トーマの心臓 Lost heart for Thoma

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評判

トーマの心臓 Lost heart for Thomaの評価:

3.13/5点 レビュー 32件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.13pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全84件 21〜40 2/5ページ
No.64
(3pt)

透明感

原作のきらびやかな感じが良い意味で抑えられ、より透明で、より詩的な作品になっている。舞台が日本であったり、少年たちのお互いへの気持ちが愛情より友情に近かったりと、そういった原作との相違も成功している。文章にも無駄がない。
 ただ、無駄がなさすぎると言うか……。ユーリとエーリクの関係の変化や、ユーリがトラウマを克服した経緯や、オスカーのワーグナ教授に対する感情や、トーマの死の真相を、もう少し書いてほしかった。冷たい水のような文章なので、そういった箇所の熱が伝わって来にくい。原作が熱い物語なので余計にそう思う。
 途中までは透明感の際立つ美しい作品だったけれど、最後の方でそういった物足りなさを感じたので、☆3つとさせていただきます。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (文庫ダ・ヴィンチ) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (文庫ダ・ヴィンチ)より
4840145636
No.63
(3pt)

トーマの心臓

うーん、萩尾望都さんも森博嗣さんも好きですが、この作品はやっぱり萩尾望都作品の方がワタシにとってはベストです。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)より
4840128677
No.62
(3pt)

トーマの心臓

うーん、萩尾望都さんも森博嗣さんも好きですが、この作品はやっぱり萩尾望都作品の方がワタシにとってはベストです。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫)より
406528449X
No.61
(3pt)

トーマの心臓

うーん、萩尾望都さんも森博嗣さんも好きですが、この作品はやっぱり萩尾望都作品の方がワタシにとってはベストです。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス)より
4061827472
No.60
(3pt)

トーマの心臓

うーん、萩尾望都さんも森博嗣さんも好きですが、この作品はやっぱり萩尾望都作品の方がワタシにとってはベストです。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (文庫ダ・ヴィンチ) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (文庫ダ・ヴィンチ)より
4840145636
No.59
(5pt)

お勧めです

同名の漫画がありますが、私は先にこちらを読んでしまいました。
無駄のない、美しい言葉のリズム。
あとがきに、この小説を読むと原作の漫画も読みたくなってしまうことを狙ったとありますが、
思惑通り、漫画も読みたくなり、買ってしまいました。
どちらもよい作品だと思います。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)より
4840128677
No.58
(5pt)

お勧めです

同名の漫画がありますが、私は先にこちらを読んでしまいました。
無駄のない、美しい言葉のリズム。
あとがきに、この小説を読むと原作の漫画も読みたくなってしまうことを狙ったとありますが、
思惑通り、漫画も読みたくなり、買ってしまいました。
どちらもよい作品だと思います。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫)より
406528449X
No.57
(5pt)

お勧めです

同名の漫画がありますが、私は先にこちらを読んでしまいました。
無駄のない、美しい言葉のリズム。
あとがきに、この小説を読むと原作の漫画も読みたくなってしまうことを狙ったとありますが、
思惑通り、漫画も読みたくなり、買ってしまいました。
どちらもよい作品だと思います。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス)より
4061827472
No.56
(5pt)

お勧めです

同名の漫画がありますが、私は先にこちらを読んでしまいました。
無駄のない、美しい言葉のリズム。
あとがきに、この小説を読むと原作の漫画も読みたくなってしまうことを狙ったとありますが、
思惑通り、漫画も読みたくなり、買ってしまいました。
どちらもよい作品だと思います。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (文庫ダ・ヴィンチ) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (文庫ダ・ヴィンチ)より
4840145636
No.55
(4pt)

もう一つの『トーマの心臓』、或いは「XXXX年の冬休み」

-

オスカーの母は日独混血だし、

実家の酒屋から焼酎が送られてくる先輩はいるし、

駅まで見送りに来てくれた弁護士夫人は着物姿という、

日本を舞台にしたもう一つの『トーマの心臓』、

或いは大学生になった彼らの「XXXX年の冬休み」。

-

「人間に考えられないものなんて、なにひとつない。

考えられない、わからないものがあるとしたら、それは考えようとしないだけの話だ。

わかろうとしないだけのことだ。」

というワーグナ教授の言葉をここに書き留めておきたくなったのは、

(今更ではあるが)「1988年の夏休み」に較べて私が大人になったから、ということであろうか。

-
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)より
4840128677
No.54
(1pt)

残念…

原作の肝心なところが、全て吹っ飛んでしまっている。
「これではトーマが「あてつけ」で死んだように見える。
ユーリがエーリクに「秘密」を打ち明けるまでの経緯、軽すぎ。
しかも設定が日本の大学」!?10代半ばの透明感が、あの作品の核なのに…

森先生の作品は全て拝読しておりますが、これは…残念でした。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫)より
406528449X
No.53
(1pt)

残念…

原作の肝心なところが、全て吹っ飛んでしまっている。
「これではトーマが「あてつけ」で死んだように見える。
ユーリがエーリクに「秘密」を打ち明けるまでの経緯、軽すぎ。
しかも設定が日本の大学」!?10代半ばの透明感が、あの作品の核なのに…

森先生の作品は全て拝読しておりますが、これは…残念でした。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス)より
4061827472
No.52
(1pt)

残念…

原作の肝心なところが、全て吹っ飛んでしまっている。
「これではトーマが「あてつけ」で死んだように見える。
ユーリがエーリクに「秘密」を打ち明けるまでの経緯、軽すぎ。
しかも設定が日本の大学」!?10代半ばの透明感が、あの作品の核なのに…

森先生の作品は全て拝読しておりますが、これは…残念でした。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)より
4840128677
No.51
(2pt)

原作とあまりに違いすぎて

原作ファンにとってドイツのギムナジウムは、「ポーの一族」にも出てくるいわばブランドのひとつ。読者たちは、今風に言うと、あの制服姿の少年たちに萌えた。そのブランドを外して小説化するのはとても勇気のいることだったと思う。作品のどこをどう読んでも、設定を少し昔の日本に変える必要はないようだったが。

舞台設定を変えたことで、登場人物たちの置かれている状況も変わる。話の大筋はそのままなので、人物の行動や心の移り変わりがわかりにくくなっている。
例えば、なぜユーリはこんなにも悩んでいるのか。これは原作発表当時でも、低年齢層の読者にはわかりにくかっただが、少し気をつけて読んでいけば、中学生でもだいたいわかるように描かれていた。
そのユーリの苦悩の原因が小説にはない(描かれてない)。キリスト教圏に住み、人種的偏見に悩む原作のユーリとは違う。これでは、命を捨ててまでユーリを救おうとしたトーマの真意に行き着く人は少ないのではないか。
さらに、ユーリが新たな道として選んだのが神学校。この選択の持つ意味が原作と小説でかなり違ってくる。小説のほうは、例えば「医学や慈善事業を学ぶため留学する」とかでも良かったのじゃないかと思う。いきなり神学校は唐突だ。

ユーリ、エーリク、オスカーの性格の違いが薄まってしまったのも残念。後半は3人ともなにやら人あたりのいい好青年になってしまって、面白味がなかった。
原作のオスカーは言うべき時は大声でいう。上級生のバッカス達ともタメ口で話す仲。お茶会に誘われてもオスカーのほうが断ってるのであって、決して疎遠ではない。そのバッカスに敬語で他人行儀に話す彼の姿に、オスカーファンの私は「こんなのオスカーじゃない」と何度も思ってしまった。
原作ではオスカーはユーリの事件のだいたいの真相を翌朝には知っている。知っているから見守り続ける、というユーリへの思いがここには無い。
エーリクは気のいい利口なお坊ちゃんになってしまっている。唯一の身内を無くした彼の絶望感の表現は萩尾さんならではのものだった。それに、かんしゃく玉のエーリクと、彼とは水と油のユーリがどうなるのか、というわくわく感が原作にはあったのに。
彼等が大学生というのもちょっと…。原作の少年たちにある元気良さが欠けていて、すごく内省的でだんだんと沈痛な気分になってくる。

森さんが萩尾聖都を尊敬し、作品をこよなく愛しているということはよくわかる。そのあまりに、小説化する際、ハードルを自分で高くしてしまった感がある。
これが例えば、原作の登場人物をつかった新たなストーリーだったらもっと楽しめたに違いない。
ただ、これを機に萩尾望都の最高傑作がいまだ知らない人の目に留まれば、と思う。

原作には印象深いシーンがたくさんある。
心を閉ざしつづけるユーリが、エーリクが投げかけたある言葉で、トーマの自殺の本当の意味に気付くシーン。
校長を看病するオスカーが様子を見に来たユーリに語るシーン。
そしてまるでヨーロッパ映画のようなラストシーン。
森さんが意図したように、私も久しぶりに本棚から「トーマの心臓」を取り出すこととなった。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫)より
406528449X
No.50
(2pt)

原作とあまりに違いすぎて

原作ファンにとってドイツのギムナジウムは、「ポーの一族」にも出てくるいわばブランドのひとつ。読者たちは、今風に言うと、あの制服姿の少年たちに萌えた。そのブランドを外して小説化するのはとても勇気のいることだったと思う。作品のどこをどう読んでも、設定を少し昔の日本に変える必要はないようだったが。

舞台設定を変えたことで、登場人物たちの置かれている状況も変わる。話の大筋はそのままなので、人物の行動や心の移り変わりがわかりにくくなっている。
例えば、なぜユーリはこんなにも悩んでいるのか。これは原作発表当時でも、低年齢層の読者にはわかりにくかっただが、少し気をつけて読んでいけば、中学生でもだいたいわかるように描かれていた。
そのユーリの苦悩の原因が小説にはない(描かれてない)。キリスト教圏に住み、人種的偏見に悩む原作のユーリとは違う。これでは、命を捨ててまでユーリを救おうとしたトーマの真意に行き着く人は少ないのではないか。
さらに、ユーリが新たな道として選んだのが神学校。この選択の持つ意味が原作と小説でかなり違ってくる。小説のほうは、例えば「医学や慈善事業を学ぶため留学する」とかでも良かったのじゃないかと思う。いきなり神学校は唐突だ。

ユーリ、エーリク、オスカーの性格の違いが薄まってしまったのも残念。後半は3人ともなにやら人あたりのいい好青年になってしまって、面白味がなかった。
原作のオスカーは言うべき時は大声でいう。上級生のバッカス達ともタメ口で話す仲。お茶会に誘われてもオスカーのほうが断ってるのであって、決して疎遠ではない。そのバッカスに敬語で他人行儀に話す彼の姿に、オスカーファンの私は「こんなのオスカーじゃない」と何度も思ってしまった。
原作ではオスカーはユーリの事件のだいたいの真相を翌朝には知っている。知っているから見守り続ける、というユーリへの思いがここには無い。
エーリクは気のいい利口なお坊ちゃんになってしまっている。唯一の身内を無くした彼の絶望感の表現は萩尾さんならではのものだった。それに、かんしゃく玉のエーリクと、彼とは水と油のユーリがどうなるのか、というわくわく感が原作にはあったのに。
彼等が大学生というのもちょっと…。原作の少年たちにある元気良さが欠けていて、すごく内省的でだんだんと沈痛な気分になってくる。

森さんが萩尾聖都を尊敬し、作品をこよなく愛しているということはよくわかる。そのあまりに、小説化する際、ハードルを自分で高くしてしまった感がある。
これが例えば、原作の登場人物をつかった新たなストーリーだったらもっと楽しめたに違いない。
ただ、これを機に萩尾望都の最高傑作がいまだ知らない人の目に留まれば、と思う。

原作には印象深いシーンがたくさんある。
心を閉ざしつづけるユーリが、エーリクが投げかけたある言葉で、トーマの自殺の本当の意味に気付くシーン。
校長を看病するオスカーが様子を見に来たユーリに語るシーン。
そしてまるでヨーロッパ映画のようなラストシーン。
森さんが意図したように、私も久しぶりに本棚から「トーマの心臓」を取り出すこととなった。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス)より
4061827472
No.49
(2pt)

原作とあまりに違いすぎて

原作ファンにとってドイツのギムナジウムは、「ポーの一族」にも出てくるいわばブランドのひとつ。読者たちは、今風に言うと、あの制服姿の少年たちに萌えた。そのブランドを外して小説化するのはとても勇気のいることだったと思う。作品のどこをどう読んでも、設定を少し昔の日本に変える必要はないようだったが。

舞台設定を変えたことで、登場人物たちの置かれている状況も変わる。話の大筋はそのままなので、人物の行動や心の移り変わりがわかりにくくなっている。
例えば、なぜユーリはこんなにも悩んでいるのか。これは原作発表当時でも、低年齢層の読者にはわかりにくかっただが、少し気をつけて読んでいけば、中学生でもだいたいわかるように描かれていた。
そのユーリの苦悩の原因が小説にはない(描かれてない)。キリスト教圏に住み、人種的偏見に悩む原作のユーリとは違う。これでは、命を捨ててまでユーリを救おうとしたトーマの真意に行き着く人は少ないのではないか。
さらに、ユーリが新たな道として選んだのが神学校。この選択の持つ意味が原作と小説でかなり違ってくる。小説のほうは、例えば「医学や慈善事業を学ぶため留学する」とかでも良かったのじゃないかと思う。いきなり神学校は唐突だ。

ユーリ、エーリク、オスカーの性格の違いが薄まってしまったのも残念。後半は3人ともなにやら人あたりのいい好青年になってしまって、面白味がなかった。
原作のオスカーは言うべき時は大声でいう。上級生のバッカス達ともタメ口で話す仲。お茶会に誘われてもオスカーのほうが断ってるのであって、決して疎遠ではない。そのバッカスに敬語で他人行儀に話す彼の姿に、オスカーファンの私は「こんなのオスカーじゃない」と何度も思ってしまった。
原作ではオスカーはユーリの事件のだいたいの真相を翌朝には知っている。知っているから見守り続ける、というユーリへの思いがここには無い。
エーリクは気のいい利口なお坊ちゃんになってしまっている。唯一の身内を無くした彼の絶望感の表現は萩尾さんならではのものだった。それに、かんしゃく玉のエーリクと、彼とは水と油のユーリがどうなるのか、というわくわく感が原作にはあったのに。
彼等が大学生というのもちょっと…。原作の少年たちにある元気良さが欠けていて、すごく内省的でだんだんと沈痛な気分になってくる。

森さんが萩尾聖都を尊敬し、作品をこよなく愛しているということはよくわかる。そのあまりに、小説化する際、ハードルを自分で高くしてしまった感がある。
これが例えば、原作の登場人物をつかった新たなストーリーだったらもっと楽しめたに違いない。
ただ、これを機に萩尾望都の最高傑作がいまだ知らない人の目に留まれば、と思う。

原作には印象深いシーンがたくさんある。
心を閉ざしつづけるユーリが、エーリクが投げかけたある言葉で、トーマの自殺の本当の意味に気付くシーン。
校長を看病するオスカーが様子を見に来たユーリに語るシーン。
そしてまるでヨーロッパ映画のようなラストシーン。
森さんが意図したように、私も久しぶりに本棚から「トーマの心臓」を取り出すこととなった。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)より
4840128677
No.48
(5pt)

似て非なる、新しいクリエーション

森博嗣のミステリーがあまり好みではないので、最初は躊躇したのだが、
読み始めると一気呵成だった。みずみずしく、とても感動的な作品だった。
読んで良かった、と心から思っている。

『トーマの心臓』という漫画を単にトレースした芸のないノベライズなどではなく、
その世界観を敷衍する形で新しいクリエーションをものしている。
パラレルワールドのような、いい意味で原作とは「似て非なるもの」だ。

戦前の日本が舞台であることがファンの間で大いに意見が分かれるようだが、
僕はあの頑ななまでのユーリのストイシズムを成り立たせるための
ひとつの試みとして「あり」だったと思う。
そうした、息が詰まるようなユーリの描写にあって、
エーリクの天使性には真実ホッとさせられる。
オスカーを実質的な主人公にしたのも成功だったろう。

生きていくとは、靴ひもを毎日結ぶことである。
例え、結んでくれる人などいなくても。
軍国主義に傾斜していく時代の足音のなか、
少年たちの痛々しさが際立って胸に迫る。
その鮮やかな手腕を職人技と言わずして何と言おう。
森博嗣、いい仕事をしている。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社ノベルス)より
4061827472
No.47
(5pt)

似て非なる、新しいクリエーション

森博嗣のミステリーがあまり好きではないので、最初は躊躇したのだが、読み始めると一気呵成だった。
みずみずしく、とても感動的な作品だった。読んで良かった、と心から思っている。『トーマの心臓』という漫画を単にトレースした芸のないノベライズなどではなく、その世界観を敷衍する形で新しいクリエーションをものしている。パラレルワールドのような、いい意味で原作とは「似て非なるもの」だ。

戦前の日本が舞台であることがファンの間で大いに意見が分かれるようだが、僕はあの頑ななまでのユーリのストイシズムを成り立たせるためのひとつの試みとして「あり」だったと思う。そうした、息が詰まるようなユーリの描写にあって、エーリクの天使性には真実ホッとさせられる。
オスカーを実質的な主人公にしたのも成功だったろう。

生きていくとは、靴ひもを毎日結ぶことである。例え、結んでくれる人などいなくても。
軍国主義に傾斜していく時代の足音のなか、少年たちの痛々しさが際立って胸に迫る。その鮮やかな手腕を職人技と言わずして何と言おう。森博嗣、いい仕事をしている。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (文庫ダ・ヴィンチ) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (文庫ダ・ヴィンチ)より
4840145636
No.46
(5pt)

似て非なる、新しいクリエーション

森博嗣のミステリーがあまり好みではないので、最初は躊躇したのだが、
読み始めると一気呵成だった。みずみずしく、とても感動的な作品だった。
読んで良かった、と心から思っている。

『トーマの心臓』という漫画を単にトレースした芸のないノベライズなどではなく、
その世界観を敷衍する形で新しいクリエーションをものしている。
パラレルワールドのような、いい意味で原作とは「似て非なるもの」だ。

戦前の日本が舞台であることがファンの間で大いに意見が分かれるようだが、
僕はあの頑ななまでのユーリのストイシズムを成り立たせるための
ひとつの試みとして「あり」だったと思う。
そうした、息が詰まるようなユーリの描写にあって、
エーリクの天使性には真実ホッとさせられる。
オスカーを実質的な主人公にしたのも成功だったろう。

生きていくとは、靴ひもを毎日結ぶことである。
例え、結んでくれる人などいなくても。
軍国主義に傾斜していく時代の足音のなか、
少年たちの痛々しさが際立って胸に迫る。
その鮮やかな手腕を職人技と言わずして何と言おう。
森博嗣、いい仕事をしている。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)より
4840128677
No.45
(5pt)

似て非なる、新しいクリエーション

森博嗣のミステリーがあまり好みではないので、最初は躊躇したのだが、
読み始めると一気呵成だった。みずみずしく、とても感動的な作品だった。
読んで良かった、と心から思っている。

『トーマの心臓』という漫画を単にトレースした芸のないノベライズなどではなく、
その世界観を敷衍する形で新しいクリエーションをものしている。
パラレルワールドのような、いい意味で原作とは「似て非なるもの」だ。

戦前の日本が舞台であることがファンの間で大いに意見が分かれるようだが、
僕はあの頑ななまでのユーリのストイシズムを成り立たせるための
ひとつの試みとして「あり」だったと思う。
そうした、息が詰まるようなユーリの描写にあって、
エーリクの天使性には真実ホッとさせられる。
オスカーを実質的な主人公にしたのも成功だったろう。

生きていくとは、靴ひもを毎日結ぶことである。
例え、結んでくれる人などいなくても。
軍国主義に傾斜していく時代の足音のなか、
少年たちの痛々しさが際立って胸に迫る。
その鮮やかな手腕を職人技と言わずして何と言おう。
森博嗣、いい仕事をしている。
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: トーマの心臓 Lost heart for Thoma (講談社文庫)より
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