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シャボン玉ピストル大騒動



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シャボン玉ピストル大騒動の評価: 4.50/5点 レビュー 2件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(4pt)

残酷,それでも暖かさの残る物語

原題は『The Boy Who Invented the Bubble Gun』で,70年代の前半にアメリカにて出版,
日本では1977年に翻訳され,40年近く経った2013年に新訳で再文庫化されたのが本作です.

とある事情で家を飛び出した少年の旅と成長を描く,いわゆるロードムービースタイルで,
大陸移動バスに揺られながら,同乗する人たちの事情も織り交ぜていく群像劇の一面もあり,
時に楽しく,時に刺激的,そして時に切なく,旅特有の雰囲気を乗せてバスは出発,動きます.

バスとともに進む物語は,小さな少年の大きな冒険のようで,出会う人々とのやり取りは,
喜びや不安,多くの経験と感情を彼に与え,そして旺盛な好奇心とおませな言動の数々には,
思わず自分の子供時代を思い出し,懐かしくて恥ずかしい,不思議な気持ちが湧いてくるよう.

また,乗り合わせた人たちの大小,いろいろな事情も,多かれ少なかれ絡みはするものの,
あくまでも旅の中の一コマ,クセのない読みやすい訳も手伝い,気持ちよく流れていきます.

終盤,『大人への一歩』で済ませるには,あまりにも厳しいできごとが少年を襲いますが,
言葉はおろか,自身でも消化できない中,それでも思い出されるのは旅のことばかりであり,
ふとしたきっかけからすべてを受け入れ,あふれ出る感情を爆発させる姿は強く胸を打ちます.

彼の受けた行為は許されないものであり,期待される結末とも少し違うのかもしれませんが,
それでもわずかな光が差し,決して旅の前では見られなかったであろう姿がそこにはあります.
シャボン玉ピストル大騒動 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:シャボン玉ピストル大騒動 (創元推理文庫)より
4488194052
No.1:
(5pt)

そうきたか!ここちよい裏切りでした。

小さな発明家ジュリアン9歳は、シャボン玉ピストルの特許を取るために夜行バスに乗ります。
たった一人のバス旅行、道中さまざまな人たちが乗り合わせます。
 前半は、登場人物の紹介といった感じで淡々と流れていきますが、中盤にある事件が起こります。
そこからはもうノンストップ。一気に最後まで読んでしまいました。
 ほのぼの物語かと思っていたら、うれしい裏切りです。
 旅を通してジュリアンは大きく成長します。決して押しつけがましい物語ではなく、
読んだ後の余韻にしばらく浸っていたくなるようなそんなロードノベルです。
シャボン玉ピストル大騒動 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:シャボン玉ピストル大騒動 (創元推理文庫)より
4488194052

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