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プリズム
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プリズムの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 61~72 4/4ページ
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多重人格…と聞くと、遠い世界の現実味のない物語に思える。 しかし、本文中の 「ふだん私たちが見ている光は色なんて見えないんだけど、プリズムを通すと、屈折率の違いから、虹のように様々な色に分かれます。人間の性格も、光のようなものかもしれないと思う時があります」 を読んだ時、多重人格という心の病?を身近なものに感じた。 自らの心を振り返る、または見つめるきっかけになった。そして、恐らくは近い将来、今より更に身近なものになっていくだろう心の病たちに対する偏見を少し消してくれる一冊でもあったように思う。 主人公の聡子は、美人だけど、女性の読者には、それほど魅力的には見えないだろう。しかし、だからこそ、岩本広志という多重人格を患う人物の中にいる交代人格の一人である、村田卓也に警戒しつつも、惹かれていく彼女の、赤裸々な心情は興味深く読める。聡子の理性と感情。それは、一見、多重人格にも見え…。 村田卓也は魅力的だが、いずれ岩本広志に統合されゆく人格。決して広志ではないけれど。 恋愛にはいろんな別れがあるけれど、こんな別れはあまりに非日常で、ドラマチック。 百田氏らしいエンターテイメントに仕上がっている。百田氏の作品らしく、読後には、自らの生き方を問われる。ぜひ多くの人に読んで欲しい。万人受けする作品ではないだろうが。だからこそ、多くの反応を引き出すことに、この作品の意味があるように思う。 | ||||
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百田氏の本であるがゆえに、期待して読んだのですが、大変読みやすい作品で、内容も多重人格のことがよく分かり、読み終えた後の気分はよかったです。大満足まではいきませんでしたが、満足のいく本でした。 | ||||
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多重人格者の別の人格と恋愛関係に陥ってしまうというストーリー。 アルジャーノンに花束を [英語版ルビ訳付] 講談社ルビー・ブックスを想い出してしまった。 本来の人格に統合されるとともに消滅すべき運命の恋人。 あえて言うなら、主人公の聡子の描写や何故、不倫してまで惹かれてしまうのかバックグランド的な ことがもう少しあればと思う。例えば、生い立ちが不幸だったとか、自分も虐待を受けていたとか、、、 伏線がほしかった。また主人公の女性描写がほとんどなく、「美人の部類に入る」というような紋切り型の描写、 (永遠のゼロでも気になったが)、ここを打ち破ることができれば、もっとすごい作家になると期待している。 | ||||
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百田尚樹の文章が軽快で、大変気に入っています。 本書も、多重人格者の話ですが、最後まで楽しく引き込まれるように読みました。 さすがです。 | ||||
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解離性同一障害・・とても難しく思いました。でも、読んでいるうちにドンドン引き込まれて途中で止めることが出来なかった。久しぶりに一気に読みきりました。こんな恋愛ってあるんだろうか?とても不思議な気持ちでした。切ない、苦しい・・どんな気持ちになるんだろうか。会いたい、そう思っても、人格が変わる度に『誰?』。そんな思いをしなくちゃならないのは耐えれない。これはハッピーエンドなの?何だか心が落ち着かない終わりかたでした。とても考えさせられた一冊ですが、この本に出会えて嬉しかった。 | ||||
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一気に読み進みました。途中、聡子が米倉涼子とオーバーラップしてしまいました。 若い頃の恋愛経験を思い出しました。どんな人間にも多面性があります。 正常な人間でも、付き合っているうちに180度人格が変わってしまう場合もあります。 村田が自分のものになった後に消えてしまったのなら、聡子は幸せだったと思いますが・・・。 自分のものにならなかった悲恋の経験のある私には、羨ましい限りです。 でも、自分のものにならなかった方が、諦めがつくのかな? | ||||
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「永遠の0」も素晴らしかったですが、 この小説も夢中になって読むことができました. 解離性同一性障害の青年と既婚の家庭教師の恋は、もどかしいほどの切なさと不気味な美しさを感じました. 何だろう、私も卓也という人格が忘れられません. 個人的に好きでした(笑) 人格統合した後どういった展開になるのかを想像してみたり 本を読むのとは違った二次的な楽しみ方もあり この本はとても興味深かったです. | ||||
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ある既婚女性が、多重人格者の男性の持っている人格のうちの一人を愛してしまうという、実験的なラブストーリー。 物語の前半は会うたびに人格が変わる男性とのやり取りを中心に、多重人格についても説明しながら物語は進みます。 後半一気に物語が進行していく展開となっていますが、現実の恋愛でも最初は抑えていても、お互いの気持ちが決まれば一気に突き進むもので、私はあまり気になりませんでした。 むしろその方が、高ぶった心情を表現しやすいと思います。 主人公の女性は、確かにわがままなように思えますが、実際恋愛となると、傷つきたくはないし、自分の都合のよいように考えるもので、自分の行動を正当化しようとあれこれ理由を考えて、自分を納得させようとしている下りは、あるなと感じました。 ある程度感情移入が出来れば、お互いの駆け引きに若干のスリルはあるし、そこそこ楽しめる仕上がりになっていると思います。 エピローグの後の主人公がどうなったのかは読者の想像に委ねられています。 | ||||
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多重人格系の作品を始めて読んだ。こんな恋愛もあるのかなと真剣に悩んでしまった | ||||
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「多重人格」として知られる「解離性同一性障害」という病気にかかった男性。「多重」のうち、 「交代人格」として現れる一人の「人格」に対して、人妻である女性主人公が恋愛感情を抱く。 その主人公の語り口調でつづられた、著者初の恋愛小説である。 名著「永遠の0」を書いた百田氏の筆力は、やはりさすがである。こまやかな心のゆれを表現する センスの良さが光る。正常な人間であっても、喜怒哀楽を持ち、性格的にも多重性を持っているが、 それをくっきりとデフォルメして別人格として浮かび上がらせ、そのうちの一人格と恋愛に陥ると いう設定が、様々にイメージを膨らませてくれる。「プリズム」というタイトルを付ける感覚も絶妙 だ。随所に「わが意を得たり」という描写がちりばめられた質の高い作品である。 ただ、一人の人間の中に、別人格が現れるという手法は、東野圭吾氏の「秘密」と同じであり、 最後に描く感情も共通している。身近だった最愛の人と別れ行くときの遥かなる思い。永遠を思う 恋愛の身を切るような切なさ……。 「秘密」のクライマックスでの「激震」にまでは届かないかもしれないが、長く余韻の残るしみ じみとした終わり方だと思う。 | ||||
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果たして、人が好きになるのは、その「人」の何なのか。掴めるようでつかめない、形のない「魂」との悲恋を、精神医学の知見を丁寧に取り入れながら描きだした作品。抱きしめたその人が、実はその人でなかったかもしれない。そんな状況を想像するだけでぞっとする。このシチュエーションを創った時点で作者は一本とっている感じである。 ホラーな状況を、あくまで真摯に、淡々と描くことで、読後感はさわやかで、そのドラマのはかなさには涙が出る。書き下ろしだけに、途中で変な切れ方がないのもいい。欲をいえば、聡子にもう少し人間的くささ、どろどろした情念が欲しかった。そういう意味では物足りない。百田ファンなら一読の価値あり。 | ||||
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百田尚樹氏の小説は殆ど読んでいるが、氏のツイッターによると本書は「初の恋愛小説」とのこと。但しさすがに多彩な小説を書き分ける百田氏だけに、単なる恋愛小説ではなく、プリズムというタイトルにあるように透明な光線がプリズムを通すと色がわかれるような複雑な人格を有する男性と恋に落ちる人妻という少しひねった設定の恋愛小説話であった。 本書を読み始めてしばらくの間は以前読んだ玄侑宗久氏の「阿修羅」を思い出した。こちらは結婚間もない妻の中に自分が今まで知らなかった人格を発見すると言う少し怖い話であった。 一方、本書は主人公の聡子が家庭教師として教えに行った家で出会った男性が、その後再開するたびに人格も記憶も変わっているという設定で、何故そのような複雑な人格が生まれたのかという疑問が徐々に解明する過程とそれが回復に至る過程が抜群に面白い一方で、そこに至る悲劇も描かれており考えさせる作品であった。 恋愛小説としても、実在と架空の境界線を彷徨うような恋に対する聡子の心の揺れが伝わるしっとりとした味わいのあるいい作品だと思うが、終盤部分がやや駆け足になった感じがする。聡子の切ない心の動きがもう少し丁寧に描いてほしかったというのはやや欲張りだろうか。 | ||||
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