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仮面の男

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仮面の男の評価:

3.33/5点 レビュー 3件。 - ランク

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平均点3.33pt

Amazonレビュー一覧

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全5件 1〜5 1/1ページ
No.5
(2pt)

T・ナルスジャックの単独作では?

Maldonne(1962年)
 食うにも困る境遇のバイオリン奏者ジャックは、怪しい話とは警戒しつつも見知らぬ男たちが提示した報酬につられ、ある男の身代わりとして生活を始めます。その男の妻をも自分の妻として振舞わなくてはなりませんが、彼女の愛情と献身が本来の夫へのものか、それとも身代わりのジャックに対するものか見極めがつかないまま彼女に惹かれていきます。それを確かめるために正体を晒して直接確かめるべきか、このまま身代わり役に徹するべきか?
 ジャックも身代わり役自体が何かの囮として利用されていることはうすうす気づくのですが、それ以上に女の気持ちをはっきり知りたい気持ちが優先してしまい、危機に目をつぶってしまうジャック。そしてあるとき突然危機はすでに目の前に・・・。
 相変わらず濃密な心理描写で素晴らしく迫真感を出している反面、この物語には手がかりを集めて推理するという要素が抜け落ちてしまっているのが残念。男たちからの支配に甘んじてしまっているジャックにもっと行動させ、そこから得た手がかりをもとに推理活動を続けさせるべきでしたね。それがないために、プロットに起伏が乏しく予想通りの結末を迎えてしまいます。
 このアンバランスさは、謎と推理のプロットを受け持つ役割であるピエール・ボワロが何らかの理由で関与できずにできあがった作品ではないかという疑いを持たせますが、どうだろう?
 この作品の直前作(呪い)と直後作(犠牲者たち)がいずれも推理とサスペンスが高度に融合した傑作と評されているだけに、なぜ本作だけ単調な出来になってしまったのか、そちらのほうが謎ですね。
仮面の男 (1964年) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 仮面の男 (1964年) (創元推理文庫)より
B000JAG36G
No.4
(4pt)

一流のサスペンスだが人物に魅力がない

ヴァイオリニストのジャック・クリスタンは見ず知らずの男フランクから事故死したポール・ド・バエルに成り済ます事を頼まれる。ポールの美貌の妻ジルベルトとその兄マルタンが待つ屋敷でジャックはフランクの指導のもとにポールとして振る舞い始めるのだが…

一流のサスペンスと格調の高い文体で最後まで一気に読めたが、登場人物達の会話が理屈っぽく心からの表現があまり感じられない。面子を気にするセリフが多いためか深みがない。話全体はあまり捻りもなく冗長感が否めない。特に終盤はくどいのではないか。

主要の4人の人物像は的確に描き分けられていて現実感もあるがジルベルトは男性からみた女性の理想像になっておりやや興ざめであった。全体として活力がなく魅力ある人物がいない。

なお、バッハ、メンデルスゾーン、ブラームス等のクラシック音楽の演奏シーンがたびたび出て来るがその繊細な表現は見事であった。
仮面の男 (1964年) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 仮面の男 (1964年) (創元推理文庫)より
B000JAG36G
No.3
(2pt)

運命劇

なんか最初から結末がわかってしまうためにサスペンスが生まれないですね。謎も推理もない。
ボアロー=ナルスジャックのみならず、フランス作家にはときどきある、ただ作者が敷いたレールに沿って筋を追うだけの、運命劇みたいな作品。
かといってつまらないかと言えば、そこは腐っても鯛、最後まで読み切らす技術は健在でした。
仮面の男 (1964年) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 仮面の男 (1964年) (創元推理文庫)より
B000JAG36G
No.2
(2pt)

運命劇

なんか最初から結末がわかってしまうためにサスペンスが生まれないですね。 謎も推理もない。 ボアロー=ナルスジャックのみならず、フランス作家にはときどきある、ただ作者が敷いたレールに沿って筋を追うだけの、運命劇みたいな作品。 かといってつまらないかと言えば、そこは腐っても鯛、最後まで読み切らす技術は健在でした。
仮面の男 (1964年) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 仮面の男 (1964年) (創元推理文庫)より
B000JAG36G
No.1
(4pt)

愛の悲劇

これはミステリというよりスリラーという形容がふさわしい作品である。 そして、恐ろしい愛の悲劇でもある。 「女にとっては、恋はいつだって初恋である。 」といった洒落たフレーズが随所にちりばめられているが、読後感は重く、やりきれない。 事の真相を最後まで知らないまま愛し合い、心理的なすれ違いを重ねていく恋人たちの悲惨な末路を作者は典雅な文体で冷徹に描いている。
仮面の男 (1964年) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 仮面の男 (1964年) (創元推理文庫)より
B000JAG36G