■スポンサードリンク
秘密
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
秘密の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全480件 141~160 8/24ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一応ミステリーの分野に配されているようだが、夫婦愛を描いたロマン小説といっていい。娘の体に妻の心が宿る という設定自身はミステリーじみているかもしれない。しかし、このようなまず絶対ありえない設定の中で夫と妻 (というより娘)はどういう関係になっていくのか。どうしても娘というより妻という感覚で捕らえる夫。やがて 彼はストーカーの如く執拗さで妻の電話を録音したり、外出先まで追いかけて行ったり、まるでここから本当の ミステリーが始まるのではと、読者が一瞬間違ってしまいそうな変化球も投げてくる。しかし、そこから作品は 「秘密」という題名の本当の意味を知ることになる。じわじわと感動が沸いてくる。最後はあっと驚く感動が 待っている。この様な絶対ありえないような設定をどう料理するか、この作者は見事な筆力で読者を 飽きさせることがない。娘の若い肉体や、社会生活を持ち始めた妻に対して嫉妬に近い感覚を持ってしまう 夫。この感覚はこういった異様な設定がなくとも現在の色々な夫婦にも当てはまることが出来るかもしれない と思ってしまう。妻を信じながらもどこまで自由に妻にとってベストの生き方を許し、ひいてはそれが自分にとっても ベストだと信じることが出来るまで夫はどこまで妻を信じることが出来るか。この作品の妻の直子は極めて 巧妙なまでのある意味トリックでこの答えを出してくれたのかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
多くの方がおっしゃるように、この作品は読み進めるうちに他人事ではなくなる。 つまり、平介と直子のいずれかに感情移入してしまうのだ。 本作の設定は“現実には決してありえない”にもかかわらずだ。 そして読後には、何ともいえないやり切れなさを実感することになる。 私はこの「驚異的な現実感」こそ、本作の高く評価する部分だと思っている。 特に結婚をしている方には、ぜひ読んでいただきたい。 もちろん、フィクションとはいえ非倫理的な内容が含まれるため、 そういった内容には触れたくない、または触れさせたくない場合にはオススメはしないが。 それにしても、平介と直子の心理的な動きが、あまりにリアルすぎる。 二人が本当に互いを思い合うからこその、避けられない展開。 最後に描かれる“大人な”判断。胸がえぐられるような結末。 東野圭吾の描く日常的な悲劇感を、本作では読者に体感させている。 その意味でも、やはり精神的に成熟している読者でないと 本作を受け止めることはできないだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
他の方も書いていましたが、二度読み返す気にはなれないです。特に結末の下りは。どういう意味で妻は涙を流し号泣したのか?悲しみや罪悪感、それだけではなく、喜びや嬉しさといった気持ちもあったのでは? 複雑です。感情移入して読むと男性は、かなりツラくなると思います。【私は何度もよむのをやめました】 ある程度予測した結末なのですが、もう少し早い段階で訪れると思っていました。【高校に通っている時点で】しかし、読み進めていく内にこれはハッピーエンドになるのかなと思わせてからの、結末部だったので本当に 衝撃的というよりショックでした。人間の欲求の前では、理性や愛情など価値のないものだなと思います。太陽と月 オーロラと肥溜めくらいに差があるのだなと思いました。 色褪せるし、霞みます。ともあれ ここまで感情移入出来たのだから私には名作だなと強く思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どうしてこんなに本気で 惹きこまれてしまうのか 知らなきゃよかった、こんな本… って思いながら完読。 読み進めるのが辛すぎました。 彼が一発殴らせてくれという気持ちが 痛すぎるくらいでした。でも彼女も “こういう風にしか成立しない愛情” に悩んだ結果なんですよね。 娘の体で娘の分も生きると決めた部分も あったと思う。疼痛がしました… 思い切り泣きたくなる気持ち…ひさびさでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私は、小学生の娘が二人いるアラフォー夫婦です。妻とは比較的なんでも相談し合い愛し合っていると思います。その私の視点からの感想です。まず、もし自分が結婚していない時期に読んだのなら全く異なった反応をしたと思います。 平介の直子に対する葛藤は非常によく分かり感情移入しました。基本的に楽観的な私は本を読んでもそれほど影響されることもないのですが、この本は読んでいる途中から、かなり心を揺さぶられました。 とにかく男目線で書かれているので、男の人で妻を愛している気持ちが分かる人ならば切なくなります。 直子が彼氏らしい人を作り、それを許せないが許すしかない状況になったあたりで、もし自分だったらどうするか?などと考えると耐えられそうになく、自殺するかもとか考えてしまいました。(普段はそんなことまったく考えないのに) 妻に話をすると女性は女性ならではの捉え方をして、直子の苦悩などに話が行くのですが、これはあくまで平介の苦悩として共感すると良いと思います。 私は読んでいる途中から妻のことが非常に愛おしく感じるようになりました。今日消えない妻、そばにいてくれる妻に感謝と有り難い気持ちを感じることができて、幸せをよりかみしめています。なお読後の胸を締め付けるような思いはしばらく続いていますが… そういう意味でも、直子が消えたのか生きているのかなどは、置いておいて過程を思いっきりはまって、一緒に苦しんで、楽しむ?ことができればよいのではないかと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
結末は、いろいろな評価があるかと思いますが、 私は現実の愛情というもの見直すいい機会を与えられたと思っています。 筆者の本を読むたびに感じるのですが、あーこういうアイデアがあったのか!と 感心させられます。 お暇なときに、ぜひ、読んでみてください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分は31歳のしがない公務員です。 東野さんはよく読むのでこの本も手にとりましたが、痛いほどレビューの方々の気持ちが痛感です(TT) ストーリーは非常に文句のつけようのないできあがり。いつもの東野さんです。これは間違いないです。 しかし、内容は特に男性にとっては酷なものになっています。これは要注意です。 過去のレビューで「ページをめくるのがつらい」とか「これではあまりに主人公が可哀想すぎます」とか 「読む価値はあるけど二度と読み返したくない」という意見を拝見しましたがまさにそのとおりです。 本当に自分も涙が止まりませんでした。 小説としては、一流です。特に女性は気兼ねなく読書していいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
女房を愛している人は読まれない事をお勧めする。 非常に素晴らしい東野文学の最高峰であることは間違いない。 容疑者Xの献身も、この本には遠く及ばない。 すでに読んで数年経つが、思い出すと何とも言えない嫌な気分になる。 こんな本、他には無い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まず「好き」か「嫌い」かで言えば、☆3つ。 小説としての評価で言えば☆4つです。 この作品は私情がかなり入ってしまう故に非常に評価が分かれると思います。 ですので、個人的な好き嫌いで言えば嫌いな部類なので☆は3つ。 作品としては、文章の稚拙さが気になったので☆4つ。 とにかく後味の悪い作品です。理由はやはり平介に対する救いがないこと。 妻・直子はやはり身勝手だと思いました。 理由は、平介の「父としても」「旦那としても」「男としても」生きられないことに対するフォローがあまりなかった点。 平介は「再婚するつもりはない」と明確に直子に意志表示していますが、 直子は平介の妻としての精神的な役割を自ら蔑ろにし、妻であり続けるという意思表示もしなかった。 モナミの為とは言ったものの、それ以上のことまで踏み込んで行動しており、やはり人生を再度エンジョイしてる感は否めない。 つまり、モナミの為とは言ったものの、途中から自分のためになってしまっている。 おそらく作者は「人生をやり直す」という意味でも「直」という字を使った「直子」にしたんだと思います。 この話は「親子愛」の話ではなく、「親子愛から自己愛に傾倒しつつある妻と、夫婦愛を保とうとする夫」の話だと思います。 モナミの体を手に入れた直子の葛藤も大きかったことでしょう。 なんせ、1日の大半をモナミとして生きるわけですから自我に何らかの錯覚が起きるのは当然です。 しかしながら、夫に対する愛情は消えたかと言えばそうではない。 ラストの指輪の下りからも分かるように今でも愛情はあると思います。しかし、それに伴う行動や言動はやはり不足していた。 最後の直子との別れのシーンも「忘れないでね」と愛情が伺える言葉がありますが、やはりずるいなぁ・・・と思いました。 夫の幸せを願うなら「忘れてくれ」と伝えるべきでしょう。 結局、「愛する者の為に最良の選択をする」という行為を全うしなかった直子には嫌悪感を感じました。 残念ながら、直子の「モナミとして生きる」という選択は平介の辛さと比べたら、まだマシだと思ったので感動はさほどありませんでした。 そもそも1日の大半をモナミとして生きてきたわけだから、平介の前でも同じことをすればいいだけです。 それよりも平介です。「父」にもなれない「夫」にもなれない、「男」としても生きられない。これほど惨いことはない。 彼はモナミが結婚した時には既に50代でしょうか。再婚も難しいですね。 「誰か」のために「何か」になりきることすら許されなかった平介の幸せを願わずにはいられなかった。 男の本能的な独占欲を掻き毟るような描写が多い作品ですので、途中で読むのが本当に辛かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初に読んだのは、高校生のとき。 こんな小説があるんだと驚いた記憶があります。 未だに東野圭吾の最高傑作だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
東野圭吾さんの「秘密」を読みました。 前半は、「まぁ、こんなもん」と思って読みましたが、後半はなぜか引かれて一気に読み終わりました。 私の解釈では、直子が本当に消えて、モナミの魂が戻りました。 が、平介は「モナミは本当にモナミか?もしかしたら直子がモナミを演じているだけか?」を疑ってしまいます。 そして、平介はその葛藤を持つことについて、かわいそうで、どうしようもないですね。 ネットの読者レビューを読んでみると、ほとんどの人は、「直子はモナミを演じる」と思っているようです。 それについても、私はちょっとびっくりしました。結婚指輪の件だけで、その結論を確定することは、 あまりにも強引じゃないか。逆に、私はもし直子になって、モナミを演じるならば、そんなことを決してやらないのです。 新しい人生を歩むことを決心すれば、新しい指輪を買うでしょう。その方がすっきりですし。 例え変なことを考えて指輪を作り直したいとしても、決して平介が知っているお店に頼まない でしょう。危険すぎるじゃん。ばれちゃうじゃん。別に、違う店に行けばいいはずです。 逆に、モナミの魂が本当に戻ったとすれば、指輪を作り直したい気持ちが分かります。ママが自分の代わりに生きていた5年間を引き続きます。ママの指輪も、これからも自分が引き受けます。 素敵な考えですね。モナミちゃん。 この本の切ない部分は、平介の葛藤です。妻と娘を心の中で、混沌な状態で、区別をつけない のですね。 父親として、娘を離れたくない、娘を他の男に譲りたくない、という気持ちは、だれでも多少持っているでしょう。 しかし、平介の場合は特別に深刻です。妻の魂が、本当に娘の体に5年間も宿っていたですし。長い間娘の容姿を見て自分の妻だと認識していました。その認識は、無意識に織りつけられて普段は抑圧されるが、娘の結婚式という「父親にとって最大の敗北瞬間」に突然沸いてくるのですね。 この本は、夫婦の関係というより、父親と娘の関係だと、私は捉えています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
35才男性、結婚して娘が一人います。なので主人公に思いっきり感情移入して読んでしまいました。 そして、ラストの結末には多くの皆さんと同じような感情を持ちました。 女性の方で直子に共感できないといった意見もあるようですが、直子の母親としての精神面が少なからず思春期のモナミの肉体の影響を受けるもの(本編上のいくつかの伏線)と考えるならば、そういったことも含めてこの物語の面白さ、奥深さがあると感じます。 ただ、加工は別のとこでやってほしかったと・・・。男として、旦那として秘密を最後まで隠し通してほしかったです。そうなると、この物語の面白さがなくなってしまうとも思いますけど。 読後として、「愛する人の幸せを考える」という極めて原初的な感情を思い出し、妻に対して愛おしさを感じるようになりました。そういう意味では読んでよかったなと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読後は脱力感に苛まれた。 こういう終わり方しかなかったのか。 娘の体を持った妻の直子は、妻としての存在意義を 失っていたのではないか。 バス事故で妻を失った夫・平介は学校の先生に心惹かれていく。 平介が先生を被写体にし、写真に残していた事に気づいた時の、直子の心境はいかばかりか。 夫は私を愛してくれているのか。そう思った直子は体は娘でありながらも 夫婦の絆を体で取り戻そうとしていた。しかし平介は拒む。 妻はぎりぎりの所で心の支えを保ててはいたが、心も体も 平介は直子を妻として存在を認めてくれていないと、直子は感じてしまったのではないか。 でも平介の気持ちもわかる。だからこの物語はつらすぎる。 夫が女子高生になった妻に嫉妬したように、妻も夫に対して 嫉妬したのでは。嫉妬がこういうエンディングを迎えてしまったと思うと なんだか悲しいな。男女の愛とはなんぞと思った作品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
東野圭吾は推理小説家というイメージが先行していますけど、ほとんどどの作品も、推理小説というより、人間ドラマの描き方が凄いと思います。繊細で、心を締め付けられるような、東野さんにしかかけないドラマがありますよね。 人間ドラマにスポットをあてると、この作品は東野圭吾の中で最高傑作だと思います。 東野圭吾は推理小説しか書かないと勝手に思っていました、なので小説の紹介文を読んだときは、妻と娘が入れ替わっていたなんて、おいおいどういうトリック使って落とすんだよ、なんて考えていましたけど、どんなトリックよりも美しい終わり方だったと確信しています。何が「秘密」なのか、わかったときの絶望感。そして絶望感なんだけれども、後味は悪くない、むしろ爽快感さえ覚えます。デビュー作当時から秀でていた、ラスト数ページでの落としのもっていき方は、さらに切れ味をましています(笑) 女性にも男性にも、中学生からお年寄りまで、自信を持って薦められる一冊です。そして、この本を読んだ感想を、共有できる人が欲しいですね。おそらく男性女性、年齢層によっても、感じ方は人それぞれ異なるでしょう。それぞれの感じ方を、聞き比べるのも楽しいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
東野圭吾さんの小説。 舞台は1985年から5年。ラストは97年くらいまでになるのだろうか。 だから携帯電話とかそういうのは登場しない舞台設定です。 バス転落事故によって娘の身体に妻の意識が移るという物語。 ラストにショックを受けたという感想している人も多いようです。しかし個人的に読み終わって 娘ではないのかと思えたのですが・・・読み方によってはどっちにも解釈できるように しているのでしょうか。手紙のやりとりで指輪の位置を確認したのか 記憶(共有していた部分)によったものなのか。 ただ完全に直子がなくなったのではなくて微かに今でも娘に無意識に影響を 与えているとか・・・ 本書内にある各所の生生しい性についての描写は人によって評価が割れるところでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
確かに、良い小説だということは分かりましたし、最後のシーンにも感動はできました。 ですが、自分では分かったつもりでも恐らく完全には分かってないんじゃないだろか・・・そう思わせる小説でした。 言葉では表すことのできないものが込められた小説だと思います | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いや、それはモナミの方なんじゃないのか?と解釈することにしました。 指輪のことについてナオコが何かノートに書き込んでいた、ということも無きにしもあらずなので。。 その真相は“秘密”の中にある、ということです。。(涙) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
他の方のレビューを読んでいても涙が出てくるくらい打ちのめされました 読後五時間ですがまだまだこの小説について考えてしまいそうです 二人の性への執着について違和感を覚える方もいらっしゃると思いますが、仲の良い夫婦だったからこその思いだと感じました 東野さんのネームバリューで読み始めましたが伊達じゃないなと… ライトノベルでは味わえない長い余韻をもたらしてくれると思います ネタバレは避けたいので詳しくは書きません 是非一読を! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
数時間没頭して小説を読みたいなぁと思い、本棚を眺めていて手に取りました。 二回目ということもあり数時間、没頭して読んでしまいました。 その後、映画も見ました。 実際には子供もいないので、こんなシチュエーションはありえないですが、なぜかこの作品には入り込めるんですよね。 お父さんの行動が分かるんです。 小説の中ではどっちなのか分からないですが、映画も重ねてみると、直子さんの葛藤に涙が出ます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み始めは漫画チックでベタなネタだなぁと、 半ば退屈な気持ちで読んでいたけど、 途中の平さん(だっけ?)の異常な嫉妬行動に、 オイオイ…もうやめとけよ、みっともないだろ…ってなとこから、 放っておけずに引きこまれて、ラストは不覚にもウルッときてしまった。 まさに東野ワールドですね。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!