ペンギン・ハイウェイ

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ペンギン・ハイウェイの評価:

4.10/5点 レビュー 225件。 A ランク

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平均点4.10pt

Amazonレビュー一覧

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全444件 441〜444 23/23ページ
No.4
(3pt)

後々振り返るに「新境地開拓のターニングポイント」となるのか否か

主人公の少年はやはりと言うべきか、理屈っぽくて頭でっかちで、でも憎めないヤツといういかにも森見登美彦的主人公。脇を固める大人たちは、「研究」に熱中する少年少女たちを暖かく見守っている情景が目に浮かぶ人物設定。そして物語の鍵を握るのが「お姉さん」。特に会話文での言葉の選び方が絶妙で、森見作品のお約束である「エキセントリックでキュートなヒロイン」を上手く昇華したキャラクター。

物語は、少年少女たちが「郊外の新興住宅地=理路整然とした大人の領域」と「草原や森や海=未分化な子供の領域」を行き来しながら進んでいきます。自分たちの手で「観察・調査・研究」して「地図」を作り上げ、世界把握の手法を身に付け成長していく。その通過儀礼として「お姉さん」との出会いと別れがあり、手に入れることの喜びと失うことの寂しさが交錯する。ジュブナイル斯く在るべし。

とそれでは「何故に星三つ?」という点について説明させていただきますが、理由は二つ。

一つ目はクライマックスがイマイチであること。マジックリアリズムと言うには押し切る勢いが弱すぎる、かといってSFを標榜するほどの論理構成が在るわけでもない、なんだか中途半端な印象が拭いきれません。新境地という意味ではこれまで通りの前者ではなく、もっと後者で攻めて欲しかった、というのが正直なところ。

第二に、これまでの森見作品の魅力の根源と言っても良い、ストーリーと文体が絡み合って生じる面白さがあまり感じられないこと。四畳半の下宿から過剰な自意識と妄想だけが暴走していく腐れ京大生の有り様と、勿体ぶった言い回しと大仰な表現による文章が噛み合って生まれていた独特のグルーブ感が、残念ながら本作品にはありません。

森見氏の挑戦から新たな地平が切り開かれることを期待しながらの星三つ。
ペンギン・ハイウェイ Amazon書評・レビュー: ペンギン・ハイウェイより
4048740636
No.3
(3pt)

後々振り返るに「新境地開拓のターニングポイント」となるのか否か

主人公の少年はやはりと言うべきか、理屈っぽくて頭でっかちで、でも憎めないヤツといういかにも森見登美彦的主人公。脇を固める大人たちは、「研究」に熱中する少年少女たちを暖かく見守っている情景が目に浮かぶ人物設定。そして物語の鍵を握るのが「お姉さん」。特に会話文での言葉の選び方が絶妙で、森見作品のお約束である「エキセントリックでキュートなヒロイン」を上手く昇華したキャラクター。

物語は、少年少女たちが「郊外の新興住宅地=理路整然とした大人の領域」と「草原や森や海=未分化な子供の領域」を行き来しながら進んでいきます。自分たちの手で「観察・調査・研究」して「地図」を作り上げ、世界把握の手法を身に付け成長していく。その通過儀礼として「お姉さん」との出会いと別れがあり、手に入れることの喜びと失うことの寂しさが交錯する。ジュブナイル斯く在るべし。

とそれでは「何故に星三つ?」という点について説明させていただきますが、理由は二つ。

一つ目はクライマックスがイマイチであること。マジックリアリズムと言うには押し切る勢いが弱すぎる、かといってSFを標榜するほどの論理構成が在るわけでもない、なんだか中途半端な印象が拭いきれません。新境地という意味ではこれまで通りの前者ではなく、もっと後者で攻めて欲しかった、というのが正直なところ。

第二に、これまでの森見作品の魅力の根源と言っても良い、ストーリーと文体が絡み合って生じる面白さがあまり感じられないこと。四畳半の下宿から過剰な自意識と妄想だけが暴走していく腐れ京大生の有り様と、勿体ぶった言い回しと大仰な表現による文章が噛み合って生まれていた独特のグルーブ感が、残念ながら本作品にはありません。

森見氏の挑戦から新たな地平が切り開かれることを期待しながらの星三つ。
ペンギン・ハイウェイ (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)より
4041005612
No.2
(4pt)

まるで本格SF!

今作では、過去の森見作品(基本的に、自意識の強い非モテの文系大学生が主人公)とは違い、理屈っぽい小学生が主人公になっています。

ストーリーに関しては、主人公の日常にSF/ファンタジィ的な非日常が介入してくる、今までの森見作品特有のパターンではあるのですが、介入してくるSF要素が今までに無く濃いため、まるで本格SFを読んだ様な感覚に陥りました。

個人的には、まるでスタニスワフ・レムのソラリスや、ストルガツキー兄弟のストーカーをジュブナイル向けに翻案した作品を読んでいる様でした。
やわらかい口当たりではありますが、登場人物の子供たちを通して哲学的な問いかけもなされたりと、今までの作品以上の奥深さもあり、森見さんの新境地ではないかと思います。

ラスト間際のSF要素に関する説明が若干弱い様にも感じましたが、それを踏まえても傑作だと断言できる作品でした。
ペンギン・ハイウェイ Amazon書評・レビュー: ペンギン・ハイウェイより
4048740636
No.1
(4pt)

まるで本格SF!

今作では、過去の森見作品(基本的に、自意識の強い非モテの文系大学生が主人公)とは違い、理屈っぽい小学生が主人公になっています。

ストーリーに関しては、主人公の日常にSF/ファンタジィ的な非日常が介入してくる、今までの森見作品特有のパターンではあるのですが、介入してくるSF要素が今までに無く濃いため、まるで本格SFを読んだ様な感覚に陥りました。

個人的には、まるでスタニスワフ・レムのソラリスや、ストルガツキー兄弟のストーカーをジュブナイル向けに翻案した作品を読んでいる様でした。
やわらかい口当たりではありますが、登場人物の子供たちを通して哲学的な問いかけもなされたりと、今までの作品以上の奥深さもあり、森見さんの新境地ではないかと思います。

ラスト間際のSF要素に関する説明が若干弱い様にも感じましたが、それを踏まえても傑作だと断言できる作品でした。
ペンギン・ハイウェイ (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)より
4041005612