ)に否定するよう論理的に書いている。
しかし、当然ながら読み手にはそれが間違いであることはわかっている。
だからつらい。
作者のメッセージを読み取る事もできるとは思うが、単純に話としたならば、スピード感が鈍化している。
かといって社会的メッセージなどが強いかと言えば、決してそれ程でもないと思う。
冗長・・・というのが正直な所。
模倣犯〈4〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈4〉 (新潮文庫)より
4101369275
No.129
(5pt)

圧巻!

一言、圧巻です。
決してボリュームの話ではありません。それどころか、平易な文章、“今”の言葉で丹念に書かれた物語を追っていると、長さなど全く感じなくなります。
私は、第一巻を半分ほど読んだところで『あぁ、こんな面白い小説があと四巻余りしか楽しめないのか…』と残念に思ったほどです。
連続誘拐殺人事件という陰惨な出来事に巻き込まれてしまった人たち、自らかかわろうとするジャーナリスト、そして加害者。
性別も年代も立場も異なるさまざまな登場人物の心の中を、時に視点を変え、時に時計を戻し、宮部みゆきの文章は丁寧に綴ってゆきます。
非行に走って両親の気持ちを独り占めしてしまった妹に反感を持つ姉が当の妹の被害の証拠を見た時の悲劇も、被害者の遺族の弱みにつけ込む有象無象の動きも、職場ではこわもての刑事が家庭では女子大生の娘にいいようにあしらわれるほほえましい描写も、それぞれ決して主役とは呼べない登場人物の記述の一つ一つがとてもリアルで、それ故に小説全体のストーリーに引き込まれてしまいます。
そして『模倣犯』というタイトルの意味が明らかになるクライマックスの迫力。この部分は二度も三度も読み返しましたが、いつも鼓動が速まる気がします。
是非、ご一読をお勧めします。
最後に蛇足ですが、文庫カバー全巻の裏表紙に書かれているあらすじと、どうしても目が行ってしまう帯のコメントは決して読まないようにして、本屋さんでブックカバーをつけてもらってください。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.128
(4pt)

長編

犯罪と関係者と間接(希薄)的な大多数の人。
様々な視点から描かれておりますけれども。。。
とにかく長い。
幹の太さが損なわれているとは思えないが、枝葉が大きすぎて幹が見づらくなっている感じがする程に。
長い小説は苦痛ではないし、個人的に読むことは好きなのだけれども。
もう少し、読者に期待してくれても良いのではないか、とも思う。
エンターテイメントとしては、意外性に少し欠ける気もしましたが、読んで十分面白い事は間違いないです。
登場人物が多彩に描かれておりますが、犯人の「格」がもう少し抜きんでていればなぁ。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.127
(5pt)

超普通人宮部、すき

わたしの娘はこの4月に小学校に上がります。すごく心配です、この小説を読んだ後では。こわいもの。この話。
でもね。わたしはそれなりにミステリファンでして、作者が読者に対して用意するカタルシスのパターンってね、わかってたつもりだったんです。ああ、あの憎たらしい子は犯人にやられそうになるんだ、それをあの子が救うんだ、とかね、そういう「ありがとう。救いはあるね」というストーリかと思ってたんですよ。ところが。
そうきたか。
多分、大団円にできたと思う。宮部みゆきさんならば、すべての出来事に対して着地点を与えることはできないはずはない。でも与えなかった。それは、作者のメッセージなのだ。
ぼくら、小さい子の親は引き締めて受け止めたい、そのメッセージを。でね、同時に頑張って行きたいと思う訳ですよ。
なんでこんな風に考えさせるかっていうと、作者の立ち位置、視点が、僕と一緒だから。「僕ら」じゃないよ、「僕」だよ。僕自身が物語に持ってかれる。彼女に、彼に、あの人に。
世田谷一家の事件から、昨今の小学生の惨い事件まで、朝のニュースでは僕は腹立たしく思うさ。いったいニッポンはドウナッチョルのかと思うさ。でも一日仕事で忙しいと、眠るときは忘れてしまっている。宮部さんに、事情はわかるけどそれじゃまずいのじゃないか、と言われている気がした。わたしに、あときっと他の人に欠けているのはこの物語なのではないかと痛感したのだ。
はい。忘れないようにします。忘れそうになりそうになったら、読み返します。ありがとうございました。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.126
(5pt)

恐るべし宮部みゆき

とにかく怖かった・・。読み進めていくうちに被害者、被害者の遺族、事件を追う刑事、記者、それに犯人と次々にかわっていく語り手の感情がすぐ近くまでせまってきていて怖かった。邪悪ということについて考えた。なんど身震いしたかわからない。寒くなる・・・。そしてラストにはなんだかホロリときた。ホッとしたのかもしれない。やっと終わったって・・・。そして忘れられない本の一つになったなって思った。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.125
(5pt)

重たいテーマにもかかわらず

グイグイと読ませるんですよね、この本。
被害者、被害者の家族、犯人、事件を追うジャーナリスト――。
読んでると、さまざまな人たちの人生が浮かび上がってくる。
重たいテーマにもかかわらず、何故か引き込まれてしまう本。
何かのインタビューで読んだけど、作者は「連続殺人」というテーマゆえに、
かなり悩んで葛藤しながらこの本を書いたらしい。
それだけ真剣に向き合って書いたってことが文章から伝わってくる。
たぶん二度と書けないんじゃないかってほど命を削って書かれた入魂の一作。
本の厚さで敬遠してしまっている人も、まず、この一巻だけでも読んでみたらいかがでしょうか。
ちなみに、この本に出てくるジャーナリスト前畑滋子の後日譚
「楽園」という作品がいま、産経新聞で連載されてます。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.124
(5pt)

やっと読み終えた!

映画版で「は?よく分からん」と思ったので、本は読んでいなかったのですが、文庫版をとりあえず1冊・・・とうとう全冊揃えちゃったよーん。
「理由」「火車」は救われる人もあり、救われない人もありですが、模倣犯は・・・真犯人の精神力のすさまじさといい、被害者の親族の「事件は終わっても鞠子は帰ってこないんだよ!」の叫びといい、救いがあまりない分心に重くのしかかってきました。
最近本当の事件でも「劇場型殺人」って本当に多くなってきたと思います。「第2、第3の○○は現われる・・・」すごくずしーんときた一言でした。××さんの言うとおり、「大衆」なんて幻想で、本人は、舞台に上がったつもりかもしれないけれど、実は舞台を転落しているんだよー。
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈5〉 (新潮文庫)より
4101369283
No.123
(5pt)

夢中になって読んだ1冊

登場人物の背負っている業が鮮やかに描かれていて、重い業を背負っているからこそ見えてくるもの、人に対する優しさに感動します。「模倣犯」の言葉がラストで大きな意味を持ってくるという仕掛けがうまいですね。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.122
(5pt)

事件が動き出します

1〜3巻より1ヶ月遅れで発売した4.5巻。
1〜3巻までは、事件に関わる人々の詳しい経歴(紹介?)という感じでしたが、3巻からようやく事件が動き出します。
警察は栗橋・高井を犯人として記者会見を開き、あとは捜査の焦点は、二人が女性たちを拉致監禁し殺害したアジトの発見だと、事件の終結にちからを入れます。
それを機に、前畑滋子は事件のルポを雑誌に書き始め、それを読んで、由美子は滋子に会って「兄さんは無実です」と訴え始めます。
そして栗橋、高井の同級生・網川浩一がマスコミに登場し、事件について語ることで注目を集めます。
そんな網川に由美子は期待をもち、よりかかるようになります。
由美子は網川に助けられるようになるのか…。
結末(5巻)へと、一気にすすんでいきますが、これからどうどんでんかえるのかが楽しみです。
模倣犯〈4〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈4〉 (新潮文庫)より
4101369275
No.121
(5pt)

THE COPY CAT

 宮部みゆきの作品はミステリーの形式をとっているが,そのトリックがすごいと思ったことはいまだかつて無い.綴られる文章はいたって平凡,村上春樹や小川洋子のような文学性を感じたことは無い.登場人物たちの会話も機知に富んでいるとは言いがたい.彼女の優れているのは話の構成及び人物描写だろう.この作品も御多分にもれないものとなっている.だが・・・
 登場人物たちを深く掘り下げているため,内容はとてつもなく密なものになっている.犯罪者の遺族,犯罪被害者の遺族これらの関係には考えさせられるものがあった.またルポライター滋子がピースをはめる場面は圧巻,久しぶりに読んでいて震えが止まらない感覚を味わった.
 優れたトリックが無くても,この作品は今まで読んだ中で最高のミステリー作品だ.
 追記
 映画は論外
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.120
(5pt)

1〜3巻読み終えました。

宮部さんの本は初めて読みました。模倣犯を1巻読んで宮部さんの作品をいろいろ読んでみようと思いました。
模倣犯が面白く登場人物を一人一人詳細に扱い本当に良い作品だと思いました。なんでも、4巻5巻は12月29日頃発売だそうで予約して続きを読みたいと思いました。文句なく5つ星です!
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.119
(5pt)

待望の文庫版

文庫になっても、やはり1冊1冊が分厚い!!
コンパクトにはなるけど、全部そろえたらハードカバーと値段はあまり変わりなさそうです。
事故死した男2人が犯人なのではないか…というところから始まる2巻。
連続殺人を追いながら、被害者の人権について深く語られています。
宮部氏の作品は、人物描写が深いのが特徴ですよね。
今回もそれが生き生き(?)しています。
4,5巻は12月末に発売らしいので、楽しみです。
模倣犯2 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯2 (新潮文庫)より
4101369259
No.118
(4pt)

全5巻ですよ。

待望の文庫化!あの厚いハードカバーを手に取る気になれずも、読みたかった!!早速買おう!全3巻ね!と思ったら勘違い。。もう2冊出るみたいです。全部一気に買いたい派なので、全部出るまで待ちます。もう少し。しかし・・全5巻って、なかなかハードですね。
模倣犯3 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯3 (新潮文庫)より
4101369267
No.117
(5pt)

待望の!!!文庫化です

あの厚くて重たくてかさばる上下2分冊の単行本は、読書の喜びをたっぷり感じさせてくれたけれど、何たって不便でした。文庫化をこれほど待ちわびた小説もないのじゃないか、と思うほどです。これで手軽にじっくり(苦笑)読み直しができます。
導入部の重い迫力はやはり印象的ですね。人間の悪意の深い淵の底を覗き込むような気持ちにさせられます。初めて読んだ時の、じりじりするような暗さがよみがえりました。宮部みゆきの長篇の、この・感じが好きです。
模倣犯1 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯1 (新潮文庫)より
4101369240
No.116
(5pt)

文庫化

待ちに待った文庫化。
連続殺人犯と、それに挑む一人の老人と、捨てられた腕の第一発見者の少年との戦いを描いています。
2人はどう、犯人を追い詰めていくのか…。
前に映画を見て「こんなもんか」とがっかりしたのですが、読んでみると映画とは全然違って、より深いです。
ミステリですが、それよりもこの話は被害者家族の心境にスポットを当てて、こと細かく丁寧に描いています。その苛立ちや悲しさがヒシヒシと伝わってきます。
4,5巻は一ヶ月後の発売。待ち遠しいですね。
模倣犯3 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 模倣犯3 (新潮文庫)より
4101369267
No.115
(5pt)

宮部ファンは厳しいこと書くねえ

カズと老人、少年、デスク担当刑事、建築屋が好き。車が墜落する刹那の描写(上巻)はまさに圧巻。家出した滋子がTV画面のピースに毒づく辺りの描写もいいですね。この滋子は非常に目障りな存在なんですけど彼女の物語を介して綴られた報道批評は辛らつです。老人が編集部に出向くシーンなどにもハッとさせられた。誰にも認知されないが故に誰にでも合わせる生き方を学んだピース。それが「大衆」というものを相手にした時、そこに舞台効果を何より優先する劇場型犯罪が誕生した―。これは「舞台」のお膳立てを司るマスメディアの本質を問う作品とも言えるし、演出をどう誤魔化しても真実は動かせないことを示した作品とも言えます。それにしても「身内に不幸があった店で豆腐は買わない」という感覚が私にはよく分からなかった。黒も白も一緒くたに「事件関係者」「警察沙汰」と回忌するのは前近代的だと思う。
模倣犯〈下〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈下〉より
4093792658
No.114
(4pt)

ちょっと勿体ない

長いけど面白かったです。上巻は大なり小なりイカレた人々の心情が事細かに語られて、正直気が重くなりましたけど、現実にあり得る事だと思います。下巻も飽きずに読めました。終盤でタイトルの意味が判ったときは思わずおぉっと叫びました。仕掛けが物足りない感、不用意過ぎる感、語り足りないのでは?という感じもするので、ちょっと勿体ないかなぁと思います。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X
No.113
(4pt)

キャラクターが魅力的

 上巻を読み終わった時は、被害者の気持ちをいたぶって楽しむ二人の殺人に気分が悪くなり、下巻は読まないつもりでした。でもここのレビューを見て、下巻を開きました。 一貫して芯が通り肝っ玉の座った有馬老人、事件を通して成長し、大人と対等にやり合う真一の姿に惹きつけられました。 はなしが長すぎる!登場人物が多すぎる!と思っていたのに、それぞれが流れの中で重要な役割を果たしており、一人一人が印象的でした。 クライマックスはどきどきしながら、一気に読み終えていました。
模倣犯〈下〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈下〉より
4093792658
No.112
(4pt)

舞台と役者と万華鏡

 メディアを犯人が利用した劇場型犯罪に翻弄される警察や被害者家族をしつこいくらいに丹念に描いています。いらいらするぐらいに及ぶその人物描写が、事件に対しての立ち位置を映し出し、それぞれの立ち位置から見える舞台を見事に彩ります。 犯人がボイスチェンジャーで声紋を変えることができないことを知らないのは、メディア型犯罪を仕掛ける犯人の描写として陳腐ではないかという意見もあるようですが、ウチは逆に、この程度の陳腐な犯人であってもメディア型犯罪を仕掛けることができるという意味で悪くない設定ではないかと思います。 犯罪によって被害を受けた被害者家族、警察、報道者、犯人、犯人の友人、被害者……それぞれがかかえる問題を『小説』中に閉じこめて、読み進めていくに従って万華鏡のように少しずつ変わった見方をさせてもらえます。うん、ウチは『火車』と同じくらいに気に入った作品ですけどね。 本のタイトルでもある『模倣犯』の意味が分かった瞬間にはやっぱり身震いしました。
模倣犯〈上〉 Amazon書評・レビュー: 模倣犯〈上〉より
409379264X