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弥勒の月
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弥勒の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 21~40 2/3ページ
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あさのあつこ氏の時代小説。期待感ゼロのまま読み進めましたが、ストーリーが少年マンガくさい、登場人物もティーン向けのそこそこイケメンな画が描けるイラストレーターがいかにもな絵をつければ売れそう…、さらに後半のドタバタとした展開にはドンデン返しを重々狙ったのはわかるとして、あまりに性急すぎて白けました。 登場人物はまあまあ魅力的ですが、必殺仕事人じゃああるまいし、無理がありすぎる設定は正統派の時代小説ファンには鼻で笑われるのではないでしょうか。 | ||||
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あさのあつこさん独特の、読みやすい文体です。 時代小説にありがちな小難しさがなく、さらりと小説の世界に入っていける感じがいいです。 同心の、岡っ引きの、商人の…それぞれの台詞が聞こえてきそうな言葉の妙。空の色の変化していく様が見えるような描写。読んでいて頭の中に映像と音声が流れ込んでくるようです。 『弥勒の月』の続編ですが、結末は『夜叉桜』のほうが腑に落ちる感じ。 ただ、敷くだけ敷かれた伏線が、なんの展開も見せずに物語が終わってしまったのは残念。次作に期待…というところでしょうか? | ||||
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時代小説なので少し読みにくいかと思いきや、あさのあつこさん特有の心理描写と登場人物の魅力に引き込まれ、最後までぐいぐい読むことができます。話は日本版シャーロックホームズを思わせるようなミステリーです。最後がすっきりしないので少し残念ですが、それがまた物悲しい余韻を残してくれます。個人的には遠野屋がとても魅力的でした。続編も必ず読みます。 | ||||
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見事な心理劇を堪能しました。しかし、信次郎、伊佐治、遠野屋の三人についての深く、鋭く、熱い心理描写に比べると、犯人像は全く描けていないように思いました。 | ||||
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あさのあつこ作品を読むのは本書が初めてでした。 「弥勒の月」という題名が良いですよね。 この世にうごめく人々の心の闇を頭上から静かに青く照らし、救いの手を差し延べる弥勒菩薩の月の光を想像します。 人間社会の本音、人の本心を描くことは、誰もが触れて欲しくは無い闇の奥底へ迫ることとなります。 それは日頃の何気ない会話の中のジョークでさえ相手を傷つけてしまう鋭利な刃物に成りえることを意味します。 本書は時代小説の評価云々の前に読者が読後に何を求め本書を購入したかで評価が分かれるかと思います。 若い切れ者同心と中年の岡っ引き、そして内儀を入水自殺で失った小間物屋の若い主を中心に物語は展開しますが、 思っても言外に出さない人の本心が次々に描かれており、それは決して明るく爽やかとは言えません。 だからこそ「弥勒の月」が必要なのだと言えばそうなのでしょうが..........。 | ||||
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本をひらけば、門をくぐるようにタイムスリップ。 もう時間を忘れてツルツル読める時代劇でした。冒頭の情景の美しさ。 どんどん引き込まれていきます。主人公の洞察力の細やかな描写。 といってもどの登場人物も主人公のようです。 誰もが必死に生きているという実感がわきます。 理不尽にもろくも悪党の餌食になる善良な人々。 その中でも小間物屋の若女将が可哀そうで可哀そうで心が揺さぶられます。 読後もふっとタイムスリップできるくらい、その世界にのめりこんでいました。 あさのあつこさんの本は好きです。 ほんとに読みたい本を読んでいるという気持ちになります。 | ||||
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内容は皆さんのレビューを参考に・・・さて読みやすさですが、小学5年生の息子にとおもい購入。先に母である私が読んでみたところの感想です。一言でいえば推理小説の時代劇版ってところでしょうか。江戸時代をお勉強していない息子にはまず登場人物の整理が大変だと思いました。私でも3分の1ぐらい読まなければちょっと整理できなくて・・・話に入っていけるのは中盤から。 推理小説は大好きな私にとっては、少々くどいように思いました。陰に始まり陰に終わるという感じで、ゆとりのある時間つぶしにお勧めできる本です。通勤途中や学校の読書本数稼ぎには向いてないように思います。 | ||||
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江戸時代、同心の木暮信次郎と岡っ引の伊佐治が 身投げ、病死、殺人事件を追う物語。 伊佐治の常識人(?)としての目線で語られる。 信次郎は頭が切れ過ぎ、世の中に不満を持つ。 その信次郎の心の中の描写に興味を覚えた。 日常生活で何かしら心に引っかかることは、 その人の心の根幹に関わっていることだと 教えてくれているような気がする。 | ||||
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小間物を扱う「遠野屋」の若おかみ、おりんが川で溺死した。自殺か他殺か、はっきりしない。それが事件の発端である。 事件を追うのは、北常町廻り同心木暮信次郎と岡っ引き伊佐治。二人は、駆けつけた遠野屋清之介の様子に尋常ならざるものを感じとる。 信次郎は言う。 <「おれは退屈してたんだ」 (略) 「親父のように生きて、死んでいくのかと思うと退屈で堪らなかったんだよ」> 路傍での父の死にざまは、信次郎の心に深く刻まれ、信次郎は、蛇のようだと評される、有能だが酷薄苛烈な同心となった。その信次郎が、なりゆきもわからぬうちに、遠野屋を評し、<「あれは、おれの獲物だ。おもしれえ狩りができるかもしれねえ」>とつぶやく。伊佐治は、そのような信次郎に、深い危惧を覚えながらも目を離すことができず、行動をともにする。 遠野屋が並み以上に商人たらんとしていることは明らかだった。闇の出自を持った武士が、商人として、人として、生き直そうとしていたのだ。 遠野屋は、遠野屋の先代とおりんに恩があると告げながら、伊佐治に言う。 <「わたしにとって、おりんは、弥勒でございました」 「弥勒……」 「そういう女でございましたよ」> 伊佐治は思う。 <おれも救われたのだ。女に救われ何十年という年月をともに生きている。おれは共に生きている、しかし、遠野屋は失った。縋った指の間から、確かに掴んだものが消えていったのだ。その焦燥、その絶望、その地獄。> 信次郎も遠野屋も、心の中に余人に窺い知れないものを抱え込む。互いに共感と反感がないまぜになって交錯する。何気ない対面が、言葉と所作のぎりぎりの対峙へと変貌する。 おりんは何故死なねばならなかったのか? 挟箱の奥深く隠された朝顔の種にはどんな意味があったのか? 遠野屋の闇の出自とは? 様々な謎が徐々に明らかになっていくにつれ、茫漠とした問いが立ちあがってくる。人が人として生きるとはどのようなことか? 人は何によって、人としての矜持を保ちうるのか? と。 | ||||
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「あさのあつこの時代小説」?などと 疑って掛かると、見事に足をすくわれる傑作。 まず特筆すべきは、キャラクター造形の鋭さと深さ。 屈託を抱えた男たちの姿をこの上なく魅力的に描いている。 もちろん時代物としての背景や 捕物帳としての魅力も十分。 | ||||
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タイトルにひかれ、あさのあつこさんの時代小説というのに興味をもった。その興味は間違いなかった。 主人公の信次郎がとても新鮮だった。切れすぎる頭脳をもてあましながらも事件解決にその頭脳を駆使し冷静で鋭い判断を下す有能な同心であるのに、世をすねたような時には残虐的とも言える冷たい言動をとってばかりいる。 そうかといえば、奥深くにはほんの一瞬もかい間見せないが正義感と人情も持っていたりする。だからこそ同心稼業を続けているのであろう。 そんな信次郎と水と油、鏡の表と裏のような存在の遠野屋。複雑な過去を持ちながら、切れ者の商人として人生を生き直している最中にかけがえのないものを亡くし、どうしようもない喪失感を感じながらも表に出さず静かに這い上がろうとする。 お互いに自分を見るような、でも見たくないような決して相容れない二人。でも気にせずにはいられない。 どうにもアンバランスな主人公がとても魅力的だ。どうにも危うい二人を追わずにはいられない。 アンバランスな二人の支点のような伊佐次親分。仮に親分がいなくても、二人が実際に狂気に走ることはないだろうが、二人の引き立て役としてなくてはならいない存在であり、特に信次郎はうとましいと思いつつも苦言を呈してくれることをうれしく思っている節もある。 事件解決していきながらも、いわゆる捕り物がメインではない。人の計り知れない心の奥底を映し出す男たち苦悩と再生の物語。 決して押し付けがましくなく、静かに心を捉えて読む手を止められない。 ちなみに、続編の「夜叉桜」もタイトルや装丁が美しいだけでなく、同じく読まずにいられない作品となっている。 | ||||
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作者の名前は知っていましたが1冊もよんだ事はありませんでした。が時代小説との事だったので読んでみると とにかく面白かったです。いっきに読みなんと続編続々編と読んでしまいました。 | ||||
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表紙の装丁が気に入ったので手にとりました。 泰平の時代にありあまる能力を持てあます同心、木暮信次郎と、 後ろ暗い過去を持つ、感情の発露の乏しい商人、遠野屋。 どこか欠落しているこの二人の若者を見守る伊佐治親分の視点を中心に物語は展開します。 時代ものの中では平易で読みやすい文章ですが、「同心」「手代」など、時代小説では お約束ともいえる単語にフォローがないので、初めて読む方は気になるかもしれません。 また、時代小説を耽読してる方には物足りなさがあるかもしれません。 ただ、エンターテイメントとして捉えればとても面白い小説だと思いました。 信次郎の意外な一面や、遠野屋の活躍もあるので、続編「夜叉桜」と合わせて読むのも楽しいですよ。 | ||||
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読み終えて、すぐ映画化される事を望んでしまいました。どこか世を拗ねた信次郎には、織田裕二を、そして過去の闇を抱えながらも現在を懸命に生きようとする清之介には、ぜひとも草ナギ剛を配して。考えただけでワクワクしてしまいます。実現される日が来るといいのですが・・・ | ||||
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『夜叉桜』と併せてエキサイトしました。読み終えた後はまるでエンターテイメント時代劇を堪能した気分でした。主要登場人物である信次郎=織田裕二、清之介=草ナギ剛、伊佐治=國村隼、おりん=菅野美穂、おしの=長山藍子を配したのですが、その表情まで鮮やかに目に浮かび映画化を切望してしまいました。実現される日が来ないものでしょうか・・・ | ||||
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バッテリー、NO.6とシリーズのファンでしたが、 一般書であるこの本を読んで疑問を感じました。 ま、分岐点のような作品なので、読んでみて評価を下されたた方がよいかと。 10代視点以外だと、思いの外魅力がなくなるというのが私の意見です。 | ||||
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誰もが一歩間違えば落ちていく闇・・・ その闇につかまらずに光を生きる者、明るさを求めあがく者、暗さの中に身を浸してしまう者・・・ それぞれの生き方を紡ぐうちに事件が起こり、そして終わる。 謎は解けるがそこには哀しい闇がまた広がっている・・・ 彼らはこの後どうなったのだろうか? この後のことが気になる物語だ。 | ||||
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本屋が閉まる直前だったので、中味をよく見ずに購入してしまって、 読んでから後悔。 装丁と題名、作者も良いので期待しすぎてしまった。 現代小説ならOKだけど、時代小説にマンガっぽいのはダメ。 ハードカバーなのに、勿体無かった〜。 | ||||
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バッテリーやMANZAIを気に入っていたので、期待していたが、これは・・・かなりひどい。まとまりが無いというか、とりとめが無いというか、意味が無いというか・・・。ミステリー仕立てだけど、最後のどんでん返しは取ってつけたようで、しかも不快な内容。登場人物はとても魅力的なのに、・・・もったいない。いっそ、彼らの人間関係のみに焦点を当てれば良かったのでは? | ||||
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週刊誌のレビューでいくつも大絶賛されていたので、購入。 テンポ良し、人物描写良し、ストーリーも明確(ミステリー仕立て)、かつ、練られている。 それより、テーマに共感した。岡っ引きの呟く「これが、生きるってことさ」 この本は、嫌なことがたくさんある毎日だけど、放り出すわけにはいかない現代に閉塞感を感じている人間へのバイブルだ!←言い過ぎか? 時代小説だが確かに同世代的である。 時代小説だから読まない、という人は損するかも。時代小説を読まない私ですらそう思った。 | ||||
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