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(短編集)

絞首台の黙示録



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【この小説が収録されている参考書籍】
絞首台の黙示録

絞首台の黙示録の評価: 4.00/5点 レビュー 9件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(4pt)

癖になる絶妙さ。

作家である主人公は一本の電話により父の消息不明を知る。不審に思い実家を訪ねると同じ顔をした人物と遭遇するはめに。そんな二人が出会った事で展開される自身について白熱していく議論は自身(色々な意味での立場)を取り戻す為の闘いの様に思えた。今回、再読3回目。文庫化のお陰で解説が載り、物語が分かりやすくなった?と思ったものの新たな疑問が湧く。間を置いて再読するしか無い。この分からなさが癖になる。
絞首台の黙示録Amazon書評・レビュー:絞首台の黙示録より
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No.8:
(3pt)

世界は意識が創るものとか

意識が個を創り上げる(我思う故に我在り)を芯とすれば解りやすいか。「作家のタクミ」=「読み手が最初に感情移入するであろう人物」が消失し、物語上消失していた人物が戻って来る結末は見事。然して、「そして誰もいなくなった」。
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No.7:
(3pt)

凡人には理解不能な哲学的野心作だが、細部が魅力的で面白い。

これは参った。平易な文章で簡単に読めるものの、刑を執行された死刑囚がそれを観察していると言う不思議な出だしで、作者らしい人間の意識のありかを問う哲学的思弁SFと思っていたら、物語を語っている意識が次々切り替わって混乱し、付いていけなくなった。途中から普通の小説としてストーリーを理解しようとする無駄な努力を放棄し、死者を復活させるクローン技術だの、宗教と死んでいく人の意識の救済だの、と魅力的な細部を楽しむように読んだ。
 解説を読んでなるほどと、作者が何を試みようとしたのか分かったのだけど、これを理解するのは凡人には無理と思う。だが、読んでいてグイグイ引き込まれる面白さを備えているのは確かで、こんな野心作を世に問う神林長平の蛮勇に敬意を表したい。
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No.6:
(4pt)

ミステリー

SFというより推理小説として読んでいました。書かれている設定をすべて受け入れば、すっきりと読めます。
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No.5:
(5pt)

黒沢清監督作品を連想させる

ワイヤード誌のインタビューで、『僕らは都市を愛していた』は当初いかに自分が死を迎えるべきかという心象を描いた小説だったが震災のあとでテーマが変わったと言っていた。この小説はそのテーマ、いかに老年と死を迎えるかということを改めて書いているように思える。
 全体的に黒沢清監督の『ドッペルゲンガー』を連想させる内容だった。
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No.4:
(3pt)

技術も発想もすばらしいけれど・・・

神林長平が書いた小説という観点から離れて、一冊のSF小説として評価すると名作と言えるかというと、ちょっと疑問だと思います。SF小説としての完成度を追求するあまり、小説の最も基本的な要素であるキャラクターや大枠のストーリーが犠牲になっているように感じられました。
主要な登場人物の一人「タクミ」がとにかく不愉快で何度も読む気をそがれました。困った状況にある割には周囲に対し尊大な態度をとり、相手の発言には枝葉末節にかみつき建設的なことを言っても俺が前にこう言ったからとやたら優位を誇示し・・・こんな奴もうほっとけよと言いたくなるのは二回や三回じゃすみません。
ストーリーも実の父親が行方不明で生死不明という事態にもかかわらず、父親をうっちゃって新潟から東京までドライブに言ってしまうなど、優先順位がおかしいだろうと感じさせられ、釈然としないものを残したままストーリーはどんどん進んで言ってしまいます。終盤に入ってそれらの種明かしがされるのですが、もうページも残り一割という頃なうえ、それで飲みこめなかった部分がすっきり納得というものでもありません。出版時期の近い作品に、複雑なストーリーながら親子の絆や男女の愛など、普遍的な人の感情を描いて見せた秀作「だれの息子でもない」があるだけに一層もうちょっと改善できたのではと思わされました。
神林長平が次はなにをやるのか是非知りたいという人なら絶対に読むべき作品。でも神林長平をよく知らない人がよんでも楽しめるかというとちょっと保証できない小説かなと思います。同じ神林長平なら前述の「だれの息子でもない」がもうちょっと王道のストーリー展開を志向していて読みやすいほか、作風は十分に伝わってくる短編集も氏は出版しているのでまずそちらを読んでみて、おもしろかったらこちらも読んでみてはどうでしょうか?
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No.3:
(5pt)

長年のテーマへの決別

神林長平の長年のファンであれば、この作品には驚愕するはずだ 何せずっとメインテーマにしてきた言語宇宙の外にあるリアルからの決別と読めるからである 作者を連想させる人物は消え、メインテーマを体現している人物も葬り去ろうとしているのだから 次回作がどんなものになるか楽しみで仕方がない
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No.2:
(4pt)

老練のメタ芸

もう少しSF的な落としどころを付けてほしいと思いましたが、 著者お得意の現実が少しずつズレていくメタ構造が今回は落ち着いたエッセイのような 筆致で描かれており、面白かったです。 ラジオドラマや少人数の劇にするとハマると思いました。
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No.1:
(5pt)

じっくりと時間を掛けて最後まで読み切る価値があるでしょう。

充実した内容は急いで読む必要が無く、ある程度先が読めたとしても失望するようなラストではないはず。 この作者が好きな人であれば、必読でしょう。
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