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介護退職
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介護退職の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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冒頭の銘句が本作のテーマを語っている。いわく「大学で東京に出るのは自然なことだった。そのまま職を東京で求めることもまた、自然なことだった。田舎に両親を残すことなど、気にも留めなかった。父母がやがて老いる時のことなど考えもしなかった。だけど今にして思う。親子の絆が断ち切れぬものである以上、その時のことに備えておくべきだったと――」。 たしかに主人公は今や役員の地位をうかがうほどの大企業のエリートで、都内に3LDKのマンションを持ち、子供はエリート中学に合格する秀才でしかも素直な少年。5千万円もの大金を抱えていながら不安で仕方がない、などという描写には鼻白む向きも多いだろう。また介護といえば当然のごとく女の仕事で、結局は弟の妻の厄介になる(それも金銭づくで)というのも顰蹙を買うことだろう。俗物といえば鼻もちならない俗物である。 しかしこういうタイプの、ある時代においてはごく普通のメンタリティをもつ男たちは、成功した者も挫折した者もみなデラシネなのである。本書において親の介護という深刻な状況がわれわれに突きつけるのは、その事態をどう切り抜けるのかということよりも(そういうテーマならいくらでも本が出ている)、自分たちが必死に働いているうちにいつの間にか根無し草になってしまったという虚無感ではないだろうか。ひたすら上を目指して人生という荒海に翻弄されてきて、もう少しでゴールというときにふりかえってみると後ろには茫漠たる暗がりがあるのみ。 毎晩電話だけはするが忙しさを理由に老母が独り暮らしをする田舎には滅多に帰省もしない。就職して多少は地位もできたのに親にはろくに仕送りもしていない。自分の仕事が大事、自分の将来が大事、自分の家庭が大事であるのは当然だとしても、そのためになにを忘れてしまったのか、なにを置き捨ててしまったのかを考えさせる佳作だと思う。 プロットがお気楽すぎる、登場人物たちが類型的にすぎるというのはその通りだと思う。しかし作者の意図はもっと別のところにあったのではないかというのがわたしの読後感である。中高年の男性におすすめしたい。 | ||||
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大手電機メーカの部長職にある唐木栄太郎の母が郷里秋田で雪掻き中に転倒骨折。 一人暮らしの母親を東京に引き取るが認知症を患い唐木の職場にも影響が出る。 担当プロジェクトを外され閑職に左遷。 やむなく退職の選択をする羽目に。 その後の苦悩が続くと思いきや弟の嫁を母の介護に充て自分は新たな職を見つけ海外赴任の職に就くハッピーエンド。 出来過ぎ感がありちょっと残念。 一般文学通算2140作品目の感想。2018/10/08 16:40 | ||||
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非現実的なハッピーエンド。 作者は介護や認知症の地獄のような実状を知らず、表面だけの脳天気な描写に終始。 おそらくパロディなのでしょう。 素晴らしい作品です。 | ||||
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タイトルどおり、優秀なビジネスマンが親の介護のために会社を退職するという話です。退職に至るまでの経緯はありがちなパターンですが,その分リアルな感じでした。 現在はまだまだ元気な団塊の世代に介護が必要となったとき,ちょうど僕たちは50代ぐらいで,まさにこの主人公と同じような年齢にあります。 20年後も現在と同じように,親の介護のために会社を辞めたり,仕事が変わざるを得ない状況が続いているのでしょうか。 僕らは,今後,社会福祉関連の金銭的な負担がどんどん増え,税金も上がっていく世の中の流れにただ漫然と流されていくしかないのか不安にさせられました。 | ||||
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本書はフィクションの小説である。しかし、自分、隣近所、今日明日にでも起こる様な、大変リアリティに富んだ内容であり、読む事によって決して他人事にするのでは無く、我が事として関心を持ち、危機意識を持って準備・備えを考えられるものと思われる。 以下概要 或る大手電機メーカーの国際事業本部・部長である50歳の男性の主人公は、・・・(中略)・・・47歳の妻と、・・・(中略)・・・12歳の長男の3人で、東京都内の3LDKのマンションに・・・(中略)・・・実家で一人暮らしをしている76歳の母親・・・(中略)・・・ ・・・・・・そして・・・(中略)・・・妻が・・・・・・(後略) 元部長の男性は、今回の一連の不遇・困難な経験から、・・・(中略)・・・ではないかと悟る。 以上概要 私と明らかに違うのは、まず、世間一般と比較してでもあるが、地位が高く肩書きを持ち、年収も高額で、預金も多い。そしてその男性にとってストレスに感じる事、ノルマの無い事や、管理されず自由である事、時間の融通が効く事、周囲に干渉されずに済む事は、私にとってはストレスにはならず、虚しさも感じないどころか有難く感じるぐらいである。私は孤独であっても平気である。また私は職場も転々として来たし、職種も多少変更した経験を持っている為に、見栄や体裁は全く気にならず、開き直っている為に、精神的にも融通が効く様になっている。故に、少しクビになったからと言って、それで動揺等はしない。基本的に「成るように成る」と、いつも思っている。 ただ結婚もせず孤独であるのは健康で順調な時は良いが、自分自身もいつ何時どうなるか、先の事は解らない。また、この小説の様に、身内がどうなるかも解らない。いずれにもリスクは存在する。 私は今から14年前(2003年)に怪我をした経験を持っている。その当時は一人暮らしをしていたが、入院時とその後の実家での自宅療養において、同じ県内に住む両親の世話となった。また5年前(2012年)には、自分自身のエンディングノートを書いた。 万一、怪我や病気、死亡等で自分で行う事が出来なくなってしまったり、意思の疎通が出来なくなってしまった時の為にエンディングノートを書くのだが、自分のプロフィールや過去の経歴、連絡先、各種手続き要領、webサイトのアカウント、パソコンの内容、遺品整理における写真やデータ等の取り扱い、所有する財産、健康管理、介護について、手術の承諾について、尊厳死・安楽死についての考え、延命治療の要不要、葬儀の仕方等を、洗いざらい書き出しておく。 現在の私は、孤独に、自立して、出来るだけ頼らずに生きる事を良しとしているが、同時にリスクも併せて考えている。生涯独身を掲げる私自身に関しては、成年後見制度や生前契約が頼りとなる可能性が高い。社会システムの発達により、その辺りは安心に繋がる。 人がこの世で生きていく上で、責任、義務、役割が重要となる。両親の介護は子の務めであり、責任であり、義務であり、役割でもある。但し、全部を放棄してしまうのでは無く、仕事や家事等の他の用事とのバランスを取る為に、その割合を減らして介護サービスに頼る事となる。また、夫が外へ出て仕事をし、妻が主婦として家事と子供の養育をして家庭を守るという事は、それぞれの役割である。それらの役割は比較するものでは無く、区別に相当するものである。主婦の役割も仕事である。仕事・務めに報酬の有無は関係ない。報酬が値打ちを表すものでは無い。フェミニズム等の平等論は論外・ナンセンスである。役割と平等は無関係である。役割分担をして、そのそれぞれに値打ちが有るのである。役割それぞれに尊卑貴賤は無い。 人それぞれに運命がある。それは創造主である神の定めである。運命は、人自身の希望通りにはなっていない。神の定めである運命は、神による各個人への命令である。この命令は絶対命令である為に、避ける事は出来ない。その事を人が悟った時、神に委ねて開き直り、「成るように成る」と気持ちも楽になる。人それぞれが置かれた状況の下で、それに応じた役割を行い、そのそれぞれの役割の上で、義の務め、責任を果たすのである。 (頑狷曲捻者TNの日々雑記、沈思黙考) | ||||
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介護は他人ごとではない。多くの人にある意味確実にふりかかるリスク。 介護保険は介護者だけを対象にしているが本当に大切なのは介護支援者へのサポートである。 家族や絆の意味を徹底的に問い詰める。しかし最も多くなった一人世帯は誰が介護支援者に なりうるのか?は考えさせられる。 | ||||
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楡作品で、どのように介護を記述するかなと思い購入。主人公が弟嫁に介護を提案する 案はこれはと思いました。最後は主人公の上司に救われ、Happy Endで良いかな。 | ||||
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年収1000-2000万円の人が、親の介護で溜まったストレスをぶつけ合う話です。 本当に低収入で親の介護に苦しんでいる人たちの状況はもっと悲惨なのではないでしょうか。 あまり共感できませんでした。 | ||||
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「介護退職」というタイトルと 楡 周平さんの作品を読んでみたかったので 購入しました。 他の作品はわかりませんが、この作品については まるで共感できませんでした。 介護の部分がさらっと進み、 仕事の部分も大変ながらもうまくまとまり。 家族も崩壊することなく、ひと段落。 実際の介護者を抱えている人達からしたら 「そんなにうまくいくか!」と言われてしまうのでは。 期待外れだったので、☆ひとつとさせていただきます。 | ||||
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考えさせられると共に身につまされるような作品だった。 主人公の唐木栄太郎は妻と息子の三人で順風満帆の生活を送っていたのだが、秋田に独居する老母が大怪我をし、さらには…唐木は止むに止まれず、介護退職を決意するのだが… これからの日本は、この作品に描かれているような問題が増えていくに違いない。地方には仕事も無く、少子化が進む中、仕事を求めて人々は都会へ。地方に残された年老いた親の面倒をどうするのか。老人介護施設も老齢化の波を受け、なかなか受け入れてはくれないだろう。もちろん、国も当てにすることは出来ない。 この作品の主人公の決断は最終的には良い方向に向かうのだが、こういう例は極一部だろう。国も信用出来ない中、もう一度、自分たちの親を含めての人生設計を考える必要がありそうだ。 | ||||
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しかし、この作家の毎回の作品テーマの幅のひろさには、驚かされる、ハードボイルドから、社会派作品まで、どれもこれも、読ませる、もちろんこの作品も、現代社会の大問題をテーマにグイグイ読ます。 | ||||
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就業者における年収1000万円以上の割合は3〜4% 本書主人公は年収が “手取りで1000万円” だそうで、そうなると 額面上の年収は1200万円を下らない。 1200万円と言ったら、就業人口から言えば確実に3%以下。 おまけに退職金は早期退職の割増分が上乗せされ、なんとその額 4000万円との事。 その主人公が、マンションのローン、車のローン、一人息子の 教育費で大変…みたいなことが、頻繁に出てきます。 主人公の半分以下の収入で、同じ条件、同じ悩みを抱えている人は いくらでも居るのに… この作者は9割以上の圧倒的大多数が、年収1200万円という高所得を どう感じるかが分からないようです。 本書は上記の通り富裕層の主人公が、親の介護をきっかけに 一旦は退職したものの、いかにそれらを乗り越え自己実現して いくかを描いた物語。 ラストの落ちは正直笑ってしまう展開で、主人公は就業人口 3%以下の超エリートから更にグレードアップし、確実に1% 以下の超々エリートとなって、メデタシ、メデタシで終わります。 介護の厳しさや、離職後の現実を描いたものを想定して本書を 読むのであれば、お薦めできません。 少々乱暴に言えば、それらはサイドストーリーと言ってもいい 程度のもんですから。 | ||||
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楡ファンだけど 文庫で出ていなかったので購入。 本邦屈指のストーリーテラーが つむぎだす世界に引きこまれます。 中古品だったので、本自体がややくたびれていたのは残念。 | ||||
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さすがエリート、兄弟の嫁をうまく使うとは、、 作中のような状況になってしまうとやっぱり選択肢としては退職するしかないのかな。 現実問題として、退職金4千万は偏差値60以上で、ほんのひとにぎりの人。 再就職して年俸3千万だって、、、普通の人が読んだらむかつくかもね。 でも、組織の論理とか、サラリーマンの心理描写はよくわかります。 人事部なんかホントの人事には絡んでないのはどこの会社でも一緒か。うなずくな。 | ||||
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う〜ん 中身の無い小説だった。読んでガッカリした、すべてを捨てて親の介護は当たり前だ。 | ||||
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実際に親の介護を経験したわけではありませんが、母は10年近く施設や病院のお世話になり 先日亡くなりました。そんな時この本を読み、たとえどんな状況、状態であっても親を介護することは 大変なことを改めて考えさせらました。 主人公の中年男性は経済的にも恵まれて、家族の協力も得ることが出来て 「介護退職」という道に、、、 最後に組織の 「非情」と 人の「情」を感じさせ 読後 爽やかでした。 | ||||
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昔読んだ楡さんのハードボイルドは、面白かった気がしたので、久しぶりに購入。 要約すると、 「大企業の部長まで昇進し、もう少しで役員なのに母親が怪我で倒れて認知症が出た! 妻に介助を任せたら、妻もストレスで倒れた! 母親を毎日デイサービスへ送迎するのに、遅刻早退を続けていたら、職場から閑職に回されそうだ! 息子も中学お受験だし、貯金も五千万しかないし、俺はどうすればいいんだー!?」 というお話です。ちょっと脚色してますが。 お金があれば何とかなる、という事がよく分かりましたので、星二つを付けさせて頂きます。 | ||||
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「介護退職」というタイトルに期待して買ってみたが、見事に裏切られた。 介護問題は何も今に始まったことではない。自分の親が長寿社会に生きているとあれば、どうしても避けられないテーマであろう。その避けられないテーマを、もっと紆余曲折に描いているのであれば、読み手に説得力を与えたかもしれない。だが結局は、一度は挫折しかけたものの、どん底までいかずに済んだエリートサラリーマンのサクセスストーリーで終っている。物分りの良い妻の存在や将来が約束された転職など、ご都合主義な展開には共感できなかった。「親の介護」がメインテーマというより、男の転職サクセスストーリーのために介護問題を道具にしたという印象がどうしても拭えない。 かつて、朝日新聞で、正確な文言は忘れてしまったが、「親の認知症のため、止むを得ず会社を辞めた」男性についての記事が掲載されていた。 その男性も、ちょうどこの小説の主人公と同じ年代だが、独身で、老いた母と二人暮し。母が認知症になってしまい、夜中に喚いたり、男性が勤務中に徘徊を繰り返したりするようになった。そのために集中して仕事ができなくなった。しかし、介護施設に入居させたいと思っても空きもなければ、費用も高すぎて出せず、止むを得ず男性は会社を辞める。 そうすると、当然生活は苦しくなるので、再度職探しをするがどこも雇ってくれず、ますます窮地に追い込まれる。 そんなある日、呆けた母が息子に「仕事、もう行かないのか?」と聞いて来た。そのとき、男性の心はプツンと切れて、思わず「馬鹿野郎、一体、誰のせいで働けないと思ってやがるんだ!!」と怒鳴り散らしてしまった。頭では分かっているのに、つい言葉が出てしまい、男性は自責の念でいっぱいになった・・・。 けだし、これからは上記の様な世帯が増えていくと予測される。できれば本当に深刻な世帯をテーマに取り上げて上梓して頂きたい。そして、国民一人一人が自分のこととして一緒に考えていきたい。そう思うのは果たして当方だけだろうか? | ||||
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所詮エリートのどん底なんてこんなものなのか? まあ企画として軽めに一般的にも読まれるようにという意図はわかるけど、 タイトルや表紙から連想されるような底辺のようなどん底がいつまでも続くようなものではないね。 解決の仕方も都合よすぎで、エリートさんはいいねと思ってしまうよ。 エリートのどん底は一般ピープルの日常だな。 弟にしても世帯収入が600万って・・・ いくら子供に金がかかってもさ、 一番ダメなのは介護についてだ。もっと介護について踏み込んだ内容かと思ったけど、基本的にはサラリーマンビジネス小説ものに入るだろう。 | ||||
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楡作品は好きで読んでいますが、介護をテーマにした割には、その内容が薄すぎるし、 結局嫁任せの介護じゃないか… 中年サラリーマンを主人公に、そのサラリーマンの数カ月の葛藤を記した小説。 「介護退職」というタイトルだが、ざっくり言うと、できた嫁がいたからこその転職物語。 でも、介護経験者の私からすると「実際そんなうまくいくわけがない」 実際、両親・義両親の介護で、退職せざるを得ない… そんな人がその手本にと、間違って読まないよう祈ります。 | ||||
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