紙の月

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評判

紙の月の評価:

3.79/5点 レビュー 162件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.79pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全205件 41〜60 3/11ページ
No.165
(4pt)

個人の感想です。

恋愛小説を読みたい、と思って久々に角田さんの本を読みました。
いくつかレビューを読みましたが、その人の立場、環境によって印象が変わる小説だと思います。そのくらいリアルなんじゃないでしょうか。個人的に私はお金の小説だと思いました。特に経済的に豊かな人々がふわふわとした善意に守られ、ひとたび外に出ると無自覚に悪意がばらまかれている、という一文に納得しました。
平林光太との恋愛について、現実的な問題を無いものとして突き進んでいるので、ある意味純粋で、ある意味虚構だとも思いました。なので、裏表紙に書いてある、ただ好きで、ただ会いたいだけだった、という一文に惹かれて読み始めた訳ですが、読後、思っていた小説とは違った...という感想です。
角田さんの小説は心理描写が本当にリアルで、嘘臭くて鼻白む場面はなかったですが、最後の中條亜紀だけ、急にまとめた感じを受けてしまいました。
すごく楽しいお話という訳ではないですが、ガツンとくる小説だと思います。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.164
(5pt)

映画にもなりましたが・・・

期待していただけに映画も小説もいまいちかな。期待しすぎたのかも。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.163
(5pt)

映画にもなりましたが・・・

期待していただけに映画も小説もいまいちかな。期待しすぎたのかも。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.162
(4pt)

コミュニケーションの大切さを説いています。

満たされない女達が制御不可能な消費行動に陥ることにより、心の隙間を埋めていく。

程度の差こそあれ、男女を問わず分不相応の消費行動をすることにより、ストレスが解消できるのは事実であろう。誰もが、何かのきっかけで制御不能領域に入ってしまう可能性がるという深層心理をこの作品は語っている。

壁を完全に越えて、犯罪に手を染めてしまったのが梅澤梨花であり、壁を越えたものの罪を犯すまでに至っていないのが山田牧子である。また、ギリギリのところで踏ん張ろうとしているのが中條亜紀であるが、中條亜紀と岡崎木綿子はそれぞれ両極端なやり方で子供達に消費行動と心の満足の種を蒔いてしまっていると言える。

読者はいずれかの登場人物に自分をあてはめるのではないだろうか。男性目線からは、コミュニケーション不足が火種を大きくしているということを胸元に突きつけられている気がする。

現実社会では、男女を問わずこのような事件はいくつも起こっている。満たされない心を作らないためには、コミュニケーションが大切であり、心を満たすためにはスポーツでストレスを発散するというありきたりな答えしか出てこないが、多分真実であろう。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.161
(4pt)

コミュニケーションの大切さを説いています。

満たされない女達が制御不可能な消費行動に陥ることにより、心の隙間を埋めていく。

程度の差こそあれ、男女を問わず分不相応の消費行動をすることにより、ストレスが解消できるのは事実であろう。誰もが、何かのきっかけで制御不能領域に入ってしまう可能性がるという深層心理をこの作品は語っている。

壁を完全に越えて、犯罪に手を染めてしまったのが梅澤梨花であり、壁を越えたものの罪を犯すまでに至っていないのが山田牧子である。また、ギリギリのところで踏ん張ろうとしているのが中條亜紀であるが、中條亜紀と岡崎木綿子はそれぞれ両極端なやり方で子供達に消費行動と心の満足の種を蒔いてしまっていると言える。

読者はいずれかの登場人物に自分をあてはめるのではないだろうか。男性目線からは、コミュニケーション不足が火種を大きくしているということを胸元に突きつけられている気がする。

現実社会では、男女を問わずこのような事件はいくつも起こっている。満たされない心を作らないためには、コミュニケーションが大切であり、心を満たすためにはスポーツでストレスを発散するというありきたりな答えしか出てこないが、多分真実であろう。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.160
(4pt)

妻も子供も愛さない男たち

妻とも子供とも向き合わず自分の殻に閉じこもりがちな男性が出てきて、主人公の梨花さんに子供がいたとしても砂を噛むような思いをさせられていたんだろう~と思わせます。

出てくる男性たちで女性ときちんと向き合う人はひとりもいなくて、夫がいても、子供がいても、女性達の空虚感は埋まる事はないわけです。

田中喜美子さんは著書の中で、現代社会は人を愛する事も憎む事も出来ない中途半端な人間を量産しただけだった、と書いていましたがまさにその通りの世界が広がっているわけです。

人対人のコミュニケーションが徹底的に不足してるため、欠乏感を埋めるために買い物や子供の教育に走っても小手先だけでそこから実りあるものへとつながるわけはないわけです。

素敵な奥さん、と言う雑誌がありましたが、あれは素敵な奥さんではなく、捨てられた奥さんだと赤木かん子さん(本の探偵)はおっしゃっていましたが私もそういう感想を持ちます。

運命共同体ではなく、お互い世間体や外聞を取り繕うためにある人間関係なわけで、そこに愛情も信頼もない、主人公の梨花さんが、ない事を直視できたら又違った選択が出来たのかもしれませんが・・・・・。

妻の飢餓感に知らんぷりできる主人公、梨花の夫は、水を飲みたいと言っている妻にかたくなに水をあげない夫で、それでいいと思っている、妻に水をあげなくてもいいと思っている、その結果に対してどういう受け止め方をするのか?、自分は関係ないとばかりにほっかむりを決め込むのでしょうか・・・・。

梨花さんの夫が、梨花さんを同じ人間として向き合っていたのなら・・・・・。

梨花さんの苦悩は多くの女性が今も味わっているのでしょう。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.159
(4pt)

妻も子供も愛さない男たち

妻とも子供とも向き合わず自分の殻に閉じこもりがちな男性が出てきて、主人公の梨花さんに子供がいたとしても砂を噛むような思いをさせられていたんだろう~と思わせます。

出てくる男性たちで女性ときちんと向き合う人はひとりもいなくて、夫がいても、子供がいても、女性達の空虚感は埋まる事はないわけです。

田中喜美子さんは著書の中で、現代社会は人を愛する事も憎む事も出来ない中途半端な人間を量産しただけだった、と書いていましたがまさにその通りの世界が広がっているわけです。

人対人のコミュニケーションが徹底的に不足してるため、欠乏感を埋めるために買い物や子供の教育に走っても小手先だけでそこから実りあるものへとつながるわけはないわけです。

素敵な奥さん、と言う雑誌がありましたが、あれは素敵な奥さんではなく、捨てられた奥さんだと赤木かん子さん(本の探偵)はおっしゃっていましたが私もそういう感想を持ちます。

運命共同体ではなく、お互い世間体や外聞を取り繕うためにある人間関係なわけで、そこに愛情も信頼もない、主人公の梨花さんが、ない事を直視できたら又違った選択が出来たのかもしれませんが・・・・・。

妻の飢餓感に知らんぷりできる主人公、梨花の夫は、水を飲みたいと言っている妻にかたくなに水をあげない夫で、それでいいと思っている、妻に水をあげなくてもいいと思っている、その結果に対してどういう受け止め方をするのか?、自分は関係ないとばかりにほっかむりを決め込むのでしょうか・・・・。

梨花さんの夫が、梨花さんを同じ人間として向き合っていたのなら・・・・・。

梨花さんの苦悩は多くの女性が今も味わっているのでしょう。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.158
(4pt)

初めての作家の初めての作品

初めての作家の初めての作品です。映画化もされていたので、いつか読もうと決めていた小説です。何か教訓染みてますね。銀行の仕事を利用して、横領して、その理由が若い男への貢ぎや夫への不満の裏返し。男たちもダメな奴だけど、主人公の女性もダメダメ。お金で幸せをつかんだり、不幸を埋め合わせることができないことを再認識させられた。恐らく、この小説の教訓はそういうことではないとは思いますが。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.157
(4pt)

初めての作家の初めての作品

初めての作家の初めての作品です。映画化もされていたので、いつか読もうと決めていた小説です。何か教訓染みてますね。銀行の仕事を利用して、横領して、その理由が若い男への貢ぎや夫への不満の裏返し。男たちもダメな奴だけど、主人公の女性もダメダメ。お金で幸せをつかんだり、不幸を埋め合わせることができないことを再認識させられた。恐らく、この小説の教訓はそういうことではないとは思いますが。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.156
(5pt)

転落それとも、、、

いくつかのレビューを読んだ。梨花の辿った道を転落と書いたものがいくつかありました。確かに転落かもしれない。
けれど、光太と初めて結ばれた朝に感じたあの万能感は嘘なのでしょうか。私は夫との生活に何も感じられなくなった梨花が、本能のようなものを取り戻すストーリーだと思いました。宮沢りえ主演の映画では、窓を割って逃げる梨花は、自由になったように見えました。私には日常をやぶる勇気がないけれど、本を開くたびに、軽やかな爽快感に包まれます。何もかも超えちゃった梨花がうらやましくもあり、反面教師でもあります。だから、本は素晴らしいです。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.155
(5pt)

転落それとも、、、

いくつかのレビューを読んだ。梨花の辿った道を転落と書いたものがいくつかありました。確かに転落かもしれない。
けれど、光太と初めて結ばれた朝に感じたあの万能感は嘘なのでしょうか。私は夫との生活に何も感じられなくなった梨花が、本能のようなものを取り戻すストーリーだと思いました。宮沢りえ主演の映画では、窓を割って逃げる梨花は、自由になったように見えました。私には日常をやぶる勇気がないけれど、本を開くたびに、軽やかな爽快感に包まれます。何もかも超えちゃった梨花がうらやましくもあり、反面教師でもあります。だから、本は素晴らしいです。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.154
(5pt)

毎年、母の誕生日に一冊

どんどん読んでしまうと言ってました。私は、映画の宮沢りえさんがぴったりはまってたなぁと思いました。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.153
(5pt)

毎年、母の誕生日に一冊

どんどん読んでしまうと言ってました。私は、映画の宮沢りえさんがぴったりはまってたなぁと思いました。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.152
(4pt)

「私をここから連れ出してください」

本書は『』で知られる作家・角田光代氏が2007~08年に新聞連載で発表したサスペンス小説である。
 2012年に第25回柴田錬三郎賞を受賞し、2014年には原田知世さん主演で〈2014・1・7~2・4放送〉、宮沢りえさん主演で〈2014・11・15公開〉され、その年の映画賞を数多く受賞(主演の宮沢りえさんにとっても近年の代表作ともいえる作品となった)されて話題となった作品である。

 銀行のパートで働く主婦・梅澤梨花が年下(大学生)の男・平林光太とつき合った事から一億円を横領に着手する物語だ。
 商社勤務の夫・正文と結婚して子どもはいなくとも順風満帆な生活を送る彼女だが、自分のお金が自由にならない事からパートタイマーとして銀行に勤め、職場でも信頼され、得意先でも評判のよい彼女だったが、大口顧客のひとりである平林孝三の孫で大学生の平林光太と知り合った事から彼女の運命が歯車が狂い出す。

 元々、映画公開当時に本作が話題になっていた事は知っていましたが、その時はそれほど関心もなく、後に原田知世さん主演のNHKドラマを見たのがきっかけでした。
 その後、宮沢りえ主演の映画も鑑賞して面白かった。原作の出版元である角川春樹事務所の会長・氏もとというかつて角川映画でデビューしたふたりが今回、自身の版元である原作の作品に出演していた事に感慨深かったそうだ。

 ドラマも映画も秀作で主人公の梨花が男と付き合って深みにはまっていって横領していく場面もスリリングでどんどん転落していく様子が面白かった。 
 原作である本書も事前に映像化作品を見ていたので自分の中で脳内映像が出来上がっていたのでスムーズに読めました。

 物語設定は1990年代後半となっており、冒頭が高校時代の同級生やパート仲間、知り合いが梨花のことをニュースで知って、振り返る展開となっており、ドラマの方が原作に忠実である事がわかりました(残念ながら映画ではインパクトのあった若い女子行員の相川恵子〈演:〉とベテランの隅より子〈演:〉は本書では登場せず、映画自体のオリジナル配役だそうだ)。

 印象に残る場面といえば、光太と不倫関係となった梨花の横領のきっかけとなった映画でも描かれていた化粧品を買う場面だ。最初は仕事帰りに何気に立ち寄って覗いていただけだったが店員のセールストークによって買うつもりは全くなかったのに勧められて購入してしまい、その時、自分の所持金が足りなかった事からお客様のお金に手をつけてしまい、その後すぐに自分のお金で返済したがそこが横領への第一歩となっているところだ。

 光太と付き合い始めて光太に借金がある事がわかると借金を返済のために梨花がお金を渡すも遠慮する光太に自分がセレブでお金に不自由していない事を演じるために必要以上に大金を使ってみせて、その結果、横領の額がドンドン膨らんでいく様子が読んでいてハラハラするところだ。
 余談だが、ドラマでは人妻である梨花〈演:原田知世〉が光太と不倫して彼のために銀行のお金を横領してぜいたくするようになり、光太を演じた(チュートリアルの徳井に似て物凄くイラッときた)も最初は遠慮していたのにだんだん金を無心するようになり見ていて腹が立った。

 その横領する過程を読んでいて、よくニュースで目にする一社員による巨額の横領事件も最初は会社のお金をちょっとした金額のお金を拝借するつもりが、一度バレずに成功して味をしめた事により、ドンドン深みにはまっていって気がついたら本人も後戻りできなくなっていたのかなと読んでいて思いました 。

 さらに神のいたずらというべきか、旦那の単身赴任と大口顧客のひとりである一人暮らしの老女・名護たま江の変化という偶然が横領に貨車をかけ、梨花本人も信じられないくらい横領の額が半端なく増え続け、定期証書を偽造するなど、どんどん主人公が悪い方向へ進んでいく心理描写が絶妙で読ませます。 
 また、光太も自分勝手な男で典型的なダメなタイプの男である事がわかるし、現実でもそうだが、この手の話で貢いだ相手はろくでもないのが定番だ。

 読後感としても主人公が破滅に突き進む展開というのもハラハラして面白く、個人的には映像化作品を見てから読む事をオススメします。
 ただ、何も知らないダンナさんとの別れの場面は切なく思った。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.151
(4pt)

「私をここから連れ出してください」

本書は『』で知られる作家・角田光代氏が2007~08年に新聞連載で発表したサスペンス小説である。
 2012年に第25回柴田錬三郎賞を受賞し、2014年には原田知世さん主演で〈2014・1・7~2・4放送〉、宮沢りえさん主演で〈2014・11・15公開〉され、その年の映画賞を数多く受賞(主演の宮沢りえさんにとっても近年の代表作ともいえる作品となった)されて話題となった作品である。

 銀行のパートで働く主婦・梅澤梨花が年下(大学生)の男・平林光太とつき合った事から一億円を横領に着手する物語だ。
 商社勤務の夫・正文と結婚して子どもはいなくとも順風満帆な生活を送る彼女だが、自分のお金が自由にならない事からパートタイマーとして銀行に勤め、職場でも信頼され、得意先でも評判のよい彼女だったが、大口顧客のひとりである平林孝三の孫で大学生の平林光太と知り合った事から彼女の運命が歯車が狂い出す。

 元々、映画公開当時に本作が話題になっていた事は知っていましたが、その時はそれほど関心もなく、後に原田知世さん主演のNHKドラマを見たのがきっかけでした。
 その後、宮沢りえ主演の映画も鑑賞して面白かった。原作の出版元である角川春樹事務所の会長・氏もとというかつて角川映画でデビューしたふたりが今回、自身の版元である原作の作品に出演していた事に感慨深かったそうだ。

 ドラマも映画も秀作で主人公の梨花が男と付き合って深みにはまっていって横領していく場面もスリリングでどんどん転落していく様子が面白かった。 
 原作である本書も事前に映像化作品を見ていたので自分の中で脳内映像が出来上がっていたのでスムーズに読めました。

 物語設定は1990年代後半となっており、冒頭が高校時代の同級生やパート仲間、知り合いが梨花のことをニュースで知って、振り返る展開となっており、ドラマの方が原作に忠実である事がわかりました(残念ながら映画ではインパクトのあった若い女子行員の相川恵子〈演:〉とベテランの隅より子〈演:〉は本書では登場せず、映画自体のオリジナル配役だそうだ)。

 印象に残る場面といえば、光太と不倫関係となった梨花の横領のきっかけとなった映画でも描かれていた化粧品を買う場面だ。最初は仕事帰りに何気に立ち寄って覗いていただけだったが店員のセールストークによって買うつもりは全くなかったのに勧められて購入してしまい、その時、自分の所持金が足りなかった事からお客様のお金に手をつけてしまい、その後すぐに自分のお金で返済したがそこが横領への第一歩となっているところだ。

 光太と付き合い始めて光太に借金がある事がわかると借金を返済のために梨花がお金を渡すも遠慮する光太に自分がセレブでお金に不自由していない事を演じるために必要以上に大金を使ってみせて、その結果、横領の額がドンドン膨らんでいく様子が読んでいてハラハラするところだ。
 余談だが、ドラマでは人妻である梨花〈演:原田知世〉が光太と不倫して彼のために銀行のお金を横領してぜいたくするようになり、光太を演じた(チュートリアルの徳井に似て物凄くイラッときた)も最初は遠慮していたのにだんだん金を無心するようになり見ていて腹が立った。

 その横領する過程を読んでいて、よくニュースで目にする一社員による巨額の横領事件も最初は会社のお金をちょっとした金額のお金を拝借するつもりが、一度バレずに成功して味をしめた事により、ドンドン深みにはまっていって気がついたら本人も後戻りできなくなっていたのかなと読んでいて思いました 。

 さらに神のいたずらというべきか、旦那の単身赴任と大口顧客のひとりである一人暮らしの老女・名護たま江の変化という偶然が横領に貨車をかけ、梨花本人も信じられないくらい横領の額が半端なく増え続け、定期証書を偽造するなど、どんどん主人公が悪い方向へ進んでいく心理描写が絶妙で読ませます。 
 また、光太も自分勝手な男で典型的なダメなタイプの男である事がわかるし、現実でもそうだが、この手の話で貢いだ相手はろくでもないのが定番だ。

 読後感としても主人公が破滅に突き進む展開というのもハラハラして面白く、個人的には映像化作品を見てから読む事をオススメします。
 ただ、何も知らないダンナさんとの別れの場面は切なく思った。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.150
(4pt)

一気に読了しました

「違和感」を感じつつそれが何であるか解らないまま、夫の不機嫌を避ける様に顔色を伺いながら生活する梨花。
美人でこんなに家庭的な奥さんなのに、つまらない事で自分の上位性を匂わせる様な一言を言わないと気の済まないケツの穴の小さい旦那が諸悪の根源な気がしますが、梨花があまりに「無欲」で本当に自分が何を望んでいるかも自覚出来ないのが悲劇なのでしょう。
「ふとした」ことで、若い光太と結ばれた事で、誰かに大切にされたかった事に気付いてしまい、光太の借金を肩代わりしてもそんな端金なんでも無いのよと思わせる為に身の丈に合わない贅沢三昧をしなくてはいけなくなり、いつしか自身の金銭感覚もおかしくなって行く。虚構の為の贅沢の原資が、彼女を信頼している顧客の金だというのに、少し借りているだけのつもりで始めたはずが、いつしか返済できっこ無い額になっているのが解ってももう止まらない処まで行ってしまう。
サイドストーリーも含め、生活に窮している訳じゃ無いのにお金に人生を乗っ取られている女たちが描かれています。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.149
(5pt)

お金に翻弄される現代人の悲哀

銀行の外回りの仕事を任される梨花が、偶然大学生と仲良くなり、お客さんのお金を横領し、大学生に貢ぎ、家庭、仕事、恋人のすべてを失う話。

この物語では、真面目な普通の主婦が転落して行くきっかけを象徴的に描いている。それは、主人公が、デパートをたまたま通りかかった時に衝動買いをするのだが、手持ちがないためにお客さんのお金を一時的に借りたこと。さらに、その後横領を繰り返す増幅因子として、夫の単身赴任と痴呆ぎみのお客さんの存在がある。もちろん、女性としても人間としても、梨花が夫から必要とされていないことがいないことがすべての導火線である。

人間がまっとう(に見える)なのは、そんな悪への偶然の積み重ねがなかったからであり、誰もがその火だねをもっている。軌道からはずれるのはほんの些細な不幸な偶然の積み重ねであろう。

娘のためにカードで高額な服を買う友人や、倹約家の妻の浪費癖などのサイドストーリーを混ぜ、お金とは力であり、たとえそれが他人のものであっても、借金であっても、購買することで権力を行使できるような快感が得られることを描く。そんなお金の魔力や恐ろしさ、さらには、この消費社会にも警鐘を鳴らす小説であろう。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.148
(5pt)

お金に翻弄される現代人の悲哀

銀行の外回りの仕事を任される梨花が、偶然大学生と仲良くなり、お客さんのお金を横領し、大学生に貢ぎ、家庭、仕事、恋人のすべてを失う話。

この物語では、真面目な普通の主婦が転落して行くきっかけを象徴的に描いている。それは、主人公が、デパートをたまたま通りかかった時に衝動買いをするのだが、手持ちがないためにお客さんのお金を一時的に借りたこと。さらに、その後横領を繰り返す増幅因子として、夫の単身赴任と痴呆ぎみのお客さんの存在がある。もちろん、女性としても人間としても、梨花が夫から必要とされていないことがいないことがすべての導火線である。

人間がまっとう(に見える)なのは、そんな悪への偶然の積み重ねがなかったからであり、誰もがその火だねをもっている。軌道からはずれるのはほんの些細な不幸な偶然の積み重ねであろう。

娘のためにカードで高額な服を買う友人や、倹約家の妻の浪費癖などのサイドストーリーを混ぜ、お金とは力であり、たとえそれが他人のものであっても、借金であっても、購買することで権力を行使できるような快感が得られることを描く。そんなお金の魔力や恐ろしさ、さらには、この消費社会にも警鐘を鳴らす小説であろう。
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4758438455
No.147
(4pt)

映画を見るより まず読んで‼

角田光代の作品が好きで 更には映画化された時の主演が宮沢りえで これは読まなきゃ‼とずっと思ってたので。理解できないこともないなーなんて思ってしまいました。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.146
(4pt)

映画を見るより まず読んで‼

角田光代の作品が好きで 更には映画化された時の主演が宮沢りえで これは読まなきゃ‼とずっと思ってたので。理解できないこともないなーなんて思ってしまいました。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455