友罪

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

友罪の評価:

3.99/5点 レビュー 112件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.99pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全158件 101〜120 6/8ページ
No.58
(5pt)

色々と考えさせられた着眼点の勝利

テーマが興味深い。 登場人物は極端にキャラ付けされている人達が多いが、そうすることでよりシンプルにテーマをつきつける形になっていて僕はこれで良かったと思う。 しかし、実際に親友が過去に凶悪犯罪を犯していたとしたらと考えると、いくら子供の頃の話とはいえ受け入れるのはきつい。 元AV女優の女性を愛するのとはハードルの高さが全く違う。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.57
(4pt)

先が読みたくなる

空き時間に本を読むスタイルなのですが、早く先が読みたいと思わせる本でした。 最後が「そういう終わらせ方?」って消化不十分気味になりますが、全体としては〇。 評価は4.5と行きたいところですが、その様には付けられないので、4としました。 時間が経つと、ああいう終わらせ方しかないのかな?って気もします。 とにかく、引きつけられるので、読んで損はないと思います。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.56
(5pt)

今度こそ、大きな声で言うよ。きみが死んだら、ぼくは悲しい

少年時代に子どもを殺してしまった鈴木くん。
同級生を自死させてしまった益田くん。
単身の寮長、山内さん。
鈴木くんの「母」、白石さん。
暴力男に貪られ、追い回され、徹底的に辱しめられる藤沢さん。
皆、家族とはともに生きられない。

「あの人はひとり」だと、においでわかる、と鈴木くん。
「ひとり」をわかる鈴木くんは、「友」を求める。味方になってくれなくても、厳しい言葉を投げつけられても、ぼくが死んだら悲しいと言ってくれる友達でいてほしいと。
きみが死んだら、ぼくは悲しい。ぼくが死んだら、その人が悲しんでくれる。
友情、いや、人と人とのつながりの根源。

鈴木くんの気持ち。
ぼくが自殺したら悲しい、ぼくが必要だと言ってくれる友達に出会えてとてもうれしい。
逃げても逃げても過去に追いかけられる。
普通に生きることが許されない。
死にたい。生きる価値がない。
ぼくを縛らないで欲しい。
ぼくには行くところがない。ここにおいてください。
ぼくみたいに大きな罪ではないだろうけど、きみも何かの罪で苦しんでいるのではないの。
どうやって生きていけばいいのかわからない。罪に苦しんでいる誰かと一緒に悩み、考えたい。どう生きていけばいいのかを。

鈴木くんのまわりの人たちの気持ち。
彼は間違いを犯したけれども、化け物なんかではない。
子どもを殺したことのある人間と顔を合わせるのが恐い。
彼の過去を告白されるのが恐ろしい。
憎悪はない。ただそばにいてほしくない。
犯した罪を反省しているのか。
被害者や遺族に対して罪を償いたいと思っているのか。
もう人を殺すことはないのか。
おまえと一緒にされたくない。
彼にも生きる場所が必要だ。その邪魔をしたいとは思わない。彼がこれからどう生きて行くのか見てみたい。
彼がしたことを知って、友達だと思えますか。好きでいられますか。恋人でいられますか。
彼には、根無し草の生き方しか残されていないのだろうか。何十年もそうするしかないのか。そう思うと、胸が締め付けられる。
彼の優しい面、弱さ、強さ、まっとうさを、おれは知っていた。だけど、それを他の人に伝えると、彼を擁護していると思われてしまう。
過ちを繰り返さず、自分の罪を深く見つめ、被害者や家族への償いの気持ちを深め、強く生きてほしい。たった一人でも、彼に寄り添う人がいてほしい。

きみが何の反省もせずに、のうのうと生きているなどとは、思っていない。
きみの優しさも知っている。
きみと一緒にいて危険だと感じたことはない。
遺族の言葉に共感するが、きみには、逃げないで、生きていってほしい
自ら死を選択しないでほしい。
ふたたび、きみの顔を見たい。

登場者の気持ち、心持ちに胸が詰まる思いで一挙に読み、最後の十数頁で、涙がこぼれた。

ただし、疑問も残る。元犯罪者を人間扱いしない表現、女性を性の奴隷とする描写。それを克服しようとする文脈であっても、文脈から独立して、傷ついた人をふたたび傷つける暴力を持っている。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.55
(4pt)

被害と加害

もしも、親友がかつての少年事件の犯人だったら。これも、薬丸岳はまたまた足を踏み入れたなー。たしかに、あの中学生はいま、あの高校生だった犯人は今、この日本のどこかで息をひそめながらか、堂々とか、すっかり記憶を封印してか、とにかく生きているのである。そして、そんな彼と知らずに友人になってしまったら、そして過去の犯罪に気づいてしまったらどうするかテーマはだいぶ重い。過去の傷、いじめや親の自殺、身体の欠陥、そういった被害的な面を本人からの告白などで知ると、なぜか、その人にもっと深くコミットした気になって、友情は深まる。だが、加害事実の場合は?よく、芸能人でもいじめられていた過去を話す人は多い。しかし、苛めまくっていた過去も均等にあるはずだが、全くでてこないのはやはり、加害と被害ではステージが違うからだと思う。卑怯かもしれないが、大人はきれいごとが好きなのだ。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.54
(5pt)

現代ミステリーの傑作。

現代の「罪と罰」、考えらせる作品である。 罪を犯した人の更生、非常に重い題材。 でも作者の描写能力が高いので、どんどん物語にのめりこめた。 この手の現代ミステリーでは久々の満足感を味わえた。 薬丸岳の最高傑作だろう。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.53
(4pt)

薬丸岳作品

今、薬丸岳さんの作品にハマってます。 登場人物の多くが、結構、波瀾万丈エピソードを持っているので少し???と思いましたが面白かったです。 他作品も現在読んでます!
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.52
(5pt)

秀逸な作品。

「デビュー前からずっと書きたい題材でした」という作品、迷わず手にしました。 猟奇的な殺人を犯した者が未成年であり、精神的に障害有りとの事で医療刑務所、 そして中等少年院を経て社会に復帰する。 勤務先や仕事仲間とやがて上手くつきあえる様になるが、やがて暴かれる過去の 殺人。 重い内容でしたが、読み応え十分でした。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.51
(4pt)

読んでよかった

考えさせられる内容で、先が気になり、一気に読んでしまいました。
14歳の時、残酷な殺し方で子どもたちの命を奪って、少年院に入り、ようやく出てきた鈴木。
保護している人たちの手から逃れ、普通の生活をしようとする。

生きる喜びを知らなければ、命を奪われた悲しみもわからない。
だから、鈴木が子どもたちの命を奪った自分の罪の深さを本当に知るためには、
楽しいことをたくさん経験して、生きる喜びを知らなければならない。
だけど、子どもたちの命を奪った鈴木に、人生を楽しむ資格があるのだろうか。

とても難しいテーマですが、鈴木の生い立ちや犯行に至るまでの心理などはいっさい
書かないまま、今の鈴木だけを見せてくれることで、困惑するまわりの人たちの心情がわかりやすく伝わってきました。
登場人物が裏表のない人たちというか、ちょっとステレオタイプというか、
あんまりリアルに伝わってくるものがなかったので、小説の出来としてはどうだろうというところはありますが、
読んでよかったと思いました。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.50
(5pt)

涙が垂れた

許す許さないではなく、ただただ生きていて欲しい。 それだけは紛れもない本心でありたい。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.49
(5pt)

心が揺さぶられる、重い問いを投げかける作品

ステンレス工場で働き始めた益田純一は、同じ日に入社した鈴木秀人という男とあることが
きっかけで親しくなる。鈴木は無口で暗い男だったが、しだいにほかの者たちとも打ち解けて
行く。だが、鈴木には重大な秘密があった。そのことに気づいた益田は・・・。

14年前に益田の郷里で起きた殺人事件。それは、14歳の少年による残虐な事件だった。
「黒蛇神事件」と呼ばれ、いまだに人々の記憶の中にある事件・・・。その犯人が鈴木では
ないのか?もし、犯人だったとしたら、今までどおりに付き合えるのか?鈴木が益田を慕えば
慕うほど、益田は苦悩する。
奪われてしまった命はもとには戻らない。死んでしまった者は生き返ることはない。被害者の
家族にしてみれば、鈴木は一生許すことのできない相手だ。だが、作者は読み手に対し、重い
問いを投げかける。「罪を犯した者は、いつまでもその罪から逃れられないのか?どんなに後悔
しても、どんなにまじめに生きていこうとしても、社会から受け入れられることはないのか?
罪の意識にさいなまれながらひっそりと日の当たらない場所で生きていくしかないのか?」と・・・。
けれど、付き合っている者が残虐な殺人者だったと知ってしまったら、今までと同じ関係を
けていけるだろうか?いつもと同じような顔をして相手と向き合えるだろうか?たぶん、私には
できない。きっと相手から遠ざかってしまうだろう。そうすることがいいとは思えなくても。
相手を傷つけてしまうとわかっていても。
「人と深く接しようと思わなければ、誰も傷つけることはなかった」
この鈴木の言葉が、たまらなく切ない。鈴木のしたことは絶対に許せることではない。けれど・・・。
心が複雑に揺れ動いた。
益田の悲痛な叫びが、鈴木に届くのだろうか?ラストでは思わず涙がこぼれた。鈴木はどんな
ことがあっても生きていかなければならない。それが彼の義務だと思う。
重い内容だけれど、心を強く揺さぶる感動的な作品だった。オススメです。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.48
(5pt)

登場人物それぞれの罪と罰・・・

主な登場人物は4名。
過去に幼い子供2名を殺害した鈴木秀人(本名は青柳)。
鈴木と同一日に会社に入社した益田純一。
鈴木に異性として惹かれる藤沢美代子。
鈴木の少年院時代の担当精神科医であり、母親代わりの白石弥生。

鈴木は、過去に自分が犯した罪に、現在も苛まれている。
しかし、必死にもがいている。
完全に改善した訳ではないかもしれないが、彼なりに生きようとしている。
自分が殺した被害者に対し、贖罪の意識を持とうとしている。
そんな中で、益田と言う友人の存在は大きなものであった。

益田はジャーナリストを志望している。
そのこともあって、鈴木の正体に気付くこととなる。
彼なりに葛藤はあったが、結果として鈴木のことが週刊誌に出てしまう。

結果、鈴木は姿を消す。
何処かで生きているのか?自殺しているのか?
最後に益田が見せた鈴木への想いとは?

子供を殺した加害者の、その後を描く非常に重いテーマである。
鈴木以外にも、主な登場人物の各々が罪と罰を背負っている。

人はそんなに強くはない。
故に、迷うことがある。間違うこともある。
だから、誰かと一緒に居たいと思うのだろう。
誰かと悩みを共有したいのだと思う。

文章は非常に読みやすく、一気に読んでしまった。
ラストは非常に切ない。
しかし、希望を見出せるものであった。
鈴木と益田の今後が良い意味で気になる・・。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.47
(4pt)

考えさせられながら読む

重くて答えの出ないテーマを取り上げた作品です。 どんな結末でも正しい回答なんてないし、それには同調も異論もあるかと思います。 それぞれ重い過去を背負った男女3人を中心に周囲の人々を巻き込んでストーリーは読者を引き込みます。 実際に起きた事件をモチーフにその犯人のその後が描かれていますが、深く関われば関わるほどいろいろと考えさせられます。 私にとってはラストは釈然としないものでしたが、テーマからは明るい感じで終わるなんてことはないのですが、これも一つの答えという事でしょう。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.46
(4pt)

うん、まぁあれだね。

読みながら、誰に感情移入をするかだね。 誰に感情移入しても心は痛いけども……。 ちくちくと心を啄まれる本。 読後感は残る。 故に読み終えた人と語り合うと面白い。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.45
(5pt)

素晴らしい。

考えさせられました。 私だったらどうするだろう。 犯罪者にはどうやって生きていって欲しいって思うだろう。 どうすることが正しいのか私にはわからない。 じゃ、犯罪を犯した者はどうしたらいいんだろう。 多分、死ぬのが一番楽だと思う。 サポートチームとかって、あれはなんだろう? 読んでいて何より無責任だと思った。 こんな悲しい人生が待っていること、 子供にはわからないんだと思う。 だから、教育として、なぜ犯罪を犯してはいけないかを、 もっともっとしていくべきなのではないかと、 根本的なところに結論を持ってきてしまった。 14歳で背負うには重すぎる罪と罰だと思った。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.44
(4pt)

人は過去に縛られて生きるものなのか

誰だって多かれ少なかれ後悔している過去があるはず。あのときウソをつかなければよかった。あのときノーといえる勇気があれば。本書には、とびきり重い過去をもった人物が4人出てくる。かつて二人の子供を猟奇的に殺した男。いじめに積極的ではないにせよ加わって友人を自殺に追い込んだ男。悪い男にひっかかってAVに出ていた女。そして脇役だけれど、小学生3人を居眠り運転で殺してしまった息子をもつ男。それぞれが過去に悩み、どう生きていけばいいのか苦闘する物語。自分ならどうするかって考えるとなかなか重いテーマだ。個人的には、AVに出ていたなんてどうでもいいことだし、子供を殺した過去があっても問題ないとは思う。何よりも今が大事だから。頭ではそう思えるはず。しかし、他人がそれを非難するとき、耐えられるかどうか。そこが一番の問題だろう。重い過去をもつ友人や彼女を守ってあげられるかどうか。一読の価値がある本です。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.43
(5pt)

夢中で読みました.

こんなにのめりこんだ本は久しぶりです. とてもおもしろく,かつ,考えさせられました. 最後はどんな終わり方をするんだろうと,心配しながら読みましたが,結末もあっぱれ! じーんとする心地よい読後感に満足です.
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.42
(4pt)

首切り魔のその後

題材がユニークで、面白かったが、結末に少しひねりがほしかった。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.41
(5pt)

昏い「あるある」感

これは現時点での薬丸岳の最高傑作と言って良いと思う。
とはいえ本作は実話世界を背景にしたフィクションとの見方もでき、ミステリ色はあまりない。
ただしその分、もしもの世界で描かれたリアリティ・緊迫感は半端なく、最後まで読者を惹きつけて離さないものがある。

普通ならどう考えてもありえないようなエピソードの数々を嘘臭さを微塵も感じさせず、「こういう感じって確かにあるだろうな」と読者の共感に訴える筆致はさすがとしか言い様がない。

実際に「どこかにいる筈」のあの人物に出会ったとき、どのような想いにかられるのだろうか。
また人として我々はどう対応すべきだろうか。そんなことを含めいろいろ考えさせられた一冊である。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.40
(4pt)

重いテーマでした。

(ねたばれ)
主人公は、同じ日に入社した同僚がかつての猟奇的小学生殺害事件(黒蛇神)の当時中学生だった犯人だと気がつく。主人公自身、自分の心無い一言が友だちを自殺への最後の一歩を後押ししてしまった罪悪感を抱えて生きてきたが、再び、同僚を友として受け入れるか、心が距離するかの間で揺らぐ。結局は週刊誌に暴露する一端を担ってしまい、同僚は静かに姿を消す。主人公は、雑誌への記名投稿という形で、友へのメッセージを送る。

(感想)
酒鬼薔薇聖斗のような犯人が少年院出所後近くにいるとわかったら、この小説のように人々は反応するものだろうか。
特に益田は、中学生の時の体験があるのに、雑誌への投稿を一時でも同意する、というのは違和感がある。
私は、ここまで極端な弾劾する人ばかりではないと思う。そっとしてやろうという人も多いだろう。
ただ、正直、近くに居続けることへの不安は理解できる。

また、本題ではないけれど、ストーリィの中に出てくる年配の同僚で、息子の罪を家族として償う為、親子3人、取った行動が切なかった。

女性事務員の話、とか、過去を背負ったいろんなストーリィが重なる力作でした。
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790
No.39
(4pt)

親友がもしサカキバラだったとしたら、 今まで同じように接する事は出来るのか?

サカキバラセイトと、
名乗る当時14歳の少年が起こした「神戸連続児童殺傷事件」。
世の中を震撼させたを、あの事件を題材にした小説である。

透明な存在という言葉のもと、
様々な解説が登場し、また映画や小説が生み出された。
その多くは動機不明な殺人を解明するべく
「なぜ少年は幼児を殺したのか?」を問うものだった。

本作は、以上のテーマとは異なる。
少年が更生施設を出て、一般社会で自立、
生活しようする姿を同僚の目線から描いている。
読者が問われ続けるのは、
「あなたは殺人鬼を受け入れられるのか?」ということだ。

この問いだけなら、ほとんどの人の答えはNOだろう。
しかし読了後、きっとYESとNOの間でその答えは揺らぐだろう。
それは、「親友」という目線が加わるからだ。

自分の身を助けてくれ、心から何でも話せる親友。
「友だち」はたくさんいるが、
「親友」と呼べるのはもしかしたら彼だけかもしれない。
そんな彼がもしサカキバラだったとしたら、
今まで同じように接する事は出来るのか?

小説や映画などは、作り話であるが伝えたい真実がある。
だから「本当を伝える嘘」などと言われる。
本作のラストに、リアリティはそれほどないかもしれない。つまり「本当」ではないかもしれない。
けれど、こうであってほしいという著者の願いを感じた。
排除より包摂を。
本作は「希望を伝える嘘」である。
傑作です。オススメ!
友罪 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 友罪 (集英社文庫)より
4087453790