(短編集)

初恋温泉

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評判

初恋温泉の評価:

3.64/5点 レビュー 36件。 B ランク

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平均点3.64pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全60件 41〜60 3/3ページ
No.20
(5pt)

恋愛感情と好きという気持ち

恋愛感情と人を好きという気持ちは違う。

離婚寸前の夫婦。別れ話がでたからといって、1か0で終わってしまう仲ではない。

多くのことを一緒に経験してきたのに、最後に気になってしまうことは限られている。

かける言葉が別の言葉だったら結果は変わっていたのだろうか。

もしそうだとしたら、きっと相手を好きなのではなく、

そんな言葉をかけられる自分が好きなのではないかと疑ってしまう。

例え結婚したとしても恋愛感情は永遠ではない。

相手を好きな気持ちが欠けた部分を補っているだけ。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
B00E4KX3X8
No.19
(5pt)

恋愛感情と好きという気持ち

恋愛感情と人を好きという気持ちは違う。

離婚寸前の夫婦。別れ話がでたからといって、1か0で終わってしまう仲ではない。

多くのことを一緒に経験してきたのに、最後に気になってしまうことは限られている。

かける言葉が別の言葉だったら結果は変わっていたのだろうか。

もしそうだとしたら、きっと相手を好きなのではなく、

そんな言葉をかけられる自分が好きなのではないかと疑ってしまう。

例え結婚したとしても恋愛感情は永遠ではない。

相手を好きな気持ちが欠けた部分を補っているだけ。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
4087464342
No.18
(4pt)

よかった。余韻を残すので、読者それぞれ。

吉田修一さんはどうも終わりに余韻を残し、「だっ、だからどうなんだー!」ってとこで終わる作品が多い気がする。それはそれで、読者それぞれ、自らの経験に思いをはせたり、自分だったらこうするな、とか、うーん、そういうものかなど、「幅」を作れていいんじゃないかと思う。私も、この本ずーっと、「うーん、そういうものかあ」と思って読んでいて(男性側からの心理描写は特に)、最後の「純情温泉」はもう単純にかわいくてピュアで、久々にほのぼの、よい気分にさせられました♪
初恋温泉 Amazon書評・レビュー: 初恋温泉より
4087748154
No.17
(4pt)

よかった。余韻を残すので、読者それぞれ。

吉田修一さんはどうも終わりに余韻を残し、「だっ、だからどうなんだー!」ってとこで終わる作品が多い気がする。それはそれで、読者それぞれ、自らの経験に思いをはせたり、自分だったらこうするな、とか、うーん、そういうものかなど、「幅」を作れていいんじゃないかと思う。私も、この本ずーっと、「うーん、そういうものかあ」と思って読んでいて(男性側からの心理描写は特に)、最後の「純情温泉」はもう単純にかわいくてピュアで、久々にほのぼの、よい気分にさせられました♪
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
B00E4KX3X8
No.16
(4pt)

よかった。余韻を残すので、読者それぞれ。

吉田修一さんはどうも終わりに余韻を残し、「だっ、だからどうなんだー!」ってとこで終わる作品が多い気がする。それはそれで、読者それぞれ、自らの経験に思いをはせたり、自分だったらこうするな、とか、うーん、そういうものかなど、「幅」を作れていいんじゃないかと思う。私も、この本ずーっと、「うーん、そういうものかあ」と思って読んでいて(男性側からの心理描写は特に)、最後の「純情温泉」はもう単純にかわいくてピュアで、久々にほのぼの、よい気分にさせられました♪
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
4087464342
No.15
(4pt)

絶妙な配列の短編集

それぞれ実在の5つの温泉を舞台にした短編集。不倫カップルや離婚直前のカップルが、温泉宿という秘密めいた空間を舞台に、微妙に陰影のある愛憎劇を繰り広げる。題名が、象徴的だったり皮肉だったりして、作品の一部になっている。

 最後の最後に「純情温泉」でういういしい高校生カップルを登場させるところがニクい。高校生の真っ直ぐな思いが描かれるたびに、読者が「今の君はそう思っていても、人生イロイロあるんだよ」とツッコミを入れてしまう仕掛けだ。この前の4作で、さんざんそんな感情の変質を描ききっているだけに。
初恋温泉 Amazon書評・レビュー: 初恋温泉より
4087748154
No.14
(4pt)

絶妙な配列の短編集

それぞれ実在の5つの温泉を舞台にした短編集。不倫カップルや離婚直前のカップルが、温泉宿という秘密めいた空間を舞台に、微妙に陰影のある愛憎劇を繰り広げる。題名が、象徴的だったり皮肉だったりして、作品の一部になっている。

 最後の最後に「純情温泉」でういういしい高校生カップルを登場させるところがニクい。高校生の真っ直ぐな思いが描かれるたびに、読者が「今の君はそう思っていても、人生イロイロあるんだよ」とツッコミを入れてしまう仕掛けだ。この前の4作で、さんざんそんな感情の変質を描ききっているだけに。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
B00E4KX3X8
No.13
(4pt)

絶妙な配列の短編集

それぞれ実在の5つの温泉を舞台にした短編集。不倫カップルや離婚直前のカップルが、温泉宿という秘密めいた空間を舞台に、微妙に陰影のある愛憎劇を繰り広げる。題名が、象徴的だったり皮肉だったりして、作品の一部になっている。

 最後の最後に「純情温泉」でういういしい高校生カップルを登場させるところがニクい。高校生の真っ直ぐな思いが描かれるたびに、読者が「今の君はそう思っていても、人生イロイロあるんだよ」とツッコミを入れてしまう仕掛けだ。この前の4作で、さんざんそんな感情の変質を描ききっているだけに。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
4087464342
No.12
(4pt)

男女の“気持ち”と“関係”のズレを巧妙に描いている

当たり前だけど、“自らの体験を言語化できて他者にちゃんと伝えることができる”ってのが文筆業の基本だと思う。吉田修一はそこの能力が高い。独身男だったら「どうせアパートへ帰っても、返し忘れたアダルトビデオをもう一度早送りして見るような毎日」なんて表現にきっと唸ってしまうだろう。

 この短編集は「温泉とカップル(しかも子供のいない)」しばりの連作なんだけど、いきなりどアタマの作品の舞台が熱海「蓬莱」で、おまえは田中康夫か秋元康か小山薫堂かってバブリー感もある。そうした田舎者、成金批判もちゃんと想定内って気もするけど。

 「たとえばさ、自分が一番幸福な瞬間を見せたいって思うような男、お前にはいる?別に付き合ってなくてもいいんだよ。遠くでその瞬間を喜んでくれるだけでもいいんだけど」って言葉が出てくる。片思いや遠距離恋愛は、離れているからこそ「幸福」が保たれるのかもしれない。「幸福」って独りよがりな“気持ち”であって、二人の“関係”ではないのかもしれない。でも、人は独りでは生きていけないから二人の関係、状態に幸福を見出そうとする。難しいんだよなぁ“気持ち”と“関係”はリンクしないから。そして“気持ち”も“関係”も持続しないから。最後に収められている短編「純情温泉」の高校生カップルが5年後、いや3年後、1年後に今の“気持ち”と“関係”を保っているとは思えない。

 5つの短編は男女の“気持ち”と“関係”のズレを巧妙に描いている。

 主題とはズレるけど「ほら、基本的に主人公って鈍感な人間じゃない」「鈍感だから、事件に巻き込まれたり、不倫したり、されたりするわけでしょ?」っていう小説論は結構鋭い。あと、いつもながらの観察眼。新幹線の電光掲示板ニュースとかね。今回はそれと、「風が見えた」だったり、逆に無音状態だったり、山のにおい、波の音だったり...といった5編に通底した自然に対する観察、表現もうまいなぁと思った。軽く読めるけど、結構深い短編集である。
初恋温泉 Amazon書評・レビュー: 初恋温泉より
4087748154
No.11
(4pt)

男女の“気持ち”と“関係”のズレを巧妙に描いている

当たり前だけど、“自らの体験を言語化できて他者にちゃんと伝えることができる”ってのが文筆業の基本だと思う。吉田修一はそこの能力が高い。独身男だったら「どうせアパートへ帰っても、返し忘れたアダルトビデオをもう一度早送りして見るような毎日」なんて表現にきっと唸ってしまうだろう。

 この短編集は「温泉とカップル(しかも子供のいない)」しばりの連作なんだけど、いきなりどアタマの作品の舞台が熱海「蓬莱」で、おまえは田中康夫か秋元康か小山薫堂かってバブリー感もある。そうした田舎者、成金批判もちゃんと想定内って気もするけど。

 「たとえばさ、自分が一番幸福な瞬間を見せたいって思うような男、お前にはいる?別に付き合ってなくてもいいんだよ。遠くでその瞬間を喜んでくれるだけでもいいんだけど」って言葉が出てくる。片思いや遠距離恋愛は、離れているからこそ「幸福」が保たれるのかもしれない。「幸福」って独りよがりな“気持ち”であって、二人の“関係”ではないのかもしれない。でも、人は独りでは生きていけないから二人の関係、状態に幸福を見出そうとする。難しいんだよなぁ“気持ち”と“関係”はリンクしないから。そして“気持ち”も“関係”も持続しないから。最後に収められている短編「純情温泉」の高校生カップルが5年後、いや3年後、1年後に今の“気持ち”と“関係”を保っているとは思えない。

 5つの短編は男女の“気持ち”と“関係”のズレを巧妙に描いている。

 主題とはズレるけど「ほら、基本的に主人公って鈍感な人間じゃない」「鈍感だから、事件に巻き込まれたり、不倫したり、されたりするわけでしょ?」っていう小説論は結構鋭い。あと、いつもながらの観察眼。新幹線の電光掲示板ニュースとかね。今回はそれと、「風が見えた」だったり、逆に無音状態だったり、山のにおい、波の音だったり...といった5編に通底した自然に対する観察、表現もうまいなぁと思った。軽く読めるけど、結構深い短編集である。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
B00E4KX3X8
No.10
(4pt)

男女の“気持ち”と“関係”のズレを巧妙に描いている

当たり前だけど、“自らの体験を言語化できて他者にちゃんと伝えることができる”ってのが文筆業の基本だと思う。吉田修一はそこの能力が高い。独身男だったら「どうせアパートへ帰っても、返し忘れたアダルトビデオをもう一度早送りして見るような毎日」なんて表現にきっと唸ってしまうだろう。

 この短編集は「温泉とカップル(しかも子供のいない)」しばりの連作なんだけど、いきなりどアタマの作品の舞台が熱海「蓬莱」で、おまえは田中康夫か秋元康か小山薫堂かってバブリー感もある。そうした田舎者、成金批判もちゃんと想定内って気もするけど。

 「たとえばさ、自分が一番幸福な瞬間を見せたいって思うような男、お前にはいる?別に付き合ってなくてもいいんだよ。遠くでその瞬間を喜んでくれるだけでもいいんだけど」って言葉が出てくる。片思いや遠距離恋愛は、離れているからこそ「幸福」が保たれるのかもしれない。「幸福」って独りよがりな“気持ち”であって、二人の“関係”ではないのかもしれない。でも、人は独りでは生きていけないから二人の関係、状態に幸福を見出そうとする。難しいんだよなぁ“気持ち”と“関係”はリンクしないから。そして“気持ち”も“関係”も持続しないから。最後に収められている短編「純情温泉」の高校生カップルが5年後、いや3年後、1年後に今の“気持ち”と“関係”を保っているとは思えない。

 5つの短編は男女の“気持ち”と“関係”のズレを巧妙に描いている。

 主題とはズレるけど「ほら、基本的に主人公って鈍感な人間じゃない」「鈍感だから、事件に巻き込まれたり、不倫したり、されたりするわけでしょ?」っていう小説論は結構鋭い。あと、いつもながらの観察眼。新幹線の電光掲示板ニュースとかね。今回はそれと、「風が見えた」だったり、逆に無音状態だったり、山のにおい、波の音だったり...といった5編に通底した自然に対する観察、表現もうまいなぁと思った。軽く読めるけど、結構深い短編集である。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
4087464342
No.9
(5pt)

艶っぽい話を旨くさらりと書き上げる

温泉を舞台にするせいか、短編5作品とも男女の話だ。

夫婦3組、不倫1組、17才の高校生1組。

表題の『初恋温泉』は以外にも高校生ではなく夫婦の話で、

個人的には一番胸にグッときた。

守りたい高校生の頃から好きだった女を妻にした夫が

がむしゃらに働いてきたのに、二人の間がいつの間にか変化し

元通りにする方法さえ思いつかないくらいすれ違ってしまった。

仕事や世間を理由に逃げられない温泉宿で、喪った現実を受け入れるしかない男。

男女の艶を、温泉を舞台に、吉田修一の文才が光る。
初恋温泉 Amazon書評・レビュー: 初恋温泉より
4087748154
No.8
(5pt)

艶っぽい話を旨くさらりと書き上げる

温泉を舞台にするせいか、短編5作品とも男女の話だ。

夫婦3組、不倫1組、17才の高校生1組。

表題の『初恋温泉』は以外にも高校生ではなく夫婦の話で、

個人的には一番胸にグッときた。

守りたい高校生の頃から好きだった女を妻にした夫が

がむしゃらに働いてきたのに、二人の間がいつの間にか変化し

元通りにする方法さえ思いつかないくらいすれ違ってしまった。

仕事や世間を理由に逃げられない温泉宿で、喪った現実を受け入れるしかない男。

男女の艶を、温泉を舞台に、吉田修一の文才が光る。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
B00E4KX3X8
No.7
(5pt)

艶っぽい話を旨くさらりと書き上げる

温泉を舞台にするせいか、短編5作品とも男女の話だ。

夫婦3組、不倫1組、17才の高校生1組。

表題の『初恋温泉』は以外にも高校生ではなく夫婦の話で、

個人的には一番胸にグッときた。

守りたい高校生の頃から好きだった女を妻にした夫が

がむしゃらに働いてきたのに、二人の間がいつの間にか変化し

元通りにする方法さえ思いつかないくらいすれ違ってしまった。

仕事や世間を理由に逃げられない温泉宿で、喪った現実を受け入れるしかない男。

男女の艶を、温泉を舞台に、吉田修一の文才が光る。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
4087464342
No.6
(4pt)

温泉、入りに行きてぇなあ。

温泉を舞台とする短編集です。

しかも実在する温泉で話が展開するので、「どんな温泉なんだろう、いつかいきたいなぁ。」と思いながら読みました。

逆に、いつか訪れることになったら、湯に浸かりながらあんな物語の舞台だったなぁ、なんて思い出すんだろうなと、楽しくなってきました。

でも、お話は湯のように温かくほんわかするものばかりでなく、ちょっと心冷えてしまうような男女関係も描かれています。

おすすめです。
初恋温泉 Amazon書評・レビュー: 初恋温泉より
4087748154
No.5
(4pt)

温泉、入りに行きてぇなあ。

温泉を舞台とする短編集です。

しかも実在する温泉で話が展開するので、「どんな温泉なんだろう、いつかいきたいなぁ。」と思いながら読みました。

逆に、いつか訪れることになったら、湯に浸かりながらあんな物語の舞台だったなぁ、なんて思い出すんだろうなと、楽しくなってきました。

でも、お話は湯のように温かくほんわかするものばかりでなく、ちょっと心冷えてしまうような男女関係も描かれています。

おすすめです。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
B00E4KX3X8
No.4
(4pt)

温泉、入りに行きてぇなあ。

温泉を舞台とする短編集です。

しかも実在する温泉で話が展開するので、「どんな温泉なんだろう、いつかいきたいなぁ。」と思いながら読みました。

逆に、いつか訪れることになったら、湯に浸かりながらあんな物語の舞台だったなぁ、なんて思い出すんだろうなと、楽しくなってきました。

でも、お話は湯のように温かくほんわかするものばかりでなく、ちょっと心冷えてしまうような男女関係も描かれています。

おすすめです。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
4087464342
No.3
(5pt)

温泉力

緑がきれいな表紙にフォーク・ミュージックみたいなレトロなタイトル、今年またまたな吉田修一の新作です。文章表現はもちろん、少しもレトロではなく新鮮ですが。というか、このレトロなタイトルのレトロさがなぜか新鮮なんですが。男女のいつもの心の行き違いや、ごくたまにある気持ちの重なりが、憎らしいまでにセンスゆたかに表現されています。今のところ、著者ベストの恋愛小説ではないでしょうか(異論歓迎)。

それぞれの事情を抱えたカップルたちが、温泉でディープな会話や沈黙の対話を繰り広げていきます。温泉宿をとりかこむ美しい自然が五感を楽しませながら思索を深まらせ、温泉の骨身にしみる熱さが登場人物たちの感情や思いを嫌でも高まらせていきます。彼らの恋の始まりの記憶が呼び起こされるのも、そんな温泉ワールドの非日常さ(高校生の女の子がいうように、ちょっとエッチな)のなせるわざでしょう。本当の主人公は温泉たちなのかも…。
初恋温泉 Amazon書評・レビュー: 初恋温泉より
4087748154
No.2
(5pt)

温泉力

緑がきれいな表紙にフォーク・ミュージックみたいなレトロなタイトル、今年またまたな吉田修一の新作です。文章表現はもちろん、少しもレトロではなく新鮮ですが。というか、このレトロなタイトルのレトロさがなぜか新鮮なんですが。男女のいつもの心の行き違いや、ごくたまにある気持ちの重なりが、憎らしいまでにセンスゆたかに表現されています。今のところ、著者ベストの恋愛小説ではないでしょうか(異論歓迎)。

それぞれの事情を抱えたカップルたちが、温泉でディープな会話や沈黙の対話を繰り広げていきます。温泉宿をとりかこむ美しい自然が五感を楽しませながら思索を深まらせ、温泉の骨身にしみる熱さが登場人物たちの感情や思いを嫌でも高まらせていきます。彼らの恋の始まりの記憶が呼び起こされるのも、そんな温泉ワールドの非日常さ(高校生の女の子がいうように、ちょっとエッチな)のなせるわざでしょう。本当の主人公は温泉たちなのかも…。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
B00E4KX3X8
No.1
(5pt)

温泉力

緑がきれいな表紙にフォーク・ミュージックみたいなレトロなタイトル、今年またまたな吉田修一の新作です。文章表現はもちろん、少しもレトロではなく新鮮ですが。というか、このレトロなタイトルのレトロさがなぜか新鮮なんですが。男女のいつもの心の行き違いや、ごくたまにある気持ちの重なりが、憎らしいまでにセンスゆたかに表現されています。今のところ、著者ベストの恋愛小説ではないでしょうか(異論歓迎)。

それぞれの事情を抱えたカップルたちが、温泉でディープな会話や沈黙の対話を繰り広げていきます。温泉宿をとりかこむ美しい自然が五感を楽しませながら思索を深まらせ、温泉の骨身にしみる熱さが登場人物たちの感情や思いを嫌でも高まらせていきます。彼らの恋の始まりの記憶が呼び起こされるのも、そんな温泉ワールドの非日常さ(高校生の女の子がいうように、ちょっとエッチな)のなせるわざでしょう。本当の主人公は温泉たちなのかも…。
初恋温泉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 初恋温泉 (集英社文庫)より
4087464342