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マリア・プロジェクト



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マリア・プロジェクトの評価: 3.95/5点 レビュー 20件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.95pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全20件 1~20 1/1ページ
No.20:
(4pt)

富める先進国の理不尽な人体実験、臓器移植そして殺人

人体実験、臓器売買、不法臓器移植。
フィリピンでアメリカの製薬会社が研究所で人攫いで行われた数々の謀略を瀬島ら素人が巨悪に挑む。
読み応え十分な作品だった。
一般文学通算2419作品目の感想。2020/07/31 17:10
マリア・プロジェクト (角川文庫)Amazon書評・レビュー:マリア・プロジェクト (角川文庫)より
4043765010
No.19:
(2pt)

生物学的には間違いだらけなので、あくまでもnon Scientific Fictionとして楽しんで。

「胎児の卵巣に700万個の卵子(卵細胞)がある」は、間違いです。700万個の根拠となるデータが明確ではないので、数については議論しません。ですが、胎児の卵巣から700万個の卵子を得ることは、不可能だと断言できます。この段階の胎児では、卵巣と呼べる組織はできておらず、あるのは未熟な卵巣あるいは卵巣原基です。卵もなく、あるのは始原生殖細胞(PGC)と呼ばれる卵細胞の基になる細胞です。PGCは、細胞分裂を経て卵細胞になります。その過程で、様々な失敗が起こり、異常な細胞は死滅して捨てられます。非常に多くのPGCから、最終的に400個くらいしか卵細胞が形成・排卵されないのは、選択の結果=必然なのです。「胎児の卵巣は宝の山」とは、全くの嘘(あくまでも小説上の設定)です。
 さらに、卵細胞(正確には卵母細胞)は、最後に染色体数を半減させる減数分裂という特殊な細胞分裂をします。たとえ、PGCが培養条件下で分裂したとしても、最後に減数分裂に切り替えられなければ、卵細胞は形成できません。これは、技術的にとんでもなくハードルが高い。さらに、卵細胞は単独では維持・形成できないことが明らかになっています。卵巣の体細胞の働きが必要なのです。
 私が、上記の事実誤認以上に気になったのは、タイトルにも反映している「処女の子宮は、清浄だ」と思わせる記述です。処女を代理母にすれば、妊娠は安定せず、出生率は低くなります。「マリア・プロジェクト」は、愚かとしか言いようがありません。研究論文によれば、性経験のある女性ほど性周期は安定し、出産経験のある女性ほど、妊娠・出産の過程が良好です。ホルモン・バランスが安定する点が、もっとも大きな要因と思われます。《性経験・出産の経験のある女性の子宮を穢れたもの》であるかのように断定する記述は、《根拠のない処女信仰》であり、女性に対する冒瀆に通じるものです。真に受けてはいけません。小説上のジョークと理解してください。
 作家の方は、フィクションだから、何を書いてもいいのです。ですが、読み手に誤った知識や偏見を与える可能性については、配慮する責任があると考えます。きちんと勉強した上で、巻末にコメントするなどして、読者の誤解を是正してもらいたいと望みます。
 なお、評価は、上記の点を抜きにした、フィクションとしての評価です。国際的な陰謀との設定が、全く必要のない内容だと思います。すべて、日本国内で済む話を、無理に国際的陰謀にしてスケール感を出そうとしたのでしょう。ですが、不自然な点が目立ち、かえって嘘臭く感じられます。ストーリーに、小説上のリアリティーが不足しすぎだと思います。「胎児の卵巣に700万個の卵子(卵細胞)がある」という情報=アイディアから書かれた小説でしょうが、執筆前の資料調べが、決定的に足りません。
マリア・プロジェクト (角川文庫)Amazon書評・レビュー:マリア・プロジェクト (角川文庫)より
4043765010
No.18:
(3pt)

まあまあ

胎児の卵巣には、巨万の富が眠っている――。フィリピン、マニラ近郊の、熱帯樹林に囲まれた研究施設で、人類史を覆す驚愕のプロジェクトが進行していた。胎児の卵子を使い、聖母マリアのように処女をも懐妊させる、「マリア・プロジェクト」。生命の創出を意のままに操り、臓器移植にも利用しようというのだ。神を冒涜するその所業に、ひとりの日本人が立ち向かう。医学の倫理と人間の尊厳に迫る謀略エンタテインメント巨編!
マリア・プロジェクト (角川文庫)Amazon書評・レビュー:マリア・プロジェクト (角川文庫)より
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No.17:
(4pt)

好きなタイプの小説ではないが、面白いとは思った

あまり深く考えたことがない類の問題だったので、考えさせられた。現時点でこういった闇ビジネスが可能なのかとかは全くわからないけど、技術の進歩というのは倫理的な判断が問われることになるんだろう。想像以上の速度で技術進歩が進んでいく中、それに合わせた法整備や国際協力は可能なのかといおう疑問を読みながら考えていた。
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4043765010
No.16:
(4pt)

楡周平のパワフルな筆力が爆発する。

流産させた6ヶ月の胎児。
その胎児は 女子であり、体内には 700万個の卵子がある。
それを人工培養させて 成熟させる。
成熟させた 卵子を 人工授精させる。
受精した卵子を 定着させ 代理母 によって 誕生させる。
それによって ニンゲンが誕生する。
胎児から 卵子を取り出して 成熟させるというのは 新規性があるが
それ以外の手法は 目新しいことではない。
『倫理』というものが 技術の進歩によって 変化してくる。

そのことが テーマとなって
現代の 生命とは ニンゲンとは ということを
問いかけるのではなく、
ビジネスとして取り組んでいる集団に対して
何らかのアクションを起こそう という話なのである。

身近で 都合がよく事件が起こりすぎている。
フーム。物語作りとしては ちょっと 安易感も否めない。

卵子および精子を選ぶ基準とは何だろう。
家柄、階層、貧富の差が どのような制約があるのか。

法的な整備が遅れている フィリッピンにおいて
違法な 臓器移植が行われている。
誘拐、拉致、そして 生きた人体から 臓器を取り出す。
フィリッピンなら やりかねないと思わせる。
貧しいことによって 売春だけでなく 臓器までビジネスとなる。
下層な貧民街で 事件の発端が 起こる。
金のためならば なんでもしてしまう。

このようなことは、
フィリピン、タイ、中国が絡んでいそうな事件でもある。

具体的な事実が分かってから セジマは 反撃に出る。
貧民街のボス を中心に 軍隊経験者が あつまり
その基地に 侵入し 奪回する。
その作戦は 楡周平の パワフルな筆力が爆発する。
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No.15:
(4pt)

面白いストーリー

面白いストーリでした。東京への行き帰りの新幹線で一気に読破しました。
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4043765010
No.14:
(4pt)

テーマが興味深い

筋書きやストーリーは安直なサスペンスだけどテーマとなっている内容はとても興味深く新世界だった。
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4043765010
No.13:
(5pt)

半分くらい本当じゃないのかなと考えさせられました

2001年に刊行された楡 周平さんの作品。

フィリピンを舞台にし、臓器移植に焦点をあてています。違法に中絶した胎児から卵子を取り出し、聖母マリアのように処女懐妊させるという驚きのストーリーです。代理出産させる女性を拉致し、さらに必要に応じてスラム街から少年少女をも拉致します。

お金に糸目をつけない客の要望で何もかも実現させてしまおうとするその強欲さと危険性がここにしっかりと書かれています。

商社マンとしてフィリピンに赴任した瀬島孝輔は、家柄の違いで別れざるを得なかった大道寺諒子との間に生まれるはずだった胎児の卵子を取り戻すため、このマリアプロジェクトの組織に立ち向かいます。

今も中国などでの人身売買の話が後を絶ちません。そういう意味でも生命の大切さを読者に問いかける一冊だと思います。
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No.12:
(5pt)

生命の価値

倫理、血統、そして、貧困、これらの要素がいにして絡み合い壮大なスケールの物語を構築するのだろう?

『マリア・プロジェクト』という名前に魅了され、期待をもって本書を手にした。読み終えて思ったのは、期待以上のものだったということ。

生殺与奪の特権を手中にしたビジネスマンであり医師であり科学者であるフレッチャー、血統という如何ともし難い障壁に苦悩しながらも成り上がり一応の成功を勝ち取ったビジネスマンの瀬島、そして、想像を絶する劣悪なスラムから這い上がったマリオという青年、一見何のかかわり合いがないように思える彼らだが、実は巨大な陰謀の歯車として密接にかかわっていたことが明らかになる。

貧困に喘ぎ命の価値などないに等しい人間が、ばらせば巨万の富を生む存在となる。

常識を超えた贅沢をしながらも、死の恐怖に苛まれ、全てが無価値と絶望する人間。

金が生み出すモラルを無視した狂気と狂喜。

社会の持つ病巣に対する皮肉とも言えるこれらの悲劇。

この強烈なメッセージのもとに個性豊かな登場人物が物語を展開し、読者を即虜にしてしまう。

正義とは何か? 生命の前ではそれはあまりにも空虚なものだ。

そして、権力の前では、生命や権利は、あまりにも無力だ。

権利があっても財力の壁をつくり、権利があってもそれを実現させない血統が存在し、そして、権利があっても必要とされない存在には無用の長物でしかない。

壮大な物語は、まさに人類への鎮魂歌と言えるものだと思う。

正義は命と金に屈服するのだ。

あなたはこの本を読んでもまだ偽善をふりかざすことができるだろうか?
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No.11:
(4pt)

☆4つ

面白いです。

知り合いには「女の子が卵をとられる話」なんてしています(笑)が、実際には、現代社会で起こりそうな組織的犯罪を描いています。

かなりの厚さがある本ですが一気に読み進められるでしょう。

著者の最高傑作という評価もあながちほめすぎではないと思いますよ。
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No.10:
(5pt)

著者の最高傑作の一つ!

著者の作品はこれが始めてでしたが、一気に引き込まれて2日間ほどで読了しました。かつての恋人との「結晶」を取り戻すためだけに命を賭して戦うモチベーションが沸くのか?という点はちょっと疑問符ですが、著者の最高傑作の一つだと思います。これを読んだ後著者の他の作品もどんどん読みたくなって手に取りました。著者の代表作である「朝倉恭介シリーズ」より本作のほうがお勧めできます。本作と同じかそれ以上に手に汗握れるのは「クーデター」ぐらいですね。
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No.9:
(5pt)

著者の最高傑作の一つ!

著者の作品はこれが始めてでしたが、一気に引き込まれて2日間ほどで読了しました。かつての恋人との「結晶」を取り戻すためだけに命を賭して戦うモチベーションが沸くのか?という点はちょっと疑問符ですが、著者の最高傑作の一つだと思います。これを読んだ後著者の他の作品もどんどん読みたくなって手に取りました。
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4043765010
No.8:
(3pt)

ありえそうなフィクション

医療系の犯罪小説ってことで、ロビン・クックのアジアバージョンって雰囲気でした。

日本の産婦人科医での秘密の堕胎。

大手製薬会社のシンクタンクで行われる臓器移植。

そしてマニラのスラムで子供が行方不明に。

この三つの出来事がひとつに絡まりあって、大きな犯罪が行われる。

それに気づいたマニラ駐在員の青年がある目的のためにシンクタンクに潜入し、銃撃戦を繰り広げて…というストーリーです。

タイトルになっているマリア・プロジェクトというのは堕胎児から取り出した卵子を使用できるように成熟させるというプランなんだけど、まあこれはあるようなないような話だった。

もしこれだけなら倫理的に見て問題とされるかは疑問。

だけど余った受精卵をそのまま出産させて、っていうあたりからどんどん血生臭くなります。

移植の方法が医学書丸写し状態で書いてあるのに比べ、卵子を培養してっていうあたりは参考書がなかったらしくいい加減でした。

だったら移植のほうもオープニングの堕胎のシーンのように心理的に書けばいいのに。

あとプロ同士の銃撃戦で、素人ふたりが生き残っているのがフィクションだなぁと思った。

それでも中国をはじめとする経済後進国で行われているという噂の臓器売買をテーマに、倫理についても考えさせる小説だったと思う。
マリア・プロジェクト (角川文庫)Amazon書評・レビュー:マリア・プロジェクト (角川文庫)より
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No.7:
(4pt)

楡さんの作品て感じ!

最初なんだかよくわからないが、だんだん読むにつれた作品に引き込まれていく。DEEPな内容だが、疲れることなく読み応えがある作品です。楡ファンの方は是非!
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No.6:
(4pt)

楡さんの作品て感じ!

最初なんだかよくわからないが、だんだん読むにつれた作品に引き込まれていく。DEEPな内容だが、疲れることなく読み応えがある作品です。楡ファンの方は是非!
マリア・プロジェクト (角川文庫)Amazon書評・レビュー:マリア・プロジェクト (角川文庫)より
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No.5:
(5pt)

この著者の作品は

本作を含め、一気に読み進めることができます。本作のテーマは昨今社会問題となっている『臓器売買』や、その実現が日ごとに現実味を帯びている『クローン人間』等を惹起させる。そして読み進めるうちに、「この本の記述は現実に起こっていることではないか?」と思わせるほどの強いインパクトがある。息つく間もないストーリー構成と物語性が他の作品以上にすごいです。著者の『Cの福音』等の朝倉恭介シリーズや、『無限連鎖』がイケる方には是非読んでいただき、その凄さを実感してもらいたいです。
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No.4:
(4pt)

時代にマッチ

この人の作品はこれに限らずその時ホットな話題を題材にしている、というのがこれを見るとよくわかる。私はこの本を出版後わりとすぐに購読したが、その時は代理母のニュースがひと波去った直後。ニュースを見てから書き始めたにしては随分早いと思う。代理母という題材だけにとどまらず、臓器移植、臓器売買の問題といった題材をまとめて現代社会に組み込む構成はさすが、といったところ。
フィクションなのはわかっていても、こんなことが実際に起こっているのかも・・・という不安にかられてしまう。今回もうまいこと引き込まれた。しかし最後がいつものアクションで終わってしまったのが不満といえば不満。当然のなりゆきとはいえ、たまにはあえてドンパチなしでいってほしいという気もするのだが。
マリア・プロジェクト (角川文庫)Amazon書評・レビュー:マリア・プロジェクト (角川文庫)より
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No.3:
(4pt)

題材は重いのよね

「妊娠二十二週目の胎児は七百万個の卵子を抱えている」
という話は以前田口ランディのエッセイを読んだときに
「だから卵子が若いうちに子供を産んだほうがいいのよ云々」
という話が出て知ってはいたが、それをここまでのストーリーに仕立てるとは!
中盤までは動きがないが、それ以降はまるでジェットコースターのように早い早い。フィクションではあるが、実際あり得そうで恐い。
どれが一番の悪なのかわからなくなってきます。
妊娠中の方は決して読みませんように。
マリア・プロジェクト (角川文庫)Amazon書評・レビュー:マリア・プロジェクト (角川文庫)より
4043765010
No.2:
(4pt)

むさぼるように・・・

楡さんの作品は実は初めてだったが、最初から最後まで引っ張られるように読んでしまった、というより読まずにはいられなかった。気付いたら読み終わっていた。文章の確かさと読者の想像力を無視しない程度に抑えた心理描写でにより登場人物が生きてくる。重い題材にもかかわらず「快読」できる一冊だ。
マリア・プロジェクト (角川文庫)Amazon書評・レビュー:マリア・プロジェクト (角川文庫)より
4043765010
No.1:
(2pt)

つまらなくはないが面白くもない

テンポがスローで読後感はイマイチ。アクション色もSF色も中途半端。キャラ立ちも弱い。同作者の処女作は最高だったが、それを越える作品はいつでるのか?
マリア・プロジェクト (角川文庫)Amazon書評・レビュー:マリア・プロジェクト (角川文庫)より
4043765010

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