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エスピオナージ
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エスピオナージの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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約670ページの小説だが、普通は上下の2巻に分けるだろう。しかし分けたとしても、下巻は絶対に売れない。だから1冊にまとめて売っちゃえということだ。 ある日本人夫婦がロシア人スパイの協力者ではないかと疑われ、主人公たち公安警察の捜査員がその夫婦の生い立ちから始まって身ぐるみを剥ぐように調査し、尾行する。ところが夫は出国したまま帰って来ない。公安は何十人という態勢で妻を繰り返し尾行するが、その度に失敗する。その数次に亙る尾行のプロセスが微に入り細を穿つように語られる。実に、やたらと細かく描かれる。しかし何の成果もなく、何の証拠も得られない話が延々と400ページも続く。何の進展もない話がダラダラと400ページも続くのだ! 何なんだ、この小説は。 これがノンフィクションならまだ許せる。それも300ページ程度のものならば。エスピオナージ(スパイ活動)の実態はこんなものなのかと。 しかしこんなものをエンターテインメントとして金をとって売るのか!? 作者の麻生幾は「エスピオナージを丹念に書いた」と悦に入っているのかもしれないが、読者は麻生幾のマスターベーションに付き合わされるだけだ。 | ||||
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まあ著者の知識を書き綴っただけかなぁ? ちっちゃーい、細かーい事をメチャ小さいスケールで 長々書いた小説。 | ||||
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自分が麻生幾氏の著作に触れたのは「宣戦布告」が初めてで、当時福井県議会でも取り上げられ、敦賀市の本屋では一躍ベストセラーとなった同書に、余りにも現実に起こりえそうな、非常事態に際し官僚主義のジャングルに文字通り「殺されていく」現場の警察官や自衛官の姿に背筋が凍る程の感銘を受け、この筆者はどれだけ日本の警察、自衛隊、公安調査庁等々の権力機構に食い込んでいるのか、と驚いた記憶が有る。恐らく本書でも、その公安、外事警察内部の「人的コネ」をフル活動して取材に当たり、執筆に反映させたのであろうが、悲しい事に全くそれらの貴重な情報が物語に生かされていない。 前前作(?)「ZERO」でもそうだが、話のスケールを壮大に広げすぎた余り、辻褄の合わない記述や、中途半端な謎解き、最後の最後まで明かされず仕舞の謎や敵の正体が余りにも多すぎる。それでも「ZERO」では、まだラストの海自潜水艦に舞台を移しての脱出劇が見物だったが、本書では、外事警察官たちの地味で報われぬ努力が最後まで報われぬままに終わっており、後味の悪さと、知らないところで市民生活がこれほど犯されてるのかという不気味さばかりが残る。 主人公に感情移入できぬまま完結してしまうのは、様々な制約を掻い潜って、「スパイハンター」の真実の姿を世に知ってもらおうと筆者に情報提供した(であろう)多くの実在の外事警察官たちの取材協力に対し丸で失礼であり、貴重な取材ソースが余りにも無駄に浪費されてのは、実に虚しい。 結論。麻生幾氏は「封印されていた文書(ドシエ)―昭和・平成裏面史の光芒」等、ノンフィクションの分野で活躍すべし。あのトム・クランシー氏同様、フィクションのエンターテイメント小説の世界では所詮初期の作品しか評価の仕様が無い。 | ||||
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本作は実際の警視庁公安部外事第1課が、1997年に事件化したスパイ事件である黒羽事件をモデルにして、ロシア対外諜報庁のスパイ活動の解明作業を行う公安部外事第1課4係の活躍を描いている。 著者は警察庁警備局・警視庁公安部など警察の警備公安警察に精通しているジャーナリストとして有名な人物だけに、モデルとなった黒羽事件の内容、公安警察官の追尾など現場での活動が非常にリアルに描かれている。 ただ気がかりなのは、外事第1課4係員に、ロシア語とロシア情勢に精通している人物が全く出てこないことだ。外事課には、警察大学校などで長期の語学研修を受け、優秀な成績を修めた公安警察官のみが配属されていると思っていたが、本作にはそのような背景のある公安警察官が一人も出てこない。さらには、ロシア語どころか公安警察官の訓練・経験が全くない所轄署生活安全課の女性部長刑事が、いきなり外事第1課4係に赴任してくるなど、そもそも公安警察官としてプロとは言い難い人物が出てくる。たしかに本作はフィクションではあるが、著者の背景などから、限りなくノンフィクションに近いはずなので、実際の外事課は語学力などは重視していないのではないかと心配になった。 また彼らが、昇進試験の勉強法を教えあったり、所轄署に出されるのを気にしたり、刑事部や交通部と言い争いをしたりと、警察小説的なくだりが多くなっており、本作のタイトルである「エスピオナージ」から連想するスパイ小説的内容とは程遠い作品である。尤も、警察小説と割り切って読めばそれなりに楽しめるかもしれない。 | ||||
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