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介護退職
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介護退職の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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冒頭の銘句が本作のテーマを語っている。いわく「大学で東京に出るのは自然なことだった。そのまま職を東京で求めることもまた、自然なことだった。田舎に両親を残すことなど、気にも留めなかった。父母がやがて老いる時のことなど考えもしなかった。だけど今にして思う。親子の絆が断ち切れぬものである以上、その時のことに備えておくべきだったと――」。 たしかに主人公は今や役員の地位をうかがうほどの大企業のエリートで、都内に3LDKのマンションを持ち、子供はエリート中学に合格する秀才でしかも素直な少年。5千万円もの大金を抱えていながら不安で仕方がない、などという描写には鼻白む向きも多いだろう。また介護といえば当然のごとく女の仕事で、結局は弟の妻の厄介になる(それも金銭づくで)というのも顰蹙を買うことだろう。俗物といえば鼻もちならない俗物である。 しかしこういうタイプの、ある時代においてはごく普通のメンタリティをもつ男たちは、成功した者も挫折した者もみなデラシネなのである。本書において親の介護という深刻な状況がわれわれに突きつけるのは、その事態をどう切り抜けるのかということよりも(そういうテーマならいくらでも本が出ている)、自分たちが必死に働いているうちにいつの間にか根無し草になってしまったという虚無感ではないだろうか。ひたすら上を目指して人生という荒海に翻弄されてきて、もう少しでゴールというときにふりかえってみると後ろには茫漠たる暗がりがあるのみ。 毎晩電話だけはするが忙しさを理由に老母が独り暮らしをする田舎には滅多に帰省もしない。就職して多少は地位もできたのに親にはろくに仕送りもしていない。自分の仕事が大事、自分の将来が大事、自分の家庭が大事であるのは当然だとしても、そのためになにを忘れてしまったのか、なにを置き捨ててしまったのかを考えさせる佳作だと思う。 プロットがお気楽すぎる、登場人物たちが類型的にすぎるというのはその通りだと思う。しかし作者の意図はもっと別のところにあったのではないかというのがわたしの読後感である。中高年の男性におすすめしたい。 | ||||
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大手電機メーカの部長職にある唐木栄太郎の母が郷里秋田で雪掻き中に転倒骨折。 一人暮らしの母親を東京に引き取るが認知症を患い唐木の職場にも影響が出る。 担当プロジェクトを外され閑職に左遷。 やむなく退職の選択をする羽目に。 その後の苦悩が続くと思いきや弟の嫁を母の介護に充て自分は新たな職を見つけ海外赴任の職に就くハッピーエンド。 出来過ぎ感がありちょっと残念。 一般文学通算2140作品目の感想。2018/10/08 16:40 | ||||
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楡ファンだけど 文庫で出ていなかったので購入。 本邦屈指のストーリーテラーが つむぎだす世界に引きこまれます。 中古品だったので、本自体がややくたびれていたのは残念。 | ||||
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さすがエリート、兄弟の嫁をうまく使うとは、、 作中のような状況になってしまうとやっぱり選択肢としては退職するしかないのかな。 現実問題として、退職金4千万は偏差値60以上で、ほんのひとにぎりの人。 再就職して年俸3千万だって、、、普通の人が読んだらむかつくかもね。 でも、組織の論理とか、サラリーマンの心理描写はよくわかります。 人事部なんかホントの人事には絡んでないのはどこの会社でも一緒か。うなずくな。 | ||||
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